異空生物―喰種―イクーセイブツ―グール―   作:中2病人間M

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天馬

「SSレートですか?」

「ああ、羽赫SSレート喰種(グール)、ペガサス(天馬)だ」

 

 

僕はミウラ部長に喰種(グール)の任務を言い渡された。

 

 

なるほど、白い馬のマスクに羽赫の白い赫子、ペガサスね。

 

 

「フジと組んで対処してくれるか?」

「はい、わかりました」

「ソラ、いいか、SSはSとはレベルが違う、決して油断は禁物だよ」

「はい」

「クモンやミトも別行動で捜査してるから互いにペガサスを発見したら応援要請をすること」

「わかりました」

 

 

 

 

「というわけでさ、SSレートの任務与えられちゃった」

「先輩、大丈夫なんですか!?」

「平気平気、フジさんと一緒だし」

「……」

「どうした、シオン?」

「……いや、心配で……」

「問題ないよ」

「……………」

「そう、心配するな」

「だって……」

「さて、帰るか、帰って着替えて任務だ」

「……………」

 

 

 

 

 

「………いくか、ソラ」

「はい」

「気を付けてね、先輩」

「おう、今日はシフトか……ああ、そうか、俺が任務だからシオンのシフト増やしちゃったな」

「うん、だから早く終わらせて戻ってきてください」

「………あいよ」

 

 

 

 

 

僕とフジさんはマネキンマスクを被って足立区を歩いていたのだ。

 

 

「ペガサス……最近、この辺で出没してますね」

「……ああ」

「それにしてもいったい何人殺してんだ……この喰種(グール)は」

「……民間人も対策部の捜査官も大量に殺害されている、危険度の高い喰種(グール)だ」

 

 

対策部にはミトさんたちの他にも多くの捜査官が属しており各地の警官にも対策部の捜査官である刑事は大勢いる。

 

 

「早く見つけて殺さないと……人が大勢殺される」

「……まずは情報収集だ」

「どんな情報を収集すれば」

「……情報収集の他に出没地域にて路地裏等の喰種(グール)が補食に使いそうな場所へのパトロール、情報収集としては近隣住民への聞き込みだ」

「何を聞き込むんですか?」

「……色々だ、例えば大型のキャリーバックを持ち込むやつがいないかとか色々だ」

「なるほど」

 

 

その後、僕とフジさんは色々と聞き込みをしていくつかの情報を絞ったのである。

 

 

 

 

「まず、これいってみます?」

「……そうだな」

 

 

まず、手に入れた情報がこれだ、近隣からお裾分けを貰うと必ずばつの悪そうな表情をししまいにはごみ袋にお裾分けを捨てる男がいるらしい、もしこの男が喰種(グール)ならペガサスか判断し違うなら追い詰めペガサスか他の喰種(グール)の情報を手に入れる、そうやってしらみ潰しにやるしかない。

 

 

 

「はい、どちら様?」

「……府中駅前警察署の九条です」

「同じくアマタです」

 

 

クジョウとはフジさんのマネキンマスクの時の偽名だ。

 

 

「「…………」」

 

 

僕もフジさんとこの人は人間だと思った。

 

 

「何でしょう?」

 

 

その後、話を聞くとこの男はボクサーでそのために減量しているだけのようだった。

 

 

「では、身近に好き嫌いが激しかったり無糖の珈琲(コーヒー)ばかりを好む人間はいませんか?」

「………となりのおっさん、そんな感じだな、酒は飲まんし……」

 

 

僕とフジさんは男の話が終わる前に隣のインターホンを鳴らしたのだ。

 

 

「どちらさん……!!」

 

 

喰種(グール)だ。

 

 

僕もフジさんも臭いで相手の正体に気づいたその時には喰種(グール)のマスクを着用していたのである。

 

 

「……異空生物対策局、喰種(グール)対策部です」

「お話を聞かせてもらえませんか?」

「………!!」

 

 

男の目が赫眼に変わった。

 

 

「動くな、抵抗するなら駆逐する」

「チ、チクショー!!」

 

 

喰種(グール)は甲赫の赫子を出現させたのだ。

 

 

「……甲赫か、不利だな」

「そうか、お前、羽赫か、殺してやる!!」

「でも、僕は鱗赫だし!!」

 

 

僕は赫眼になると指を鳴らして鱗赫の赫子を出現させたのである。

 

 

「!?なんで、お前……人間じゃ」

「半分正解、半分不正解」

 

 

そして、僕は甲赫を砕いたのだった。

 

 

 

 

「で、ペガサスって喰種(グール)、知ってる?」

「あ、足立区に住んでいる喰種(グール)を仕切ってるやつだ」

「ほう、それでペガサスはどこにいる?」

「知らねぇよ……」

「じゃペガサス、知ってそうな喰種(グール)どこにいる?」

「…………もしかしたらシェフなら」

「シェフ?」

「ああ、たしかお前らの呼び方ではミートカッター(肉切り)だったかな」

「……尾赫Sレート喰種(グール)、補食対象者の肉を切り落としてゆく喰種(グール)だな」

「ねぇ、そいつどこにいるの?」

「さぁな、聞けばレストランやってるらしいが俺は知らない」

「知ってそうな奴は?」

「教えねぇよ」

 

