それでも時は等しく流れ、2人はそれに伴い成長を続けていく。
そんな中、紫はあるユメを見る。
そしてそれが、2人の物語の終焉を迎える“分岐点”となっていく……。
第112話 ~大結界への道標~
暗い暗い、ユメを見た。
沢山の物語に繋がる“扉”が浮かぶ、漆黒の空間。
その世界の中心で紫は静かに佇み、やがて彼女と同じ姿をした女性が現れた。
八雲紫という女性とまったく同じ容姿、けれどその瞳は吸い込まれそうな漆黒の女性。
「……随分と、久しぶりね」
「そうですわね。でもわたくしはずっとあなた達の物語を観賞していましたけど」
良い趣味ですわね、皮肉を込めて紫がそう言うと女性はクスクスと笑う。
この世界に来るのは三度目だが、相も変わらず夢の中のようで現実味がある不可思議な場所だ。
同時に何故か妙に落ち着くこの世界ではあるが、紫の心中は真逆の気分であった。
何故か? 決まっている、自分がこの世界に来る時は決まって何かしらの“分岐点”になるからだ。
「ええっと……あなたが生きて、どれくらいになるのかしら?」
「……およそ1100年、かしらね」
「長生きするわね~、ここ400年ばかりはずっと平和が続いていたからあっという間だったでしょう?」
女性の問いに、紫は苦笑を浮かべつつ頷きを返す。
……そう、幻想郷には長い平和が続いていた。
騒動といえば、およそ400年ほど前に北の大地にて暴走していたレティとの一件ぐらいか。
それ以降は刺激のない、安らかな平和がただただ続き……けれど世界は、すっかり人間達のものになっている。
「人間達の増加は留まる事を知らず、数多の妖怪がこの世界から姿を消した」
「…………」
「もはや、人と妖怪が共存できている環境など、あなた達が暮らす幻想郷くらいでしょうねえ」
「……そうかもしれないわね」
できる事ならば、世界中で幻想郷のように人と妖怪が共存できればと思っていたが……現実はそう優しいものではなかった。
人と妖怪の関係は変わらず、そればかりか当たり前のように信じられてきた妖怪の存在を認めない人間すら現れた。
妖怪達はそんな人間達の考えに恐怖し、怒り、憎み、報復という愚行に走らせた。
結果、元々そこまで数の多くなかった妖怪達の数は激減し、人間達はますます妖怪を認識しなくなっていく。いずれは陰陽師のような存在も消え、何の力も持たない人間達で溢れ返るだろう。
「大妖怪と呼ばれる存在も少なくなり、より多くの妖怪が消えていく……フフフッ、あなた達はどうかしらねえ?」
からかうような、試すような、そんな口調で女性は紫に言った。
無論、消えるつもりなど紫には毛頭なく、同時に幻想郷も消させはしない。
「よい気概ですわぁ、まだまだ楽しませてくれそうですわね」
「あなたを楽しませるつもりはないだけれど、それより一体何が言いたいのかしら?」
「あら、なんのことでしょう?」
「とぼけなくて結構。私に言いたい事があるから、わざわざあなた自身が私をこの世界に連れてきたのでしょう?」
「……せっかちですわねえん。楽しくお喋りしようと思っていたのに」
ぶーぶーと文句を放つ女性だが、紫が一睨みすると大袈裟に肩を竦めてから。
「――あなたの未来が、観れなくなった」
今までとは違う、背筋を張りたくなるような真剣な表情と声で、そんな言葉を口にした。
観れなくなった、それは一体どういう事なのかと紫はすぐさま女性に問う。
「前にも言ったけどわたくしは観察者、あなた達の物語を見届けながらその過程を楽しむ……もとい、見守るのが役目。
あなたの場合、今より少しだけ未来を観ていたのだけれど、毎回毎回観た未来とは違う結果になるのだから面白かったわ」
「…………」
「あらごめんなさい、話が逸れたわ。
とにかくわたくしは常に八雲紫が歩む少し先の未来を観てきた、けれどその未来が突然観れなくなったのよ」
