命が尽きるまで   作:練火

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こんにちは

練火です(´・ω・`)

なんか気分が良いので早めに投稿が出来ました

駄文ではありますが
それではどうぞ!!!


第5話

なんだこれは…………なんなんだこの光は…

カズとアルテミスを赤い光が包んだ途端にアルテミスの出力、耐久性等の能力値が限界点をオーバードライブしている。

このままじゃ機体がバラバラになって死ぬかな………まぁ良いや……このデカ物さえ殺せば……どうなっても

 

『また覚醒現象!?』

 

『おいおい、カズは無事なのか!?』

 

レーアとカレヴィはアルテミスから出ている赤い光を見ながらそう言う。

 

『フンッ!ただ機体が光っているだけで何ができる!!』

 

デンドロビウムは連続でビームサーベルで切りつけるが、軽々と避けられる。

 

『チィ!ならばこれならどうだ!!』

 

バシュッ!バシュッ!

 

ウェポンスロットから三角柱のコンテナを二つ発射し、

次の瞬間

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドッッ!!!

 

三角柱のコンテナから一斉にマイクロ・ミサイルが発射された。

 

『細切れになれェ!!』

 

マイクロ・ミサイルはアルテミスに向けて飛んでいった。

 

『カズ!今すぐ防御体勢をーーってなにをやってるの!?』

 

アルテミスは防御体勢をとるのではなくマイクロ・ミサイルの大群に突っ込んでいった。

 

『クハハハハハ!!!こいつはとんだ大馬鹿だ!』

 

デンドロビウムのパイロットはその行動をみて大笑いするが次の瞬間にはその笑いは消えることになった。

何故なら……

 

ヒュンッヒュンッヒュンッヒュンッヒュンッヒュンッ

 

『なんだと!あのミサイル群を避けている!?』

 

アルテミスは当たるギリギリで迫り来るすべてのマイクロ・ミサイルを避けてデンドロビウムの前に立ちふさがった。

 

『貴様……化け物か……?』

 

ビームサーベルの剣先をデンドロビウムに向けるアルテミス。

 

『アルテミス!援護する!』

 

『援護します!』

 

カレヴィレーアが言うのと同時にデンドロビウムの背後からビームが飛んでくる。

 

『チィ!!雑魚どもが!……私の邪魔をするな!!』

 

デンドロビウムはカレヴィ達の方に向いて、メガビーム砲を放とうとした時。

 

 

 

 

 

ガシッ

 

 

アルテミスがiフィールドにしがみついていた。

 

『なにをしている!?離れろ!!』

 

デンドロビウムを左右に動かし、振り払おうとするがアルテミスはそれに動じずに両手を固く握り

 

…………壊れろ!!!

 

思いっきり降り下ろした。

 

ガゴォンッ!!

 

デカイ音が鳴り、アルテミスがその場から離れるとiフィールドが叩き壊されていた。

 

『よ、よくもこの機体に傷を……!許さんぞ!!』

 

デンドロビウムは大きくアルテミスの周囲を動き回る。

 

「ッ!?」

 

ギギッ

 

アルテミスは迎撃するためにショットガンを構えようとするのだが動かない。腕周りを見るとワイヤーらしきものでグルグルに閉められていた。

 

『気づくのが遅かったな!……散れ!!』

 

デンドロビウムがワイヤーを手放すとアルテミスに巻き付いていたワイヤーも一緒に爆発を起こした。

煙が晴れるて見えたアルテミスは無傷で赤い光を纏ったままだった。

 

『何でだ!なんなんだその機体はァァァァッ!!』

 

デンドロビウムのパイロットは叫びながら、メガビーム砲を構えて突貫した。

 

『この………化け物がァァァァァァァッ!!!!』

 

メガビーム砲の砲身が当たる直前にアルテミスは軽く横に避けてその砲身を掴んだ。

 

 

 

 

「…………お前さえ…殺せるなら……」

 

 

 

 

アルテミスは砲身から片手を離し、腰にあるビームサーベルを手に取り。

 

 

 

 

「俺は……」

 

 

 

 

横一線に叩き切った。

 

 

 

 

「ーー化け物にでもなってやる…!」

 

『クソっ!限界か!!』

 

デンドロビウムは身を翻し、撤退しようとするが

 

ガシッ!

