パズドラがバーチャル化?   作:ぷーすけ

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ついに新キャラ登場です!!


新しい仲間

 

「よし!! それじゃあ引くぞー!!」

 

また例によって出した金色のガチャドラの前で俺は指を鳴らす。

 

「マスター! こっちも準備出来ましたよ!!」

 

「おう! 2人もこっちに来い!」

 

歓迎会の準備をし終えたヴァルキリーとエキドナもガチャドラのところに向かった。

 

 

「よ、よーし。 回すぞー……」

 

「ええ」「はい」

 

3人の間に緊張が走る。

 

 

「………せい!」ガチャ

 

ガラガラガラ…と大きな音を立ててガチャドラは振動する。

 

「どうだ!?」「「………」」

 

俺達は固唾を飲んでその行方を見守る。

 

そしていよいよ振動が止まりお腹の辺りがパカッと空き、卵が出てきた。

 

 

 

 

「うお!!」 「わあ!」「やったわ!!」

 

この俺たちの反応で分かるように出てきたのは金の卵だった。

 

「やりましたね! マスター!」

 

「あ、ああ。初めての金。 さて誰かな!?!?」

 

卵が光り、その中にいたモンスターが姿を現した。

 

 

「ようこそ! いらっしゃい!!」

 

初めて金の卵が出て嬉しい俺はハイテンションでその出てきたモンスターを出迎える。

 

出てきたのはこれまた女性だった。しかもヴァルキリーとエキドナに負けないぐらい綺麗な人だった。

 

そのことが俺のテンションをさらに上げる。

 

 

「君が新しいモンスターだね!? これからよろしく!!」

 

そう言って俺は彼女の肩に手をかけようと手を近づけた。

 

 

 

…しかし

 

バシッ 「いた!!」

 

彼女はその手をはたく。

 

「ご、ごめん。 つい…」

 

はたかれて俺は少し冷静になる。

いくらなんでもテンションが上がっていたからといって初対面の女性に触るなんて無礼すぎる。

 

「当たり前でしょ。 失礼極まりないわ」

 

「す、すみません」

 

その女性が口を開く。

細く鋭い声に俺は自然と敬語になってしまう。

 

なんなのよ全く…とその女性はぶつぶつ言う。

 

 

 

「…えっとー、あのー」

 

「何かしら」

 

「お名前の方を教えて頂けないかなー…なんて」

 

「…そういえば言ってなかったわね」

 

 

「私の名前は 代行者 メタトロン。まあ呼ぶ時はメタトロンでいいわ」

 

「おう、 よろしくなメタトロン」

 

「宜しくお願いします」 「よろしくね」

 

俺に続いてヴァルキリーとエキドナも挨拶をする。

 

メタトロンはその2人の方に顔を向ける。

 

「貴方達は誰かしら」

 

 

 

「……私はこのマスターのパーティのリーダーを務めているヴァルキリーと言います」

 

「…私はエキドナよ」

 

出会って最初のメタトロンの言い方に2人とも若干イラッとしながらもヴァルキリーとエキドナも自己紹介をする。

 

するとそれを聞いたメタトロンは ふふふっ、と笑う。

 

「な、何かおかしいですか?」

 

ヴァルキリーは少し怒ったような声になる。

 

「あら、ごめんなさい。マスターに笑ったのであって貴方達ではありませんよ」

 

「俺に? 何で!?」

 

「何でも何も珍しいわね」

 

「何が?」

 

 

 

 

「こんなに弱いパーティで続けている貴方が」

 

 

 

 

 

「!!!」

 

「なっ…」

 

「なんですって!!」 ガタッ

 

「だ、ダメです! エキドナさん!!」

 

「何するのよ! 放して!」

 

 

メタトロンのその言葉にエキドナは我慢が出来ず武器を構えて襲いかかろうとするのをヴァルキリーが止める。

 

「あら、少し言い過ぎたかしら」

 

それでもメタトロンは微笑んでいた。

 

「このぉぉぉー!!」

 

「だめ………です………エキドナさん!」

 

エキドナが振り払おうとするのをヴァルキリーは必死で止める。

 

