転生先が平賀さんな件   作:スティレット

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 お気に入りもとうとう1000を超えまして、おかげで気合を入れて執筆しました。私は一度に書き上げる派なので7時間は正直根性で乗り越えました。


油断した結果がこれだよ!

 めでたくルイズと結ばれた俺は、相変わらず訓練したり武器を改造したり、コルベール先生やギーシュと議論したりと、比較的穏やかな日々を送っていた。その際、ゼロ戦を整備する際にバラした機銃を見て、改造しようと思い、結果、陸戦用のパーツとしてストックやグリップなどと言ったものを作った。だが、流石に4丁同時に持つとガンダールヴと身体強化魔術でも支障をきたすため、1丁ずつ運用し、地下水によるレビテーションを自身にかけ重量を軽減することとなった。これは銃を交代で使うことにより、銃身を交換しなくても冷却する意図もある。だが平時はゼロ戦に搭載したままにし、緊急時にバラしてパーツを取り付けるのだ。

 

 一人でバラした後の事までは考えていないが、コルベール先生とギーシュとでゼロ戦のパーツを手作業で作成している。俺は二人より比較的容易に合金をイメージしやすいため、魔力にものを言わせた錬金担当だ。錬金自体はドットでも使えるため作業中地下水を握りっぱなしだったりする。

 

 他のサブイベントとして、女性陣に丈直しした水兵服を贈った。最初は軍服を贈ってくる俺に訝しげな顔をしていたが、俺の国では女学生が水兵服の上とスカートを制服として組み合わせて着ている事を説明し、各々に似合うと思った旨を説いた。結論としては納得してくれ、比較的好評だった。もちろんシエスタは下着はドロワーズとコルセットくらいしか持っていないため、追加でスパッツとさらしをプレゼントしたが。

 

 ただ、一番に着て見せてくれたシエスタをギーシュとマリコルヌが目撃していて、あいつらにもやるハメになった。その際マリコルヌに「お前着てくれる女の子居るの?」と現実を突きつけたらその場で崩れ落ちて、「サイト先生、彼女が、欲しいです・・・・・・」と呟いたため、「諦めたらそこで試合終了だよ?」と返し、めでたくヒラガズ・ブートキャンプの仲間入りとなった。やったねギーシュ。道連れ仲間が出来たよ!

 

 ルイズとシエスタとはある種の協定が締結したらしくルイズの告白後間もなく姉妹のような仲睦まじさを発揮しだした。元々末っ子と長女だからね。

 

 だがしかし、その幸せも長くは続かず、次の面倒がやってきたのだ。

 

「ドーモ、サイト=サン。ギーシュ・ド・グラモンです」

 

「サイト、ギーシュが、ギーシュが私のせいで・・・・・・」

 

 アイサツするギーシュに泣きながらしどろもどろなモンモランシー。

 

「ドーモ、ギーシュ=サン。ヒラガサイトです」

 

 モンモランシーから説明を受ける前にまずアイサツを返す。ジッサイアイサツは大事である。

 

「で、ミス・モンモランシ。どうしてこうなりました?」

 

「え、ええと、ギーシュがいつまでも他の女の子の事ばかり見てるから、ちょっとは私の事も見て欲しいかなって思って・・・・・・」

 

「何か薬を盛ったかギアスでもかけた、と」

 

 ギアスと聞いて慌てて否定するモンモン。

 

「ち、違うわ!ギアスなんてかけてないわよ!ちょっとワインに薬を混ぜただけだけど・・・・・・」

 

 なるほど、ルイズと俺が原作のように逃走劇をしなかったから、そのまま惚れ薬をギーシュが飲んだわけだ。

 

「事情は把握しました。ギーシュには訓練中、仮に水魔法などの精神攻撃を受けた場合に備えて、レジストを(実験体として)かけてました。もし、レジストに失敗した場合、元の人格を休眠状態にし、洗脳などを受ける前に仮想人格が起動するようにして敵から逃走するようにしてあり、それでああなっています」

 

