幻想高校の日々   作:ゆう12906

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第十七話 社会科見学の行先とは?

「むむむ……」

 

慧音は一人職員室で考えていた。何を考えていたかというと、クラスごとに行われる社会科見学についてのことだ。

 

「みんなが楽しめる場所……どこがいいか……」

 

と、机を見て目に入ったのは、

 

「あれ?出してたっけ」

 

慧音が使っている月の石だった。彼女がきもけーねに変身する際、本物の月を見ると理性を失ってしまうので、これを代用しているのだ。

 

「………ひらめいたぞ!」

 

行先を決めたらしい慧音の上で、

 

「ふふ……予定通り」

 

天井に紛れてスキマが広がっていた。

 

 

 

 

 

「―――なあみんな、月へ行きたくないか?」

 

ち、ホームルームの時間に切り出す慧音。みんなあっけにとられている。

 

「ほら、もうすぐクラス別社会科見学の時期だろ?」

 

と、つけくわえる。みんな納得しているようだ。―――その時クラスの後方から手が上がった。

 

「なあ慧音先生、どうやって行くんだ?」

 

優斗先生である。彼は大妖精と一緒に暮らしているので、よくこのクラスにいるのだ。(ちなみに彼は同居人の気持ちをわかってない超鈍感な男である)

 

「うむ、不本意ながら……」

 

鈍い顔をする慧音。そう、昨日話し合いが行われたのだ……あの人と。

 

「はーい!わたしの能力よ!」

 

と、勢いよく入り込んできたのは紫。かわいい子ぶってるが、仕草とかがどう見ても一昔前のそれだ。

 

「あら?なにかいったかしら?」

 

い、いえ何でもありません。(震)

 

「無理ね」

 

いきなり言い放ったのは霊夢。彼女は乗り気ではないようだ。

 

「わたし、月に行ったことがあるのよ」

 

あのでっかいロケットを作って飛んで行ったあの事だ。

 

「私もだぜ!」

 

「あら、私もよ」

 

続けて魔理沙とレミリア。このクラスは三人も月へ行ったことがあるらしい。すごいクラスだ。

 

「それで?」

 

「すごく私たちを目の敵にしていたわ」

 

「ああ、しかもメチャクチャ強いんだぜ……」

 

「その点については心配ご無用!」

 

不意に口を開いたのは紫。賢者といわれるくらいだから何かいい考えでもあるんだろう。

 

「みんなで忍び込んで、何か向こうの大切なものを盗るの。そして『これを返してほしければ社会科見学をさせろ』って、言えばOKよ」

 

要するに脅迫である。と、ここで優斗はあるゲームを思い出した。

 

 

 

ここからの紫と優斗のやり取りは『東方好きの優斗と大妖精と』の十七話と同じなのでカット

 

 

 

「では作戦会議を始める」

 

忍び込む指揮官を任された優斗先生。いくつかのグループに分けた。その中の一つ、明らかに大変そうなグループが一つ。

 

「ふふふ!私がここにいるからもう大丈夫だよ!」

 

「うん!私たちに任せておいて!」

 

「頭痛い……」

 

「私たちの役割分かってるのかな?」

 

「さあ?」

 

お空、フラン、お燐、大妖精、小悪魔のグループで、やたらとはりきっているのが2人。(誰がとはいわないが)

 

ちなみにこのグループのやることは優斗?

 

「囮です」

 

なるほど。お空とフランには言わなくてもいいんですか?

 

「まあ、ただ戦ってもらうだけだからね」

 

ふ~ん。どういう作戦でいくの?

 

「まあ、囮をふんだんに使ったやり方で」

 

なるほど。楽しみだ。

 

そうして、作戦の朝がやってきた。

 




第十七話です。

すいませんあんま面白くないつなぎ回で……

次回月の世界との勝負ですよ!

では!

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