どっちつかずの彼女(かれ)は行く   作:d.c.2隊長

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長らくお待たせしました。ようやく更新で御座います。

こっちは筆が進むんだ……うん、こっちは。


一時でも本作がランキングに載れたのは読者様方のおかげです。本当にありがとうございます!

後半ほんの少し修正。どこを修正したかは後書きで。


守ってやるさ

 突然だが、人類の敵である深海棲艦には艦娘同様に駆逐艦や戦艦と言った幾多の艦種が存在し、更に同型艦の中にも……駆逐艦イ級や駆逐艦ロ級というように、イロハニホヘトの呼び方で姿や力が違うモノもいる。それらが更に強化され、赤い光を目に宿す“elite”やeliteを越える金色の光を目に宿す“flagship”などと呼ばれる深海棲艦も存在する。更に近年にflagshipを越える金と青の目を持つ“改flagship”と呼ばれるモノすら現れ始めた。そして、それらと一線を画する存在……より人間的な見た目で、より強大な力を誇る存在がいる。人類側が“鬼”や“姫”と呼ぶ深海棲艦がそれだ。

 

 特定の海域にしか現れず、ゲームで言うところのボス的な存在……彼の者を倒して海域を解放することが、現在の人類の目標である。そして今……その目標の1つが達成させられようとしていた。

 

 「グッ……忌々シイ艦娘共ガ……」

 

 長い黒髪に赤い瞳、豊満な胸と見事なボディラインを黒いネグリジェのようなワンピースに身を包んだ美しい容姿……だが、その額からは異形の証である鬼のような2本の角と……背後に佇む、所々から黒煙を噴いている巨大な異形。まるで美女と野獣という言葉を体現したかのようなこの女性こそ、人類の倒すべき怨敵……付けられた名を“戦艦棲姫”。巨大な異形は彼女の艤装である。

 

 こと火力において深海棲艦では並ぶものなしの戦艦棲姫……だが、今では自慢の主砲も巨大な艤装もボロボロで、これ以上の戦闘行為は困難という状況だった。理由は単純……艦娘達との戦闘で敗北してしまったからだ。

 

 本来ならば、戦艦棲姫はサーモン海域……その最深部にて艦娘と争っていた。だが、彼女が今いるのはそこからある程度離れた海域。なぜそんな場所までボロボロの姿で来たのか……それは、ほんの数時間前のことだ。

 

 

 

 

 

 

 戦艦棲姫が支配していたサーモン海域最深部。その場所に、数日前から艦娘達は数多の鎮守府の艦隊と力を合わせながら攻略する為に何度も何度も進軍していた。何度も何度も撤退と進軍を繰り返し、疲労した身体に鞭打ちながら戦艦棲姫率いる艦隊と幾多の戦闘を繰り返した。例え仲間を失っても、海域を取り戻す為に何度も。

 

 そうして三日三晩に及ぶ激闘の末、戦艦棲姫の艦隊は壊滅。戦艦棲姫自身も中破にまで追い込んだ。しかし、戦艦棲姫の部下達の死力を尽くした最期の猛攻により……戦艦棲姫は逃げ延び、現在に至る。

 

 「……クソッ……」

 

 戦艦棲姫の心の内の大半を占める怒りの感情が、声となって艦娘達に向けられる。だが、それは自分にも向けられていた。なぜ部下達を全て失ってまで自分は生き残ってしまっているのか……と。

 

 「バカ共メ……私ハ言ッタゾ……私ノ損傷等気ニセズ攻撃シロト……普段ハ従ウクセニ、最期ノ最期デ命令違反ナドシテ……バカ共メ……」

 

 そもそも、戦艦棲姫は勝とうが負けようがサーモン海域最深部の戦った場所で戦いの末に果てるつもりだった。それは、度重なる戦闘で自らの死期を悟っていたからだ。このまま戦っていたらいずれ負ける。だが、負けるからと逃げるくらいなら、1隻でも多く沈めて道連れにしてやる……そんなつもりだった。しかし実際は部下達の犠牲になったことで逃げ延びてしまっている……それもこれも、部下達が戦艦棲姫を逃がして生き延びさせようとしたからだ。

 

 「嗚呼……私ハ言ウコトヲ聞カナイ最高(バカ)ナ部下ヲ持ッタ幸運(不幸)な深海棲艦ダヨ……」

 

 もはや届くことはない皮肉を、散って逝った部下達に囁く。命令違反とその身を犠牲にしたバカ共だ、皮肉を言うくらいで丁度いい……そう思いながら戦艦棲姫は一滴、手向けに涙を流す。そんな彼女の頭を、艤装である異形が太い腕で見た目不相応に優しく撫でた。

 

 (マタ……カ……)

 