 これは現段階で他人にかけられるレジストが一層までしかないため、その分強固にしたが、残った容量に仮想人格を埋め込んだのだ。ちなみに仮想人格は複数あり、内容は「ニンジャ」、「逆流王子」、「内藤」となっている。

 

「これでテストの汎用性は高くなりました。いい傾向です」

 

「ねえサイト、ギーシュが何言ってるのか分からないんだけど」

 

 これにはルイズも困惑顔である。だがこれでもマシなチョイスしたんだ。最初に20面ダイスを振って決めた人格候補は「謙虚なナイト」、「汚い忍者」、「メンナクな踊り子」だったからダイスを振りなおして言葉が通じる範囲で選んだ。

 

「そんなにwww心w配wしwなwいwでwルイズたんwwwうぇwwwww」

 

「やだ、それどうやって発音してるのよ」

 

「サイトさん、グラモンさまが壊れちゃった」

 

 いきなり名状しがたい声を発しだしたギーシュにルイズとシエスタは俺の後ろに隠れる。データではここまでおぞましいものではなかったんだけどな。

 

「おかしいですね。当初のプランでは3つの人格がそれぞれ防壁を兼ね、最終防壁「内藤」のみが残るかレジストに失敗するだけのはずなのですが。材料に何を使ったんですか?」

 

「プランD、所謂ピンチと言うやつですね」

 

「ギーシュ=サン、ちょっと黙っとけ」

 

「アッハイ」

 

「ええと、水の精霊の涙」

 

 ぼそぼそと小声で言う。聞こえてるからあえて追求しまい。

 

「そんな強力なものを・・・・・・分かりました。で、実際のところ何の薬を飲ませたんです?惚れ薬とか?」

 

 言質は取っておかねば。

 

「・・・・・・そうよ」

 

「禁制品じゃない!」

 

 ルイズが大声でつっこむ。

 

「・・・・・・」

 

 シエスタも便乗して軽蔑のまなざしを送る。

 

「はぁ、わかりました。お金を貸してあげます。一括だったら無利子、分割だったら月五分にしておきます。どちらにしますか?」

 

「何よ、あなたがギーシュに変な魔法かけるから!」

 

「嫌ならやめてもいいんじゃよ?元には戻せますが、3つの仮想人格を消去した場合、何週間かは寝込んだままになるかもしれません。防壁がバグで虫食いだらけみたいなので」

 

 どうせなんで候補にすら入れず使わなかった仮想人格のうち一つ、「限界爺」のセリフで煽る。

 

「まさか味方から被害を受けるとは思っていませんでしたし、スクウェアの洗脳を受けても大丈夫な程度の防壁をかけてたのですが、言わばミスのやったことは城壁越しの火薬庫に砲弾をわざわざ狙ってぶち込んだようなものです。私は防壁の論文をアカデミーに提出すればなんとかなると思いますが、貴女は間違いなく捕まるでしょう。どうします?」

 

 こんなことをしたのも、今後アルビオンで「アンドバリの指輪」によって大量の洗脳被害者が出ることを想定して、徐々に改良しようと思っていた矢先の出来事である。久々に油断してたわ。

 

「月五分で」

 

「わかりました」

 

 こうして金を貸したが、結局闇屋で売ってなかったため慈悲として一括の無利子にしてやった。原作だとそのままネコババするからな。こいつ。

 

 

 

 ギーシュを火酒で無理やり寝かしつけて後日、俺達はラグドリアン湖に向かっていた。その事で王命の事を思い出し、それでモンモランシーを釣ったらホイホイ着いて来た。流石の今回シエスタはお留守番だ。

 

 俺達は現在馬に乗って移動しているが、前方で穴と言う見た目の体のゴーレムに乗り、気化した油を錬金し続けドヒャア!ドヒャア!と加速するギーシュが地味にうざい。

 

「ねえ、あれの関係者だと思われたくないんだけど、どうにかならない?」

 

「あれでも友達なんだ、俺がどうにか付いて行くからルイズは他人のふりしててもいいよ」

 

「私も出来ればギーシュとは距離を離しておきたいんだけど・・・・・・」

 

