幻想高校の日々   作:ゆう12906

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夏休み編です!

この話、僕がもう一本書いている小説「東方好きの優斗と大妖精と」では優斗の一人称バージョンで見られますので、そちらのほうもご覧ください!(宣伝ですw)


夏休み
第九話 竹林の魔物とチルノたち


一学期終了式の日。つまり夏休みの前日、チルノがこんなことを言った。

 

「みんな!迷いの竹林に魔物が出るって知ってる!」

 

「「「「えっ?」」」」

 

と、反応したのはチルノと仲の良いルーミア、リグル、ミスティア、大妖精だ。

 

「聞いたところによると、月一回出て、緑の髪と大きな角を生やしているんだって!」

 

「なるほど、それでみんなで探検しようと。」

 

リグルが話題に食いつく。

 

「で、明日がその日らしいよ!」

 

「じゃ、いくのかー。」

 

 

 

夏休み初日もう日が落ち、真っ暗な迷いの竹林の入り口にチルノ、ルーミア、リグル、ミスティア、大妖精、そして大妖精が連れてきたわけあって外の世界から幻想入りした高校生の優斗が集まった。

 

「みんな!目的は分かってる!?」

 

チルノが叫ぶ。

 

「あたいたちで迷いの竹林に潜む魔物を退治するよ!」

 

おおーと、歓声が上がる。

 

「では、二組に分かれるよ!」

 

と、いうわけでチルノと大妖精と優斗、ルーミアとミスティアとリグルに分かれて探すことになった。

 

 

 

「う~ん。この広いしかも迷いやすいこの竹林で見つかるかな?」

 

ミスティアは考える。

 

「ねえルーミア、どう思う。」

 

「あはははは!闇の中なら私の天下なのかー!」

 

と、ルーミアが突っ走る。

 

「あっ!そんなには走ると…」

 

ゴンッ

 

木にぶつかってしまった。

 

「いたっ!」

 

「だから言ったのに…」

 

―――その時、

 

「グルオオオオ!」

 

うめき声が聞こえた。

 

「あれは…」

 

「いこう!」

 

 

 

―――その頃、藤原妹紅は夕食のたけのこを集めていた。

 

「ふう、このくらいでいいかな。―――しっかし、慧音遅いな。呼んでいるのに。」

 

と、ため息をついたその時、

 

「グルオオオオ!」

 

うめき声が聞こえた。

 

「ん!?なんだ?行ってみるか。」

 

 

 

「ぐっ、強い…」

 

その魔物はチルノたちの前にいた。

 

「氷符『アイシクルフォール』!」

 

しかし、後ろから迫っている棒状の弾幕にかき消されてしまった。

 

「大ちゃん、手伝って!」

 

しかし、

 

「……」

 

放心状態になっている。―――そこに弾幕に近づく。

 

「危ない!」

 

「っつ!」

 

優斗が大妖精を抱きかかえるようにして避難させる。

 

「大丈夫か!」

 

「うん…ありがとう。」

 

「ふう…よかった。って、またきてる!」

 

チルノが叫んだ瞬間―――

 

「フジヤマノヴォルケイノ!」

 

妹紅が放ったスペルによって、弾幕が消える。

 

「慧音ー!」

 

妹紅が叫び、魔物の動きを止める。

 

そこにミスティアたちが来る。

 

「えっ?妹紅先生!えっ?この魔物は…」

 

とまどうミスティアたちに優斗が説明する。

 

「この魔物は大妖精の担任の先生。すなわち慧音だったっていうわけだ。」

 

その後妹紅の家へ行った。

 

慧音も今は元に戻っている。慧音の口から説明が始まった。

 

「そうか、噂に聞いていたがまさか私だったとは…」

 

慧音は月に一度たまった仕事を片付けるために角の生えている、いわゆるきもけーねになっているそうだ。しかし、暴れているという自覚はなかったらしい。

 

その後色々とあり、妹紅と慧音しかいなくなった。

 

「妹紅…ありがとな。私は生徒たちを傷つけるところだったよ…」

 

と、座ったまま妹紅の体に顔を埋める。―――その目には決して生徒に見せることのない涙があふれていた。

 

「慧音…そんなことはないよ。慧音は立派な先生だ。」

 

かすかに微笑みながら妹紅は言った。

 

 

 

余談だが、その後慧音が暴れることはなくなった。なぜなら、永琳先生に頼んで月の石をもらい、それを霖之助先生に加工してもらい、ミニ満月を作ったのだ。これは、エネルギーが少ないので少しイライラするだけで済むのである。

 

さらに、生徒に怒るときにも使えて便利なんだそうだ。

 

―――…転んでもただでは起きない人だ。

 




はい、第九話です。

妹紅、かっこ良かったですね。(GLじゃないですよ~)

ではまた次回お会いしましょう!

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