命が尽きるまで   作:練火

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お久し振りであります!

練火であります(。・ω・。)ゞ

久々すぎてしゃべり方が解んない……orz


第10話

『それでは、今回のミッションを改めて言います』

 

MSに乗り、機体の電源を入れながらルルの声を聞く。

 

『アークエンジェルはこれから山岳地帯にある哨戒基地を占拠し、奪い返そうとしてくる敵軍を殲滅してください。但し、今回はカレヴィさんは別の任務でいません』

 

『まぁ、ウイングガンダムはまだ修理中ですしね』

 

腕は治っているものの、その最大武器と言えるバスターライフルの補給が手間取っているらしい。

 

『ですが、父さ…ウルージ中将からの援軍として二人のMS乗りが配属されました』

 

つい、二分前にMSデッキで挨拶をしたあの二人……たしか、オレンジ髪の青年がショウで。そのショウマが先生と呼んでたのがフェズだったか?

 

『ショウさんとフェズさんの力を借り、必ず生きて戻って来て下さい!!』

 

『「了解っ!!」』

 

レーアとカズが同時に返事を返すと同時に、出撃準備に入る。

 

「さて、それじゃあ行くとしましょうか?レーアさん、そっちの準備は?」

 

『問題なしよ。ーーーーーレーア。エクシア出撃するわっ!!』

 

ビッシュゥゥゥゥンッ‼‼

 

そう言って、先に出撃するエクシア。カズはそれを見届けた後、ルルから通信が入った。

 

『カズさんに念押ししますけど、覚醒現象は出来るだけ押さえて下さいね?』

 

「了解。それじゃあ、更に頑張らないとレーアさんの説教…………頑張りますか。ーーーーカズ・アルバ。アルテミス行きますっ!!」

 

ビッシュゥゥゥゥンッ‼‼

 

アルテミスも出撃すると、哨戒基地(目的地)とは違う場所で光や煙が上がっている。地に着地した後ボソッと呟いた。

 

「あれは……?」

 

『多分、囮じゃないか?』

 

疑問を口にした瞬間にショウマの乗るΖプラスからの通信が入った。

 

「あ、数分ぶり。っで、囮って?」

 

カズの問いかけに、フェズが通信で答える。

 

『あっちで派手にしてくれたらこっちの警備はザルになるって、授業で習わなかったかい?』

 

「すみません。筆記は赤点ギリギリなもんなんです」

 

そもそも、そんな授業は無いハズですが。

 

『こら、皆さん。喋ってないで早く終わらせましょう?』

 

レーアの言葉で全員がスイッチを入れた。

 

『それじゃあ、死ぬんじゃないよ!』

 

フェズのその一言で、カズ達は哨戒基地へ移動する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギィィィンッ‼‼ビュンビュンッ‼

 

 

 

哨戒基地へ近付くに連れ、敵MSが増えていく。

 

「コイツで…終いだ」

 

ズシュッ‼‼

 

アルテミスのデファイン改ビームジャベリンがコックピットを貫き、ジンは地面に倒れる。

 

『周囲に敵MS反応無し』

 

ショウマの通信で警戒体制を解き、一息ついた。

 

「哨戒基地ってのは後どのくらい先の地点にあるんだ?」

 

『後少しって所ね』

 

移動の最中、カズの愚痴に律儀にレーアが返す。

 

『そろそろ、急がないと囮の方へ向かった部隊が戻って来そうだねぇ』

 

『それってヤバイよな……』

 

フェズの言葉に全員が唾を飲み込む。

とにかく……急がないとな……

 

ガシュガシュガシュッビュオオォォォォッ!!!!

 

目的地に向けて、更に移動速度を上げる四機。

 

 

 

 

(哨戒基地)

 

哨戒基地の少し奥、戦艦の着艦地点にて

 

「こちらアルテミス。哨戒基地一時的占拠完了。アークエンジェル着陸は後、何分かかりますか?」

 

アークエンジェルに通信を回すカズ。

 

『アークエンジェルです。哨戒基地占拠お疲れさまです。こちらは数分後にでも着陸可能です。それまで持ちこたえてほしいのですが……。そちらの状況は?』

 

ルルの通信を聞きながら周りを見ると、エクシアとZプラスは自機のビームライフルを此方に見せながら首を横に振る。

 

