異空生物―喰種―イクーセイブツ―グール―   作:中2病人間M

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説明

僕はシニガミとかフレディとか言う男たちに連れられヘリコプターに乗せられていた。

 

 

「さてとマスクはもういいかな」

「そうですね、クモンさん」

 

 

フレディとシニガミはそれぞれマスクをとったのだ。

 

 

「といってもこれも素顔ではないがね」

「ですね、素顔は本部に入ってからですね」

 

 

なんのことだがわからない……

 

 

「まもなく、府中駅前警察署です」

 

 

そして、ヘリコプターは府中駅前警察署のヘリポートへ着陸したのである。

 

 

僕はそのまま中へと入っていき捜査4課と書かれた場所へ連れていかれた。

 

 

「捜査4課?」

 

 

そして、その部屋に入るとデスクが並べられており奥に大きな本棚があったのだ。

 

 

「さてと悪いがミトくん、本を取ってくれるか?」

「はい」

 

 

ミトさんが本を取るとその本があった場所にクモンさんが何やらカードをかざしたのである。

 

 

「認証完了だ、ミトくん」

「はい」

 

 

ミトさんが本を戻すと本棚の横の壁が開いた。

 

 

「なっ……」

 

 

僕はそのまま中へと進むと今度はミトさんが中にある電子機器にカードをかざしたのだ。

 

 

すると、扉は閉まり電子板に『喰種対策部(グールタイサクブ)』と表示されこの部屋は一気に下へと動き出したのである。

 

 

そう、この部屋はエレベータだった。

 

 

そして、エレベータが停まり扉が開くとそこは巨大モニターのある部屋に到着した。

 

 

「ミウラ部長、お連れしてきましたよ」

「クモン、その嫌味たらしい敬語はよせ、同い年だろ」

「いえいえ~優秀なミウラ部長に例え同期であれ、無礼な口の聞き方できませんゆえ」

「わかったわかった……ここの部長のミウラだ、よろしく」

「はいっ!!南雲 颯ですっ」

「改めてここの捜査官のクモンだ」

「同じくミトだ、それとすまない!!」

 

 

ミトさんは突然僕に頭を下げたのだ。

 

 

「えっ?」

「君の中に入ってしまった喰種(グール)の心臓は俺が駆逐しそこねた喰種(グール)なんだ、本当にすまない!!」

「!!……………気にしないでください」

「えっ?」

「僕がこんな体になってしまっても僕は僕です、それにヒトを食べなくても生きていけるなら僕は漫画の金木 研のような悲劇とは違います、こちらこそ僕がヒトを食べる前に止めてくれてありがとうございました」

「……ソラ」

「……なんていい子なんだ、今どきの若者には珍しいなぁ……それじゃ、ここのことや喰種(グール)のことを説明してあげよう!!……そうだな、ここじゃなんだし、珈琲(コーヒー)でも飲みながらね、このミウラがごちそうしてあげよう」

珈琲(コーヒー)、この数日飲みっぱなしですよ~」

「ナグモくん、これから飲む珈琲(コーヒー)はそこらの珈琲(コーヒー)とは訳が違うぞ」

「俺は苦いのは……カプチーノにします」

 

 

そして、違う部屋にいくとそこにはカウンター席のようなテーブルの他にラウンジテーブルが並んでいたのである。

 

 

「ここが喰種(グール)対策部ラウンジさ、さてと……」

 

 

ミウラ部長は何やら電話の受話器をとり「マスター、珈琲(コーヒー)3つにカプチーノのひとつね」と言ったのだった。

 

 

「マスター……?」

 

 

そして、暫くするとカウンター席の壁にあった窓が開き「お待ちどうさま」と声がして珈琲(コーヒー)が3つにカプチーノがひとつ出てきた。

 

 

いい香り……

 

 

「マスター、ありがとう、お代はツケといて」

「わかってますよ」

 

 

そして、扉は閉じてしまったのだ。

 

 

僕らは席につきそれぞれの珈琲(コーヒー)(ミトさんはカプチーノ)を受け取ったのである。

 

 

