今回は挿絵アリです!
リュウトの口調は女になってから少し変わってます。
他の全員も同様です。
それと、、、今回は少し描写の中に成人向けな部分があります。
詳しい事は内容で。
~博麗神社~
霊「あ・・・アンタ達。
今度は凄い格好で来たわね・・・」
咲「僕たちも困ってるんですよ。
人里では色々な所からの視線が凄かったんですから」
神社に到着するや否や、境内を掃除中だった霊夢に遭遇。
最初は持っていた箒を落として口を金魚のようにパクパクさせていた霊夢も慣れてきたらしく、今は普通に話している。
何時までも立ち話をしている訳にもいかないと、霊夢は二人を居間へと上げた。
リ「お邪魔しま・・・ん?
おばあちゃん、誰か客がいるのか?」
霊「さっきね。
多分あの子もアンタのその姿見たら驚くわよ?」
玄関に入って靴を脱ごうとすると、霊夢の物でも零夜の物でもない靴が置かれている事に気付いたリュウトが問うと、二人が来る前に一人、来客して既に居間でくつろいでいると言う。
黒のローファーのような靴だ。
霊夢が言うには二人が知っている人物らしいが。
先に上がったリュウトが居間に入ると、ちゃぶ台に下半身を隠された呑気にお茶を啜る妹が見えた。
どうやらあのローファーは響華の物だったようだ。
響「ズズズ・・・はぁ。
あれ?どちらさん?」
どうやら目の前の人物が自分の兄だという事に気が付いていないようで、頭の上にクエスチョンマークが浮かび上がったような顔をしている。
ギシギシと廊下を歩いてきた霊夢はリュウトの横を通り、座布団に座りながらヒントを出した。
霊「響華、貴女分からない?」
響「え?こんな人、会った事無いけど?」
霊「霊力で探って見なさい。
吃驚するわよ?」
意味が解らなかったが、目の前の女性の目を見て霊力を探る。
瞳の奥に映る人の気は、人によって若干の違いがある。
指紋や血管の位置、虹彩が人それぞれなように、生命力も皆同じと言うわけではないのだ。
要は、霊力を極めた者ならば目を閉じていても目の前の人間が誰だか分かるのだ。
そして、響華が導き出した答えは・・・。
響「この霊力流れって・・・リュウ兄!?
でも女の子・・・えぇ!?」
リ「やっぱりこういう反応なのか・・・」
まじまじと見つめた後、驚きの余りサッと後ろへ下がって身をそらす。
如何にも模範のような反応だ。
知らない人間ならばこの反応で間違いないだろう。
親族なら尚の事だ。
響「お兄ちゃんがお姉ちゃんになっちゃった!!」
霊「ね?驚いたでしょ?」
響「驚いた!」
霊夢が微笑みかけると響華は立ち上がり、今度は目を輝かせながらリュウトに思い切り抱き着いた。
そしてこう言った。
響「お姉ちゃん!」
リ「うるさい!!」
響「うるさいとは何だ!
こんなものぶら下げてるくせに!」
モニュ
リ「ひゃん!?」
響「おぉ、質量が凄いですな。
リュウト改めリュカちゃんに名前変えたら?」
リ「ひ・・・あぁぁ、フウッ!?」
唐突にリュウト改めリュカの胸を鷲掴みにし、そのまま上下に風船のように豊かな女性の象徴をマッサージする。
それが性感帯を刺激したのか、リュカは今まで出したことも無いような声を出しながら喘いだ。
引き離そうと手を前に出して響華の肩を押すが、気持ちよさに急激に力が抜けていき、抵抗そのものが出来なくなっていった。
リ「お、、こら!
だ・・・ダメだって・・・!