「レーアさんとショウマのビームライフルは弾切れみたいです。それ以外は大丈夫だと思いますよ?」

 

『カズ、ごめんなさい』

 

『ごめんな?カズ』

 

「謝らなくていいから、死んでなければそれで良いんだしさ」

 

自分たちが不甲斐ないと思ったのか、謝る二人。カズはそれを否定しながら通信を続ける。

 

『だからショウマもこのタイプに乗れば良いんだよ』

 

『そんな恥ずかしいノーマルスーツを着るのは嫌だっ!!』

 

横から自機のシャイニングを指しながらそんな会話をするフェズとショウマ。それを尻目に、ルルの通信を聞いていく。

 

『それでは、アークエンジェルが着艦するまでの間、敵軍に奪い返され無いように注意して下さいね?』

 

『「了解っ」』

 

その言葉で通信が切れると思ったが、そのまま通信をプライベートに変えてルルが続ける。

 

『特に、カズさんは派手に目立たないで下さいね?配属された二人はまだ覚醒現象は知らないのですから』

 

「出来るだけ善処しますよ」

 

プツンッ

 

そう言ってカズは通信を切った。

 

「派手に動けないのはキツい……かな?」

 

ボソッと呟くカズ、回りではいまだにショウマとフェズがコックピットから身を乗り出し大声で話している。

と言うか元気だな、あの二人。

 

『ッ!?敵MS反応確認!全員戦闘準備をっ!!』

 

レーアの通信で、全員がスイッチを切り替える。

まだ戦いは終わってはいないのだ。

カズはそんな事を思いながらレーアに訊く。

 

「数は?後何秒で接触?どの方角から!」

 

『一辺に聞かないでよねっ!?私たちが来た道から、数は30強、後50秒ほどで接触!』

 

『なんだかんだ言って、普通にやってるよな……』

 

ショウマのぼやきにエクシアがそちらに向くと、Zプラスは両手を前に出し、首を左右に振っている。

 

「レーア!ショウマ!受けとれ!」

 

ガシッ!

 

ツインショットガンと予備として持ってきたビームガンを投げ渡した。

 

『サンキュっ……ておい!お前は要らないのかよ!?』

 

ショウマは驚きながら言うが、カズはデファイン改ビームジャベリンを見せつけ

 

『俺にはコイツがあるからな』

 

そう言うと、ショウマはバカなのかコイツ……的な雰囲気で此方を見たような気がする。

エクシアは既に慣れたのか、Zプラスの肩に手を置き

 

『カズは始めてあった時から近接バカなの…』

 

『……なるほど、そっちも苦労してんだな』

 

「オイコラ、聞こえてるぞ?」

 

今は銃を使ってのゼロ距離射撃とかビームジャベリンを防がれた用として使ってるから近接ばっかりじゃないんだが…

全くと思いながら、デファイン改ビームジャベリンを二つに分け地面に突き刺し前屈体制になるアルテミス。

 

 

 

『来るわよ!カウント5!4!3!2!1!』

 

ゥゥゥゥウウウウウン!!!

 

レーアのカウントを聞きながら、フルスロットルでバーニアをまわす。そして

 

 

「ーーーいっけぇぇぇぇっ!!!」

 

ッバシュゥゥゥゥゥンッ!!!!!

 

突き刺している二つのデファイン改ビームジャベリンを地面から抜いた瞬間。その姿がぶれた。

 

『0!』

 

『な!?目の前だt』

 

「失せろォっ!!」

 

ズシャズシャッ!!

 

アルテミスは前方から来ていた敵MS二機をすれ違い様に斬り落とす。

 

『アイツ……カズってなんかストレスでも溜まってるのか?』

 

『いえ、何時もあんな感じよ』

 

『……苦労を察するよ』

 

「俺が何かしましたかねぇっ!?」

 

ショウマとレーアの通信を聞き流そうとしたが、ついツッコミを入れるカズ。

ただ倒しただけでなにこの言われよう、泣くぞ泣き叫ぶぞコンチクショー……!

