ペルソナ4 the K.C.   作:黒城優輝

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前回悠が戦っていたのは重巡リ級ノーマルです。ペルソナの耐性もあって楽勝でしたね。
「じゃあ、マサカドなら物理無効、火炎無効をデフォで持ってるからこれで無双じゃね?」
なんて思ってる方もいると思いますが、ある一定の強さを超えた艦船の攻撃属性は万能物理にする予定です。無双は出来ません。あしからず。
長くなってしまいましたが、第三話始めます。お楽しみ頂ければ幸いです。


第三話 島風覚醒

島風「キャアー!」

バシャーン!

島風「痛たた…うっ、な、なによあんた達…こっち来ないでよッ!ヒ、ヒャアッ!」

グォアァァァッ!

 

島風を取り囲む魚のバケモノが一匹、島風に飛びかかる。これを島風はなんとか躱すも、

 

島風「ちょッ!待って!ウワァッ!」

 

続けざまに二匹目が飛びかかる。が、すばしっこい島風には中々当たらない。だが、反撃したくとも出来ない。何故なら島風は、艦娘なら必ず持っている筈の艤装が足の機関部のものしか無いのだ。

 

島風(どうしよう…このままじゃ食べられちゃうよ…私、こんなところで死んじゃうの?そんなのやだよ!私、まだ死にたく無い!)

 

グォォッ!

 

島風「わっとッ!」

(そうだ…こんなとこじゃ死ねない…私は『疾風迅雷』の『鳴上島風』なんだ!悠だって戦ってるんだ!私にも…出来る!)

 

島風は覚悟を決める。正直どうすればいいかは何も思いついていないのだが、その『決意』と『自分自身を信じる心』が…

 

 

 

覚醒する

島風の頭に声が響く

 

 

 

『我は汝、汝は我。汝、双眸見開きて、今こそ発せよ』

 

 

 

「ペルソナー!」

 

 

島風は目の前に現れたカードを手刀で横薙ぎにする。

 

カードが砕け、光と共に、島風の心が困難に立ち向かう為の力となってその姿を現わす。

 

「私の名はツクヨミ。貴女が貴女である限り、貴女の歩く(みち)を照らしましょう。」

 

 

そして島風の頭にツクヨミの情報が流れ込む。

 

島風(…うん。いける。今ならなんだって出来る!)

「いくよ!ツクヨミ!ガル!」

 

島風のその一言によりツクヨミが風の魔法『ガル』を発動する。

ビュウゥ〜ッ!

ガァア⁉︎

 

魚のバケモノが一匹、ガルによって空中に投げ出される。

 

島風「ツクヨミ!突撃!」

 

間髪入れずに無防備なところを追撃する。

ドゴォ!

鈍い音がしたかと思うと、バケモノの頭部は陥没しており、そのまま沈んでいく。

 

島風「よしっ!あと三匹!」

 

グォォッ!

 

しかし敵も黙って見ているわけがない。残りの三匹は口を大きく開き、中の砲身を露出させ、狙いを定める。

 

島風「そんなの無駄だよ!ツクヨミ!」

ツクヨミ「疾風の如き俊足を!スクカジャ!」

ドンッ!ドンッ!ドンッ!

 

三匹は砲撃を放つも、スクカジャによってスピードを強化された島風にはかすりもしない。

 

島風「後ろがガラ空きだよ!ツクヨミ!ジオ!」

 

凄まじいスピードで敵の攻撃を回避した島風は、そのまま背後に回り込みジオによる雷をお見舞いする。

 

バチィンッ!

グボォォッ!ブシュー…

 

どうやら弱点だったようだ。一撃で黒焦げになり、そのまま沈んでいく。

 

島風「いいね!いいね!私、今すっごい輝いてる!」

 

島風は力を手に入れて調子に乗ってしまう。そして、こういう時にミスは起こる。

 

島風(あとは…使ってないのは一つだけだね。もちろん試しちゃうよ!)

「ツクヨミ!ハマ!」

 

バケモノの浮いている水面に神聖な光を放つ魔方陣が浮かび上がり、そこから三枚ほどお札がバケモノを取り囲み、強烈な光を放つ。

 

島風「………あり?」

 

しかしなにもおこらなかった!

それもそのはず。ハマとは、聖なる光で敵一体を低確率(・・・)で即死させる魔法である。

光属性が弱点なら有効だが、そうでないならただのフラグとなる魔法。見事なフラグ回収である。

 

島風「えぇっ⁉︎失敗⁉︎」

グォォッ!

 

バケモノ達はこの隙を突き島風に二体同時に飛びかかる。

 

島風(あ、終わった…)

 

『伏せろ!島風!』

 

島風「へっ⁉︎」

 

聞こえた声に反射的に身を屈める。

 

悠「イザナギ!スラッシュ!」

 

間一髪のところで悠が島風の下へ躍り出る。

 

悠「はあぁぁッ!」

ザシュッ!ズバッ!