 戦艦棲姫が戦艦棲姫として意識を得てから数年、艤装であるハズの異形は時折こうして勝手に動くことがあった。それも決まって彼女が不安な時や寂しい時など暗い気持ちになった時に慰めるように。まるで、愛し子をあやすかのように優しく、優しく頭を撫でてくるのだ。流石の戦艦棲姫も、最初は不気味に思ったモノだ。唯一の武装である艤装が勝手に動き、巨木のような腕が優しく頭を撫でてくる。見た目は深海魚か何かのような異形……ぶっちゃけ怖くて仕方なかったが、今ではすっかり慣れたもの。更には勝手に動いて自分を守るように盾になってくれたりする。意志のない艤装のハズなのに、なぜか自分に対する愛情のようなものまで感じるのだから不思議だ。

 

 同時に、言葉に出来ない懐かしさも覚えていた。今の戦艦棲姫としての身体になる前、誰かにこうして撫でられていたような……誰かが側にいたような、そんな感覚。だが……戦艦棲姫は何をバカなと自重した。この身は深海棲艦という負の感情の固まり。そんな存在にそのような過去があるハズがない……そう自嘲した。

 

 「……日ガ暮レル前ニ、寝床ヲ見ツケネバナ……」

 

 もうすぐ日が沈み、夜がやってくる。負の塊であるこの身はある程度は自己修復出来るものの、ここまでの損傷を修復するには腰を落ち着けられる場所と多くの資材が必要不可欠となる。だが……そういったモノは近くに見当たらない。普段なら深海近くまで潜って海底洞窟を探したりするのだが、今の損傷具合では沈んだまま浮き上がってこれなくなるだろう。最悪、水圧に耐えきれずに死ぬことになる。故に島……最悪平たい岩場でも見つけねば休息も修復も出来そうにない。

 

 

 

 戦艦棲姫がそこまで考えた瞬間、少し離れた空で小さな爆発が起きた。

 

 

 

 「……モウ追イツイテキタカ」

 

 艤装の口からいつの間にか突き出ている砲身……その砲口から煙が上がっている。そして戦艦棲姫が爆発が起きた場所をチラッと見た後に遠くを見据えると、6人分の人影……艦娘達の姿が見えた。今起きたことを説明するならば、あの艦娘達の誰かが飛ばした偵察機を戦艦棲姫が撃ち落としたということ。つまり、少なくとも偵察機を飛ばせる艦娘がいることになる。しかも艦娘達がいる方角は丁度戦艦棲姫も辿ってきた方角……早い話、追っ手が来たということだろう。

 

 (1対6……万全ナラ兎モ角、現状デハ戦ウベキデハナイナ)

 

 この身は愛すべき部下(バカ)達に生かされた身、何としても生き延びなければならない……その考えの下、戦艦棲姫は艦娘達に背を向けて可能の限り全速力で動く。勿論、艤装の砲を艦娘達に向けて威嚇射撃をすることも忘れない。こうして、艦娘達とのリアル鬼ごっこが始まった。

 

 

 

 

 

 

 「チッ……シツコイナ……」

 

 あれから数時間、もう完全に日が沈んでしまっている。夜となった以上、敵が艦載機を飛ばすことは困難となっている。しかし、だからといって状況が好転した訳ではない。むしろ悪化している。何せこちらは敗退してから一切補給を行えていないのだ……当然、弾薬も燃料もほぼ空。威嚇射撃に撃てる分など出し尽くした。更に中破した身体では出せる速度も万全時とは程遠い……威嚇射撃なしではすぐに追いつかれてしまう。そうして近付いてきた敵艦娘の艦隊が問題だった。

 

 「逃がさないんだから!」

 

 「島風! あんまり突出しちゃダメだよ!」

 

 「分かってるって!」

 

 戦艦棲姫の最も近い位置にいるのは、駆逐艦“島風”と軽巡洋艦“川内”。最速の駆逐艦と夜戦バカの2人は戦艦棲姫の進む方向を塞ぐように主砲を放ち、後続の艦娘達が追い付くまでの時間稼ぎをしている。正直、中破しているとは言え戦艦棲姫は姫の名を冠する深海棲艦、軽巡以下の主砲など豆鉄砲とそう変わらないが……塵も積もればなんとやら。これ以上の傷を負わない為に避けざるを得なかった。たまに紛れている魚雷はしっかりと迎撃している。

 

 さらに後ろにいるのは、軽空母“瑞鳳”と正規空母“瑞鶴”。夜中である以上艦載機に意識を向けなくて済むのが救いだが、夜が明ければ轟沈にまた1歩近付くことになる。戦艦棲姫がそう考えていた時、嫌な予感を感じた彼女はすぐに進む方向を右側に傾ける。その直後に、彼女が本来進んでいた場所に何かが着水し、巨大な水飛沫を上げた。

 

 「クソッ……」

 

 今のは砲弾が着水した為に上がった巨大な水飛沫……島風と川内から放たれるモノではここまでの大きさにはならない。ならばその砲弾はどこから、誰が放ったモノなのか? その答えは……瑞鳳と瑞鶴の後ろにいる2人分の人影だった。

