比企谷八幡と黒い球体の部屋   作:副会長

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――復活回。


――そして。 比企谷八幡は、取り戻した。

 

 

 

 

 

『あなたは……一体、誰? ――いいえ、一体、“何”?』

 

『――さすがですね、陽乃。気づくのは、きっと貴女だろうと思っていました』

 

 

 

『……っ、なんなの!! 一体あなた達は、雪ノ下家をどうするつもりッ!?』

 

『大丈夫ですよ。遠からず未来、あなたも知ることになることです』

 

 

 

 

『それでは、よい戦争を。――黒い球体に、よろしくお伝えくださいね』

 

 

 

 

 

『…………え? 何? ここ、どこ?』

 

『――極楽浄土? ……冗談じゃないわ』

 

 

 

『わたしは、まだ、死ぬ訳にはいかない。――こんな所で、終わるわけにはいかないの』

 

 

 

 

『……比企谷くん。……ううん、八幡。……彼なら……彼となら……きっと――』

 

 

 

 

『…………ゴメンね、雪乃ちゃん』

 

 

 

 

 

――ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~~

 

――……雪ノ下さん。そろそろ立ってください。ね?

 

 

 

 

 わたしは

 

 

 

 

――大丈夫です。あなたは絶対に帰してみせます。

 

――わたしも。わたしも、必ず、君を守る。

 

 

 

 

 比企谷君に

 

 

 

 

――……どうか、死なないでくれ。

 

――わたしを誰だと思ってるの? 八幡が考えるべきことは、わたしへのあつ~い告白文句だけよ♪

 

 

 

 

 

 狂って、しまった。

 

 

 

 

 

【失いたくない。わたしのものだ。誰にも渡さない。神様にだって、奪わせやしない】

 

 

 

 

(――――罰が、当たったのかな?)

 

 

 

 

【たとえ、雪乃ちゃんに、一生恨まれることになろうとも】

 

 

 

 

(――……救えないなぁ)

 

 

 

 

 

――……八幡。……雪乃ちゃんのこと、お願いね。

 

 

 

 

 

+++

 

 

 

 

 

 そこにいたのは、八幡と雪乃と、そして自分――――雪ノ下陽乃。

 

 陽乃が世界で一番大好きで、大切な二人と、自分だけ。

 

 三人きりの、不思議な空間。

 

 

 そんな、幸せな、夢のような光景。

 

 

 

(……………これで、よかった。………これが、一番、良かったのよ)

 

 

 

 だが、八幡と雪乃はぎこちなく手をつなぎながら、頬を染めながら幸せそうに微笑み合い、どこか遠くへと離れていく。

 

 

 自分の元から、自分を置いて、どこかへ行ってしまう。

 

 

 

(………これが………これで……………一番………きっと……)

 

 

 

 その後ろ姿を、ただ眺めるしかない陽乃は、苦笑しながら、それでも温かく見送った。

 

 

 

(…………嫌)

 

 

 

 胸に走る、激痛に、気づかないふりをしながら。

 

 

 

『………………い、や』

 

 

 

 胸に渦巻く、鈍痛に、必死に、気づかないふりをしながら。

 

 

 

『……………………いや、よ』

 

 

 

 唇を噛みしめ、溢れる涙に、こぼれ落ちる雫に、必死に、必死に、気づかないふりを、しながら。

 

 

 

『…………………………いや、だぁ』

 

 

 

 幸せそうな二人の背中を、見えなくなるまで、ずっと、ただ、見ていた。

 

 

 

『~~~~~~っっっ!!!! イヤっ! 嫌っ! 嫌っ!! 嫌ぁ!!! こんなの嫌よ!!! こんなの嫌だぁ!!!』

 

 

 

 

 でも。

 

 

 

 

 それでも。

 

 

 

 

 

 もう、わたしには、見ていることしか、出来ない。

 

 

 

 

 

 

 

『……………………誰か…………………助けてぇ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――例え、あなたがあなたを救わなくても、俺が勝手に救いますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 声が、聞こえた。

 

 

 

 不敵な、だけど、とても、愛おしい――その声。

 

 

 

 陽乃はバッと顔を上げる。

 

 

 

 

 

 

 

「…………………八、幡?」

 

 

 

 

 

 

 

 空間が、割れて。世界が、壊れて。

 

 

 

 手を差し伸べるように――救い上げるように。

 

 

 

 

 一筋の、光が――陽乃の元へ、差し込んだ。

 

 

 

 

 

+++

 

 

 

 

 

 黒い球体が照射した光は、その部屋に、十六人目の住人を召喚していく。

 

 それは、まさしく絶世の美女と呼ぶべき女性だった。

 