「貴女はダメです」

 

 モンモンの戯言はばっさり切り捨てる。

 

 そのままギーシュが止まらないので道中手を振って止まって欲しそうなおっさんが居たがノンストップでラグドリアン湖に到着した。

 

「水が逆流する!ぎゃあああああばばぼぼぼ」

 

 しょうがないので地下水を抜いてレビテーションをかけてやり回収する。

 

「これは半分予想通りですね。さて、ミス・モンモランシ。モンモランシ家の名誉を回復させるチャンスを与えましょう。呼んでさえくれれば後はこちらで交渉します」

 

「分かってるわよ。うう、なんで私が平民ごときに、でも、また交渉役に返り咲ければ実家の干拓が・・・・・・」

 

 ぶつぶつ言いながら袋から全体が黄色に黒い斑点がある蛙を出すモンモン。

 

「蛙!?しかも毒持ってそうじゃない!」

 

 蛙が嫌いらしいルイズが拒絶してまた俺の後ろに隠れる。

 

「毒持ってそうとか言わないで!私の大事な使い魔よ!ロビン、あなたたちの古いともだちと連絡がとりたいの」

 

 そう言ってモンモランシーは針で指先に血の珠を作り、蛙の頭に付けた。

 

「じゃあロビン、お願い。偉い、旧き水の精霊を探して、盟約の持ち主の一人が話をしたいと伝えてちょうだい」

 

 そう言って湖へ蛙を飛び込ませる。

 

「これで後はあちらが覚えてれば来てくれるわ。交渉役の件はぜひともお願いするわよ!」

 

「それもこちらを覚えていればの話ですけどね」

 

 水の精霊は時間の概念が違うらしいから初代ガンダールヴだろうが昨日のことのように覚えているかもしれないけど。

 

 待っている間ギーシュが起きてこないので水を吐かせて無理やり蘇生さつつ待っていると、スライムのような不定形な水の塊がきらきら光りつつぐねぐねと動きながら姿を現した。

 

「ありがとう、ご苦労様、ロビン」

 

 モンモランシーはいたわるように蛙を両手で包み、挨拶した。

 

「私はモンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシ。旧き盟約の一員よ。蛙に付けた血は覚えているかしら?覚えていたら私たちに分かるように返事をしてちょうだい」

 

 スライムもどきはぐねぐね動きながらモンモランシーの姿になった。裸だが、俺は裸婦像に欲情しないのでどうでもいい。

 

 そうして人型になった後、試すように喜怒哀楽の顔に表情を変え、返事をした。

 

「覚えている。単なるものよ。貴様に流れている液体を、我は覚えている。貴様に最後に会ってから、月が52回交差した」

 

「よかった、こっちの平民が話があるらしいの。詳しくはこいつに聞いて」

 

 ようやく俺の出番か。

 

「単刀直入に言う、水の精霊よ。貴女の一部を分けて欲しい。それと、出来れば水かさを増やすのをやめて欲しい。後、この娘の一族を再び交渉役に戻して欲しい。最後に、こちらの調査で貴女の所持している秘宝が盗まれている可能性がある。詳しい情報は直接読み取るといい。別に全部読んでも構わないが、広めて回らなければそれでいい」

 

「サイト、危険よ!心を操られるかもしれないわ!」

 

 俺の心配をルイズはするが、俺は必要以上の面倒が嫌いなんだ。

 

「確かに、我が守りし秘宝を、貴様等の同胞が盗んだ。だが単なるものよ。貴様等は我に記憶を読まれるのを酷く恐れる。故に、貴様が恐れないのを疑問に思う」

 

「解りやすくていいだろ」

 

「いいだろう、ならば読ませてもらう」

 

 そうして水の精霊は一部を伸ばし、俺の頭に触れた。特に痛みはない。

 

「なるほど、そういうことか。単なるもの、否、例外なるものよ」

 

「例外なるものって?」

 

 ルイズが質問するが答えようが無い。

 

「存在のありようは重要ではない。好きに生き、いつかは理不尽に死ぬかもしれない。それまで全力で生きるだけだ。それで、どうする?水の精霊」

 

