パズドラがバーチャル化?   作:ぷーすけ

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ffコラボ金ですぎーって皆が言ってる中まだ僕は金を見てません。

もう死ぬほどガチャ運ないです(泣)


進化? なんだそれ

 

「ああー暇だなー」ぐでー

 

今俺は小屋 (パズドラ内での我が家)のソファでゴロゴロしている。 まあこないだの魔王の城の件もあったので休養と称してダラダラしている感じだ。

 

「できましたよ!」

 

エプロン姿のワルキューレがキッチンから食事を持ってやってくる。

 

「おお、出来たか!」

 

「ええ、また腕を振るっちゃいました!」

 

「よっしゃあ!!!」

 

俺は運ばれてきた食事にすぐさま喰らい付く。

 

「どうですか? お味の方は」

 

「ああ、最高!!」

 

俺は頭の上で大きな丸を作る。申し分ない。 本当にワルキューレは料理が上手だ。

 

「喜んでもらえて嬉しいです」

 

そう言ってニコッと笑うと彼女はまたキッチンへと戻っていった。

 

 

「やっぱいいなあ」

 

 

俺は食べながらそうボソッと呟く。

 

 

ワルキューレは何でも出来る。 料理はもちろんのこと掃除や洗濯などもテキパキとやるし、小屋の管理は全て彼女がやってるようなものだ。 ワルキューレがいないと成り立たなくなってしまう。本当になくてはならない存在だ。

 

 

 

 

 

それに比べて……

 

俺はエキドナの方をチラッと見る。

 

「くー!! 今日のもサイコー!!」

 

「…あの、また飲んでるんですかエキドナさん…」

 

俺は酒を飲んでいるエキドナに話しかける。

 

「何? ダメなの?」

 

「いえ、いいんですけど。そんなに毎日飲んでると体に悪いかなーって」

 

普段からエキドナには言葉遣いに注意しているが、酒が入ってる状態だと尚更気をつけるようにしている。

いくら酒に強いとはいえ何されるかわからないからだ。

 

「大丈夫よ、私丈夫だから」

 

そういう彼女の顔は真っ赤だった。 もう酔っ払ってんじゃねーか。

 

「飲み過ぎには注意してくださいね」

 

はあ、とため息をついて俺はソファに戻った。

 

 

エキドナは本当に酒が好きで小屋では常に隣りに酒があるくらいだ。

前なんてダンジョンにも酒を持っていこうとしていて流石にそれはやめさせた。(まあ少しもめたが)

 

そんなわけでエキドナは家事ができない。 最初はやらせていたが、なかなか酷かったので結局今まで通りワルキューレだけになった。

 

 

でもそういった面では役に立たないエキドナだが戦闘のこととなると別だ。 前回の魔王の城もそうだが何度もピンチを救われた。

ワルキューレとの息もバッチリで今やうちの戦力には欠かせない存在だ。

 

 

「…………」

 

 

 

そう考えると俺はこの2人にお世話になりまくっている気がする。

まあモンスターとマスターの関係と言ったら当たり前なのかもしれないが、それにしても少しくらいお礼をしたい気持ちにもなってくる。

 

「うーん…」

 

とりあえず俺は腕を組み目を閉じて考えてみる。

 

 

 

しかし、あれはどうか、これはどうか、などと何か2人にしてやれることを考えたが、所詮人間である俺が仮にもモンスターである彼女達にできることなどない気がした。

 

うーん、と俺は頭を抱える。

 

「……………」

 

無いなら仕方ないか。やっぱり別にそんなことしなくていいかな。

そう思い始め俺はソファの隅に置いてあったスマホのパズドラをいじくる。

 

 

 

 

「(あー2人とも結構強くなったなー)」

 

 

そうやってぼーっと考えながらチェックしていた俺はあることに気づく。

 

「ん? なんだこれ」

 

それはメニュー画面の真ん中にあった【進化】というアイコンだった。

 

進化?

そう思いながらそのアイコンをタッチする。

 

するとエキドナとワルキューレのアイコンが光っていて(可能)と書かれている画面にかわった。

 

可能? 何がだ? 進化のことか? なんで光ってんだ?

