とある上条さんの年齢変換   作:亀さん

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お久しぶりです。
書き上げたのでまた投稿します。


七月十八日 その三

 

沢山の客が集まっているセブンスミスト。

 

「えっ・・・・」

そこに買い物に来ていた初春は同僚のジャッジメント、白井黒子から連絡を受けた。

内容は最近起きている『虚空爆破事件』の次の狙いがこのセブンスミストである事。

 

責任感が強い初春はこれ幸いと動き始める。

「ちょうどいいです、今私そこに居ますから!!すぐに避難誘導を開始します」

「え、初春っ?うい」

黒子が止めようとする前に初春は電話を切り、二人を見る。

 

「落ち着いて聞いてください、『虚空爆破事件』の犯人の次の標的が分かりました。ここ、セブンスミストだそうです。御坂さんはすみませんが避難誘導のお手伝いをよろしくお願いします、佐天さんは直ぐにここから避難して下さい」

「分かったわ」

「・・・うん」

美琴は即頷き、佐天はすこし悔しそうな顔をしながら、頷いた。

 

「じゃ、行きましょう!!」

「じゃ後でね佐天さん」

走っていく二人を佐天は色んな感情が綯交ぜになった視線で見ていた。

 

 

数分後、アナウンスが流れ来客は避難誘導にしたがって速やかに避難する。

避難した来客が全員外に出た後、初春は最後の確認に、美琴は先に外に避難した。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

美琴が佐天を探していた時だった。

「あれっ、何処行ったんだ?」

そんな声が聞こえて来た方を見るとあの青年があの女の子を探していた。

 

「あれっ、アンタはあの子と一緒じゃなかったの!?」

「それが店に入ってる内にどっかに行っちまってさ・・・・」

二人は顔を見合わせ、セブンスミストを見上げる。

 

「まさか・・・」

小さい子供なら、アナウンスの意味が分からずまだ店内に居るかもしれない事に気が付いた美琴と当麻の表情が焦りへと変わる。

「ちくしょう!!」

「あ、ちょっと待ちなさいよ!!」

走り出した青年を追いかけるように美琴も中に入って行った。

 

 

見周りに来ていた初春は小さな少女が彼女にとって一抱えもある人形を持って歩いているのに気が付いた。

 

「あっ、ちょっと待って」

そして少女は急いで近づいて来た初春の姿を気が付くとにっこりと笑い、人形を初春に差し出す。

「あ、ジャッジメントのお姉ちゃん。これを眼鏡のお兄ちゃんが・・・・」

「っ!?」

少女が初春に渡そうとした時、その人形がどんどん潰れている事に気が付いた。

 

初春は変形し始めたそれを投げ捨て、少女を庇うようにしゃがみ込む。

「初春さん!?」

「御坂さん!!あれが爆弾ですっ」

ちょうど今走ってきた美琴に爆弾を指差す。

 

「(もう、作動しかけてる!?なら・・・・)」

美琴はコインをポケットから急いで取り出し、レールガンで吹き飛ばそうとする。

「レールガンで爆弾ごとっ!?」

しかし焦ったあまりコインを落としてしまった。

 

「(しまっ・・・)」

美琴はこの絶望的な状況に一瞬、茫然となる。

そしてその爆弾は起爆し、美琴とその後ろに居る少女達を焼く筈だった、

 

   ・・・ 

そう、だった。

美琴の目の前に白衣が広がる。

 

 

「ったく、こんなところでドジっ子属性発動しても萌えねえだろうがよ」

 

 

前に歩み出たその青年の背中から出ている透明な何かは少女達の前で壁となり、襲いかかる衝撃と爆炎、砕けたコンクリートの破片の全てを受け止める。

 

「すごい・・・・・」

炎や飛んでくる砕けたコンクリートが透明な壁に全て受け止められ、少女達はリアルな映画を見てるような感覚にある種の感動を覚えていた。

「・・・・・・」

しかしそんな中で美琴だけは顔を下げ、

自分の前に立っている背中にまた守って貰った自分の不甲斐なさに流れている涙を隠していた。

 




補足 
美琴は上条さんの実家が近所だった事もあり、よく遊んでもらいました。
学園都市に来る前に一度、誘拐された事がありその時に上条さんが助け出した事があります。

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