 

「おいおいおいおい……逃げんなよ…?」

 

『ヒィ!!?』

 

足のブースターにしがみつきズリズリと登って行くアルテミス。

 

『アレは……トラウマ決定ね』

 

『だな』

 

『??何が一体どうしたのですか??』

 

レーアとカレヴィは壊れたハッチの上で哀れそうな目でデンドロビウムのパイロットに同情している。こちらの様子をなにも知らないルルは呑気そうな声で質問してくるので、カレヴィは淡々答えた。

 

『敵のパイロットに同情している』

 

『スミマセン。本当に何があったのですか?』

 

『……聞かない方がいいと思いますよ?』

 

呑気そうに話すところに比べ、そのパイロットが乗るデンドロビウムにしがみついているアルテミスはついに本体の目の前までたどり着いた。そして、無言のままビームサーベルを両手に持ち

 

『ま、待t』

 

ザシュッ!!!ドゴォォォォンッ!!

 

容赦無く深々と突き刺した。デンドロビウムが爆発をする前にアルテミスは離れてそれを見届けている。

 

「これで……良いよね……?」

 

と思った瞬間。再び赤い光が消え、その場で停止した。

 

『またか……』

 

『とりあえず、アークエンジェルまで運びましょう?』

 

ウイングとエクシアがアルテミスの両脇を持ってアークエンジェルへと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

またしても声が聞こえる。

 

 

 

 

ー進む道は荊の道ー

 

 

 

 

 

 

ーこの運命からは逃れられないー

 

 

 

 

 

 

ーそれでも、諦めないで?ー

 

 

 

 

 

ーそれが例え悲しい道だとしてもー

 

 

 

 

 

 

ゆっくりと視界が開いていく。目の前には見知らぬ天井があり

 

「あっ、目覚めたわ」

 

「よぉ、具合はどうだ?」

 

目線を下に回すと、そこにいたのはちょいワル系のおじさんと、金髪の女性がいた。声から察するにレーアとカレヴィなのだろう……と言うことは……

 

「夢じゃ無かったのか……」

 

「ああ、残念ながらな」

 

カレヴィが何とも言えない顔で否定した。カズは上体を起こして、ベットの上に座った。

 

「カレヴィ」

 

「ハイハイ、わかりましたよ」

 

レーアがカレヴィの名を呼ぶと、気だるそうに返事を返すカレヴィは何とも言えない顔から一転、真面目な顔になり

 

「カズで良かったんだよな?今から質問をいくつかするがそれでも構わないか?」

 

その質問に頷くと

 

「よし、良い子だ。それでは一問目。あの機体はお前の持ち物か?」

 

「ハイ……そうですけど。何か問題が…?」

 

心配そうに答えたカズにカレヴィは少し笑いながら

 

「いや、何も問題はないさ。ただの質問さ。軽く答えてくれたらそれで良い」

 

「わ、わかりました」

 

その返答に笑顔で頷くと

 

「それじゃあ、次の質問だ。あれはどこで手に入れた?」

 

「スミマセン、見つけたのはお二人が出会ったあの7番ドッグなんです」

 

そう言うとカレヴィはヘェっと言う風な顔になり、

 

「じゃあ、君はどうやって7番ドッグに?」

 

その返答にカズは服の内ポケットから父さんの手紙をカレヴィに渡した。カレヴィとレーアはそれを読むと、なるほどっと呟いたのは気のせいではないだろう

 

「じゃあ、カズ。最後の質問だ……覚醒現象って知っているか?」

 

覚醒現象……?