 

 

 

 「大和……日向……ッ!!」

 

 

 

 航空戦艦“日向”……そして、最大最強の超弩級戦艦“大和”。以上の6隻を編成した艦隊が、戦艦棲姫へと差し向けられた追っ手であった。しかも全員が改二か改となっており、今の彼女にはあまりに荷が重い……いや、万全であっても1人では厳しい相手。生き残るのは絶望的だった。

 

 (チッ、大和ガイルトハ……ヤハリ私ハ不幸ダ……ン? ナゼ今、私ハ不幸ナンテ言葉ヲ……)

 

 自分の考えた“不幸”という言葉に僅かに湧き上がった疑問。その僅かな隙を逃す程、敵の艦隊は愚かではなかった。

 

 「五連装酸素魚雷! 行っちゃってー!!」

 

 「こっちは14cm単装砲よ! てぇーっ!!」

 

 「グッ、迎撃ヲ……ッ!? アアアアッ!!」

 

 放たれた5つの酸素魚雷と主砲。素早く反応して艤装に迎撃させるが……不幸なことに、全ての魚雷を破壊する前に弾が完全に尽きてしまう。そうなってしまえばもう魚雷を防ぐ術はなく……迎撃仕切れなかった2本の酸素魚雷が足下に直撃した。更に不幸は続き、魚雷の直撃によって抉れた足……その抉れた部分に川内の主砲が直撃し、右足の膝から下が完全に吹き飛び、海面をゴロゴロと数10mもの距離を転がった。

 

 「グゥゥゥゥ……クソッ……クソォッ!」

 

 ようやく止まった体は大破状態で服はボロボロ、右膝から下が失われたことで立つことも出来ず航行も不可能となった。もはや身動き1つ出来ず、出来ることと言えば……こうして海面に這いつくばり、怨みと敵意の視線を艦娘達に向けるくらいだった。

 

 (マタ……マタコンナ不様ヲ晒シテ!! ……マタ?)

 

 不意に、戦艦棲姫の脳裏にとある記憶が蘇る。それは過去に同じような体勢でいる自分の姿……だが、その姿は今のような深海棲艦のモノではなく、まるで艦娘のような姿……否、正しく艦娘であった。なんだこの記憶は? そう疑問に思っても答えは出ない。自分は生まれた時からこの戦艦棲姫の姿だったハズ……だが、その考えを否定するかのように記憶は蘇り続ける。

 

 着任した鎮守府の風景、仲間と思わしき艦娘達との日常、提督であろう男性との仕事、深海棲艦との戦い……愛する“姉”との死別。

 

 (違ウ……違ウ! コンナノハ私ノ記憶デハナイ! モウ見セルナ! ……オ願イダカラ……ソレ以上ハ……)

 

 記憶を振り払うように頭を振る戦艦棲姫だが、脳裏に浮かぶ映像は消えてはくれない。やがて記憶は再び今の自分のように海面に這いつくばっている場面へと戻り、その記憶の中の敵深海棲艦の砲口が自分へと向けられ、次の瞬間には轟音が鳴り響く。これが過去の自分の最期だったのか? 自分は過去と同じ道を辿るのか? 目に涙を浮かべながら彼女はそう思った……が、記憶はまだ続いた。

 

 「これで、終わりです!」

 

 記憶の映像に意識を割いていると、大和がトドメの主砲を放ってきた。それが映像の中の敵深海棲艦の動きをなぞるように向かってきて……記憶をなぞるように、何かが視界の外から戦艦棲姫の前に立ちふさがった。

 

 「……ア……」

 

 記憶の中では、長い黒髪とボロボロの艤装を持った艦娘が。目の前には……動かしていないハズの自分のボロボロの艤装が。その2つがリンクするように、戦艦棲姫と記憶の中の自分に向かって僅かに振り向く。艤装がなぜ動いているのかは分からない。だが、その動きの全てが記憶の中の艦娘と重なる。

 

 そして砲撃が直撃する寸前……記憶の中の艦娘が笑って口を開いた。その言葉を聞きたくなくて、戦艦棲姫と記憶の中の自分が手を伸ばす。届かないと分かっているのに……伸ばさずにはいられなかった。そうして訪れる最期……はっきりと聞こえた。

 

 

 

 ― 愛しているわ……“山城” ―

 

 

 

 砲弾が直撃した艤装が爆ぜ、爆風が戦艦棲姫の身体を僅かに焦がす。焼かれないように反射的に閉じていた目を開けば、目の前に炎上しながら沈み逝く艤装の姿。その姿に戦艦棲姫……かつては“山城”という名だった存在は、溢れ出す涙を止めることが出来なかった。

 

 (アア……思イ出した……私ハ……私は……!)