 艶やかなセミロングの髪に、端正で可憐な顔立ち。全ての女性が羨望し、全ての男性が魅了されるスタイルを、漆黒の光沢のあるスーツが更に煽情的に際立たせる。

 

 登場の仕方もさることながら、部屋にいる住人の誰もが、その女性の美しさに目を奪われていた。

 

 その中で、一人の男は、その女性を見て――蘇る彼女を見て、腐りきった双眸に涙を溢れさせていく。

 

 漏れそうになる嗚咽を、唇を噛み締めて、拳を握りしめることで、必死に堪える。

 

 胸の中で――既に壊れ尽したと思っていた、その心の中で、熱く、苦しく、凄まじい感情の瀑布が荒れ狂っていた。

 

 そして、その美女が、ゆっくりと目を開ける。

 

 

 最初にその目に映したのは、彼女が愛し、彼女を愛した男だった。

 

 

 

 

 

「……八、幡……?」

 

 

 

 

 

 忘れたことはなかった。

 

 彼と、妹のことだけを思って死んでいった彼女は、目の前の男のことを忘れたことはなかった。

 

 纏う雰囲気が劇的に変わり、見る影もなく眼の色が変貌していたとしても、彼女が彼を見紛うことはありえなかった。

 

 そして、対照的に、まるで変わらない彼女に。

 

 彼の心に刻まれ、常にその心に描き続けた、彼女の死に様と、生き様と――あの時と、まるで変わらない、彼女の姿。

 

 そんな彼女を――雪ノ下陽乃を、比企谷八幡は――

 

「わっ!」

 

 ガバッ!! と、力強く、強く、強く、抱き締める。

 

 呆気にとられる他の住人達に、そして戸惑う雪ノ下陽乃に構わず、強く、強く、強く。

 

「は、八幡! はち――」

 

 陽乃は、気づく。

 

 震えている。彼は、怯えるように震えている。

 

 強く、強く、強く――抱き締められる。

 

 まるで、その存在を確かめるように。もう、絶対に手放さないと、手放してたまるかと、その温もりを、彼女が生きている――生き返った証である、その温もりを、己の身体に染み込ませるように、強く。

 

 強く、強く――強く。

 

「……………ぁ」

 

 思わず、艶やかな吐息が漏れる。

 

 少し、苦しい。

 

 でも、その苦しさが――すごく、すっごく、愛おしい。

 

 陽乃も、そっと、八幡の背中に手を回し――強く、強く、抱き締める。

 

「……陽乃さん」

 

 八幡は、そんな陽乃の行動に心を震わせたかのように、震える涙声で、陽乃の耳元で囁く。

 

「……なぁに?」

 

 陽乃も、そんな八幡の吐息を心地よく感じているかのように、八幡の肩に顔を埋め、くぐもった声で問い返す。

 

 八幡は更に陽乃を抱き締める力を強くする――怯えを消すように。何かを、決断するように。

 

 そして、陽乃の頭の後ろに手を回し、更に己の身体に強く押し付けるようにして、言った。

 

 

 

「あなたを、愛しています」

 

 

 

 強く、強く――言った。

 

 

 

 

「俺の、『本物』になってください」

 

 

 

 

 陽乃は、静かに涙を流し、その告白を受け入れる。

 

 

 その願いを叶える――決意を込めて。

 

 

「…………はい………………はいっ」

 

 

 

 こうして、比企谷八幡は、雪ノ下陽乃を――取り戻した。

 

 

 

 

 

+++

 

 

 

 

 

「はぁ……はぁ……」

 

 茅野は、無我夢中で走った。

 真っ暗な夜道を、微かな街灯が照らすのみの夜道を、息を荒げ、呼吸を乱しながら、とにかく走り抜けた。

 

 そして、バタンッ! と自宅に飛び込み、後ろ手でガチャンッ! と扉を閉める。

 

「はぁー………はぁー…………んっ……はぁー」

 

 喉に唾が絡まり、息が詰まる。

 それでも少しずつ息を整えながら、真っ暗な、姉がいない今、中学三年生の身分で一人で使用しているその家の、自分の部屋へと、フラフラの足取りで進む。

 

 心なしか力強く閉めた自室の扉の前で、少し俯く。

 段々と全力疾走によって活発に動いていた心臓のリズムが落ち着くにつれ、先程の光景が脳裏に蘇ってきた。

 

「~~~~~~~~っっっ!!」

 

 吹き上がった恐怖から逃げるように、茅野はベッドの上へと飛び込み、クッションを力強く抱き締めた。

 

 天から一筋の光が降り注ぎ、自分が探していた少年――潮田渚へと照射される。

 

 そして、そして――まるで宇宙船へと拉致されるが如く、その身体が、頭のてっぺんから、徐々に、少しずつ――

 

「――消え……た…………消え……た?」

 

 遂に、口に出して再認識したその事実に、その異常事態に、茅野は激しい混乱と恐怖に襲われ、頭がおかしくなりそうだった。

 

(……何が起きてるの? 渚はどうなるの? どうなってるの? あの渚と一緒にいた男の人は? ……分かんない。分かんない分かんない分かんないっ!)

