GANTZ 変な特典をもらった男の物語   作:鼻眼鏡26号

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「さて!皆さん前置きは置いといて今回で闘いが終わります。」


「それではスタートです。」





闘いは終わる

「やぁ、君達僕だよ。宮藤だよ。」

 

 

「「!?」」

 

 

「?…誰だ?」

 

 

加藤と岸本は分かっていたが竜伍はイマイチ記憶には無い。

宮藤とは、もちろんガンツの部屋にいた奴だメガネをかけたサラリーマンで竜伍は知らないが加藤や岸本は一緒に作戦を考えるとき一緒にいて透明化兼レーダーの役割の装置を調べると言って一人隠れていた。

だが、先ほど透明化状態で千手観音像に熱線をくらい体がバラバラになって絶命したのだが。

 

 

「驚いてるね。僕の死体を見てよ。」

 

 

「あーあ。バラバラになってるね。ほら、頭を見てよ脳みそ無くなってるだろ?」

 

 

「まさか、食ったのか?」

 

 

バラバラで頭に脳が無い死体を見て竜伍は言った。

 

 

「そうそう、正解。僕は装置を操作しててさ透明化出来ることが分かったんだ。透明化してる状態で後ろから殺そうと思ったけど見事に殺られてしまってね。気付いたらコイツと同期していたわけ。」

 

 

「すごいよコイツ。今はもうクリアな状態で物凄く気分が良いんだ。こいつさっき3人殺したらしい。こいつとならお前らも一捻りだな。」

 

 

宮藤の声は弾むようだった。

 

 

「………………フン。」

 

 

「?…どうして笑ってるんだい?」

 

 

竜伍はあざ笑う。

 

 

「いや、醜いなと思ってな。」

 

 

「んん?醜いだって?」

 

 

宮藤は少しピクリとして聞き返した。

 

 

「ああ、醜いぞ。化け物と混合体だなんて笑い物だな。」

 

 

「僕から見れば片方ずつ腕と足の無い君の方が醜いよ。」

 

 

「全国にいる障害者に謝れ化け物。」

 

 

「くっ!…化け物化け物ってうるさいんだよぉぉぉぉぉ!!」

 

 

宮藤はしびれを切らして地面を踏んでジャンプして来たが。

 

 

「化け物は化け物らしく大人しく捕獲されてろよ。」

 

 

「!?」

 

 

竜伍の手に持っていたのはどこから取り出したか分からないがYガンが握られていて、飛んでくる宮藤に向けて発射したが。

 

 

「あっはっはっは!!無駄無駄!!そんなゆっくりじゃ当たらないよ!!」

 

 

Yガンから発射されるワイヤーはことごとく避けられているが、

 

 

「俺も居るぞ!」

 

 

「何!?」

 

 

宮藤はワイヤーに気を取られ続けて加藤が接近していることに気がつかなかった。

 

 

「はっ!」

 

 

加藤はスーツの性能で強化パンチを繰り出し宮藤の顔に打ち込んだ。

 

 

「上トリガーでロックオン。同時押しで発射!」

 

 

竜伍は攻撃を受けて隙が出来た宮藤に向かいロックオン状態のワイヤーを発射した。

 

 

「クソッ!」

 

 

宮藤はワイヤーにグルグル巻きにされて身動きが取れなくなった。

 

 

「終わりだ。」

 

 

ギョーン!

 

 

竜伍は再びトリガーを引いて宮藤を転送を始めたが。

 

 

「まだだ!」

 

 

ゴロンッ

 

 

「頭を外した?」

 

 

千手観音像の頭を取り外し地面に転がす。

 

 

ミチミチッ

 

 

「何あれ、気持ち悪い。」

 

 

竜伍を支えてる岸本は千手観音像の体から出てくる紫の物体を気味悪がった。

千手観音像から出てきた紫の物体は地面に着くと動き始めて全体2メートルはあって腕が6本に巨大で先が尖っている尻尾。

恐竜のような足をした化け物が現れた。

 

 

「…ググっ…ばぁあ!」

 

 

長い首が出てきて顔は宮藤の顔であった。

 

 

「こ…ここまでくると気持ち悪すぎる。」

 

 

加藤も言わざる得なかった。

 

 

「取り敢えず、よくも僕をコケにしてくれたね。」

 

 

