あと今回つまんないです。
思い付く限り面白く書いたつもりですが全然ダメでしたわ。
それは唐突な非日常だった。
~八雲邸~
八雲紫が住んでいる和風建築の一角。
直感的に何かを感じ取った紫は自分の部屋にこもり、円形の術式を床に広げて意識を一つのスキマに集中させていた。
術式陣に書かれた文字や模様からは何やら天体的な物が連想させられる。
光を発し続ける術式が停止し、紫はその{何か}を発見した。
それが判明すると、紫は藍を呼び出しとある場所へと向かわせた。
紫「まさか・・・。
でもなんでこんなにピンポイントで・・・?」
部屋の襖を開け外に出ると、彼女は空を見上げて考え込む。
もしかしたらこれは幻想郷最大の危機かもしれない。
幻想郷某日。
幻想郷に向けて謎の巨大隕石が接近していた・・・。
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AM7:30
~人里~
とある日の朝、幻想文屋こと射命丸文の文々。新聞に信じられない記事が載せられていた。
早朝早くから人里中に号外としてばら撒かれたそれを拾った者達は驚愕した。
慧「幻想郷に・・・隕石が落ちる・・・?」
寺子屋兼自宅の居間で新聞を読んでいた上白沢慧音は唖然とした。
持っていた湯呑を落としてしまうほどに。
この新聞に載せられていた記事の内容は瞬く間に人里中に知れ渡り、住人は避難の準備をし、動物たちは本能的に洞窟などへ逃げ出していた。
その号外に書かれていた隕石衝突までの残り時間はあと5時間。
余りにも時間が無かった。
~博麗神社~
霊「もうっ!なんだって隕石なのよ!
旅行から帰って来たばっかりだってのに!」
零「でもどうにかしないと本当に幻想郷が壊れてしまうぞ」
朝食を食べた後、二人は新聞を読んでから忙しなく家の中の家具などを倉へ片付けていた。
隕石が落ちたら爆風で家屋がグチャグチャになるだろうという零夜からのアドバイスで全て倉へ仕舞っておこういう事らしいが、それだけでは倉も吹き飛ばされてしまうので神社を結界で覆うのが本命だ。
隕石落下までの余裕が無い為急ピッチで作業を進めるが、忙しいのは無論此処だけではない。
~紅魔館大図書館~
パ「小悪魔!こっちの棚も縛るわよ!」
小「いくらなんでも多すぎますよぉ~汗」
美「だから私が手伝いに来てるんでしょう?」
小「そうですけどぉ・・・」
泣き言を言いながら小悪魔は飛びながら図書館に置かれた膨大な数の本棚を倒れないように固定作業を迅速に行う。
急遽助っ人として門番から美鈴が来ているが、それでも直ぐには終わりそうにない。
咲夜は館の全部屋の家具の固定をリュウトと二人で忙がしいので助けには来れないのだ。
だからこそ普段動けないパチュリーも体に鞭を打って頑張っているのだが、それでも小悪魔は不満があるようだ。
小「5時間でこの量を全てなんて無理ですよ!」
美「正確にはあと3時間くらいしかないんだけどね。
口よりも手を動かさないと棚がドミノ倒しになっちゃうよ」
小「うぅぅ・・・。
早くしないと全部水の泡・・・」
パ「二人ともしゃべってばかりいないで早く手伝って!」
咲夜の能力で拡張された空間に置かれた棚の数は軽く1000を超えているのではないかと錯覚してしまうほど多いが、それでも既に半数近く固定されている。
西洋建築の紅魔館は耐震ではないので地震にも弱く、本来は本棚どうこうの話ではないのだが、建物自体は魔法防壁で如何にかするらしい。
そう考えてみるとパチュリーは紅魔館の中でも重要な人材と言えるだろう。
実際、喘息が無ければパチュリーは大魔法使いに匹敵するほど強力な魔女なのだ。
喘息さえなければの話だが。
小「ところでお嬢様方は一体何処へ向かわれたのですか?
お二方とも紫さんに連れていかれたきりですけど?」
パ「あの二人は隕石をぶっ壊すのを手伝いに行ったのよ。
リュウトも行くらしいけど咲夜は私達と留守番よ」
魔法でいくつもの鉄の鎖を操り棚に括りつけながら事細かに説明してやり、作業が残り3分の1まで終わったころになり漸く咲夜が図書館の扉を開けてやって来た。
咲「遅くなって申し訳ありませんパチュリー様!