こんな事は初めてですわ、女性はそう言ってもう一度肩を竦めた。
「……それはつまり、この先の未来がどうなるのかわからなくなったという事?」
「そうね。まああなたの場合わたくしが観てきた未来とは毎回違う結末を迎えているから、元々観えていないようなものでしたけど」
しかし、“観えなくなった”という事実は観察者である女性にとって危惧するものであった。
数多の物語を観てきた中で、こんな事は初めてであり、同時に気に入っていた紫の物語が観えなくなったというのは心底気に入らない。
だから彼女は紫をこの世界へと喚んだのだ、彼女の物語がこんな不安定な状態に晒されたまま終わりになるというのは女性には認められないからだ。
「けれど、それを聞いてどうしろと?」
「別に、ただ何かしらの干渉を受けているのは間違いない。――充分に用心なさいな」
「用心しろと言われてもね……」
なんとも曖昧な情報である、これでは聞くだけ不安を煽るだけではないか。
……いや、この女性ならばわざとこちらの不安を煽っている可能性の方が高い。
そしてその不安にどう立ち向かい、どういう結果を導き、どういった終わりを迎えるのか、それを愉しみにしているのは間違いないだろう。
良い趣味である、紫自身も一部の者から「胡散臭い」等と言われるが、この女性には敵うまい。
「というわけで、頑張りなさいな。
――あなたの物語も佳境に入っている筈、楽しい結末を期待していますわ」
世界が暗転していく。
どうやら現実に戻るようだ、紫はそれに逆らう事なく自ら瞳を閉じこの世界から消えていった。
■
「…………」
見慣れた自室の天井を視界に捉えてから、紫は起き上がり布団から出た。
いつもの導師風の服に着替え、布団を干そうと外に出ると、丁度廊下の向こう側から歩いてきた藍と顔を合わせた。
「おはようございます、紫様」
「おはよう、藍」
「紫様、布団でしたら私が干しますので」
「あらありがとう、それじゃあお願いしようかしら」
藍に布団を手渡すと、彼女はすぐに中庭に向かっていき布団を干し始めた。
「紫様、何かあったのですか?」
「えっ?」
「いえ、気のせいならばいいのですが……少し、顔色が優れないように見えまして」
「…………少し、嫌なユメを見ただけだから、気にしないで頂戴」
そう言うと、藍は「それならばいいのですが」と返しながら、慣れた手つきで布団を干し終え紫の元へと戻る。
「朝食はどうなさいますか?」
「今日は大丈夫よ、ところで龍人は?」
「龍人様でしたら部屋で休んでおられます、なんでも昨日遅くまで里の者達と飲んでいたようでして……」
「あらあら」
相も変わらず、里の者達と仲の良い龍人に紫は苦笑する。
ならば今日はゆっくり休ませる事にしよう、そう思った紫はとりあえず気晴らしに散歩でもしようと里に向かってスキマを開く。
「少し、里に行ってくるわ」
「いってらしゃいませ、紫様」
藍に見送られ、紫は一瞬で人里へと到着する。
今日も空は青く美しく、気候も穏やかで心地良い風が吹いていた。
幻想郷は変わらず平和で、これがずっと続くものだと当たり前のように思える景色が広がっている。
……だからこそ、先程のユメを忘れる事ができない。
今までだって自分の未来がどうなっているかなどわからなかったが、改めて用心しろと言われれば気にもなる。
とはいえ別段変わった事をするつもりはない、ここを守ろうとしてくれるのは自分だけではないのだから。
頼れる仲間が、友が、愛すべき人がこの幻想郷には存在している。
だから紫はこのユメの内容を誰にも語らず、自分の内に秘めていこうと決めた。
それに今は余計な事で気を揉みたくはなかった、この幻想郷に展開しようとしている“大結界”の問題もあるのだから。
