GANTZ 変な特典をもらった男の物語   作:鼻眼鏡26号

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前回の話から約2年

まじで何やっているんだろうと自己嫌悪しながら書きました。
これ完結すんの?
感想ありがとうございます。

それではスタート




文字化けは起こると大抵ホラー

原作主人公との数奇な出会いを終え、俺と恵は今日もトレーニングで人気の無い建造中のビルで飛び回る。

最初はもっと他のメンバーも居たのだがついて来れない者やビルから落下し怪我をしたメンバーも居たため中止となって各自で練習することになった。

誰もいないビルの中でスーツの閃光が飛び交う。

 

恵はスーツを使った動きを完璧にマスターしていた。その上達速度は異常であり俺の動きについてくるのだ。だが、俺にもチート能力で少し先の未来を見ることで、恵よりも優位に立てている。

正直末恐ろしい話である。

和泉や風のように近接戦闘にも引けを取らず、狙撃においても1番の実力を持つレイカよりも当ててくる。

 

疑問でしか無いが現時点では解明できる証拠も無いため問題を放置する。

どうせ考えたところでわかるわけないからな。

 

 

「隙あり!」

 

 

「声出してちゃ意味無いだろ。」

 

 

壁や鉄骨を足場に高速移動で動き回る恵は、俺の背後を取り蹴りを振り下ろすも俺は半歩横にズレて避ける。

こんな動きを容易にできてしまう恵は、星人相手に引けを取らないだろう。

恵はそのまま近づき近接戦に持ち込む。一発一発が人間の急所である部分を正確に突き偶にスーツ破壊の攻撃も織り交ぜ攻撃してくる。その打撃を俺はしっかり見てから避け続けてゆく、しかしその攻撃を続けられると次第に俺の予知する未来の選択肢が減ってくるのだ。

絶え間ない攻撃は俺の集中力と疲労を削ぎ落とし可能となる動きが減り選択肢が減るのである。

 

この現象は前にもあり、それはぬらりひょんと対峙した時だった。

 

 

「…フッ!」

 

 

「キャッ!…ギブギブ!!」

 

 

恵の攻撃を避けその腕を掴み肩を押し地面に押さえつけ無力化させる。

そして、恵は空いている手で地面を叩き降参の合図を送る。

今はまだギリギリで勝つことができるがすぐにでも追いつかれそうな勢いに恵を見てどうすべきか考える。

 

 

「すまない、やりすぎたよ。」

 

 

「ふぅ…じゃあもう今日は終了ね。」

 

 

寝転がる体制から飛び上がった恵は笑顔で言う。

その顔は純粋な笑顔で嘘のない顔だ。

しかし、その顔が何故か恐ろしい。

この笑顔の裏に何があるのかそれがわからない事が恐ろしい。

そんな考えをしていると体が硬直し耳鳴りが始まった。

 

 

「残り時間まで少ないのにまだあるんだね。」

 

 

「だが、いつも通り生き残ることだけを考えればいい。それが重要だ。」

 

 

その言葉を交わすと転送が始まった。

 

 

GANTZ部屋

 

 

転送された先のいつもの部屋はいつもとは様子が違った。

電気は消えて新たな参加者は居なかった。

その様子に先に来ていたメンバーも不安を隠せていなかった。

すでに見ての通り異常な事態に震えている人間もいた。

途中稲葉が俺は死ぬだの喚き散らしていたのだが、俺はそれを無視する。

稲葉はここに居る人間の中では最も人間らしいと思う。

恐怖に震えて生きるためになんでもする姿、必死な姿。俺にも覚えのある姿だ。

だが、ここまで来てしまってはそれはもう必要ないのだ。これから戦う敵は未だかつてないほどの強敵。

それに挑まないといけない主人公の代役である俺には、必要ない。

 

あー……しい…あ…さ…ザザッ……き………き…ぼ…

 

流れる接触障害だらけの体操の歌、その歌がかなり不気味さを感じさせる。

次にGANTZはいつものテロップを出すがそれも文字化けして読めなかった。例によって敵の情報もまったくわからないもので、GANTZは開き武器を出す。

 

 