「是。我の一部を与え、水を引き、そこの単なるものと改めて契約しよう。代わりに二つ、我の頼みを聞いて欲しい」

 

『嘘!?』

 

 ルイズとモンモランシーの声がハモる。こんなに短く話が付くとは思ってなかったのか。

 

「なんだ?」

 

「我に仇なす貴様等の同胞を退けよ。そして、例外なるものよ。貴様の寿命が尽きるまでに我が秘宝、「アンドバリの指輪」を我の許へ戻せ」

 

「分かった」

 

「ねえ、蚊帳の外で全然話が分からないんだけど」

 

 モンモランシーが口を挟む。

 

「分かりやすく言うと、レコン・キスタのクロムウェルって奴が水の精霊の秘宝を盗んだから取り戻して来いって事です、もう一つの質問はそのままですかな」

 

 水の精霊は俺の記憶を読んだのだから、襲撃犯も分かっているのだろう。だから「滅せよ」ではなく「退けよ」と言ったのだろう。広めて回らないと言うのも了解したらしい。だから必要以上にしゃべらない。

 

「じゃあ、しばらく待ち伏せする。退かせたらまずは一部を分けてくれ。終わったらこちらから連絡する」

 

「是」

 

 どうにか約束を取り付けることが出来た。ちなみにギーシュは息をしているがまだ寝たまま「wwwwww」と寝息を立てている?のでそのまま放置してた。人格を埋め込んだ俺にもどうやって発音しているのか分からない。

 

 

 

「お酒うまーwwwwww」

 

 ギーシュを黙らせる用の火酒を飲ませているのだが、今日はなかなか沈まない。襲撃する様子を見つけたら俺が出て行って一言言えば良いだけなんだけど、こいつが今の状態だとそのまま突撃しそうで怖い。具体的にはギーシュを元に戻すためが半分の理由なのにギーシュがこんがり焼かれそう。もしくは氷柱で貫かれそう。

 

「もう、ギーシュ、それくらいにしておきなさい!襲撃犯はいつ来るのか分からないのよ!」

 

 モンモンがストッパーになっているのも原因の一つだが、もうこうなるとどこから手をつけて良いのか分からない。今の状態で暗示をかけたら危なさそうだし、犯人が誰か説明するわけにもいかないし。

 

「ラグドリアン湖か・・・・・・確か姫様もウェールズ様と逢引してたのよね。出来ればギーシュがあんな状態じゃないときに来たかったわ」

 

 散々惚気話を聞かされているので、俺とロマンティックな雰囲気で来たかったらしいルイズ。すねる様子が可愛らしい。

 

「これからも時間はあるさ。しかし流石切断された腕さえくっつける水の秘薬に使われるだけあるよな。惚れ薬に使っただけであの威力。水の精霊の涙が無かったらスクウェアクラスでもなかなか出来ないらしいし」

 

 そう言って慰めつつも、話題転換する。下に恐ろしきは思春期の恋か。独占欲か。

 

 そうして(主にギーシュが)騒がしい夜が深けていき―――。

 

「キwwwwタwwwwーwwwwwwww」

 

「あ、ちょっと、ギーシュ!?」

 

 いきなりギーシュが走り出した。馬鹿な、ギーシュが俺の知覚外の存在を察知するだと?

 

「こっちからwwwおにゃの子のwww匂いがするザマスwwwww」

 

 走り出した先に大小二つの黒ローブ。

 

 そこでいきなりギーシュは止まって―――。

 

「ドーモ、襲撃者さん達。ギーシュ・ド・グラモンです」

 

 アイサツした。好機!