「た、大変だっ!! 外から妖怪が攻めてきたぞ!!」
緊迫した青年の声が、周囲に響き渡る。
その声を拾った紫はすぐさま青年の元へと駆け寄り、詳細を訊ねた。
「その妖怪はどの方角から現れたのですか?」
「や、八雲様……そ、その、西門から現れまして……」
「西門ですわね、わかりました」
青年の話を聞くと同時に、紫はすぐさまスキマを用いて里の西方面へと移動する。
既にそこには里で形成された自警団と、慧音の姿があり。
西門の付近には、人型の妖怪と……その妖怪に拘束されている、里の子供の姿があった。
「っ、紫さん……」
「人質、というわけですか。小賢しいですわね」
歩を進め、紫は真正面から妖怪と対峙する。
人型の妖怪は紫を見て、隙間なく生えた牙が見える口元に歪んだ笑みを浮かべていた。
人型ではあるが紫達のような完全なものではなく、所々が醜悪に歪んでいる肉体は見るに耐えない。
僅かに顔をしかめつつ、紫は妖怪との間に数メートルの距離を離したまま、口を開いた。
「何が目的ですの?」
「この地を我々のものにしようと思ってな、しかし……まさか八雲紫自らが出てくるとは思わなかったよ」
余裕ぶった雰囲気を見せようとしているが、妖怪からはあからさまな紫に対する恐怖心が見られた。
実力を理解する最低限の知識はあるようだ、さすがに人型だけあって獣とは違う。
尤も、里の外から感じられる複数の存在は自分達の有利を信じて疑っていないのか、紫の登場にも動揺は見られなかった。
「お断り致しますわ。この地は平和を愛する人妖が暮らす場所ですから」
「フンッ、この目で見るまでは信じられなかったが……どうやら、ここが腑抜けた者達だけが暮らす土地だというのは間違いないらしい」
「平和を望むのが、腑抜けだと?」
紫が問う、すると妖怪はまるでタガが外れたかのように笑い出した。
「カカカカカカカッ!! 大妖怪ともあろうものが、まさかそのような問いかけをするとはな。
愚かで脆弱な人間ならばともかく、妖怪がそのような考え方をするなど腑抜けもいいところだ。そんなものは妖怪とは呼べん!!」
「……人を襲い、喰らい、争うだけが妖怪の姿ではありませんわ」
「たわけが。他者との争いこそ妖怪の本分よ、そこから外れた者に生きる価値などない!!」
「…………成る程、つまりこの幻想郷で生きる者全てに生きる価値がないと」
空気が、変わった。
「っ」
それを一番最初に感じ取った慧音は、すぐさま周囲の自警団に後退するように指示を出した。
その指示に怪訝を示す自警団の面々ではあったが、やがて彼等も紫の変化に気づき自ら後退する。
一方、人質を手に入れている妖怪達は憐れにもそれに気づかず、そればかりかあの八雲紫を倒すチャンスができたと嬉々するばかり。
「あなたの言う妖怪の本分を否定するつもりはありません、それもまた正しいのですから。
――ですが、それを当たり前として周りの者を否定して良い理由にはなりません。妖怪とて争いを好まぬ者も居るのですから」
「それがそもそもの間違いだ、そんなものは妖怪とは呼べんと言った筈だが?」
嘲笑するように、妖怪は笑う。
……どうやら、説得する事は無理らしい。
ならば仕方がない、目の前の妖怪も……後ろでこそこそと隠れているだけの有象無象も、
何より彼等はやってはいけない事をした、この幻想郷に生きる者に手を出したのだ。
――ならば、それ相応の罰を与えてあげなくては。
■
それは、文字通り刹那の時で終わりを迎えた。
勝ち誇り、下賎な笑みを浮かべていた妖怪が、まるで初めから存在していなかったかのように虚空へと消える。
続いて里の外に居た数十の下級妖怪も、一言も言葉を発せぬまま気配を消してしまった。
その光景に慧音達は驚き、紫は安心させるように優しく微笑みを浮かべながら、人質になっていた里の子供を抱きかかえ慧音達の元へと連れて行った。