「さぁ、私の奢りだ飲みな」

「何を言うのかね、アホミウラ、これは全て最後に対策部の経費で支払われるというのに」

「クモン、部長をアホ呼ばわりか」

「これは失敬、尊敬してますともミウラ部長殿」

「…………てか、冷めるぞ」

「そうだな、飲むとしよう」

「ソラ、飲みなよ、喰種(グール)珈琲(コーヒー)ならブラックだけだが飲めるぞ」

「はい、ミトさん、気付いてました」

「そうか」

 

 

 

正直、喰種(グール)になってから毎日、インスタントコーヒーを飲んでいたから珈琲(コーヒー)は嫌だった、けど……

 

 

「!!……お、おいしい……」

 

 

なんて、おいしいんだ……インスタントとは訳が違う、こんなにおいしい珈琲(コーヒー)があったなんて。

 

 

「フフ、感動してる所で悪いんだけどいろいろ説明しなきゃならんから飲みながらでいいから聞いてくれな」

 

 

そう言ってミウラ部長は珈琲(コーヒー)を一口飲むと説明を始めた。

 

 

ミウラ部長の以下のように説明してくれたのだ。

 

 

まず、異空生物について、信じられない話だけどここ以外にも世界がたくさんあってそれを異空と呼んでいるらしい。

 

 

そして、それぞれ異空には基本ひとつ他の世界にはない物質が存在しその物質を含み活動している生物が異空生物であり、喰種(グール)は異空の細胞、Rc細胞という細胞により活動している異空生物である。

 

 

余談としては僕らの世界にも定義上異空生物に含まれる生物がいてそれは鬼らしい、鬼に関しては他の対策部が管理していて不明とのこと。

 

 

また、異空生物同士は異空物質を使って他の世界の異空物質に傷をつけることはできない、簡単に言うと鬼に喰種(グール)が赫子で傷をつけることはできないが殴る蹴るといった方法なら傷をつけることできるらしい。

 

 

そして、喰種(グール)について、まず、赫包は小さく脳のような形をしていて心臓にくっついていてここにRc細胞を凝縮して蓄えている(そもそも、人間と喰種(グール)の違いは心臓の構造と赫包の有無にありその他は殆ど違いはないらしい)、赫子等で使う際はRc細胞を心臓に送り込み心臓から赫子が放出される言わば赫包はタンク、心臓はポンプといったところである。

 

 

実はRc細胞事態は無味無臭であり、本来、喰種(グール)はヒトと同じ味らしいが生まれつきRc細胞が細胞クラスで身体に流れている喰種(グール)の肉を喰種(グール)が喰らうと舌に流れるRc細胞が過剰に反応して不快な味に感じ、鼻も同様とのこと、また、ヒトを喰らう喰種(グール)とそうでない喰種(グール)とでは臭いに違いがあり前者は体臭が濃い。

 

 

また、この香りは人間には判別できず赫包をもつ喰種(グール)のみに判断できるとのこと。

 

 

Rc細胞については人、または喰種(グール)の肉を摂取することで活性化し増えていく、また、牛や豚、哺乳類、鳥類といったどの種類までかは正確にはわからないが動物の肉でもある程度活性化し生きていくぐらいの栄養をとることはできる。

 

 

ただし、人か喰種(グール)を摂取していない喰種(グール)の赫子は脆く壊れやすい、だから戦闘も人間よりは多少強いが捕食を繰り返す喰種(グール)には歯が立たない。

 

 

また、このRc細胞は万能でこの細胞さえ活性化していれば喰種(グール)は健康でいられる、また、怪我などした場合にもこの細胞が肉体の再生に使われる、そのため、喰種(グール)の再生力は人間を遥かに凌駕している。

 

 

喰種(グール)は物を食べる際に赫眼を発眼する、赫眼を発眼しなければ赫子も出せない、また、発眼すると唾液に特殊なRc細胞が流れそれに絡まった食物のみ胃液の中の細胞により一瞬にて栄養が絞られ赫包へ送られる、だから、発眼せずの食事は無意味だ、 また、人間の食物も発眼せずに食べれば体調を壊すこともなく飲むことはできるが発眼して人間の食べ物を食べれば一瞬で体調を壊すとのこと。