 

そのままイザナギと共に突っ込んでくる二体を叩き斬る。

バチ…バチバチ……

真っ二つになったそれは、そのまま慣性に従い、悠と島風の上を通り過ぎ…

ドゴォ!

爆散しバラバラとなって海へ沈んでいった。

 

悠「ふぅ、ギリギリだったな。島風、大丈夫か?」

 

島風「悠!……うぅ、グスッ、怖かったよ〜…でも私、頑張ったよ?」

 

悠「ああ、俺が来るまでよく頑張ったよ。お疲れ島風。ところで、お前が使っていたペルソナは…

 

『おーい!そこのあなたたちー!無事ですかー!』

 

おっ!救助か?ともかく話が出来そうな人達みたいだな。島風、俺たちは助かったぞ!おーい!こっちだ!」

(しかし…この世界はなんなのだろうか…無事に元の世界に戻れるといいのだが…)

 

なんとかバケモノを倒し、話の通じそうな人達とも出会えた悠と島風。しかし、未だこの世界のことを何も知らない二人。果たして悠は無事に元の世界へ帰ることが出来るのか…




無事に救助された二人。
連れて行かれたのは海軍の基地。そこで二人は、この世界について衝撃の事実を知る事となる。
悠「そんな…ボーキサイトが主食だなんて…」
島風「お米じゃないの?あんなの食べられないよ!」
霧島「あれは正規空母の方たちだけですから…」
腹ペコ空母「?」
次回ペルソナ4 the K.C.
提督番長誕生?
悠「俺が提督ですか?」
?「その話、ちょっと待ってもらおうか?君が提督に相応しいか私が試してやる!」

オマケ(という名の補足。本編とはあまり関係無い独自解釈なので、スルーしても問題ありません。)

やぁ!みんな大好き、爆笑ギャグ理事長の幾月だよ!
今回は島風君のペルソナ、ツクヨミの戦闘面の解説のためにゲスト出演さ!じゃあ、早速始めようか。

ツクヨミは島風君のペルソナらしく、スピードタイプのペルソナだね。使用スキルはガル系、ジオ系魔法、ハマ系の魔法。スピードに関わる補助スキル、スクカジャとかだね。あとは申し訳程度に物理系を少々かな。
え?なんかツクヨミのイメージと違う?それにはちゃんと理由があるんだ。今からそれを説明するよ。

ペルソナのタイプの分け方にはある程度法則があってね、一つはそのペルソナのアルカナに依存するアルカナ依存タイプ。もう一つがそのペルソナ自身の特徴や神話に依存するペルソナ依存タイプ。最後にそのペルソナを宿した人物の特徴に依存する使用者依存タイプ。中には例外もあるだろうけど、基本はこの3つだよ。

例を挙げると、アルカナ依存タイプは魔術師のアルカナなら魔力が上がりやすかったり、恋愛なら回復魔法が得意、といった感じだね。
ペルソナ依存タイプは、みんな大好きジャックフロストならブフ系が得意、力自慢の軍神アレスなら力のステータスが高いといった感じだね。

今回は敢えて分けてるけど、アルカナ依存タイプとペルソナ依存タイプは相互に依存しあっててね、正義のアルカナなら天使のペルソナが大多数を占め、得意な魔法もハマ系といった感じにね。

じゃあ、最後の使用者依存タイプの解説だよ。
これは使用者の性格や身体能力に依存するタイプで、分かりやすい例だとペルソナ3の伊織順平君のペルソナ、ヘルメスがいい例だね。
アルカナは魔術師で、神話だと神々の伝令役や泥棒の神様なんだけど、何故かパワータイプで魔力がまるで伸びないんだ。スキルも物理系中心だよ。
これは伊織君があまり頭が良くない、運動は結構得意だという特徴をペルソナが反映してるんだね。

島風君もこのタイプだね。島風君自身の速さからツクヨミのステータスはスピードタイプになり、使用スキルは疾風迅雷からガル系とジオ系。スピードタイプということもあり、最初からスクカジャを覚えているね。ハマ系はツクヨミの要素からきてるよ。物理系は…ご都合主義かな?はっはっはっ!

じゃあ、最後にたった今思いついたギャグを…
通報があったのはここですか!
ウワァ!アイギス!一体どうしたんだい?
先程、『腐れ外道が長々と能弁垂れてウザい。何とかして。』との通報があったので………幾月ィィッ!お前は絶対許さない!
全砲門解放!フルバースト!
え?
ズドドドドドドド!
ドゴォ!ドゴォ!ドゴォ!
ピチュンッピチュンッピチュンッ!
ちょっとま、グギャー!汚物は消毒であります!
ドゴーン!
島風「………………また見てねッ!(^_−)−☆」

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