東方混迷郷   作:熊殺し

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色々あって早い更新となりました。
ちょっとエロを想像してくれると助かります。
露骨に書けないんでね!!
ではどうぞ。


外界編57話

~飛行機内~

 

 

リ「ふう、やっと外せるな」

 

 

飛行機離陸終了後、機内アナウンスでシートベルト解脱許可が出される。

シートベルトの締め付け間がどうにも苦手なのか、ほんの数分しかつけていない筈なのに妙な解放感がそこにはあった。

指定された通路側の席で背中を背もたれにくっつけてくつろいでいると、後ろの席から怪しい呻き声が聞こえてきた。

 

 

妖「う・・・うぉえ・・・私これダメかもしれないです・・・」

 

鈴仙「ちょっと!大丈夫!?」

 

 

以前もこのようなことがあった気がする。

妖夢は船だけでなく飛行機でも酔ってしまうようだ。

この調子だと車も碌に乗れないのではないか?

後ろから嘔吐音が聞こえてくるという中々グロテスクな空間に閉じ込められてしまったリュウトは、気分直しに席に付属していたヘッドホンで何か音楽を聴くことにした。

リュウトの右隣の席には咲夜がスヤスヤと眠っており、寝顔をこちらに向けている。

エコノミーでも良い乗り心地で、毛布もついているせいか寝る体制が作りやすい。

長い空の旅を退屈することなく過ごせるようにサービスしているのだろう。

 

 

咲「すー・・・すー・・・」

 

リ「咲夜ってこんな顔して寝るのか・・・」

 

 

咲夜の頭が肩に寄りかかり、微かにシャンプーの香が鼻をくすぐる。

居心地がよくなってきたので、眠れそうな音楽を探して一緒に寝てしまおうとした時だった。

丁度キャビンアテンダントがドリンクのサービスにやって来た。

 

 

キャ「ドリンクは何になさいますか?

コーヒーもありますよ?」

 

リ「あ、少し待ってくれ。

咲夜、飲み物はどうする?」

 

咲「すー・・・すー・・・」

 

リ「ダメだ、完全に寝てる。

仕方ない、アップルジュースと烏龍茶一つずつ頼む」

 

キャ「畏まりました」

 

 

どうぞ、っと二つのカップを差し出す手からそれをそっと受け取り礼を言う。

その後すぐに女性は去っていき、リュウトは咲夜の席に簡易テーブルにアップルジュースを置き、烏龍茶を一口飲むと、目の前に搭載されたディスプレイを座席横に収納されたリモコンで操作し、音楽ジャンルからオーケストラを選択したのち、意識を暗転させた。

 

 

___________________

 

 

フ「お姉ちゃん!凄い高いところ飛んでるよこれ!」

 

レミ「自分で飛んでばかりだったからこういうのは新鮮ね。

それにとてもきれいな景色・・・最高じゃない」

 

 

飛行機はグアムに向けて現在、太平洋の上を飛行中。

運よく窓際席となった二人はその圧巻の景色に見惚れていた。

離陸した時から二人のテンションは上がる一方だ。

通路を挟んだ隣席の霊夢がうらやましそうにそれを見るのも無理はないだろう。

なにせレミリア達の席は窓側なのだから、今回ばかりはくじ運が無かったと諦めるしかない。

 

 

零「まぁまぁ霊夢、帰りだってこれに乗るんだからチャンスはあるぞ?」

 

霊「別にそんなの気にしてないわよ・・・」

 

 

サービスで頼んだ緑茶をごくごくと飲み干して心を読まれないように落ち着かせる。

ところで、外の世界に来てから知ったことがいくつかあるのだが、青い男と赤い女が並んだマークが書かれた看板は手洗い場という意味らしい。

幻想郷ではそんなもの存在せず、普通に便所と書かれた立て札があるだけだ。

そのせいで何処にトイレがあるのか解らなかったのだが。

しかし、知ってしまえばこちらのもの。

 

 

魔「アリス、ちょっとトイレに行ってくるんだぜ」

 

ア「あらそう、行ってらっしゃい」

 

 

席を立ち、標識のある場所まで歩いていくと、鉄の扉がそこにはあった。

TOILETと英語で書かれていて魔理沙には解読不能だったが、ここがトイレだという事は容易に察することが出来た。

何の躊躇いもなくそのドアを開け、鍵らしき棒をスライドさせる。

洋式便座は紅魔館にある為使い方は知っている。

白い蓋を開けて、白いホットパンツと下着を脱いでその上に座る。

 

 

魔「温かいなこの便座、気持ちいぜ♪」

 

 

 

_____________

 

 

 

幸いトイレットペーパーを使うのはこちらでも同じだったので問題は無く、流し方もリュウトから教わっていたし、問題なく用を足せた。

トイレを出て席へ戻ろうと通路を歩いていると、若い男の乗客二人の会話が少しだけ聞こえてきて、不意に気になった魔理沙はその会話に少しだけ耳を傾けた。

 

 

男「なあ知ってるか?この飛行機に岡崎夢美が乗ってるっていう話。

どうやら本当らしいぜ」

 

男2「どうせファーストクラスだろ?

会う事なんて無いって。

まぁ、逢ってみたいけどな、かなり美人なんだろ?」

 

男「あぁ、良いよなぁ~!

あんな美人だったらもう婚約者とかいるんだろうなぁ~!」

 

魔(岡崎夢美?そんなに有名人なのか?)

 

 

全く知らない人物の会話だったので、魔理沙はさっさとその場を去ることにした。

 

 

_______________

 

 

飛行機での空の旅ももうすぐ終わり。

窓からは綺麗な透き通る海と、真っ白な海岸沿いがくっきりと確認できる。

目的地のグアム島に着いた飛行機は滑走路に向けて着陸態勢に入る為、乗客は再びシートベルトを着用し、着陸と共に体が落ちる感覚を味わう。

 

 

10人は、常夏の南の島の大地を踏んだ。




以上、魔理沙のトイレシーンでした。
、、、想像しちゃいました?安心してください、正しい行いです。
少し鈴仙と妖夢の絡みも入れてみました。
敵同士だった二人がねぇー…でも妖夢のキャラ崩壊が酷いな。
一回だけ乗った事のある飛行機内の出来事を思い出してそれっぽく書きましたが、違和感ありませんよね?大丈夫ですよね??
次回は少し、幻想卿サイドに入りたいと思います。
リュウト達が旅行に行っている間に幻想卿では何が起こってるんでしょうかね??
では次回もお楽しみに!

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