GANTZ 変な特典をもらった男の物語   作:鼻眼鏡26号

5 / 75
「途中が変なのは俺が本気じゃないからだ」

「そんな訳でスタート」


採点+日常+ちょっとおかしい日常

「なーんだ結局殺すんだ。」

 

 

「不満か?」

 

 

「いいや。面白かったよ。」

 

 

「そうか、なぁ加藤は大丈夫なのか?」

 

 

竜伍は腕が切れている加藤を心配していた。

 

 

「これから、あの部屋に戻って生きてるやつは例え胴体が切れていようが元に戻って帰ることができる。」

 

 

「なら安心だ。…加藤、死ぬなよ。」

 

 

竜伍が加藤に向かってそう言うと

 

 

ジジジジジ

 

 

転送が始まった。

 

 

 

 

黒い玉のある部屋

 

 

 

 

「確かに戻ってこれたな。」

 

 

「ここでウソつくメリットがどこにあんだよ。」

 

 

「そう言えばお前の名前を聞きそびれていた。俺は有馬 竜伍だ。」

 

 

「西 丈一郎だ。」

 

 

「さて、教えてもらおうか。点数について。」

 

 

「おいおい、お友達を心配しなくても良いのか?」

 

 

西には心配している様子のない竜伍を不思議に思っていた。

 

 

「ちゃんと、生きているから帰って来るさ。」

 

 

「そうかい、じゃあそのお友達が帰ってきてからでいいか?何度も説明するのだるいんだよ。」

 

 

「分かった。」

 

 

竜伍がそう言うと

 

 

ジジジジジジジジジジ

 

 

なんと、犬が転送されてきた。

 

 

「そういやこいついたな。役にたたねぇくせにいつも帰ってくんだよな。」

 

 

「ハッハッハッ」

 

 

「また来たぞ。」

 

 

竜伍の言う通りまた転送されてきた。

 

 

「あ!竜伍くん!よかった〜生きてて。」

 

 

岸本は竜伍を見て安心したような顔をした。

 

 

「すまないな心配かけたようで。」

 

 

「本当だよ!もし死んでたら私の所為だし。」

 

 

そんな話をしてると

 

 

ジジジジジジジジジジ

 

 

「おいおい、今回何人生き残ってんだ?」

 

 

「この高さからすると加藤だな。」

 

 

「ハッ、確かに帰ってきたな。」

 

 

西は笑いながら言う。

 

 

「竜ちゃん?あれ?ネギ星人は?」

 

 

「記憶がないのか?」

 

 

竜伍がそんなこと考えていると西が

 

 

「おいガンツ!採点を始めろ。」

 

 

そう言ったと同時に

 

 

ジリリリリリリリリリ!!!

 

 

黒い玉から目覚まし時計の音が聞こえた。

 

 

鳴り止むと画面には

 

 

 

 

 

 

 

 

それではちいてん

はじぬる

 

 

 

 

 

 

 

 

0点

 

 

やる気無さすぎ

 

 

 

 

「犬に何を求めてんだ?」

 

 

竜伍は呆れてた。

 

 

「クゥゥゥン」

 

 

「落ち込んでやんの。」

 

 

対して西は犬を見て笑ってた。

 

 

 

 

 

 

巨乳

 

 

0点

 

 

 

逃げすぎ

つかえなさすぎ

 

 

 

 

 

 

 

 

「きょ…巨乳って本当に私だったんだ。」

 

 

「だから言っただろ?」

 

 

落ち込んでいる岸本を竜伍は追い討ちをかけた。

 

 

「そんなこと言うもんじゃないよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

加藤ちゃ(笑)

 

 

0点

 

 

やられんのはえー(笑)

役にたたなさすぎ

 

 

 

 

 

 

「散々なコメントだな。」

 

 

加藤はコメントに多少は落ち込んでいた。

 

 

「そんなもんだろ?」

 

 

「そんな事言うもんじゃないよ。」

 

 

 

 

 

西くん

 

 

 

0点

 

 

87点のこり13点

 

 

あと少しだ

ガンバ〜

 

 

 

 

 

「87点!?なんの点数かわかんないけどすごいのか?」

 

 

「今日を入れて何回目だ?」

 

 

加藤は驚くが竜伍はすぐさまその意味を知った。

 

 

「本当に気持ち悪いくらい察しがいいな、お前。」

 

 

「まっそれ含めて後で教えてやるよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有馬くん

 

 

 

3点

 

 

 

total3点

 

残り97点

 

 

 

 

 

 

 

 

「殺した本人だけが点数貰えるのか。」

 

 

「ルールがわかってもらえて何よりだ。」

 

 

「冷静に考えれば誰にでもわかることだろう。」

 

 

「頭のないあの死体見ただけでエリアアウトから頭に爆弾入ってる事まで考えつく奴が何を言うんだよ。」

 

 

「「は…爆弾!?」」

 

 

爆弾の事を知らない加藤と岸本は驚いていた。

 