リュウトさんを見送ってきましたので」
パ「ありがとう、鎖で棚を固定するの手伝ってくれる?」
畏まりました、と一礼して彼女は床に落ちている鎖を拾って飛びながら棚の上を鎖で括りつけ始めた。
咲夜の手際の良さもあってかそれからの作業は予想よりも早く終わり、隕石衝突の30分前には全ての固定作業が終了していた。
後は館全体に防護壁を張るだけ。
レミリア達が隕石を破壊してくれればそんなものは必要ないのだが、念には念を入れ、もしも破壊出来なかった時の為に彼女たちの帰る場所を守るためだ。
隕石落下まで残り30分。
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~草原~
藍「着いたぞリュウト殿」
リ「済まない、遅くなってしまった」
魔「お!主役の登場だぜ!」
リ「ん?主役?」
草原に到着したリュウトは何故か魔理沙から主役だと言われた。
隕石破砕作戦の要となっている存在がリュウトだからだ。
使ったことは一度も無いが、リュウトの持つ専用武器、ルス・グラディウスは彼の力加減によって切れ味や刀身が変わるのだが、最大出力まで上げると刀身が170mに達し、隕石を一刀両断出来る長さになるのだ。
今回の作戦ではそれを有効活用して隕石を細切れにして粉々しようというのだ。
リ「成程、俺の剣を使うのか」
紫「ごめんなさいね、いつも貴方頼りで」
リ「いいさ。
皆の役に立てるのなら」
紫の命で藍は幻想郷の選りすぐりの実力者が一同に集め、今リュウトもスキマを経由してその場に合流した。
見た限りリュウトが一番最後にやって来たらしく、その場には幻想郷でも有数の実力者たちが顔を合わせていた。
喧嘩しなければいいのだが、今はそんな事をしている場合ではないし心配はないだろう。
レミリア、フランの他に永遠亭から永琳と響華。
紫と式の藍。
博麗神社を結界で守っている霊夢の代行として零夜、そして高火力な技を持つ霧雨魔理沙。
鬼の萃香にフラワーマスターの風見幽香まで来ている。
幻想郷の強者がそろっているこの場に見惚れていると、若草色のセミロングをなびかせながらチェック柄の衣装で身を纏った風見幽香が自前の日傘をさしながらリュウトの眼前まで歩いてきた。
幽「初めまして・・・と言っても貴方は私の事を既に知ってるわよね」
リ「そうだな、しかも知り合いだった」
まさか自分から声を掛けにやってくるとは。
彼女の性格を知っているリュウトは少し驚いたが、未来の世界でそうだったようにほくそ笑みながら慣れ親しんだ仲のように応えた。
リ「俺が小さい時から花畑に行けばよく遊んでくれるお姉さんみたいな感じだったな」
幽「そんなに仲が良かったの?未来の私と貴方は。
自分で言うのもなんだけど中々信じがたいわね・・・」
良い人だと褒められるのに慣れていないのか、幽香は頬を桃色に色づかせ、それを日傘で上手く隠そうとする。
照れているのが可愛らしいが、これでも昔は幾多の人妖を恐怖の底に陥れた凶悪な妖怪だったのだ。
その力は鬼の四天王である伊吹萃香にも負けずとも劣らない程だ。
萃「あれ?幽香もしかして照れてるのかぁ??」
幽「ち!違うわよ!」
突然下から顔を覗き込んできた萃香の何気ない言葉に幽香は顔を真っ赤にして怒った。
動揺する様子が可笑しいのか萃香は高笑いをあげ、傘を振り回す幽香に追いかけられる。
今から特大の隕石が落ちてくるというのに呑気なものだ。
と、そうこうしているうちに時間は過ぎ去り、到頭その時はやって来た。
紫「!来たわよ」
全員が一斉に空を見上げる。
雲一つない晴天、真上にポツンと黒い点のようなものが見えた。
目を凝らすとそれが巨大な岩の塊であることが確認できた。
間違いない、隕石だ。
暫くするとその隕石は蒼く発光しだし、大気の摩擦熱の摩擦熱で表面を焼かれだした。
あの光が消えればすぐにでも此処に落ちてくるだろう。
全員が気を引き締め、射撃体勢に入る。
リュウトは腰にさしたグラディウスは抜刀すると同時に輝きを放ち、光の化身と化す。
リ「フウ・・・行くぞぉ!!!」
腹の底から雄たけびを放ち、青年は故郷を救うため光柱を両手で携えて天へと飛び立った。
To be continue
久しぶりに出ましたがリュウトの武器グラディウスは昔設定でちゃんと書いた記憶があるのでもう一度見てください。
あとこの話けっこうズルズル引きずるつもりです。
隕石壊しただけじゃあ終わらないんでね。
そしてちゃっかり初登場幽香さんです。
この小説話がややこしくて説明するのが疲れます、、、
次回はあんまり期待しない方が良いかも、、、