ごめんなさい。
それではスタートです
いつも通りの転送が終わり部屋に戻ってくると。部屋にはたくさんの仲間が転送されており一人ずつ見ていくとやはり数人程帰ってきていない。
新人は範囲外で爆発して死んだのは知っていた。そして、坂田もぬらりひょんにより死んだ。
また、重要な戦力が死んだ。
……正直こんな考えになってしまう事が嫌になってくる。
人を駒のように扱う自分の思考が嫌気を指す。
この世界は作り物の世界とは言え彼らにとっては生きている星で、一つの生命体として意思を持っている。
そんな彼らを俺はどうしても、言葉を話す人形にしか見えない時がある。レイカを放っておいた事も含め彼らに対する罪悪感を感じていないのだ。
やめよう、こんなことをいくら考えても答えなんて出てこない。
今は目の前のことだけに集中しよう。
「ただいま。」
その声が聞こえると同時に抱きついてきたのは、恵だった。
「よかったよ…互いに生きていて。」
「そうだね、今回は中々厳しい敵だったもんね。」
そんな話をしていてガンツから採点の合図が鳴り響く。
皆殆どが0点から30点と高くても西の75点と100点を出すものがいなかった。
そして、加藤の番となりその点数が出された。
加藤ちゃ
100点
ひゃくてんめにゅーへ
加藤にとって念願の数字だろう。
だが、ここで抜けてもらうわけにはいかない。
なによりもこれから来る存在は、ガンツの存在があってようやく生きられるんだからな。
「皆。これからについて言っておきたいことがある。加藤もこの話を聞いた上で決めてくれ。」
俺の言葉に全員の視線を集めた。
「結論から言わせてもらうと、一週間後に何かが起きる。」
「っ!……お前それを何処で。」
俺の言葉に反応したのは西だった。
奴は色々なネットワークから情報を手に入れている。この事を知っているのは当たり前だ。だからこそ、俺がその情報に辿り着いている事に驚いているのだ。
まぁ、この知識は原作知識だが。
「お前が最初に言っていた事だろう?西。何かに備えているって。」
「た…確かにネギ星人の時に言ってたな。」
「まぁ、情報源は秘密だがこれは確定事項だ。この採点が終わったら証拠のタイマーを見せよう。」
「で…でも俺は、」
「加藤には悪いと思うが、これから解放された場合高確率で死ぬ事になるかもしれない。それほどの事態と考えた上で判断してくれ。」
俺の突然の申し立てに流石に加藤は黙る。
だが、加藤の目は俺をしっかりと見ていた。
「………わかった、竜ちゃんを信じるよ。…竜ちゃんは意味のない事はしないって分かってるよ。」
「すまない。…となるとこの100点はどうすべきか。」
ここで自然とほとんどの人が桜井へと視線が行った。
彼の師匠の坂田が今回のミッションで命を落としたからだ。
「……正直、師匠を生き返らせたいと思っていますけど。師匠はそんな事を望んではいません。あの時、僕たちを命がけで逃してくれた師匠はそれなりの覚悟だったから、生き返らせるのは違うと僕は思います。」
桜井の顔は嘘をついているものではなく本心からの言葉だとすぐにわかった。
「ガンツ…2番で。次回までに用意してくれ」
そのまま引き継ぎが出来ないもので仕方なく2番を選択する。
その後採点は終わり真っ黒なただの球体へと変わった。
俺はガンツの中身の男性に向かってあるキーワードを呟いた。
「katastrophe」
言葉に反応したガンツは画面に数字を表示した。
よかった。これで反応無しだったら結構な大恥だった。
「有馬…なんでそれ知っている。」
「とある情報筋からな」
この事について唯一知っている西が俺に突っかかるが適当に流す。
数字は時間を表しているが日数に変換すると約7日後。ちょうど1週間後にこのタイマーが終わる。
そうなると1つの強力な宇宙の種族がやって来る。
「このタイマーが示すのは、正直分かってはいないがこんなデスゲーム紛いの事をやらされている時点でいい事ではないのは確かだ。」
まぁ、ここで全てを言えるわけがない。
信じてもらえてもみんなからは疑問が残るためここは分からないフリをしておく。
それに、この一週間以内にローマでの最後のミッションがある。
下手をすればここの全員が死ぬほどの危険が伴うミッションだ。
下手な事は言えない。
「だから、各自で悔いの残らない時間を過ごしてくれ。」
来るべきカタストロフィに向けて、最後の時が近づく。
急な投稿本当に申し訳ない。
感想指摘を待ってます。