「貴方は悔しくないの? ヴァルキリー!」

 

「……悔しいですよ……でもそれは駄目です! 仲間同士で傷つけあってはいけません!」

 

「……そうだけどっ!」

 

そう言われてエキドナは止むを得ず力を抜く。

 

「ふふふ」

 

そんなやり取りをメタトロンはただ微笑んで見ていた。

 

 

 

 

 

「何言ってんだ」

 

「俺のパーティは最高だぞ。 まして弱いはずがないだろ」

 

 

「…そうかしら?」

 

突然の俺のそういう発言にメタトロンは笑うのを止め真剣な顔になる。

 

 

「ああ、そうだ。 確かに俺のパーティには神タイプはいない」

 

「だけどな。神タイプが全てではない。 どんなモンスターも向き合ってしっかり育てれば必ず強くなるんだよ」

 

「だから逆に何回もやり直している奴はその時点でマスター失格だと俺は思ってる」

 

「…じゃあ神タイプの私は不要ってわけ?」

 

「そうは言ってない。 どのモンスターも平等だってことだ」

 

「……変わってるわね。あなた……」

 

「よく言われるよ」

 

 

 

「……今までいろんなところを回ってきたけど貴方みたいな人は初めてよ…」

 

「…そう…変わってる……」

 

確かに周りの人たちと比べると少し、いやかなり変である。

 

でもそれは今まで強さのみを求めてきたマスターに仕えてきたメタトロンにとって新鮮で素敵なものの様に感じた。

 

 

 

 

 

「…どうやら間違っていたのは私の方だったようね」

 

メタトロンはそうボソッと呟くとエキドナとヴァルキリーの方を向いた。

 

「な、何よ! やる気になったわけ?」

 

「エキドナさん!」

 

エキドナが再び武器を構えるのをヴァルキリーは止めようとするがその前にメタトロンが頭を下げる。

 

 

「ごめんなさい」

 

「ど、どうして急に…?」

 

「ふん。 今更謝ったって遅…」

 

「エキドナさんは少し黙ってて下さい!!」

 

「うっ…」

 

ヴァルキリーに怒られてエキドナは小さくなる。

 

 

「さっきは私の偏見であのようなことを言ったけれど、間違っていたのは私の方だったわ」

 

「だからさっきの発言を許してほしいのだけれど……駄目かしら」

 

 

「まあどうしてもって言うなら許して……ヒッ」

 

エキドナはヴァルキリーに冷徹な目で睨まれて再び小さくなる。

 

 

「……確かにさっき貴方にそう言われて悔しかったです。 悲しかったです」

 

「だけど私達だって強い訳ではない。 まだまだ未熟者です。 そう言われて目が覚めた自分もいました。ありがとうございます」

 

 

「このことはなかったことにします」

 

「ですからこれから一緒にマスターの下で頑張って行きましょう!」

 

 

 

 

 

「………………はい! よく言えました!! はいヴァルキリーさんに拍手!」

 

パチパチパチパチ……

 

「いやお前もするんだよ!」パコッ

 

「痛!? なんで私も!?!?」

 

「いいから!」

 

俺に叩かれたエキドナも仕方なく拍手をする。

 

「ちょっとマスター///// やめて下さい////」

 

ヴァルキリーは恥ずかしそうに顔を赤らめる。

 

 

 

 

 

 

このパーティは今までの中で一番弱くて馬鹿だ。

でも今までの中で一番笑顔が多く明るい。

 

もしかしたら今まで戦いのことだけしか頭になかった私には不適な場所なのかもしれない。

 

でも一方それが楽しみな自分もいた。

 

「……悪くないわね」

 

三人が騒いでる光景を見ながらメタトロンはそう呟いた。

 

 

 




まあここらで強いモンスター出しておくか、ってことで神タイプにしました。

いろいろ選択肢はありましたが考えていた性格にピッタリだったのがメタトロンでした。

というかそんなことよりどんなモンスターでも強くなるって本当ですか!?主人公さん!!

そうと分かった作者はホノリン5体+297の夢のホノリンパでチャレダンLevel 10に突撃してきます。

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