 

 

珈琲(コーヒー)には発眼したときの唾液と同じ効果があり珈琲(コーヒー)に栄養を溶かして飲めば発眼せずとも接種することができるが食べれないものを入れれば体調を壊す、また、珈琲(コーヒー)は唯一、ヒトと併用して食べれる物であり、例えばヒトと豚を一緒に食べれば不味く感じるらしい。

 

 

そして、喰種(グール)の赫子について、まず、肩辺りから出てるのが羽赫、羽赫は細胞をガス状に噴射し遠距離攻撃が可能であるがスタミナ切れが欠点である、クインケにした場合にはガス状のものを固定させ銃器にして使用する、弾はRc細胞から造った銃弾を使用するとのこと。

 

 

甲赫は肩甲骨辺りから現れとても金属質であり盾やハンマーのような役割があるが凝縮された細胞を固めるため重量があり扱いにくく、クインケにしても重く扱いにくい。

 

 

鱗赫……僕は鱗赫であり、僕の赫子は稀にある特殊な赫子らしく通常の鱗赫よりも再生力が高い、つまり高性能である、 鱗赫は腰辺りから、鱗赫は相手を突き刺すのに特化していてまた再生力が高い、ただ、高い分崩れやすい、クインケにしたなら相手を突き刺す槍や調整しムチのように使うことも可能である。

 

 

尾赫は尾頸骨辺りから出る、赫子の中でとても切れ味よく接近戦を得意とする、赫子には相性があり羽赫は遠距離攻戦を苦手としている尾赫に強く、甲赫はガードが強いため一撃の弱い羽赫に強く、鱗赫は一撃の大きなパワーで甲赫の盾を突き破るため甲赫に強く、尾赫は脆い鱗赫を切り裂くため鱗赫に強い。

 

 

各赫子を武器に例えるなら、羽赫は銃、甲赫は盾やハンマー、鱗赫は槍やムチ、尾赫は剣といったところである。

 

 

そして、その喰種(グール)の世界から何らかの方法でこの世界に逃げてきた喰種(グール)が存在しておりその喰種(グール)の管理及び、人を喰らう喰種(グール)の逮捕、駆逐を行っているのがこの異空生物対策局 喰種(グール)対策部である。

 

 

異空生物対策局の全ての捜査官は異空の技術を応用して作成された人の顔のマスクを装着し写真を撮り偽名で警察手帳を作成し通常は顔のマスクをつけて操作をし喰種(グール)を相手にする際には喰種(グール)と同じようなマスクを装着し互いには使っているクインケの名前で呼びあう、これは捜査官の身元を隠すためらしい、昔、親を駆逐された喰種(グール)が捜査官の家族を殺害するという事件を起こしているためらしい、また、捜査官には喰種(グール)も数名所属しているとのこと。

 

 

「で、その喰種(グール)の世界のとある喫茶店があってここと唯一繋がってるわけ、捜査官と喫茶店の店員だけがこっちとあっちの行き来を許されてる……とまぁ、ざっとこんな感じだ……覚えた?」

「………………えぇっと……」

「部長、君の説明は実にわかりにくいね」

「すまない……」

「ソラ、さっき珈琲(コーヒー)が出てきた窓も喰種(グール)の世界と繋がっているんだ」

 

 

ミトさんは窓に触れたのである。

 

 

「あの珈琲(コーヒー)喰種(グール)の世界の喫茶店から来たものだ」

「ミトさん、本当ですか!?」

「ああ」

「とにかく、君もマスクを作ろう、だが、私は忙しいし、ミトとクモンは調査があるし……そうだ!!」

 

 

ミウラ部長は再び電話の受話器をとった。

 

 

「マスター、フジはいますか?……えぇ、はい、よろしくお願いします」

 

 

そして、ラウンジに男がひとり入ってきたのだ。

 

 

「……お呼びですか?」

 

 

その男は銀髪の青年だった。




ソラは今んところ赫子は出せず戦闘力は人間より少し強いぐらいです。

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