 

 分からない。何がなんだか全く分からず、とにかく無性に怖かった。

 

 誰もいない家。両親には言えない。こんなこと、同級生の友達にも話せるはずがない。

 そんな時、茅野カエデが――雪村あかりが、一番に思いつき、頼れる人など、明確に決まっていた。

 

 誰よりも頼りにしていて、信頼でき、尊敬している人物など、あの人しかいない。

 

「…………お姉ちゃん」

 

 茅野は、震える手でスマートフォンを取り出し――

 

「………………っ!」

 

――数十秒の逡巡の末、通話ボタンを示すディスプレイを、震えるその指でしっかりと押した。

 

 画面が呼び出しを示すそれに、変わり――

 

 

 そして――

 

 

 

 

 

+++

 

 

 

 

 

 八幡が少し身を引いて、陽乃と見つめ合うような体勢を取る。

 陽乃は頬を赤く染め、幸せそうに微笑みながら、八幡の首の後ろに両手を妖艶に回す。

 

 そして、二人の顔がゆっくりと近づいた時――桐ケ谷和人は、必死に勇気を振り絞って、その言葉を紡ぎ出した。

 

「あ、あの……お二人、さん?」

 

 よくぞ言ったっ!!! と、他の住人達の心の声がハモったような気がした。

 

 その声に、少し目がとろんとしかけていた陽乃は、鬱陶しげに和人の方を向き――

 

 

「――誰?」

 

 

 と、言った。

 

 その凍えるような声色に、和人はビクンっ! と肩を震わせる。

 とても陶然と幸せそうに八幡と抱き合っていた美女と同一人物とは思えなかった。

 

 和人は少し涙目になりながら、八幡に視線で救いを求める。陽乃も二人の幸せな時間を邪魔したこの不敬な輩は何者だと八幡に問うように、彼の首に手を回したまま目を向ける。

 

 八幡は――ゆっくりと、陽乃から身を離し、そのまま開かない窓へと歩み寄って――

 

 

 ガンっ!! と、全力でヘッドバッドした。

 

 

「~~~~~~~~~~~」

 

 そして、そのまま身悶える。

 

(……俺は、なんていう恥ずかしいことを言ってしまったんだ。しかも、こんな他人が見てる前で。パンダやよく分かんない黒い球体の前で)

 

 

――俺の、『本物』になってください。

 

 

(うわぁぁぁぁあああああ! 死にたい! 死にたいよおおおお!! 馬鹿じゃねえの! ばっかじゃねぇの!! はちまんのバーカ! バーカ! このナル谷ヒキガエル野郎ぉぉおおおおお!!!)

 

「は、八幡!! どうしたの! 何してるの!!」

「ひ、比企谷!! 今すぐヘッドバッドを止めるんだ!!」

 

 ガンッ! ガンッ! ガンッ! と無言でリズムを刻むように全力で窓ガラスに頭突きを続ける八幡を見て、陽乃も桐ケ谷も双方への怒りや恐怖といった感情を吹き飛ばし、八幡への戸惑いでいっぱいになる。

 

 そして、八幡はピタっ、と動きを止め、ボソッと呟く。

 

「…………昆布になりたい」

「どうした、比企谷!?」

 

 ハイテンションな破壊衝動と、ローテンションな破滅願望。

 八幡の一世一代の告白は、ばっちりと彼の膨大なトラウマフラッシュバックメモリーに記録されたようだ。

 

 やがて陽乃が抱き付いて八幡を慰めたことにより、彼は頬を紅潮させながらも彼女を引き剥がしながら立ち上がる。

 

 そして、ようやく陽乃からの質問に答え始めた。

 

 八幡は真剣な表情を取り戻し、陽乃の方を向きながら、だが和人に聞かせる意味も込めて、大きめな声で語り始めた。

 

「……陽乃さん。あの日――あの、千手観音と戦ったあの日…………生き残ったのは……俺だけ……だった。葉山も……相模も、折本も、達海も。……そして、陽乃さんも……みんな、あそこで死んだ。……俺は……陽乃さんを――助け、られなかった……っ」

 

 八幡は、歯を食い縛り、拳を握り締めて俯きながら、自分を呪いながら言った。

 

 陽乃は、その言葉を聞いて「……そっか」と瞑目しながら、穏やかに頷き――

 