「怪我はしていないようね、でも恐い思いをしたようだからゆっくり休ませてあげて」
「あ、はい……あの、一体何をしたのですか?」
「少しお灸を据えただけですわ、殺すのは忍びなかったのでここから遠く離れた地にスキマで送ってあげただけよ」
「そうですか……」
「甘いとは自分でも思うのだけれど、この子達の前で血生臭い真似はしたくなかったのよ」
慧音に預けた子供の頭を撫でながら言った紫の言葉に、周囲の者達は彼女の行動に納得すると同時に、紫の慈悲深さに感謝した。
里の子供を守っただけでなく、このような配慮までしてくれるとは……さすがは八雲様だと周りの者達が彼女を褒め称え始める。
それをくすぐったそうに受け止めながら、紫は「所用ができましたので」と言い残し、スキマの中へと消えていった。
そして八雲屋敷へ戻る前に、紫はスキマの中で静かに神剣を手にしながら……先程の妖怪達と対峙した。
――先程の言葉は、あくまでその場を収める為の方便だ。
紫としては、幻想郷の住人に手を出したこの妖怪達に慈悲など決して向けるつもりはなかった。
妖怪達はスキマの中で四肢をリボン状の物体で拘束され、僅かに身動ぎをする事しかできない状態に晒されている。
尤も、たとえこの拘束を解いたとしてもここは紫のスキマの中、逃げる事などできないし……逃がすつもりなど毛頭ないが。
「き、貴様……これを解けっ!!」
先程の妖怪が紫を見て、目を血走らせながら罵声を飛ばす。
他の下級妖怪たちも同様に騒ぎ立てるが、一方の紫は表情1つ変えず冷たい瞳で彼等を見下ろしていた。
まるで道端に落ちる塵屑を見るかのような、絶対零度の瞳。
その瞳で見つめられた妖怪達は、漸く自分達が行なった愚行を理解した。
「……ちょうどよかったですわ。実はあなた方のように幻想郷の地を手に入れようとする妖怪達が居ましてね、一々相手をするのが面倒だと思っていましたの」
幻想郷の地は人は勿論、妖怪にとって住み心地の良い土地へと紫達が変化させている。
故にこの地を狙う外の妖怪達は当然存在しており、特にこの数十年ではその数が際限なく増え続けていたのだ。
これも人間の勢力図が拡大し続け、次第に妖怪達の住処が減っているからこそだろう。
無論、幻想郷の地はそんな妖怪達を迎え入れる意思は見せている。
だが殆どが力ずくでこの地を奪い、支配しようとする輩ばかり。
そんなものを迎え入れる事など、到底できるわけがなかった。
とはいえ、上記で紫が言ったように一々それらの相手をするには面倒であり骨が折れる作業だ、だから今回のように少数で攻めてきたこの者達は“
「あなた方を殺すのは容易い、けれど私は慈悲深いから最期に役目を与えてあげましょう」
「何を――――ぎゅっ!?」
「ぎゃっ!?」
「ぎ、いぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?」
紫が自身の左手を前に突き出し、何かを握り締める動作を行なった瞬間、捕らえた妖怪達の身体が複雑にひしゃげ出した。
ある者は身体を半分にされ、ある者は枯れ木のように細く絞られ、けれど誰一人として意識を失わず死に至った者はいなかった。
「この状態のあなた達を、幻想郷の地を狙っている者達の元へ送り届ければ良い“抑止力”になるでしょうね」
「ぎ、ギギギ……こ、この悪魔、め……!」
「ええ、ですが私も妖怪ですもの。恐ろしいのは当然でしょう?」
「な、何が人と妖怪の共存だ……所詮貴様も、自らの意に反する者を力で抑え付け蹂躙するだけではないか……!」
「…………」
「共存などできるものか、わ、我々は決して交わる事など――ギィッ!?」
「……お喋りが過ぎますわね、そんな口など無い方がいいでしょう」