 

 なぜ、艤装がまるで意識を持ったように勝手に動いたのか。なぜ、不思議と不幸という言葉に疑問を抱いたのか。その答えが、今ようやく見つかった。艤装は意識を持っていたのだ……それも山城の姉妹艦である“扶桑”の意識が。かつては山城だった自分がこうして戦艦棲姫として生まれ変わっているように、扶桑はその艤装として生まれ変わっていた。もはや確認することなど出来はしないが、もしかすると扶桑の時の記憶があり、自分を山城だと分かっていたのかもしれない。不幸という言葉に疑問を抱いたのは、単に山城だった時の口癖のようなモノだったからだろう。

 

 (でも……今更思い出してどうしろって言うの!!)

 

 この身は1度は深海棲艦によって沈められ、深海棲艦として生まれ変わった。その時点で記憶が戻っていれば、もしかしたら深海棲艦と敵対してかつての仲間と共闘する……なんて未来があったかもしれない。だが現実は深海棲艦の部下達と数年過ごし、かつての味方であった艦娘達によって全滅に追い込まれ、愛していた姉だと分かった艤装を破壊された。

 

 ああ、仕方のないことなのだろう。艦娘が深海棲艦を倒すべく尽力した……それだけのことだ。かつての自分だってそうしていた。大和達は何も間違ってはいない。ならば……。

 

 (私が……私ガオ前達に怒りを向けルノモ間違ってナンカいナイ!!)

 

 姉と自分の命を奪われた……深海棲艦に。姉と分かった艤装と部下達、自分の命を奪われようとしている……艦娘に。双方に奪われ、双方の記憶を持ってしまった、かつて山城だった戦艦棲姫は……もはや誰に向かって怒りと憎悪を向ければいいのか分からない。だが……今目の前にいる大和達は、怒りを向けるべき相手であることには間違いなかった。動けないハズの身体が、その怒りによって僅かにでも動く程に。そのあまりの憎悪に、追い詰めているハズの大和達がたじろぐ程に。

 

 「こいつ、ヤバい!」

 

 「分かっている……ここで、仕留める!」

 

 艦隊全員の心の家を声にする川内に続くように、日向が主砲を戦艦棲姫へと向ける。その姿が、イヤに戦艦棲姫のかんに障った。姉である扶桑はよく言っていた……伊勢や日向には負けたくない。自分も同じ気持ちだった。だが、こうして今負けようとしている。艤装(ふそう)を破壊した艦隊に所属する日向に。

 

 (負ケタクナイ!! 姉様ヲ沈メタ奴ラニ……日向ニ!! 負ケタクナイ!!)

 

 更に膨れ上がる怒りと憎悪……その感情に呼応するかのように雲が月を隠して暗闇に変える。しかし、川内が探照灯で戦艦棲姫を照らし出す。彼女の身体は動かず、もはや沈むことを運命だと受け入れるしかない……だが、認めない。それだけは認めてはならない。それでも……そんな意志とは関係なく、日向の主砲から砲弾が発射された。

 

 

 

 その砲弾が戦艦棲姫に当たる直前、何者かによって殴り飛ばされた。

 

 

 

 【……は……?】

 

 全員から上がる驚愕の声。その視線を一身に受ける、突然戦艦棲姫と大和達の間に割り込むように現れて砲弾を殴り飛ばし、戦艦棲姫を守るように立つ謎の存在。探照灯に照らされたその姿は、深海棲艦と呼ぶには異形の部分がなく、艦娘と呼ぶにはあまりに肌が青白かった。更には両方の気配がするということも不可思議だった。

 

 だが、戦艦棲姫は違う感情を抱いていた。隠れた月明かりと探照灯による逆光、それによって黒く映った長い髪の靡く後ろ姿。その姿が、再び姉の姿と重なったのだ。思わず声に出してしまう程に。

 

 「姉様……?」

 

 そう呼ぶと同時に、隠れた月明かりが再び差し込んでくる。その光が、戦艦棲姫の声に応えて振り返る存在の顔を照らした。当然ながら、その顔は姉ではなかったが……なぜか戦艦棲姫は、言葉にしようのない安心感を覚えた。

 

 「……何者ですか? その戦艦棲姫を庇うなんて……貴女は深海棲艦なのですか?」

 

 「名はイブキだ。俺が深海棲艦かは、すまないが答えようがない。俺も知らないんでな」

 

 「ならば、なぜ庇うのですか? それは深海棲艦の中でも特に強い力を持つ戦艦棲姫……人類の敵ですよ?」

 

 「すまないが、それも特に理由があった訳じゃない。反射的に助けていたんだからな……だが、たった今理由が出来た」

 

 チラリと、イブキと名乗った不可思議な存在が戦艦棲姫に顔だけを向け、2人の視線が絡み合う。その鈍色の瞳が何を訴えかけているのか……それは戦艦棲姫には分からない。分かるのは、自分を見つめる眼差しが優しいということと……なぜか愛した姉に、その姿が重なるということ。

 

 「……その理由とは?」

 

 「何、彼女は俺のことを……誰と重ねたかは知らんが“姉”と呼んだ。ならば、その誰かの代わりに守ってやるさ……一時の姉としてな」

 