 

「俺の予想ではエリアアウトとこの出来事を外の世界にバラすと起爆するだろう言葉には注意って訳だ。」

 

 

「もう、俺の説明する必要ないだろ。」

 

 

竜伍がどんどん話していくに西は話す気が失せてきた。

 

 

「いや、一つだけ聞きたい事がある。…俺らは本当に死んだのか?」

 

 

「……………ファックスは分かるよな。」

 

 

「ああ。」

 

 

「俺たちは、送られてくる紙なんだよ。」

 

 

竜伍は理解していたが2人は何を言っているのか分からないような顔をしていた。

 

 

「………わかりやすく言えよ、こいつらがわかってないだろ。つまり、俺らはコピーって訳だな。」

 

 

「俺らが戦う理由はまだ分からないが何かに備えてるそんな感だな。」

 

 

「分かった、ありがとう。」

 

 

「ちょ…竜ちゃん!?俺らは全然わかってないぞ!?」

 

 

「俺が説明するよ。」

 

 

「あの一つ聞きたいんだけど…この球の名前ガンツって言うの?」

 

 

確かに先程西はこの玉の事をガンツと呼んでいたが。

 

 

「いや、俺らが勝手に呼んでるだけだ。」

 

 

「さて、俺は帰らしてもらうぜ。…そうそう、この事喋ると頭はバーンだぜ気をつけろよ。」

 

 

西は先ほどの透視化をして玄関から出て行った。

 

 

「………さっきオレ言ったんだけどな。」

 

 

西が同じ注意を言っていた。

 

 

「竜ちゃん、とりあえず説明頼める?」

 

 

「分かった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ガンツルール

 

 

標的となる敵は一体とは限らない。

 

転送された場所が中心から約1キロくらいが範囲でそこを出ると頭がバーン

 

相手を殺せば点数入る

 

生きていればどんな状態であれ元の健康体に戻る。

 

 

「こんなとこか?」

 

 

「まぁ、そのスーツを着るとある程度の攻撃は無傷ですむんだな。」

 

 

「そんなとこだ。取り敢えず帰るか。」

 

 

「あの、このスーツで帰るの?」

 

 

岸本が心配する様に聞いてきた。

 

 

「岸本さん男装かコスプレどっちがいい?」

 

 

「え?なんで?」

 

 

竜伍の質問に驚く岸本。

 

 

「これから、タクシー捕まえて帰るけどその時人と会うわけだからどっちが良いかって話。」

 

 

「岸本さんなら髪短いから男装してもばれないと思うよ。」

 

 

「そんな事言うもんじゃないだろ。」

 

 

そこからは男装した岸本とコスプレした竜伍、普通の学生加藤のちょっと奇妙な3人でタクシーを捕まえ岸本、竜伍、加藤という順番で家に回って帰って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

竜伍サイド

 

 

 

 

 

 

俺はタクシーから降りて自分の家に戻った。

現在アパートに一人暮らしで心配する家族がいないのだ。

家族は死んだわけじゃない。

俺には弟がいてその弟がハイスペック人間だから俺はいてもいなくても変わらない存在なのだ。

 

 

「ただいま。」

 

 

一人暮らしも結構慣れたがやはりおかえりなさいの一言が欲しかった。

 

 

「今日はさっさと寝よう。」

 

 

俺はスーツを脱いでパジャマに着替えてベットに入ったらすぐに睡眠につけた。

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

 

 

 

 

「………どうやら夢じゃ無いんだな。」

 

 

竜伍は昨日椅子にかけたスーツを見て落胆した。

 

 

「まぁ、いいさ。さっさと学校に行こう。」

 

 

開き直ってもう考えるのを止めた。

荷物に学校でも少し調べるためスーツを入れて竜伍は学校に行った。

 

 

 

 

 

学校

 

 

 

 

 

 

 

 

 

竜伍の通う学校は何の変哲もない普通校。

 

 

竜伍はあまり友好関係が良くないためたまに人と話す位で基本1人である。

 

 

 

 

 

 

昼休み

 

 

 

 

 

 

竜伍は昼に廊下で相談を受けていた。

竜伍は何故か相談しやすいらしくよく相談などを受けていた。

 

 

「俺さ、最近2年のやばい先輩に金取られててさ。」

 

 

「?窃盗か?」

 

 

「いや、カツアゲだよ。どうしよう金がやばいんだよ。」

 

 

そんなことを話していると。

 

 

「おー後輩くんじゃないか今月の分も頼むよ。」

 

 

金髪でいかにも悪顏の男がいた。

 

 

「ご…五千円ですよね?」

 

 

「何言ってんの?1万に決まってんじゃん。」

 

 

「ど…どうしよう金が足りなくて…」

 

 

竜伍はその光景を不思議そうに見ていると。

 

 

「…………なぁ、後輩くん隣のそいつにお前の代わりをさせてもいいぜ。決めるのはお前だが。」

 

 

金髪は竜伍に肩代わりしてもいいと言っている。

 

 

(?そいつって俺か?)