「全員気を引き締めろ…多分前回のぬらりひょんよりも遥かに上回る敵のはずだ。」

 

 

「何が起きるかわからないカタストロフィの前に……こんな」

 

 

加藤の呟きも最もで誰もがそう感じているだろう。

 

 

「来るぞ。」

 

 

俺の言葉の後にはそれぞれが転送が始まっていた。

 

 

イタリア:ローマ

 

 

俺の目の前には旅番組ではよく放送されるであろう景色が目の前には広がっていた。

石の地面に全体的に白い建物がたくさん建っている。

まさしくテレビで見た景色だったが……

 

 

「岡が着ていたヤツだよな。」

 

 

加藤の言葉に全員が息を呑んだ。

目の前には広がるのは外国人の死体で当たるところにあった。

それでいて、目の前には前回の大阪で最も実力のあった岡八郎が着ていたハードスーツ。

それを着た外国人の上半身だけの死体が転がっていた。

相手の問題だが100点の星人を圧倒する力のあるスーツが、無惨にも真っ二つとなっていることに一同が鳥肌を立てた事だろう。

竜伍も知っていたが、その光景に気を引き締めた。

死が常に隣にいる感覚だった。

 

 

「進むぞ。」

 

 

竜伍の言葉に一歩ずつだが動き出す一同。

 

ローマの最も有名な場所といえば、トレビの泉だがそこは白と黒と赤色の三色が広がっていた。

動いている石像。

黒のスーツを着た外国人に。

その死体。

 

飛び交う悲鳴に叫び声、その声は英語に中国語や様々な言語だが何を言っているのか大体はわかる。

殆どが死を覚悟した人間たちたまに混じる頭のイカれた奴。

そして死体に顔を落とす人達。

戦う奴は銃を手にし走り出す。そいつの横を石像が蹴るとスーツの耐久度を無視して簡単に上半身と下半身が離れる。

 

その光景に竜伍は

 

 

「全員戻れ!ここだと格好の的だ!!」

 

 

急いで来た方向を反転して走り出す。

その姿を見た空を飛ぶ天使の石像が2体こちらに飛んでくる。

 

 

「和泉!!」

 

 

「ああ!!」

 

 

俺と和泉はソードを取り出し石像に一刀両断するつもりで振り回すが…

 

 

ガキンッ

 

 

石像を斬るどころか逆にソードが折られてしまった。

 

 

「全員!ソードは使うな銃を使え!!そして2人組で逃げろ、死角を作るな!」

 

 

必要最低限で指示を出す。

流石に修羅場を潜っているだけあってそれぞれが最も近い人と組み散開する。

最も近くにいたのは鈴木さんの為、俺らは建物の細い路地に走ろうとしたところ稲葉が1人走り出し指示とは違う行動に出た。

まぁ、俺の指示に従うような奴ではないとは思っていたからそこまで驚きはせずにいた。

しかし、鈴木さんはそんな稲葉を見て追いかけはじめた。

 

 

「チッ……面倒かける奴だ。」

 

 

俺は悪態をつきながらも2人を追う。

しかし、前から突然現れた天使石像3体がここを通さんとばかりか道を塞いだ。

 

 

「邪魔だ。」

 

 

俺は飛んでくる天使像のその横を通るように回避しそのすれ違いざまにXガンを打ち込む。

残り2体は一体目を囮として空からと横から飛んでくる。

着地と同時に予備のソードを真横に伸ばし建物を刺しそこからさらに伸ばす、そうすると今度は自分の体が押されてその場を回避する。

しかし、そこで空から降りてきた天使像にソードを破壊されてしまった。

それと同時に2体の天使像は重なり俺はXガンを連射し数秒で爆散する。

 

 

「こんなことしてる場合じゃない。」

 

 

急いで2人の後を追いかける。

しかし、2人の大体の位置は把握しているもまったく追いつかない。

流石に不思議に思いレーダーを使い敵の位置を把握することにした。原作では裏路地に大量の銅像が集まって2人が囲まれていたはずだ。

だが、レーダーを見ると集まっている箇所はすぐに発見したが

 

 

「………何故こうもうまくいかない。」

 

 

俺を中心とした周りには大量の銅像が集まっていた。





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