そう思いながら、カズは更に進み敵MSを切り裂いて行く。

 

『ってカズ!?あんまり進まないでよね!ここを三機で守るのはキツいから!!』

 

『え~っと……レーア…で良いんだっけ?』

 

ショウマが言いにくそうに口を開く。

 

『そうだけど?何かしら?』

 

『うん、その……ゴメン』

 

ショウマがいきなり謝った。

 

『えっ?どうしたのいきなり?』

 

レーアがいきなりの事で慌てている。が、その手に持つツインショットガンが目の前の敵MSを撃ち落とす。

ショウマもビームガンを撃ちながら言いにくそうに口ごもっている。

 

『あ~。いや、その言いにくいんだけど』

 

『なに、ハッキリ言っt』

 

ドゴオォォォォンッ!!!!!

 

カズの近くで轟音が鳴り響き、そちらに向くアルテミス。

 

 

 

 

 

 

『ーーーーー俺の師匠、既に前に行きすぎてるから、ここにいる防衛機……俺とレーア(二機)だけなんだ……』

 

 

 

 

 

 

 

 

『これでもくらいな!!ヒィィトォォ!エンドォォッ!!!ーーー呆然としてどうしたんだい?』

 

ドゴオォォォォンッ!!!!!

 

そこにいたのは、思いっきり見覚えのあるシャイニングガンダムであった。っというかフェズ機である。

 

『ーーーカズ!!今すぐに戻ってきて!?早くッ!』

 

レーアの緊急要請が聞こえる。その間もシャイニングは敵MSを殴りつけ、蹴り壊し、投げ壊しと流れるように撃破していく。そのスムーズな動きに一瞬見惚れるが直ぐ様、思考を切り替え機体を反転させ防衛にまわろうとするアルテミス。

 

『おや?一緒に(やら)ないのかい?』

 

「そのお誘いは嬉しいですが、防衛機がたらないので今すぐに戻らないと…」

 

フェズの誘いに苦笑いを浮かべながら返答したカズ。だが、

 

 

 

『なら、今回の戦功トップはアタシだね』

 

 

 

 

フェズの何の気なしに言った一言が近接馬鹿(カズ)の動きを止めた。

 

ザシュッ!!!………ピタッ

 

「……………ほう?」

 

『ーーーおーい!カズさーん?』

 

『あー……あれはもうダメね。うん、ここは二人で頑張りましょうか』

 

通信の向こうからショウマとレーアのため息が聞こえる。どうやらあの二人は早くも打ち解けたようだ。ーーーーー戦乱真っ最中に。

 

「フェズさん……それはどういう意味で?」

 

『フェズで構わないよ。なに、一番MSを撃墜してるのはアタシだろ?なら、一番もアタシだ』

 

「ふっ、フフフフフフ」

 

自信満々で答えるフェズにカズは不気味に含み笑いをする。

 

『いきなり笑い出してどうしたんだい?』

 

「ーーーーふざけるなよコノヤロウ」

 

その瞬間、アルテミス機が赤く輝き始める。

 

「まだこっちは本気じゃない。ーー今から本気でやらせて貰うぞ」

 

『へぇ…それがアンタのハイパーモードかい?綺麗な色だねぇ』

 

フェズがそう感想を言ったが、既にその場にアルテミスは動きだしており。通常速度を越えた速度で向かって来るジムを薙ぎ倒した。

回りには驚きか恐怖か解らないが、五機のMSは自らの武器を構えたまま動かない。

 

『ーーー撃て!撃て撃て!!化け物がもう一機増えたぞ!!?早く殺せぇっ!!あそこの周辺を凪ぎ払えっ!!』

 

声の方を見ると、谷の上に一機のジムⅢが回りにいるザクやらジム・グフが数十機の中心で叫んでいた。

 

『で、ですが隊長!あそこにはまだ味方機が…』

 

『どうせ彼処にいるのは死ぬに決まっている!!なら、アイツらを殺すために死ね!ほら、早く撃て!!この通信はアッチには聞こえてないんだ!!』

 

凄くきこえてますが?

カズはため息を吐くと、構えをとっているシャイニングに通信を回す。

 

「聞こえました?フェズ。今すぐに離れた方が良いですよ?」

 

『?いきなりどうしたんだいカズ。ここに何か来るのかい?』

 

なんだと…?

 

「冗談は止めて急いだ方が良いですよ?」

 

『冗談…?良く解らないがそこまで言うなら、そうさせて貰うよ』

 

そう言うとシャイニングは後方へ下がっていく。

カズはそれを見ながら、頭の中はついさっきの会話に違和感を覚えながら、近くにいるザクに近づきデファイン改ビームジャベリンで切りつける振りをする。

 

バチバチバチバチバチッ!!!!