宮藤はそんな事を言いながら自分の死体からメガネをとって自分にかけた。

 

 

「ここまでくると本気で化け物だな。」

 

 

「ぐっ…その減らず口を叩けなくしてやるぅぅぅぅ!!!」

 

 

宮藤の巨大な腕が竜伍と岸本を襲う。

 

 

「竜伍君!?もう余計なこと言わないでくれる!?避けるの私なんだから!!」

 

 

「いや〜、正直に言うだけでキレるなんて短気もいいとこだな。」

 

 

「私の言葉聞いてた!?」

 

 

なんやかんや言いながらも2人(主に岸本)は攻撃を避けている。

 

 

「的がデカイから簡単だな。」

 

 

ギョーン!

 

 

竜伍が放つワイヤーは宮藤を取り巻くが。

 

 

「効くか!そんなもの」

 

 

ブチブチブチ

 

 

筋力だけでワイヤーの糸を破っていた。

 

 

「マジかよ。これじゃ足止め位にしかならないな。」

 

 

竜伍は驚くがまだ余裕ある顔でいた。

 

 

「どうする、竜ちゃん!?こんなのにスーツだけじゃ勝てない!」

 

 

「ハッハッハッ!諦めろ!!ここでお前らは死んで行くんだ。」

 

 

「うるせぇな。考えてるんだから静かにしろよ。」

 

 

「うわぁ〜戦ってる気がしないな〜」

 

 

岸本は避けながら言葉を漏らす。

 

 

「取り敢えず、あの刀を使って倒すだけしか思いつかないから。後はよろしく。」

 

 

竜伍はそう言うと岸本から自分で離れて寝そべってYガンを構えた。

 

 

「足止めしてやるからさっさとしろよ!」

 

 

「「分かった」」

 

 

加藤と岸本は走り出した。

 

 

「岸本さんは刀をよろしく。俺はスーツで出来るだけ止めるように努力するよ。」

 

 

「頑張ってね。」

 

 

加藤は一人で宮藤と対峙してスーツを強化させた。

 

 

「フッ!」

 

 

「グッ!…ふざけんなよ!」

 

 

加藤の拳は宮藤の顔面を捉えたが力及ばず反撃をくらう。

 

 

スーツのお陰で痛みは無いが衝撃が走った。

 

 

「くっそ!」

 

 

今度は3本の片腕を掴んで封じるが。

 

 

「もう片方あるんだよ!」

 

 

宮藤もう片方の腕を加藤の背中に叩き込む。

 

 

「いや…いいんだ。これで…」

 

 

「加藤君!!」

 

 

「な…何ィ!?」

 

 

岸本は加藤が押さえていた腕3本を刀を振り下ろし切断した。

 

 

「クソが!!」

 

 

「きゃっ!」

 

 

カランッ!

 

 

これにキレた宮藤はもう片方の腕で岸本を殴り飛ばす。

その衝撃で岸本は飛んで刀も落としてしまった。

 

 

「あっ!」

 

 

キュゥゥゥゥン

 

 

耐久の限界が訪れて岸本のスーツはお釈迦になってしまった。

 

 

「お前もだ!」

 

 

「くっ」

 

 

今度は加藤を狙う腕だが。

 

 

ギョーン!

 

 

「おいおい、3人って事忘れんなよ。」

 

 

竜伍がすべての腕をYガンで拘束して動きを中断させた。

 

 

「加藤君!使って!!」

 

 

岸本は刀を拾い加藤に投げた。

 

 

「え!?ちょ…岸本さん!?あぶなっ。」

 

 

加藤は運良く刀を受け取り宮藤のもう片方の腕をまとめて切り落とした。

 

 

「これで、とどめ―――」

 

 

「畜生が!!」

 

 

「ぐっ!」

 

 

加藤はトドメに長い首を斬ろうとするとその首を振り回し加藤に頭突きをして吹き飛ばす。

 

 

ヒュゥゥゥゥン

 

 

加藤のスーツもお釈迦になってしまった。

 

 

「あきらめないで!」

 

 

岸本は立ち上がって敵と向き合った。

岸本は無理をしている。足が震えていて声も多少震え声だ。

だが、岸本をそこまで勇気を出せるほどの信念があった。

 

 

「絶対にあきらめない!!私には…帰る場所があるから!!」

 

 

「!!」

 

 

加藤はその言葉を聞いて震えが止まった。

その激励に心が震えた。

そう…加藤にも帰る場所があった。

弟が待っていた。

 

 

「………………帰るぞ、必ず!!歩!!待ってろよ!!」

 

 

加藤は立ち上がり刀を構えて敵に向かって走った。

 

 

「フッ……敵の動きを止めてやる!!だから、全力で走れ!!二人とも俺を信じろ!!」

 

 

「分かった!!」

 

 

竜伍の声を信じて2人は走り出した。

 

 

ギョーン!ギョーン!ギョーン!