 

僕は喰種(グール)の腕に鱗赫を突き刺した。

 

 

「ぐわぁぁぁ!!何しやがる………わかったわかった、シェフの店について知ってそうな女がいる……ここのスナックのママさんだよ」

 

 

喰種(グール)はメモ用紙にそのスナックの情報を書き記したのだ。

 

 

そして、僕は指を鳴らしたのである。

 

 

「じゃ、お前、もう不要だ」

「えっ?」

「ありがとう、さようなら」

「まってくれ!?この場合、逮捕ですむんじゃないのか!?」

「抵抗したら駆逐するって言ったでしょ、一度、抵抗されたら駆逐する主義なので」

「やめ……」

 

 

僕は喰種(グール)の頭を赫子で潰したのであった。

 

 

 

僕とフジさんは例のスナックの前に来たのだ。

 

 

「……やはり、ここか」

「知ってるんですか?」

「……ああ、対策部に登録されている喰種(グール)のやっている店だ」

「とゆうことは人を殺さない喰種(グール)ですか?」

「……そうだ」

 

 

僕とフジさんはスナックの中に入ったのである。

 

 

「ごめんさい、まだ、準備中です」

 

 

その時

 

 

「もしかしてクジョウさん、それともフジさん」

「……今はクジョウだ」

 

 

奥からひとりの女性が出てきた。

 

 

「……こんな時間に来たってことは何か聞きたいことがあるのよね?」

「……そうだ、ペガサス又はシェフ……ミートカッターの居所を探している」

 

 

今、店内にはママと呼ばれる人の他に女性がひとりいるが全員喰種(グール)だった。

 

 

しかし、体臭が人を殺す喰種(グール)とは違いフジさんの体臭に近かったのだ。

 

 

「はいはい、ペガサスは全く知らないけど、ミートカッターね、あー、そう言えば前に来た嫌な喰種(グール)客が他の喰種(グール)客にシェフって呼ばれてるのいたっけな、さんざん酔ってワイン(牛の血)ぶちまけてしまいには『血酒(人の血)寄越せぇ』とか言い出すし……エリ、名前聞いた?」

 

 

エリと呼ばれた女性は首を横に降ったのである。

 

 

「あー、でも、肉バルやってるとか言ってましたよ」

「だってさ」

「……十分な情報だ」

「感謝します」

「たまにはお酒飲みに来てね」

 

 

 

 

 

その後、手当たり次第に肉バルを探しイノシシの肉を取り扱ってる店に目を着けた。

 

 

「いらっしゃいませ」

「……珈琲(コーヒー)

「かしこまりました」

 

 

まず、フジさんがひとりで入って珈琲(コーヒー)を注文しその後僕が入店したのだ。

 

 

「いらっしゃいませ」

「!!」

 

 

ビンゴだ、こいつ喰種(グール)だ、しかも、人を喰い殺す。

 

 

僕は席に座ってイノシシのハンバーグを注文したのである。

 

 

「お待たせしました、特製イノシシハンバーグです」

「どうも……」

 

 

僕はそのハンバーグの匂いを嗅いだ。

 

 

「………!!」

 

 

これはイノシシじゃなく明らかに人だった。

 

 

人の肉を別の食べ物と混ぜると喰種(グール)は嘔吐神経を刺激される。

 

 

このハンバーグの匂いは喰種(グール)にとって嘔吐神経を刺激される匂いだったのだ。

 

 

そして、ここの店主は僕を人間と判断してこれを出している、つまり、この店は人に……

 

 

「死ねぇぇ!!」

 

 

僕は赫子を店主の喰種(グール)に向かって振りかざしたのである。

 

 

「……ソラ!!」

「こいつ、人間に対して人の肉を……おそらくこいつがミートカッターで間違いないです」

「!!なんだこいつは」

 

 

ミートカッターは尾赫の赫子を出して僕の腹に切り込みを入れた。

 

 

「……上等だ!!」

 

 

僕は自分の肉を噛みちぎりマスクを外して赫者へと変わったのだ。

 

 

「赫者だと……」

 

 

僕の赫子と奴の尾赫が激しくぶつかり合ったのである。

 

 

「……退いてろっ」

 

 

フジさんは羽赫の赫子をブレード状に変化させ奴の尾赫とフジさんの羽赫がまるで剣と剣が交わるかのようにぶつかり合った。

 

 

「フジさん、ふせてっ!!」

 

 

僕は赫者の赫子を羽赫に変化させ奴に赫子を連射したのだ。

 

 

奴は飛んでくる赫子を華麗によけると僕に接近したのである。

 

 

「……どけ!!」

 

 

フジさんはミートカッターの腹に蹴りを入れた。

 

 

「ぐっ…」

「死ねぇ!!」

 

 

僕は6本の鱗赫をミートカッターに振りかざしたのだ。

 