 

ザクのビームサーベルと鍔迫り合いになりながら、接触回線をするカズ

 

『ーーーやだっ!死にたくない死にたくない死にたくないッ!!』

 

聞こえてきたのはぐずぐずと泣きながら必死に自らを奮いたたせようとしている声だった。

 

「もしかして……学徒兵?」

 

接触回線が繋がってるとは知らなかったのか、ザクの搭乗者は一瞬驚いた後。

 

『なっ!?今から殺す奴と喋るなんて随分な趣味だな!!!』

 

「今すぐにでも殺したいが、予定が変わった。今すぐに、ここの五機に回線を回せ。近くにいる隊長機とその回りには流すなよ?」

 

バチバチバチバチバチッ!!

 

『なんだ!今更降伏でもするのか!?』

 

「こう言え、『もうすぐここは近くの数十機のMSに集中放火を受ける』とな」

 

『なっ!!誰がそんなことを信じるk』

 

叫んでいるパイロットの通信を切り、直ぐ様蹴り飛ばして距離を離すアルテミス。

そして、直ぐ様武器を構え、マイクロミサイルの準備をする。

 

『ーーーーと言うことだ。』

 

ついさっきのパイロットはちゃんとやったのか、回りから驚きの声が聞こえる。

だから、回りにはバレないようにって言ったんだけどな…。

回りにいる敵MS達はザクに顔を向けながら、驚きを隠せないようだ。

 

 

『今だ!!!撃てェェェェッ!!!!!』

 

 

その号令のもと。ビーム・実弾ライフル、ミサイル等が数十の数でアルテミス向け射出された。

 

『うわぁっ!?本当にきた!!?』

 

誰がそんなことを叫ぶがカズは冷静にそれをロックオンし、

 

「来てると解る攻撃なんて、簡単なんだよ!」

 

 

ドドドドドドドドッ!!!

 

 

マイクロミサイルを全弾発射した。

 

 

 

 

 

ボゴオォォオンッ!!!!!

 

 

 

 

目の前、辺り一面にミサイルの衝突による爆発が視界を覆った。

相討ちは無理だったようで、多少は漏れてくるが此方も同じだろう。

だが、ミサイルが此方に当たっても少し損傷するだけで大きなダメージは無い。

 

『なっ!?何故無傷なのだ!!?』

 

煙が晴れ、そこに見えるのは数十機いた敵MSはもう数えるぐらいで隊長機であろうジムⅢも片腕を失ったりと損傷は大きい。

 

『ひっ!退け退けぇ!あの一斉掃射ですらまともな傷が付かないなんて太刀打ち出来るわけがない。だから早く俺を守って逃げろ!』

 

機体を翻し、逃げ始めたジムⅢと数機のMS。もう小さく見えるところにまで逃げているが、

 

 

 

「逃がす訳……ねぇだろがっ!!」

 

 

 

ブォンッ!!

 

 

 

 

アルテミスがデファイン改ビームジャベリンを持ちそのまま力一杯投げ突けた。

 

 

 

ガシュウゥゥゥンッ‼

 

 

 

 

遠くでMSが落ちる音が聞こえた。

 

『ーーー隊長!?応答してください隊長!!!?』

 

 

ザクのパイロットがジムⅢの隊長とやらに通信を回すが、応答が無いようだ。

いやぁ、当たって良かった。

 

ガシャンッ

 

『や、止め』

 

「裏切られたよな?じゃあ、解るよな?」

 

カズの言葉に、ザクのパイロットは察したのか手に持つビームサーベルを地面に棄てた。

 

『……投降する。だから私たちの命は助けてくれ』

 

その言葉に他のMSも武器を棄てた。

 

 

 

 

「安心しろ。南京条約に基づき保証する」

 

 

アルテミスの覚醒現象が収まり、その五機を哨戒基地へと連れていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……後でアークエンジェル司令部で正座され、レーアとルル艦長のお叱りを受けているフェズとカズについては割愛しておこう。




自分的にはフェズさんも近接馬鹿だと思う自分がいる……

出来るだけ。投稿できるよう頑張っていきます……休み無いけど……orz

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