 

 

竜伍は出来るだけ多くのワイヤーを放って相手を止める。

腕が無いため外すのは少し時間がかかり手間取り、

 

 

 

「ハァアアアアア!!」

 

 

「ウォォォォォォ!!」

 

 

加藤は宮藤の長い首に刀を切り込むが力が足りず切りこめなかった。

 

 

「ハッハッハッ!!舐めるなよ!!」

 

 

宮藤はあざ笑い余裕であったが。

 

 

「さっき言ってたでしょ?3人って事をね。」

 

 

岸本が加藤の持っている刀を一緒に持って、

 

 

「「ハァアアアアアアアアア!!」」

 

 

ズバン!!

 

 

「え?」

 

 

宮藤の頭を切断したのである。

 

 

 

 

 

暫くの静寂から

 

 

 

 

「「終わった〜〜〜!!!」」

 

 

加藤と岸本は声を上げた。

 

 

 

 

 

岸本side

 

 

 

 

 

(やっと…やっと終わった)

 

 

岸本は安心で気が抜けるが何とか立っている状態だ。

 

 

(やっぱり帰ったらちゃんと言おう竜伍君に―――)

 

 

そんな事を考えていると。

 

 

「岸本!!避けろ!!」

 

 

「え?竜伍く―――」

 

 

 

 

 

 

 

ドスッ!

 

 

 

 

 

そんな音を立てたのは敵の鋭い尻尾が私の胸を突き刺す音だった。

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

「ゴフッ!」

 

 

「岸本さん!!」

 

 

岸本は血を吐きながら前に倒れた。

それを何とか地面に着くギリギリで加藤は支えることが出来たが。

 

 

「ま…まずい。心臓がやられてる。」

 

 

加藤は岸本の空いた穴を見て不安が押し寄せた。

 

 

「そ…そうだ。ガンツ!!早く転送しろ!!」

 

 

加藤は思いつきガンツに叫ぶが何も起こらない。

 

 

「…りゅ………ご…………く…………」

 

 

「!岸本さん!!」

 

 

岸本が必死で言うとしているのを耳を傾けた。

 

 

「あ…………り…………が………………………と…………………」

 

 

(言えなかったな………好きって)

 

 

竜伍に対しての感謝。

そして後悔。

 

 

 

 

 

 

 

その顔は涙を流し笑っていた。

 

 

「岸本さん!!」

 

 

「き…岸本……」

 

 

岸本は息を引き取り加藤は叫び。

竜伍は動揺していた。

冷静な筈の竜伍がである。

 

 

しかし、それだけでは終わらなかった。

 

 

「!!加藤!!後ろだ!!」

 

 

「え?」

 

 

竜伍の急な叫びの先には加藤の後ろに立っている一体の石像であった。

 

 

「フンッ」

 

 

ドスッ!

 

 

「あれ?」

 

 

石像が持っていた短剣で加藤の心臓を貫通させていた。

 

 

「加藤から離れろ!!!!!!!」

 

 

ギョーン!ギョーン!ギョーン!ギョーン!ギョーン!

 

 

竜伍はワイヤーを放って一回でいいところ動揺のため連射で転送をしていた。

 

 

石像は転送されて行きその場には加藤だけだった。

 

 

「か…加藤、だ…ダメだいなくならないでくれ。」

 

 

竜伍は右手を動かし地面を這いずり少しずつ進んで行った。

 

 

しかし、そんな事御構い無しに。

 

 

「て…転送!?ま…待ってくれ加藤にまだ届いて無いんだ!」

 

 

「加藤!!!!岸本!!!!」

 

 

竜伍はそのまま転送されて行きその場に雨が降り出した。




「皆さんの期待を裏切る結果になりました。」

「これからも読んでくれると嬉しいです。」

「感想、指摘を待ってます。」

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