 

「甘い!!」

 

 

ミートカッターは尾赫で鱗赫を全て切り落としたのである。

 

 

「甘いのはそっちだよ」

 

 

僕は赫者の赫子を再生させ甲赫に変化させた。

 

 

「!!」

「ミートカッターをプレスします~」

 

 

 

 

僕は赫者から戻り鱗赫をミートカッターの足に巻き付け吊し上げていたのだ。

 

 

「ね、ペガサスってどこにいるの?」

「……知らない」

「ふぅん……」

 

 

僕は鱗赫を1本足から外しミートカッターの腹に突き刺したのである。

 

 

「うがぁぁぁぁ!!」

「言えよっ!!」

「知らなぁい!!」

「…………おや、おやおやおや、あれはガスコンロじゃない?目玉焼き(目玉潰す)作ります、それともスクランブルエッグ(目玉潰す)ゥゥゥ!?」

 

 

ミートカッターの右目に指を突っ込み潰した。

 

 

「うがぁぁぁ!?言うもんか、あの人のことを……」

「やっぱ知ってるのね」

「……ソラ、やりすぎだ」

「いいえ、こいつらがこれまでに殺してきた人間の数を考えれば当然です」

「けっ、何をやろうと言わないぜ……」

 

 

僕はミートカッターの顔面に膝蹴りをしたのだ。

 

 

「じゃ、目玉焼きだな」

 

 

僕は鱗赫でミートカッターを拘束したまま厨房に入りガスコンロの火を着けて顔を押し付けたのである。

 

 

「やめろっ……やめろぉぉ!?」

 

 

顔を上げると顔の左半分が焦げていた。

 

 

「あれ、目玉焼きになってないじゃん、(まぶた)がじゃまだね、こんな瞼はいらないね」

「!!」

 

 

僕は瞼を噛みちぎったのだ。

 

 

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」

「はい、調理再開」

 

 

僕は再び顔を火に押し付けたのである。

 

 

「あらら、焦げちゃったね、さてと……」

 

 

僕はミートカッターを厨房の奥へと放り投げた。

 

 

「うぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 

ミートカッターは力を振り絞り尾赫を出現され向かって来たのだ。

 

 

「はい、外れ」

 

 

僕は尾赫をよけると鱗赫をミートカッターの腹に突き刺したのである。

 

 

「あがぁぁぁぁぁ!!」

 

 

そして、抜き取ると足を拘束し再び吊り上げた。

 

 

「で、ペガサスどこ?」

「あの人は……」

「うんうん」

「あの人は…………!!駄目だ駄目だ駄目だぁぁ!!」

「!!」

 

 

ミートカッターは尾赫を振り回し自分の足へ振りかざしたのだ。

 

 

赫子は持ち主の肉体を通り抜けるため鱗赫と服のみ切断されミートカッターは解放されたのである。

 

 

そして、僕らを近づけまいと尾赫を振り回した。

 

 

「悪あがきを……」

「うぉぉぉ!!左目微かに見える」

 

 

ミートカッターは尾赫を振り回し続けながら移動し引き出しから何か植物が浸かった液体の入った瓶を取り出したのだ。

 

 

そして、その中の液体を飲み干したのである。

 

 

するとミートカッターの赫子がみるみる崩壊した。

 

 

「なにっ!?」

「……まさか、あれは」

 

 

そして、ミートカッターは包丁を取り出して自分の喉を切ったのだった。

 

 

 

「たく、散々暴れといて情報なしかよ、使えねぇ生ゴミだな」

 

 

僕は絶命したミートカッターを蹴り飛ばしたのだ。

 

 

「そういや、奴は何を飲んだんですか?」

「……トリカブトだ、トリカブトの毒、アコニチンは一時的に喰種(グール)の身体能力を人並みに抑制する効果がある、また、途中で身体能力を戻したいときはフグ毒、テトロドトキシンを飲めばいい」

「トリカブトがRc抑制剤でその解毒薬がフグ毒ってことですか?」

「……そうだ、で、どうする?」

「そうですね、対策部が来るまで店の中調べましょうか?」

「……そうだな」

 

 

そして、店の中を探すととあることに気がついたのである。

 

 

「……クジョウさん、これ」

 

 

店の冷蔵庫には綺麗に加工され真空パックされた人肉が保管されていた。

 

 

「自給自足でこんな風にパックします?ほら、シールまでプリントアウトされて賞味期限までありますよ」

「……どうだろうな」

「もしかしたらどっかの精肉所が裏で人肉捌いててペガサスが仕切ってるんじゃ」

「……かもな、が、いったん、対策部にここの調査を任せよう、調査が済んだら捜査再開だ」

「……わかりました」

 

 

いやいや、そんなの待ってられないよ、待機してる間に精肉所で人が殺されてしまう、簡単な話、ペガサスのいる足立区の精肉所回って喰種(グール)いたら片っ端から殺せばいい話だ、ペガサス、絶対に見つけて殺してやる。




今回、ネタ切れによりだいぶ考えました笑、考えてこれかよ…

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