 

 

竜伍は自分だと分かっていないそうだ。

 

 

「有馬、頼む」

 

 

そう言って竜伍の肩を叩き去って行ったオタク。

 

 

(やはり、俺だったか。)

 

 

竜伍は冷静な癖にどこか鈍感のようだ。

 

 

「放課後迎えに行ってやるよ。」

 

 

(今日の夕飯コンビニ弁当だな。)

 

 

もう興味すら無かった。

 

 

 

 

 

放課後

 

 

 

 

 

(そう言えばスーツの耐久性を試すにはもってこいの状況だな。)

 

 

竜伍はトイレに立ち寄り制服の下にスーツを着て歩いていると。

 

 

「よ〜迎えに来てやったぜ。」

 

 

前から金髪が出てきた。

 

 

(俺としてはノーサンキューなんだが。後言い方がホモホモしいな気色悪い。)

 

 

竜伍は心で毒吐き渋々付いて行った。

 

 

 

 

 

校舎裏

 

 

 

 

「連れて来ました。」

 

 

着いた場所は校舎裏で悪そうな顔の男が階段に座っていた。

 

 

「そいつか?シメて欲しいやつって。」

 

 

「そうなんすよ。こいつの顔ムカつくんで。」

 

 

(失礼な奴だ…生まれてこのかた16年この顔でやってきたんだぞ。)

 

 

「確かにムカつくな。」

 

 

(こいつらマジで失礼だな。本当に先輩か?)

 

 

竜伍がそんなことを考えていると。

 

 

「連れて来ました〜」

 

 

今度は別方向から別のヤンキーが濃ゆい顔のガタイのいい男を連れてきた。

 

 

「誰だそいつ。」

 

 

「この前シメた後輩の空手部の先輩だそうだ。」

 

 

「ああ、あのバカのな。」

 

 

(最近俺は高身長の人間をよく見るな、なんかの前兆か?)

 

 

毎度だが少しずれた思考している竜伍。

 

 

「ヤンキー以外は帰っていいぞ。」

 

 

そう言うデカ男だが。

 

 

「ぐはっ!」

 

 

リーダーヤンキーに膝蹴りを顔面にくらい速攻で負けていた。

 

 

(速攻で負けたな)

 

 

いくら冷静とはいえ非道である竜伍。

 

 

「ぐっ…あ…ああ。」

 

 

「お!キレーな歯があんじゃん」

 

 

リーダーヤンキーはガタイ男から歯を抜き取っていた。

 

 

(人の趣味は自由だが衛生的には辞めておいたいいと思うのだが。)

 

 

「立花さんコレクションどれくらいすか?」

 

 

「家にあんの足しても100はねぇな。」

 

 

「ヒュー、流石歯科医の息子」

 

 

(歯のコレクションの話題で盛り上がるヤンキーは珍しいな。)

 

 

「取り敢えず一年坊は10万明日まで用意しろ」

 

 

リーダーヤンキーの言葉でその場は解散となる筈が

 

 

「………めんどくさ。」

 

 

ポツリと竜伍の呟きが周りを静寂とさせた。

 

 

「あ?テメェ今何か言ったか?」

 

 

リーダーヤンキーは竜伍を睨みながら言葉を発した。

声で分かるように今にも怒りが爆発しそうだ。

 

 

「ああ、聞こえてましたか。……まぁこの際言っときますけど高校生にもなってカツアゲとか見てて滑稽ですよ。そんなゴミ共に絡まれた事に面倒くさいと言ったんです。」

 

 

ガシッ!

 

 

竜伍はリーダーヤンキーに両肩を掴まれていた。

 

 

「お前、虫歯ねぇよな。」

 

 

リーダーヤンキーは今にも頭突きしそうだが。

 

 

「その汚い手を離せゴミ溜めの屑が。」

 

 

竜伍は言葉を発したと同時に胸倉を掴み力一杯に投げ飛ばした。

 

 

「うわぁぁぁ!!」

 

 

リーダーヤンキーこと立花は投げた先にいた竜伍を連れてきた2年に衝突した。

 

 

「て……テメェ、よくも立花さんを!」

 

 

竜伍の周りを他のヤンキーが囲むが

 

 

「………お前らも……こいつと同じか?」

 

 

竜伍の無表情で眼力から何も感じないが彼らの体を強張らせる。

 

 

竜伍は動けないヤンキー達の間を通り帰って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰宅中

 

 

 

 

 

駅のホーム

 

 

 

 

 

 

(昨日の駅……実感湧かないが俺一度死んでるんだよな。)

 

 

そんなことを考えて竜伍は電車に乗った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自宅前

 

 

 

 

 

 

「………………」

 

 

こんなことはなかなか無い経験だ。

 

 

「スゥ……スゥ……スゥ」

 

 

家の前には何と岸本が寝ていた。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。