 

「………?」

 

なんかよくわからなかったがとりあえず押してみることにした。

俺は酒を飲んでいるエキドナの方に視線を向けてエキドナの光っているアイコンにおそるおそる指を近づける。

 

 

ピッ

 

「うおぉぉぉぉー!??」

 

押した瞬間エキドナは眩しい光に包まれた。

 

「なになになに!?!?」

 

エキドナはいきなり自分自身が光りだしたことに驚く。

 

「な、なにが起こってるんだ!?」

 

「なにって、なにしたのマスター!!」

 

「いや、ちょっとな…よくわからん」

 

「もう何やってるのよ!! どうなるの私!」

 

「こっちが聞きたいわ!」

 

「もう!!」

 

そんなことを言い合っているうちにだんだんと光がエキドナを包み込んでやがて完全に見えなくなった。

 

「エキドナ!!」

 

「…………」

 

呼んでみたが返事はなかった。

 

ああ、何も考えずに押した結果がこれだ。 さっきの自分を悔やんだがもう遅い。

 

「すまん、エキドナ……」

 

そうボソッと呟いて俺はうなだれた。

 

 

 

 

 

するとポンポンと肩を叩かれる。

 

「ん?」

 

俺が顔を上げるとそこにはニコニコしたエキドナがいた。

 

「え、何で?」

 

「ごめんね〜、マスターの慌ててる顔を見るのが面白くてからかっちゃった」

 

??どういうことだ? 今俺の前にはいつも通りのエキドナがいる。

じゃあさっきの光は何だったんだ?

 

「からかった? どういうことだ?」

 

「もう…見て分からないの?」

 

エキドナが少し不機嫌そうな顔になったので、まずい!と思い、よく彼女を見てみる。

 

 

 

………言われてみれば確かに少し外見が変わっていて一回り大きくなった気がする。(色んなところが)

しかも両手にソードなんか持ってるし、これは本格的に逆らえないぞ。

 

「ああ、変わってるね」

 

「なんか反応薄いわね。もう少し喜びなさいよ」

 

「いやだってよく分からないんだよ」

 

「何が?」

 

「あの光ってる最中に何があったんだ?」

 

それを聞いてエキドナは呆れた顔になる。

 

「はあ、それを見てみたら?」

 

そういって俺が持っているスマホを指差す。

俺は画面を見てみる。

 

「…進化成功……」

 

それを見て俺はようやく何が起こったのか理解した。

俺が訳のわからないまま押したのはモンスターを進化させるものだったのだ。

 

「つまりエキドナは進化したってことだな?」

 

「そうよ、何も言われずにいきなりだったからビックリしたわよ」

 

「あはは、それは悪かった。 でもこれで強くなったわけだな」

 

「まあね、これからの活躍期待してなさいよ!」

 

「ああ、頼んだぞ…」

 

 

…………

 

こうしてひと段落済んだのでだらだらするのを再開し始めたが、間も無くリビングにもう1人の声が響く。

 

「あーーー!!! エキドナさんそれ!!!」

 

その声の主は勿論ワルキューレ。 まあそういう反応になるだろうな。

 

「ふふふ、マスターに進化させてもらったのよ。 いいでしょう」

 

エキドナは酒が入っていて気分がいいのか自分の格好をワルキューレに見せびらかす。

 

「ううう…ますた〜私も進化したいです〜」

 

ワルキューレが俺にすがってくる。

…うん、そりゃあそうなるわな。

俺もそうしてあげたいのは山々なんだけどな……

 

 

 

 

 

「ええ!? 素材が足りない!?」

 

「ああ、さっきのエキドナので使っちゃって一部足りないんだ」

 

「だ、だったら今すぐ取りに行きましょうよ!!」

 

「いやーでも今ダンジョンに行くことへの恐怖心があるからなー……来週ぐらいにでも…」

 

「今じゃダメですか?」

 

「うんちょっとメンタル的にも…」

 

「ダメですか?」ウルウル

 

うおーそんな顔するんじゃねーよ!! そんな泣きそうな表情されたら…

 

「わ、わかったよ。じゃあ今から行くか」

 

「ありがとうございます!!」

 

はあ、結局そうなるんだな。 まあいつまでも引きこもってる訳にもいかないしいい機会なのかな。

そう考えながら俺は支度をする。

 

 

 

「エキドナも準備できたか?」

 

「ええ! バッチリよ!」

 

「じゃあ行きますか」

 

「「おおー!!」」

 

こうして俺たちは小屋を後にした。

 

〜〜〜

 

この後しっかり素材もゲットしてワルキューレも進化させましたとさ。

 

 




エキドナ「ああー」

俺「どうした?」

エキドナ「いやなんか進化してから急に肩が凝りやすくなった気がしてね」プルン

俺「気のせいだろ。張り切りすぎだきっと」

エキドナ「きっとそうね」プルン

ハハハ…ふふふ………


ヴァルキリー「……(エキドナさんの方が大きい)」

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