ンン!!」
響「ほれほれ~、咲夜さんが見ているぞぉ?」
リ「きゃああ!?」
今にも腰が抜けそうなリュカの隙をついて今度は後ろに回り、背後から脇に手を通して見せつけるように揉みしだいた。
兄妹・・・今は姉妹の戯れは続き、リュカは膨らんだ胸を揉みしだかれ、セクハラ並の扱いを受ける事となった。
彼女曰く、揉みやすいサイズの胸らしい。
そして、漸く飽きたのか、彼女は胸から両手を離してホールドアップを解いた。
リ「くそっ。
こいつ何処でこんな高等テクニックを覚えたんだ・・・」
響「修行の果てに得た技だよ」
息を荒げながら倒れ込み、顔を赤らめながら胸を守る。
少し感じてしまったのが彼女を最悪な気分にさせた。
まさか妹に犯されそうになるなんて考えてもいなかった。
しかも咲夜の前でなんという失態だ。
彼も顔を赤らめて手で見ないように隠していた。
この時ばかりはリュカは妹の存在が恐ろしくなった。
~~~~~~~~~~~~~
二人が神社に来てから暫くして出掛けていた零夜が帰宅した。
事の経緯を説明すると、彼は落ち着いた様子で話を受け止めた。
零「成程、それでその恰好なのか」
霊「何かあの時は凄いものを見せられた気がするわ」
咲「もうあのような事は止めてほしいです」
響「いやぁ、触りたくなるでしょ?」
あれを触るとは言わない。
咲夜はジト目でそう訴えたくなった。
現在、男の身体となっている以上、ああいったものを見せれられてしまうと不味いからだ。
零「ん?何かあったのか?」
霊「アンタは知らなくて良し!」
零「そ、そうか」
何も知らない零夜は少し興味があって聞いてみただけなのにあっさり霊夢に拒否されて落ち込む。
零「それにしてもなぁ。
性転換なんて、そんなことできるのか」
事の経緯を説明し、彼には理解はしてもらえたが、どうにも現実と考えられないらしい。
ちゃぶ台越しにリュカを見る零夜の目は何処か不可思議なものを見るような目だ。
リ「今、目の前に現実として存在しているだろう?
それと、さっきから目線がやらしい」
霊「・・・ちょっと零夜?」
怒り心頭を露にした霊夢が、カツアゲをするヤンキーのようにクイックイッと零夜を居間から暗い部屋へ連れだそうとするが、何としても避けたい零夜は。
零「いや!だがな!
顔が何処と無く霊夢に似ているから親近感が湧くんだ!!」
手をブンブン振りながら必死に零夜は否定しようとした。
咲「それ、紫さんにも言われてませんでした?」
リ「実感はあるが、言われて嬉しくは無いな」
霊「何でよ!!」
リ「私は男だぞ?」
響「今は女でしょ?
お・ね・え・さ・ん?
リ「ぐぬぬぬ・・・」
悔しそうな顔で妹を睨むが、否定出来ない時点で既に負けている。
まるで威嚇する犬のようだ。
響「まぁ私はお姉ちゃんのままでもいいけどね」
リ「良くない!
何としても元に戻ってもらわなければ困る!」
とんでもない響華の一言にちゃぶ台に身を乗り出して異議を唱えるが、さらに霊夢、零夜までもが響華の意見に賛同し始めた。
零「俺はそのままでもいい・・・と思うぞ」
霊「うん、違和感ないしね。
腹痛めて産んだ子じゃないけど血が繋がってるから私の子供って感覚はあるし」
リ「な!何てこというのよ!」
三人が親指を立てて許可を出し、それを恥じらいをみせながら頬を赤らめて否認する。
身体を隠すように腕全体で胸を覆い隠し、身を反らす姿勢は男とは思えない。
性転換してから徐々に女としての部分が強調されていったが、ついに仕草、行動までも女性化が進んでいるようだ。
その仕草に咲夜が横から突っ込みを入れた。
咲「なんだか女の身体になられてからリュウトさんが次第に女性らしくなっていっている気がします」
霊「そうねぇ、言葉遣いも女っぽいわよ?」
響「もしかして・・・その性別が逆になる薬って精神的な部分も逆になっちゃうんじゃないの?」
零「おいおい、だとしたら大問題じゃないか。
時間が経過するほど効果が濃く表れていくって事か?」
リ「えぇ!?」
咲夜は普段、日常的に敬語を使って話す事が多いせいか男訛りが良く分からないが、語尾に女性らしい言葉を入れなくなったりしている所を聞くと、やはり男性化が進んでいるのだろう。
リュウト同様、精神的な部分も性転換し始めているようだ。
もしかしたら、時間がある程度経過してしまうと二人は元の身体に戻れなくなってしまうかもしれない。
霊「大変じゃないの!
