GANTZ 変な特典をもらった男の物語   作:鼻眼鏡26号

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自己満足で書いてるつもりだが、結局は誰かに評価されたいんだろうな。
そう思った鼻眼鏡です。



それではスタート


合うはずのない2人が出会う。

ミッションが終わり2日経った。

これまで通りの日常

しかし、やるべき事は沢山ある。カタストロフィを生き残る為に準備は欠かせない。

必要なのは個人の生き残るだけの力と現状の確認だ。

記憶にある限りの情報だと後数日でローマに飛ばされて鈴木さんと稲葉が死ぬことになってしまう。

 

正直、稲葉は俺を殺そうとしたし原作でも中々のクズっぷりを発揮させていたから嫌いだが、だからと言って死なせてしまうのも良くない。

和泉を救えたことにより、原作は変える事が出来ると確信を得た。

だが、それの反動として良くない変化がこの世界で起こっている。一人ひとりの行動が違いそこから生まれる差は後々、全く違う物語を始めてしまう。もはや、ここは原作とは違うパラレルワールドという事になっている。

 

 

「………街に出るか。」

 

 

「ん?竜伍君、外出るの?私も〜」

 

 

時間は無いが考えすぎても考えが纏まらないからリフレッシュがてらに外の空気を吸いに行く。

恵もついてきて自然と手を繋いでいた。

 

金は基本食材や最低限の生活必需品だけ買っていてそれ以外は全部貯金して金には困らない。

あまり趣味も無い為彼女とデートするくらいの金があって心配する事はない。

よって、この前買った『彼氏、彼女との成功するデート本』を参考に行動に起こそうとしていたのだが。

 

 

「なぁ〜彼女〜そんなもやしよりも俺たちと遊ぼうぜ〜」

 

 

「ご飯も奢るよ〜欲しいものも買ってあげるよ〜」

 

 

治安悪すぎだろこの世界。

街中を歩いているだけで、話しかけられてことを大きくしない為路地裏に向かった。

当然だが、俺も恵もスーツは着ていない。街中でふとした事でスーツのパワーが発動して警察沙汰だけはごめんだからな。

それにこいつらはスーツがあろうがなかろうが問題なく再起不能くらいは可能だ。

恵の方を見ると。

 

 

「…………」

 

 

恐ろしいまでの無表情だった。

という事は、恵がこのチンピラを消しかける前の合図でもある。

なので、仕方なく俺が一歩前に出ようとした瞬間だった。

 

 

「お…お巡りさん!!こっちです!!」

 

 

路地の入り口あたりで太陽の光が反射して見えないが、1人の男が大声を出していたのが見えた。

 

 

「ああん?…今時そんなの引っかかるかよ!」

 

 

「舐めてっと…ぶち殺すぞ!!」

 

 

チンピラA.Bは、大声を出した男の方へ向かい歩き出そうとしたが。

 

 

「いや、舐めてるのはお前らだろ。」

 

 

敵に背後を向けた時点で大抵アホだが、この好機で相手の膝裏を蹴り地面に膝をつけさせそのまま頭を鷲掴み壁に叩きつける。

もう1人は、振り返る時に恵が距離を詰めて顎に一発軽く入れてふらついた所で顔面に飛び膝蹴りを打ち込んだ。

多分、骨にヒビは入れただろうな。

 

時間にして10秒以内で行われたしばきを終えて路地の入り口に向かって歩いた。

一応、彼にはお礼を言わなくてはいけないからな。

そして、路地の入り口にいた男女を見て俺は目を見開いた。

 

 

「は…ハハハ…お強いんですね2人とも。驚きました。」

 

 

「驚いたのはこっちだよ。急に走り出したと思えばあんな危険なこと。」

 

 

「あ〜ごめん()()()()()

 

 

「もう()()()()()…あの大丈夫でしたか?」

 

 

この呼び方は、俺は何度も見ていた。

その顔は何度も見ていた。

そして、彼の隣には彼女が居た。

 

 

「ええ、平気です。それと、ありがとうございます…助かりました。」

 

 

「うん…平気だよ。」

 

 

俺は特典のおかげで顔には出さない事が出来た。

それでも、この2人を前にするのは流石に驚くなというのが無理な話だろう。

 

 

「そうですか…それは良かったです…って…あ!時間!」

 

 

「しまった…もうそんなに時間がない。」

 

 

「多分走れば間に合うよ!」

 

 

2人は慌てた様子で時間を見て走り出そうとしていた。

 

 

「すみません…俺たち映画あるんで。」

 

 

「ああ、わかりました。改めてありがとうございました。」

 

 

「はい…それでは。」

 

 

2人は頭を下げて走り出し人混みに紛れて姿を消した。

 

 

「ふふ…お似合いの2人だね。…あ!名前聞くの忘れてた。」

 

 

「そうだな…次会った時に聞こう。」

 

 

俺たちも再び街中に歩き出す。

あの2人を直接見てわかった。

互いが愛していてそこに何の汚れのないように見えた。

確かに美しいものがある。

そう感じた。

 

 





マジ寒すぎ手袋が必要になるこの季節。


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