覚えてるかな?
スー……ハー…
ゆっくりと深呼吸を繰り返す。
「カズ機、いつでも行けます」
モニターに移るルル艦長に告げると、
『了解しました。それでは合図とともに出撃してください』
そう言ってルルとの通信を切る。
それと同時に、レーアから通信が入る。
『そっちはどう?』
「なに、何時もと変わりませんよ」
『なら良かったわ……ねぇカズ』
「どうしました?」
『私が連合の『カズ!!助けてくれ!!』』
レーアが何か言う前にショウマの通信が入った。
「ど、どうしたんだショウマ!?まさか敵襲か!?」
『この三日間考えたのに遺書書くの忘れちまったんだよ~!』
ズルッ
カズが操縦席からずり落ちそうになった。
『師匠にどうすれば良いか聞いたら《さすがはショウマだ。期待を裏切らないね》って爆笑されてさ~。……どうすれば良いかな?』
「もう諦めろ。もうすぐ始まるんだぞ」
『でもよ~』
「もう切るからな!!」
通信を切り、カズはレーアが何か言おうとしたのを思い出した。
「レーア、ついさっき何を言おうとしたんだ?」
『ううん、何でもないの』
そう言ってレーアは通信を切った。カズは首を傾げていると、発進の合図が来た。
『それでは、無事に帰還してくださいね!』
「了解。ーーーーーカズ・アルバ。アルテミス出ますッ!!」
ビュオォォォォォッ!!!
カタパルトからアルテミスが発進すると同時にガンダムエクシアも発進したみたいだ。
『さて、それじゃあアタシ達も行くとするよ。ショウマ』
二機の後ろから、Ζプラスとシャイニングガンダムがついてくる。
『それでは御武運を祈ります!!絶対に生きて帰って来てくださいね!!!』
ルル艦長はカズを含む四機に激励をすると同時に通信が切れた。
➰
「ーーーーーッララアアアアアアアアッ!!!!!」
ギャリィンッ!!
アルテミスの片割れのデファイアント改ビームジャベリンで目の前のグフを横凪ぎで切り捨てた。
「10機目ッ!!次ッ!」
すぐさま、視点を近くの敵の場所へ移そうとするが。
『ふうっ。コッチは終わったよ~』
『同じく終わったわ』
ショウマとレーアが言うとおり、この大陸では最大の拠点のハズなのだが……
『少なすぎる……何か怪しいねぇ…』
「本当にここが…本拠地なのか……??」
そう、少なすぎるのである。ある程度は近くのポイントで味方が囮に成っているとはいえ、少すぎる。
『ッ!!?全機、今すぐに外へ離脱しな!!』
入り口の近くで敵MSを殲滅していたフェズは叫んだ。
カズは近くに合った別の入口へ出た直後。
ドゴシャアアアァッ!!!
本拠地が巨大な車輪…いや、
「…………は?」
惚けた声が漏れる。
いきなりの事で頭が働かないがそれはしょうがないと言うしか無いだろう。
「そうだ…レーア?ショウマ?フェズ?何処にいる?」
『ーーービックリしたぁ』
数秒後に連絡が付いたので、ホッと安堵の息を漏らした。
『私達はいま合流した所よ』
「解った。ポイントデータを送ってくれ。そっちに向かうから」
レーアが送ってきたポイントデータの場所へ向かうと、まるでクレーターの後のような場所の中心に三機はいた。
「あれは何か分かるか?」
『巨大なバイク』
「だよなぁ」
問いに即座にショウマが返してきた。
遠くからみれば見るほどバイクだ。砲台とかMSの射出口が有るから戦艦なのだろうがバイクだ。
その戦艦バイクが此方に向きながらからオープン通信が入った。
ゴゴゴゴゴゴゴッ!!!!
『さぁ、本当の戦いはこれからさ!!』
クレーターの淵から十数機のゲドラフが現れた。
銀魂はやっぱり面白い…………