とある日の昼下がり。
縁側に腰かけた霊夢は、日常に異変が起きていることに気が付いた。
霊「・・・・・」
零「ん?霊夢どうした?」
ここ最近、零夜に後光が差し続けていることに。
東方緋想天~Scalet Weather Rhapsody
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~博麗神社~
朝方、いつも通り霊夢は日が昇ると同時に起床した。
霊「ん~・・・。
何だかいつもよりも眩しいような・・・」
襖から差し込む光は霊夢の顔を照らすが、それが何時もの日の光でないことに気が付く。
まるで太陽の下で光を浴びているような眩しさだ。
隣で寝ている零夜は未だに気付かぬまま布団を被っていて起きる気配が無い。
霊「ちょっと零夜、何か変よ?」
零「ん・・・んう?もう朝か・・・?」
霊夢は素早く零夜を叩き起こし、今起こっている状況を理解しようと外へ出た。
すると、太陽光とは別に直上から神社に向けて一本の光の柱が降りている事に気が付いた。
霊「なにこれ?光の・・・柱??」
零「何だ何だ?こんな朝から騒がしい」
零夜も彼女の後を追って境内に出る。
その瞬間、光の柱は零夜を真っ白に照らし始めた。
霊「・・・あれ?」
零「ん?どうした?・・・ってなんだこれは!?」
零夜は自分に向けられている異常な光源に驚き、一気に目が覚める。
彼の頭上には何故か後光が差していた。
霊「何か神々しいわよ?」
零「自分で言うのも何だが、神だからな。
だがこんな事は初めてだぞ」
空を見上げると、雲の狭間から漏れ出る光が自信を淡く照らしているのが確認できた。
不審がる零夜と霊夢だったが、暫くしてそれ以外に何か変化が起きる事は無かった。
霊「・・・特に何もなさそうね。
これなら暫く様子見でも大丈夫じゃない?」
零「おいおい、そんな悠長な事言っていて大丈夫なのか?」
霊「だって何も起こらないんだもの、少し眩しい以外に何か困る訳でもないし」
幸い建物の中に居れば照らされる事は無いし、日常で困ることも殆ど無いので暫く様子を見ようという霊夢の楽観的な対応に少し不満が残る零夜だったが、我慢というものは大切である。
それ以上は彼も何も言わなかった。
霊「ま、早く朝ごはんにしましょうよ。
朝はお腹が空くんだから」
零「やれやれ、わかった。
君がそういうなら何も言わんさ」
先程と打って変わって興味なさげに社へ戻ろうとする霊夢。
が、一歩踏みだしたところで謎の揺れが二人を襲った。
零「うおっと!?
地揺れか、霊夢大丈夫か!?」
霊「飛べば平気でしょ。
危ないし早く逃げるわよ」
零「あぁ、うん」
揺れた直後に地面から浮いて難を逃れた霊夢を心配して損した零夜も後を追って空へ逃げる。
森の木々が揺れ、岩がうねり、そして・・・。
ドガァァァァァァァァァァン!!!
神社が倒壊した。
霊「あああああああああ!!!???
神社がぁぁぁぁぁぁ!!!」
築何年だか知らないが、先程まで建っていた二人の我が家たる神社は、それはそれは無残なまでに崩壊していった。
耐震補強がどうとか古い建物だからとか、そういう問題ではない。
壊れたという事実が霊夢にとって一番ダメージが大きい部分だったのだろう。
地震が治まると、霊夢は力なく地に堕ち、膝をついて嘆いた。
霊「は・・・はは。
神社壊れちゃったぁ~・・・・はは・は」
零「お、おい霊夢?
大丈夫か??
・・・・ダメだ、完全に向こうの世界へ逝ってしまっている」
あまりのショックに精神崩壊を起こしてしまった霊夢。
目が完全に死んでいて魂が何処にあるのかもわからなくなってしまっているので零夜の声掛けにも全く反応が無い。
博麗家族は一瞬で今後の生活が危ういほどのドン底まで突き落とされしまった。
しかし、この出来事は幻想郷で今起きている異変のほんの一部の話でしかなかった。
to be continue...
ノロノロ書きたい自分と早く更新したい自分が葛藤してます