早く紅魔館に急ぎましょ!」
5人は急いで立ち上がり、紅魔館へ向けて飛び立った。
森を抜けると一際目立つ赤レンガの大きくて立派な洋館が聳え立つ。
だが、紅魔館の門前はいつものように美鈴が立っていない。
服が無くて出ようにも出れないのだろう。
咲「そうでした・・・。
服が無いから外に出れないんでした・・・」
リ「いいから早く図書館に!」
地上へ降りて、門を開けた後に図書館へと駆けていく。
階段を上がり、広く長いレッドカーペットが敷かれた廊下の先。
木製の両開きのドアを押すと、書斎でフラスコ調合を進めるパチュリーに、本で何か調べながら小悪魔に指示を出す魔理沙が居た。
魔「やっと戻ったか。
レミリア達が待ってる・・・あれ?
何で霊夢達が居るんだ??」
リ「話は後に!
それより、薬の効果について詳しい事何か解った?」
魔「何か口調が女っぽいぜ?
そうだなぁ・・・今のところは煙を浴びるど性別が逆になるということだけか?
あ、それと確かに元に戻るには使用した薬の逆の効果を持つものを浴びれば良いらしい」
恐らく、その効果の意味は性別に関わるものが全てが逆になるという意味だ。
仮説に過ぎないが、現状そうとしか思えない。
パ「それより早く着替えを頂戴。
この服は男用じゃないから」
咲「お待ち下さい。
今お着替えをお手伝いします」
未だに何時もの服を着ているパチュリーが手招きしながらそう言う。
咲夜が指を鳴らすと、いつの間にかパチュリーの服が着替えさせられていた。
動きやすい紫を基調としたジャージのような服に着替えさせられた。
パチュリーも気に入ったらしく、なかなか好評だ。
パ「うん、良い着こごちだね。
これなら調合が楽になる」
一言、咲夜に礼を言うと、直ぐに研究にとりかかった。
話によると幸い、調合手順らしきものは資料として書きとどめていたためスムーズに進んでいるとの事。
だが、材料に関しては特殊な物が必要な項目があり、現在の在庫では少ないらしく、採取する必要があるそうだ。
魔「だが材料が少し無いんだよなぁ。
同じものは少量あるが足りない。
自生場所がここいらだと妖怪の山しか無いってのも厄介だなぁ」
霊「天狗が厄介ね、あの連中は融通が利かないから」
響「へぇ。
私達の時代だと割とオープンな感じなのに」
未来の妖怪の山は天魔が文になったり、神社が建ったりして人間の出入りが多くなっているらしい。
だが、今の所は哨戒天狗が目を利かせており、普通に入るのは不可能だ。
響「誰か妖怪の山に行ける人・・・かぁ」
霊「この中には居そうに無いわね」
?「おやおや?
久しぶりに顔を出してみれば私の出番のようですね!」
突然聞こえてきた声に全員が一斉に反応し、辺りを見渡す。
聞き覚えのある艶やかで活き活きとした声色は、書斎に集まる全員の直上。
シャンデリアの上に彼女は立っていた。
文「フッフッフ、射命丸文!
只今を以って現役復活であります!!」
にししと笑いながら、満面の笑みで床に降り立ち、彼女は全員に向けて敬礼をした。
リュウトの女体化した姿は霊夢に何処となく似ているという設定です。
元に戻る為に必要な植物の名前ですが、一回きりの登場なのでつけてません。
美鈴が出てきませんでしたが、一応図書館に居ます。
文が今まで顔を出していなかったのは先の異変などで山の情勢が混乱していたせいで、里を出られなかったからです。
次回で説明が入りますが、理解の為この場で書きました。