幻想高校の日々   作:ゆう12906

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第十九話 月世界での攻防~綿月姉妹視点~ パート2

綿月依姫。月の世界のリーダーで、八百万の神を自分に宿らすという非常に特殊な能力を持っている。

 

八百万ということはつまり800万回連続で戦うということができるわけで……要するに、いくらフランやお空が強くてもかなうわけがないのである。

 

フラン、お空、お燐、大妖精、小悪魔の五人は全く歯が立たず、ひもで縛られていた。

 

「むむ~強すぎる」

 

「負けた~ホントあなた強いね!」

 

頬をふくらますフランとお空。でも二人はどこか楽しそうだ。

 

「もうすぐ決着がつきます。アリスと椛という人も捕まえたし。なのでもう少しここで我慢していてください」

 

気怠そうに説明する。やはり結構余裕だったようだ。

 

「で、でもまだ優斗がいるよ!」

 

「そうですよ!あと雛もいますし……あとバカルテットも!」

 

と、最後の抵抗をするのは大妖精と小悪魔。二人は弾幕ごっこより頭を動かすことの方が得意だ。

 

「ああ、そんな人がいましたね。今お姉様が相手をしているわ」

 

「「…………」」

 

そういうと、余裕を含めた声でとどめの言葉を放った。

 

「あなたたちの負けです」

 

それを聞いた2人は顔を寄せ合った。

 

「これはあれだねこあちゃん」

 

「ほんとだね大ちゃん」

 

そして依姫に顔を向けこう言った。

 

 

 

「「完全に作戦通りだね」」

 

 

 

「えっ?」

 

2人はニヤリと笑い、

 

「まだ霊夢たちがいないこと気づいてなかった?一番暴れたいのは霊夢たちだと思うよ?」

 

「なんだか月の裏手って警備が薄そうですよね~」

 

「ま、まさか……」

 

その時、依姫から通信が入った。豊姫からで、若干焦った声だった。

 

「依姫、そっちは?」

 

「もう片付けました」

 

「そう、終わったのね。すぐ月の裏側に回ってちょうだい」

 

それだけ言って通信が切れた。彼女も敵と向かい合っているのだろう。

 

「ぐっ、やられたわ……」

 

そう言って全速力で駆け出す。そのまま最短距離を駆け抜ける。

 

 

 

「ふふ、完全に作戦通りだね」

 

「うん。これであとは優斗がうまくやってくれるよ。こういうことに優斗は強いからね」

 

「さすが同居人!そして優斗の将来の……」

 

「や、やめてよ~!」

 

2人は随分と余裕だ。それだけ優斗に信頼を置いているということだ。

 

 

 

「ん?何かしら?」

 

猛スピードで走っている依姫。その50メートル先がなぜか真っ暗なのだ。

 

普段の彼女なら注意深く、いったん止まっていただろう。しかしそのまま突っ込んだのはやはり、さっきの言葉で焦りがあったためか……

 

「ま、関係ないわ」

 

そのまま突っ込んでいく。しかし、この言葉が最後の言葉となった。なぜなら―――、

 

ゴォン

 

暗闇の中で何かと激しくぶつかり、意識がブラックアウトしてしまったからだ。

 




第十九話でした。

大こあのからみが個人的に好きです。(大こあと大チルっていいよね!)

明後日夏コミですね!楽しみです!  満腹神社、幽閉サテライト、さばーい出版、アクアスタイル、りぼんえにっき+……行きたいサークルが目白押しですね!

では次回決着です!(前回も同じ事書きましたね……すみません……)


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