幻想高校の日々   作:ゆう12906

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第十三話 振り回される魔理沙

「うっ!」

 

廊下でいきなりうめき声をあげる魔理沙。

 

「大丈夫ですか?!」

 

近くにいた文が駆け寄る。

 

「ああ、大丈夫―――」

 

と、特に悪いことは起きなかった……―――そう、体(・)に(・)は(・)。

 

「―――大丈夫よ。」

 

「はい?」

 

「心配ないわ。………あれ?」

 

「口調変わってません?」

 

「ええ。これも薬の効果なのかしら……って!不自然だわーー!!」

 

「くくっ、いいですね。強烈なネタです」

 

そういって片手で写真を撮る文。

 

「おまっ、ふざけないで!」

 

「そんな口調じゃ威厳がありませんね」

 

「くっ……なんで口調だけ変わったのかしら?」

 

顔を赤らめ、教室に入る魔理沙。

 

「ふう……危ないところだったわ」

 

しかし教室の中にも薬を飲んだ生徒がいるわけで……

 

「よう魔理沙~」

 

「あれっ?キスメ?」

 

キスメはいつもは内気な性格なのだが……

 

「どこ行くの~」

 

「なんかいつもとは違うわよ!―――そうか、薬か」

 

酔ったようにからんでくるキスメを引き離し、目線を上に向けると……

 

「ねえいいでしょ!!」

 

誰かが叫んでいる。

 

「ん?あれはなんですか?」

 

近づく魔理沙。―――チラチラと赤いリボンが見える。

 

「あ、あれはまさか……」

 

「ねえ!その防水服ちょうだいよ!!」

 

「やっぱり……」

 

いつもは冷静沈着な雛だった。

 

「どうしたの雛!らしくないよ!?」

 

からまれて困り果てているにとり。

 

「ふ、ふははははは!!立場が逆転しているわ!」

 

「あっ!魔理沙助けて!」

 

(薬を飲んでいない)にとりが助けを求める。

 

「あ~無理です。自分でなんとかしてね」

 

「さっきも言われた……って、口調変わってない?」

 

「それについてはツッコミ禁止!じゃね!」

 

「ちょっ!?」

 

背を向けて歩き出す。

 

「危ないところだったわ……」

 

歩き出す魔理沙の肩に手を当てたのは、

 

「あら魔理沙。どうしたの?」

 

「ん……?」

 

その口調から一瞬紫かと思ったが、聞こえてきたソプラノボイスから、その声がすぐに分かった。

 

「フラン……―――つまりフランの性格が変わったってことかしら」

 

もう慣れたのか頭の回転が速い。

 

「つまりすごく大人っぽくなった!どうこの推理!」

 

「その通りよ」

 

「どう?薬の効果は?」

 

「ええ、いい感じだわ」

 

「お前のお姉さんは?」

 

「ええ。やっぱり大人っぽくなっているけど、持ち前の好奇心でみんなの様子を見に行ったわ」

 

「ああそう」

 

フランと別れた後、教室を出ると、魔理沙にとって最大のイベントが待ち受けていた。

 

「魔理沙~」

 

「え?」

 

「魔理沙~」

 

「はい?」

 

同時に声をかけられた魔理沙。その声の主は……

 

「アリス、パチュリー……」

 

しかし2人の様子が違っていた。

 

「ねえ、お腹すいた」

 

「疲れた。おぶって」

 

「え……?」

 

2人とも性格がロリ化していた。

 




第十三話でした。

魔理沙……大変ですね。アリスとパチュリーが入り、この後どうなっていくんでしょうか!(魔理沙が青い顔になりそうですね)

ではまた!

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