 

「イヤーッ!」

 

 俺はギーシュに思い切り跳び膝蹴りをかました。鉄靴を履いているため、まだニーパッドのほうが攻撃力が低いだろうと思ってのことだ。

 

「グワーッ!」

 

 アイサツ前のアンブッシュは1回のみ許されるらしい。俺が攻撃したのはアイサツした後だし、アイサツした相手は襲撃者達にだけど。ふう、危なかった。

 

「よう、お二人さん」

 

「ダーリン!?」

 

「兄さん?」

 

 杖を構えたキュルケとタバサが立っていた。

 

 

 

「そうか、湖の増水を止めるために」

 

 事情は知っているが、ルイズ達のために聞いた。

 

「ダーリンたちはなんでラグドリアン湖に?ギーシュがおかしくなってるのに関係があるの?」

 

 まあ、それしか思いつかないよな。

 

「ああ、ちょっと色々あって水の精霊の涙が必要でね。後、精霊が増水する理由も知っているから、キュルケとタバサが襲撃をやめてくれれば水を引いてくれるよう約束したよ」

 

「それってどういうこと?」

 

「理由を聞かないと止まれない」

 

 二人は当然の疑問を口にする。

 

「レコン・キスタのオリヴァー・クロムウェルが水の精霊の秘宝を盗んだから、精霊はそれを取り戻すのに水かさを増してたんだ。水の精霊にとって時間の概念はさほど重要じゃないらしい」

 

 それを聞いたギーシュを除く全員が唖然とする。

 

「気の長いどころじゃないわよ!」

 

「そうだね」

 

 ルイズに同意する。

 

「あら、あなた達、雰囲気変わったわね」

 

 それを目聡くキュルケが察した。

 

「ああ、キュルケとタバサが学院を離れている間に俺とルイズ、後シエスタと付き合うことになったんだ」

 

「ええ?ヴァリエール、あなたそれでいいの!?」

 

「兄さん、その話もっと詳しく」

 

 そりゃ独占欲の強かったルイズがシエスタとも付き合うことを許可するなんてちょっと前じゃありえない話だ。

 

「あれはタルブに行った時かな。その時にシエスタが―――」

 

 根掘り葉掘り聞かれた。それでキュルケはさらに燃え上がり、何故かタバサは俺の服の裾を掴んだ。

 

 

 

 翌朝、キュルケとタバサを加えモンモランシーに水の精霊を呼び出してもらった。

 

「水の精霊、約束どおり、襲撃者にもう攻撃しないよう言い聞かせた。約束を果たしてくれ」

 

「よかろう」

 

 水の精霊は俺の用意した壜に限界ギリギリまでその一部をくれた。

 

「こんなに、いいのか?」

 

「例外なるものよ。貴様の寿命が尽きてしまっては約束が果たせないだろう」

 

 暗にこれから先の展開の事を言っているのだろう。

 

「感謝する」

 

 返事は無く、そのままごぼごぼと音を立てながら水の精霊は湖に帰ろうとした。

 

「待って」

 

 タバサが待ったをかける。

 

「なんだ?」

 

「あなたはわたし達の間で「誓約」の精霊と呼ばれている。その理由を聞きたい」

 

「我は過去も現在も、そして未来も姿を変えぬ。貴様等と違って。それゆえに我の存在自体がそう呼ばれていると思う」

 

「そう、わかった」

 

 そうして再び帰ろうとする水の精霊に、タバサは祈り始めた。

 

「ギーシュ、笑ってないであなたも精霊に誓って」

 

「はい、そのつもりです」

 

「つもりじゃなくて誓うの!」

 

「はい」

 

 うざいけど逆流王子が一番マシだな。帰るまでこのままで居てくれれば良いが。

 

「サイトは誓ってくれないの?」

 

「人は変わり行く生き物だからな。むしろもっと頑張るさ」

 

「そう」

 

「ならあたしにもまだチャンスはあるわね」

 

「勝手になさい」

 

 些細な油断が一番危険だ。今回の件でそう思うのだった。




 NRS(ニンジャリアリティショック)は無いので正気度喪失はありませんが、内藤の大草原を聞くと0/1D3の正気度喪失。今回本当にダイスを振りました。

 詳細

 独断と偏見でキャラを決め、ダイスを振る。最初は本文の通り言語の三分の二が通じないため断念。2回目は周りを煽りすぎて水の精霊に辿り着く前に周りにぼこぼこにされるため断念。3回目の妥協の結果です。

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