 「そんな理由で、私達を相手にすると?」

 

 

 

 「どんな状況だろうが、愛すべき妹を守るのが姉だ。俺はそれになると言った……それ以外に理由がいるのか?」

 

 

 

 イブキが再び大和達に視線を戻し、理解出来ないといった感情の籠もった大和の言葉に力強く返す。その言葉に何か思うところがあったのか、川内と大和の2人がハッと息を呑み、他の4人も言葉の強さに1歩後退る。それに対し戦艦棲姫は……また一滴、涙を流した。自分を愛していると言った姉が……まるで目の前にいるように思えたから。

 

 

 

 

 

 

 イブキの言葉に、己を含めた艦隊の全員が反応したことを確認した大和は、これはマズい兆候だと考えた。突然現れ、敵である深海棲艦を姉として守るだなんて理解不能なことをのたまった相手だが、その言葉は間違いなく本気。大和とて武蔵という妹艦がいる身だ、相手の言うことは分からないどころか同意するところだが……それを深海棲艦に当てはめて見逃す訳にはいかない。そう思っていた時、イブキの手が左腰にある軍刀の柄を握る。その直後、イブキの目が金と青に変わったのを大和は見た。

 

 「改flagship……!? 知らないなどと言っておきながら、やはり深海棲艦ですか!!」

 

 「目の色は勝手に変わるらしいんだ。深海棲艦かどうかわからないのは本当さ……何せ、自分の顔なんて見たことがないんでね」

 

 大和が叫ぶと同時に大和達4人は主砲をイブキに向け、瑞鳳と瑞鶴は艦載機は使えないが弓を構える。空母は射った矢を途中で戦闘機に変化させるが、そのまま矢として使っても問題ないからだ。だが、全員が撃つことをせずにイブキを注視する。軍刀しか艤装が見えないからといって射撃兵装がないとは限らない……せめて艦種が解ればいいのだが、見た目だけで判断するのはいけない。世の中には駆逐艦のような軽空母や戦艦を超える胸部装甲を持つ駆逐艦もいるのだから。

 

 「……大和さん、何を思いましたか?」

 

 「何も思ってないからこっちに矢を向けないで瑞鳳ちゃん!」

 

 キリキリと鳴る弦の音と瑞鳳からの殺気に半泣きになる大和。後ろを見ていないから正確には分からないが、大和には瑞鳳が目を妖しく光らせて自分の背中を狙っているように思えて仕方なかった。しかし、意識はイブキに向けたまま……コントのような掛け合いをしていても、相手の一挙手一投足を見逃さないようにしている。それだけの練度が、彼女達にはある。

 

 改めて、大和は現状を確認する。動かないイブキとその後ろにいる戦艦棲姫……少なくとも、大和達は目的である戦艦棲姫さえ沈められたら問題はない。いや、イブキも深海棲艦ならば一緒に沈めてしまえばいい。此方は既に射角も合わせて装填も終わらせていて、あちらは軍刀の柄を掴んでいるだけ……とてもこの数の差を引っくり返せるようには思えない。結論として、一斉射撃による殲滅を各艦に伝える。

 

 (駆逐と軽巡の主砲、戦艦2隻の火力、艦娘の力で放たれる矢……守れるものなら、守ってみせなさい)

 

 「目標、敵深海棲艦2隻!! 全艦一斉射!! てぇぇぇぇっ!!」

 

 轟音と共に放たれる数多の砲弾と風を切り裂く矢。それらは全てイブキ達を目掛けて飛んでいく。軍刀1つで防ぐことなど不可能、如何なる深海棲艦も轟沈は必死……そう思わせるだけの弾幕。

 

 

 

 ……そのハズだった。

 

 

 

 「……う……そ……?」

 

 「バカなっ!!」

 

 瑞鶴が唖然として呟き、日向が目の前で起きたことが信じられないと声を荒げる。他の4人も似たようなもので、瑞鳳と島風に至ってはガタガタと体を震わせている。川内はマフラーで口元は見えないが冷や汗をかいているし、大和は目を見開いて信じられないという気持ちが顔に出ている。

 

 だが、信じられないと感じているのは大和達だけではない。守られていた戦艦棲姫もその気持ちで一杯だった。どれだけ目の前の存在から安心感を感じてはいても、いざ弾幕に晒されれば流石に終わりを意識する……だが、終わるどころ一発たりとも当たってはいない……そこまで考えたところで、イブキの遥か後方と周囲で水飛沫と爆炎が舞い上がった。そして、イブキの手には……。

 

 「……何度でも言うぞ。俺は一時の姉として……」

 

 

 

 ― 愛すべき妹を守る ―

 

 

 

 二振りの軍刀が握られていた。

 

 

 

 

 

 

 さて、身の丈に合わない大言壮語をした訳だが……どうしたものかと、俺は現実逃避気味に今の状況になるまでのことを思い返すことにした。

 