 

「…無いですね」

 

「そうか。なら場所を変えながら話すか……たてるか?」

 

そう言われて、カズはベットから降り、床に足を着けた。まだぐらついているが時間が経てば直るだろう。

 

「…大丈夫です」

 

「よし。それじゃあ行くか」

 

 

 

 

 

 

 

 

「カズは機体に使われている部品で、重要素材のアビリティパッチって知ってるか?」

 

あるところへ移動しながら、カレヴィは口を開いた。

 

「一応は……確か、アビリティパッチⅠが別名、強化パーツで。アビリティパッチⅡが別名、派生パーツでしたよね?」

 

カズの後にレーアが補足をしてくれた。

 

「ええそうよ。アビリティパッチⅡには

EXAMやゼロシステムのシステム系

トランザムやNTーD、ハイパー化のモード系

そして、月光蝶、光の翼、クアンタバースト等の技系があるわ」

 

「そんなに有るんですか……?」

 

「まあ、技系のパッチは結構な適合能力と機体の耐久性がかなりなければ無理なんだけどもね」

 

あなた、本当にテストパイロットなの?と言うような事を言って先に歩いていくレーア。

カレヴィはそれを見て、苦笑した後に

 

「そして最後はアビリティパッチⅢと呼ばれる。進化・覚醒パーツが有るんだ」

 

「進化・覚醒パーツ?授業で習った覚えはないんですけど……?」

 

真面目にテストパイロットの授業をしてきたと言う訳ではないがそれでも一応は習ったのだが聞いた事は全く無い単語にカズは戸惑った。そして、次のカレヴィの台詞で

 

「そうか。聞いたことは無かったか。まあしょうがない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーーーーだってそいつは連邦とコロニーの一部……つまり一番上の階級の奴らしか知らないからな」

 

……………………ハア?

 

「その上、知っちまったら消されるから……これで俺とカズは仲間だ。今後ともよろしく」

 

グッと言うポーズでカズに向きながら言うカレヴィ……って待ておい

 

「えっ?消されるってどんな風に?」

 

「そりゃお前………」

 

何故、目を反らす?

目を反らしたカレヴィはカズの方を向き、此方の両肩に手を置き

 

「安心しろ。怖がらないようにヒントだけにする」

 

「その前に俺の顔を見ようかカレヴィ?」

 

カズの言葉を無視するかのようにカレヴィはそのままヒントだけ教えてくれた。

 

「味方が誰一人いない最前線で戦うだけだ……」

 

「それってほぼ処刑じゃねぇか!!!」

 

カズの魂からの叫びにカレヴィは耳を塞ぎながらも

 

「誰もそんな事は言ってないぞ?死に物狂い戦えば生き残れるハズだ」

 

それを聞いて少しはホッとするカズ

 

「……運が良かったらな」ボソッ

 

「おい、待てコラ。今何て言った?運が良かったら?それって間違いなく死んでませんかコンチクショー!!」

 

「まあ、最高機密だしな…それじゃあ、説明に戻るがアビリティパッチⅢはその名の通り覚醒現象をおこすんだ。その上、経験を積めば積むほどアビリティパッチⅢは自己進化していくらしい」

 

「らしいって?」

 

「軍の最高機密って言われているがその実態は謎なんだ……」

 

多分、あのオーバードライブが覚醒現象なのだろうか……

カズは一人納得していると、カレヴィが行きたかった目的地についたらしい。

 

「カレヴィ少尉、入ります」

 

ウィーンッ

 

二人はその部屋にはいるといたのは俺と同じくらいかもう少ししたの女の子とおじいさんだった。

 

「ちょうど良かった。私がマドック少佐だ。こちらに座っている方はルル艦長だ」

 

カズはマドックの自己紹介を聞き、その場で敬礼をとった。

それを見てマドックは少し顔を綻ばせると近くのソファを指しながら

 

「そんなに固くならないで良い。さっ。こちらに座りたまえ」

 

そう言ってくるので、カズとカレヴィはソファに腰を掛けた。

 

「それでだが………カズくんだったね?君は今からこのアークエンジェルの指揮下に入って貰いたい」

 

いきなりの発言をされ、カズは戸惑いを隠せないでいる。

 

「いや、なにぶんこのアークエンジェルに乗っているパイロットはカレヴィ君を含めて二人だけでね。さすがに戦力不足なのだよ」

 

マドックは少しため息を吐きながら答える。まあ、この場でノーと言っても間違いなく死ぬ可能性はあるのか……カレヴィめ逃げ道を封じやがった。

カズはしょうがないかと思いつつ

 

「わかりました。それでは、これからお世話になります」

 

ソファに座りながらそう言って頭を下げた。

 




終わった~
次からは月の戦いに入ります。
それでは
次回で
バイバイ~~(・ω・)ノ

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