より一層圧縮を施し、複数のスキマからソレらを落としていく。
これで少しは侵略者達も理解するだろう、幻想郷に手を出せばどうなるかという事を。
気に入らない作業を終え、紫は暫しその空間で立ち尽くす。
「……所詮、私も同じなのでしょうね」
人と妖怪の共存、それを今でも強く願っているのは間違いない。
けれど、今ではそれを幻想郷の中でしか守れなくなってしまっているのは……なんとも、締まらない話だ。
それに先程の妖怪の言う通り、自分達の意見が通らない相手を力ずくで蹂躙する自身の行動は、自らの願いと矛盾している。
「全ての人間と妖怪が、共存できるわけではない……」
そんな事はわかっている、世界はそんなに甘いものではないのだから。
それはこの夢を抱いた当初からわかっていたこと、だからこそ紫はこの幻想郷の地にとある“大結界”を展開し、守ろうと考えたのだから。
……龍人の願いに反してしまう行為だとしても、紫にはこれ以上の妥協案は見つからなかった。
幻想郷を大結界で隔離し、この地だけは人と妖怪が共存できる世界を維持する。
その為の準備は進めてきた、そして数多くの協力を得て実現できる領域にまで辿り着いた。
「龍人はきっと、諦めないでしょうね……」
けれど、彼が昔から願うように世界中が幻想郷のような場所にするという願いは決して叶わない。
それでも彼は諦めないだろう、だから紫はたとえ彼の意志を反してでも大結界を展開し、幻想郷を隔離する。
だってそうしなければ、彼はこの地を去りいずれ自らの願いによって己を喰い尽くされてしまう。
そんな事は認められない、紫にとって龍人は何者にも変えられない存在なのだから。
こうやって今までこの道を歩んできたのだって、彼が傍に居てくれたから歩んでこれたのだ。
――彼をこの地に縛る事になろうとも、彼に生きていてほしい。
それは紫のエゴ、けれど決して譲れないもう1つの願いだった。
その為に彼に嫌われても、生きて幸せになってほしい。
今までずっと頑張ってきたのだ、辛い戦いに身を投じて文字通り命を懸けて皆を守ってきたのだ。
ならばもういいだろう、後の人生を幸せに満たしたって罰は当たるまい。
充分に頑張ってきた彼に対する正当な報酬を受け取るだけだ、それの一体何が悪いというのか。
これ以上彼が戦う必要などない、彼の戦いは先程も言ったように命を削る戦いだった。
ならばもう休ませてあげなくては、そうしなければ彼は……戦いの中で消えていく。
それだけは許されない、許すわけにはいかない。
だから、紫はある決断を下し、八雲屋敷へと戻った。
「おかえりなさいませ、紫様」
「……藍、“準備”をなさい」
「っ、では……決行するのですか?」
察しの良い式に、紫は頷きを返す。
すると藍は重々しく頷き、すぐさま行動へと移った。
「妖怪の山と地底世界、そして永遠亭……話を通すのは、そこだけで宜しいですか?」
「ええ、里には私が行くから藍はそちらをお願い」
「畏まりました。……龍人様には、報告しなくても?」
「あの人には私が言うわ、心配しないで」
もう一度頷きを返し、藍はすぐさま八雲屋敷を飛び出していった。
……些か早い気もするが、決意をした以上は速やかに行動しなければ。
今回のように幻想郷の地を狙う妖怪達の事もある、この地の平和を維持するにはあの“大結界”が必要だ。
紫の能力、博麗の巫女の秘術、永琳の結界術、更に力ある者達から得る事のできた知識を総動員し、数百年という月日を費やしこの地に馴染むように力を注いできた大秘術。
管理者となる予定である人間側の絶対的守護者、博麗の巫女の名を授かった結界――“博麗大結界”を作り出すために、紫達は動き出した……。
To.Be.Continued...
こちらの博麗大結界は原作のものとは微妙に違います。