 摩耶様を球磨達に押し付けた後、俺はなんとか島なり何なりと拠点となる場所を探していた訳だが……結局影も形も反応も何もないまま夜になってしまった。このまま立ち往生するしかないのか……と途方に暮れていたんだが、なぜか暗いハズの辺りが昼間のようにはっきりと見通せる。とは言っても夜であることは分かるんだが……どうやらこの身体には昼も夜も関係ないらしい。これは新しい発見と共に嬉しい誤算だった。それに、眠気もなく腹も減っていない。特に疲労も感じていない為、俺はまだ島や拠点となる場所を探すことにしたんだが……そこで妖精ズから声が上がった。

 

 「電探に感ありー。ここから真っ直ぐ、距離約5千ですー」

 

 「数7ー。内6つが何かを追いかけてるみたいですー」

 

 「ソナーにも感ありー。戦闘してるみたいですー」

 

 「追いかけている……?」

 

 妖精ズの言葉通りであるなら、深海棲艦か艦娘のどちらかが1として追われている……つまりは追い討ちされていることになる。前方に視線を向けると、何度か赤い光が見えた後に音が聞こえてきた……少なくとも、戦闘を行っているということは事実らしい。

 

 ここでの俺の選択肢は2つ。見に行くか、無視するかだ。見に行くならば、最悪追っている艦隊に攻撃されるだろう。艦娘ならまだ長門達のように話せるかもしれないが、深海棲艦なら問答無用で攻撃される可能性が高い。更に、追われている側を助けるか否かという選択肢も生まれる。艦娘が追われているならば、雷や摩耶様のように助けることは……出来るならそうしたい。だが、仮に深海棲艦が追われているとしたら……俺は助けるだろうかと考えてしまう。今でこそ艦娘か深海棲艦かも分からない身体だが、前世の記憶もあってか俺の心は限りなく艦娘に寄っているのだから。

 

 無視するならば、このまま見て見ぬフリをすればいい。どちらも俺に気付いていないようだし、簡単なことだ。だが……それはつまり、追われている側を見殺しにすることに他ならない。そのことを考えれば……酷く、心が痛む。その痛みから軽く胸の部分の服を握っていると、くいくいと袖を引かれた。引いたのは……ごーちゃんだ。

 

 「イブキさんイブキさん。あっちから声が聞こえるですー」

 

 「声……?」

 

 ごーちゃんが指差したのは、丁度向かうかどうか迷っている反応があった方向。その方向から声が聞こえる……と言われても、声が届くような距離ではないし、近くには誰もいない。気のせいなんじゃ……? とは思ったが、それが妖精ズ全員となればそうとは思えない。

 

 「私も聞こえましたー」

 

 「助けてー助けてー」

 

 「誰でもいいから助けてー」

 

 

 

 「妹を助けてーって聞こえましたー」

 

 

 

 「結局またセリフ取られましたー。えーん」

 

 「……泣かないでくれごーちゃん」

 

 妖精ズの言葉が頭の中で反響する中、また泣いてしまったごーちゃんの頭を撫でる。誰かが、誰かの助けを求めている。その声が、何の因果か妖精ズを通して俺に伝わった……助けるか見殺しにするかで迷っていた俺がその声を聞いてしまえば、天秤は迷っていたことが嘘のように傾いた……助ける方に。

 

 「さて……行こうか。助けを求められた以上、深海棲艦だろうが艦娘だろうが助けるぞ」

 

 【おーですー】

 

 「いい返事だ」

 

 手を上げて返事をする妖精ズを微笑ましく思いながら、俺は反応があった方向へと“走り”出す。この身体の流石のスペックと言うべきか、最初の1歩で大きな水柱が上がったのは見なかったことにしよう。

 

 体感で5分ほど時間が経っただろうか、ようやく件の人影が見えた。追っているのは……艦娘。スピード狂の島風に夜戦大好き娘の川内、姉から運を吸い取っていると噂の瑞鶴に玉子焼き食べりゅうううう! でお馴染みの瑞鳳。航空戦艦の日向に……あれは大和か? とんだ大物がいたモノだ……大和のいる艦隊に追われているなんて、どんな相手なんだ? と追われていた相手を見る……深海棲艦……なんだろうか。角が生えてるからそうなんだろうが、俺の記憶にはない姿だった。鬼か姫なんだとは思うが、そいつは倒れ伏して身動きができないようだった。そんな相手に、日向が砲口を向け……瞬間、またあの時が止まるような感覚がした。その感覚が消えない内に、俺は深海棲艦に向けて走り出す……今まで腕以外はあまり動かなかったが、今回は身体全体を動かすことが出来た。いや、船長を斬った時にも動いていたな……と同時に、日向の砲口から砲弾がゆっくりとした速度で放たれた。距離的には、感覚が続くならギリギリ間に入ることが出来る。

 

 ギリギリだ、球磨達の時のように砲弾を斬ると分かれる前に当たるかもしれない……となれば、だ。どうにかして砲弾を逸らす、もしくは弾くくらいしないとダメな訳だが、どちらも軍刀で行うには強度が心配だ……レ級の尻尾を斬っておいて今更な気もするが……仕方ない。やりたくはない手だが、今はこの身体を信頼して……そうして俺は深海棲艦のすぐ近くまで来た砲弾を、真横から右手で殴り飛ばした。

 

 【……は……?】

 

 艦娘達と深海棲艦のビックリしているような声となんだコイツみたいな視線を受けつつ、俺は深海棲艦を守るように立つ。軽く右手をグーパーと開いて閉じてを繰り返してみるが……意外なことに少し痛いくらいで異常はない。流石今の俺の身体だ、なんともないぜ。その代わりに異常なモノを見るかのような艦娘達の視線が痛いが。

 

 「姉様……?」

 

 とかなんとか思っていたら深海棲艦が何か呟いたので顔だけ振り返ってみる……いや、聞こえたのは聞こえたが、姉様ってなんだ? 実はこの身体には姉妹兄弟がいたのか? だとしたらどう対応するべきか……いや、ごーちゃん達が聞こえた声のことを考えれば、彼女の姉と間違えたのかもしれない。というか今更だがスゴい格好をしているなこの子。服はボロボロで下着見えてるし……上は付けてないのかもう色々見えそうだし。よく見たら右足が膝から下がない……あのゲス共と違って可哀想だとか痛いだろうにだとか心配が浮かぶ辺り、やはり感性が身体に引っ張られている気がする。

 

 しかし……こんな深海棲艦いたか? 曖昧な記憶の中にはそれらしい姿はない。前世では行っていないステージに出たボスか何かか? というか艤装がないな……と思ったら足下に何かの破片が散らばって浮いていた。このことから察するに、艤装は破壊されたんだろう。いや……もしかしたら、破壊されたのは姉かもしれないが……。

 

 「……何者ですか? その戦艦棲姫を庇うなんて……貴女は深海棲艦なのですか?」

 

 この深海棲艦について考えていたら大和に質問された。戦艦棲姫……あー、うっすらと名前だけは記憶にある。姿までは覚えていないが……とりあえず、名乗るくらいはした方が良さそうだ。

 

 「名はイブキだ。俺が深海棲艦かは、すまないが答えようがない。俺も知らないんでな」

 

 「ならば、なぜ庇うのですか? それは深海棲艦の中でも特に強い力を持つ戦艦棲姫……人類の敵ですよ?」

 

 人類の敵……そう言われても、今の俺には“だからどうした?”となってしまう。多分もう人類じゃないし、むしろさっき艦娘の敵だった人類を殺っちゃってきたワケだしなぁ……しかし、ここでバカ正直に人類の敵とか関係ないなんて言ったら……もう手遅れだが深海棲艦に味方する存在として艦娘側に敵視されそうだ。

 

 さて、どう答えたものか……そもそも俺がここに来た理由が妖精ズが“妹を助けて”という声を聞いたからだ……ああ、それを言えばいいじゃないか。それに、後ろの戦艦棲姫とやらは目の前の大和達に姉を殺されたのかもしれない。人類の敵でも、深海棲艦でも家族を失う悲しみはあるかもしれない……それこそ、俺の姿に姉の姿を見る程に。

 

 「すまないが、それも特に理由があった訳じゃない。(砲弾からは)反射的に助けていたんだからな……だが、たった今(助けたいと思った以外の)理由が出来た」

 

 チラリと、後ろの戦艦棲姫を見る。彼女は俺を亡き姉と重ねた。その姉は……もう彼女を守ることが出来ない。助けを求めたのも、妹には生き残って欲しいという姉心からだろう……全ては俺の思い込みかもしれない。的外れな思考かもしれない。だが……。

 

 「……その理由とは?」

 

 「何、彼女は俺のことを……誰と重ねたかは知らんが“姉”と呼んだ。ならば、その誰かの代わりに守ってやるさ……一時の姉としてな」

 

 「そんな理由で、私達を相手にすると?」

 

 「どんな状況だろうが、愛すべき妹を守るのが姉だ。俺はそれになると言った」

 

 どこかで見ていてくれ、戦艦棲姫の姉よ。俺が貴女になど決してなれはしないが……せめて、今この時は貴女の代わりに彼女の姉となることを赦してくれ。

 

 

 

 「……それ以外に理由がいるのか?」

 

 

 

 俺の言葉に何を思ったのか、大和達が1歩下がった。それは都合がいい……下がれば下がってくれる程、彼女の安全性は高くなる。だが、まだたった1歩だ……安全とは程遠い。ならば俺がやるべきことは大和達を撃退する、攻撃手段を奪うの2択……決して轟沈させるつもりはない。出来るかもわからないが。そして、俺はこの身体になって初めて艦娘に対して自衛以外の戦闘をする目的で自分から軍刀を握った。

 

 「改flagship……!? 知らないなどと言っておきながら、やはり深海棲艦ですか!!」

 

 なんかいきなり怒られたんですが……っと、そういえば雷に目の色が変わるとか言われていた。どういう風に変わるか俺自身は把握出来ていないが……今の自分の顔など見たことがないし、前世の顔は思い出せないし。まあ改flagshipとやらを彷彿とさせる色なんだろう……とまあこんな感じの説明というか言い訳はしておいた。というかいざ主砲を全員から向けられると流石に怖いな……それ以前に捌き切れるか? いくらあの感覚の中だと流石に捌き切れないかもしれない……そもそも軍刀が保つのかも分からん。

 

 「イブキさんイブキさん」

 

 「私達を使って下さいー」

 

 悩んでいる俺に話し掛けてきたのは、ふーちゃんとみーちゃんだ。私達を使え、というのは彼女達が宿っている軍刀を使えということなんだろうが……どれだ? と考えていたら、2人がちゃんと教えてくれた。今まで使っていた、今も握っている腰の軍刀はいーちゃんが宿っているそうだ。そして右後ろ腰の上にふーちゃん、下にしーちゃん。左後ろ腰の上にみーちゃん、下にごーちゃんが宿っているらしい。つまりこの場合、俺が使うのは後ろ腰の上2本。

 

 「私達軍刀妖精の宿る軍刀には、それぞれ特徴がありましてー……」

 

 「目標、敵深海棲艦2隻!! 全艦一斉射!! てぇぇぇぇっ!!」

 

 ごーちゃんが説明する直前、大和達が一斉に撃ってきた。その数……40。既に俺はあの感覚の中にいるからこそ数えられたが、認識に間違い無ければ、半分近くが大和から発射されたモノだ……それらは何としても防がなければならない。なぜか2本矢が混じっているが、一応斬り捨てようか。

 

 迫り来る弾幕に近付きながら両手を交差させ、後ろ腰上2本を抜き放つと同時に左手の軍刀(ふーちゃん)で1つを縦一閃に斬り裂き、右手の軍刀(みーちゃん)でもう1つを斬り……裂くことが出来ずに左側へふっ飛ばす。その後も我ながら無茶苦茶に振り回すようにしながら左手で斬り捨て、右手で弾き飛ばすを繰り返し……全ての砲弾と矢を斬り捨て弾き飛ばし終えた頃にようやくあの感覚が終わった。

 

 「……う……そ……?」

 

 「バカなっ!!」

 

 大和達の誰かが驚いたような声を出す。いや、正直に言えば俺もそんな声を出したかった。感覚が途中で消えたらどうしようかと冷や冷やしていたし……だが、俺は乗り切った。まだまだ油断は出来ないが……やれないことはないと分かった。俺は両手を横に広げて少し背を曲げ、両手の軍刀の先を顔の直線上で交差させる……某閣下が最期の前に“この首を取って名をあげる奴は誰だ?”と問うた時の構えだ。そんな構えを取った俺は大和達を改めて見据え……。

 

 「……何度でも言うぞ。俺は一時の姉として……愛すべき妹を守る」

 

 再び誓いを口にした。

 

 

 

 

 

 

 ここまで思い返すのに体感0.2秒。改めて考えても俺のような元一般人には身の丈に合わない言葉だとは思うが、撤回するつもりはない。だが、数の差は歴然……どうしたものかと考えてしまうのは無理がないことだろう。

 

 「艦娘さんにまでセリフ取られましたー。えーん」

 

 泣かないでくれごーちゃん。今は君の方を向くことも頭を撫でることも出来ないんだ……そういえば、さっきごーちゃんは何か言いかけてたな。確か、自分達の宿る軍刀には特徴があるとかなんとか……ふーちゃんで斬れた砲弾をみーちゃんが斬れなかったように、軍刀の性能には差があるということだろうか? だとするならば……その性能次第では、戦艦棲姫を守りながら大和達を撃退することが出来るかもしれない。少し、希望が見えてきた。

 

 さて、いっちょ頑張りますか……俺はそう心で呟きながら、大和達の元へと跳んだ。




戦闘は次回に持ち越しで御座います。

因みに、42という数は艦娘の画像でそれぞれ確認した砲塔の合計+矢2本です。数え忘れと間違いがなければ(震え声

↑を書いて改めて艦娘の画像を確認したら、航空戦艦になってる日向さん、左手にあった砲台が飛行甲板になってたという……40に修正しました。


今回のおさらい

イブキの持つ五本の軍刀にはそれぞれ妖精ズが宿っている。今まで使っていた左腰の軍刀にはいーちゃん。右後ろ腰の上にふーちゃん、下にしーちゃん。左後ろ腰の上にみーちゃん、下にごーちゃん。更に軍刀にはそれぞれ特徴が……?

それでは、あなたからの感想、評価、批評、pt、質問等をお待ちしておりますv(*^^*)

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