 

「わたし……やっぱり、死んじゃったんだね」

 

 

 その言葉に打ちのめされたかのように、八幡は唇をより一層力強く、噛みちぎらんばかりに噛み締める。

 

 陽乃は穏やかな笑みを浮かべながら、瞳を潤わせ、そっと、八幡の頬に自身の手を添えて――

 

 

「――ごめんね」

 

 

 と、言った。

 

 それがどんな意味を持つのか、きっと、八幡にも全ては分からない。

 

 八幡はただ、そんなことを言って欲しくないと思った。言われる資格は、自分にはないと思った。

 

 故に、反射的に、その言葉を否定しようとして――

 

「ちがっ! 俺は――」

「……そして、八幡――」

 

 それよりも早く、陽乃は女神のような美しい笑みで、こう八幡に告げた。

 

 

「ありがとう――わたしを生き返らせてくれて」

 

 

 わたしの為に、戦ってくれて。

 

 

「――あ」

「……八幡が、わたしを生き返らせてくれたんでしょう」

 

 自分は、あの日――あの時、死んだ。

 

 陽乃は、それだけで全てを理解した。

 

 八幡の変貌の理由も。彼が、どれだけの地獄を見てきたのかも。どれだけ孤独に、戦い続けてきたのかも。

 

 そして、その結果、自分は彼の手で、こうして蘇ることが出来たのだということも。

 

 彼をそんな目に遭わせてしまったことは、辛い。

 罪悪感を覚え、無力感に苛まれる。

 

 彼を守ると誓ったのに、絶対に死なないと誓ったのに。

 誰にも渡さないと、彼の隣は譲らないと、誓ったはずなのに。

 

 

 自分は彼を、孤独に――ひとりぼっちに、してしまった。

 

 

 だから、思わずごめんねと言ってしまった。彼がそんな言葉を求めていないことは分かっていたのに。それが彼を更に苦しめることは分かっているのに、言わずにはいられなかった。

 

 でも、これだけにしよう。自分が楽になりたいだけの言葉は、もう絶対に言わない。そんなことを、言う資格はない。

 

 だから、伝えよう。彼に言わなくちゃいけない言葉を、本当に言うべき言葉を。

 

 心の底から、捧げたい言葉を。

 

 

 わたしの為に頑張ってくれた――世界で一番、愛しい男の子に。

 

 

 

「――ありがとう、大好きだよっ! 八幡!」

 

 

 

 八幡は、再び涙を流した。

 

 俯き、嗚咽を堪えることしか、出来ない。

 

(――ダメだ。……報われては、ダメだ。俺は……まだ、この人に言わなくてはならないことが、山ほどある。……この人の願いに応えられず、この人の笑顔に顔向けできないことが……山ほど……)

 

 

――……八幡。……雪乃ちゃんのこと、お願いね。

 

 

 八幡は、グッと拳を握り締める。

 

 きっと、雪ノ下雪乃の現状を知れば、比企谷八幡が彼女にしてしまった罪状を知れば、きっと陽乃は、八幡を許さないだろう。

 

 それでいい。それがいい。――ずっとそれを、比企谷八幡は望んでいた。

 

 待ち望んでいた。――雪ノ下陽乃によって、断罪される、その瞬間を。

 

 だから自分は、この笑顔には――顔向け出来ない。

 

「……俺も、ですよ。……陽乃さん」

 

 八幡は、俯きながら答える。

 ああ、そうだ。その気持ちだけは、終ぞ変わらなかった。

 

 あの日、あの時、あの瞬間から――

 

 

――比企谷八幡は、雪ノ下陽乃を、愛し続けている。

 

 

 雪ノ下陽乃に、溺れたままだ。

 

 このまま溺れ続けて、溺死したい程に。

 

 それだけが、今の比企谷八幡の、唯一の願望で、残された希望だった。

 

「…………」

 

 八幡は瞑目し、顔を上げる。

 

 黒い球体には、100点メニューが消え、新たな表示が浮かび上がっていた。

 

 

 

『はちまん』19点

 

 Total 19点

 あと81点でおわり。

 

 

 

 119点から100点を失い、残った19点が八幡の点数となったことが表示され、そして――

 

 

 

『魔王』0点

 

 Total 0点

 あと100点でおわり

 

 

 

 それを見て、八幡は陽乃にアイコンタクトをする。

 陽乃はその表示を見て、神妙に頷いた。

 

 比企谷八幡は、雪ノ下陽乃を取り戻し、生き返らせた。

 雪ノ下陽乃は、比企谷八幡によって救われ、蘇った。

 

 だが、それでハッピーエンドを迎えられたわけではない。

 

 比企谷八幡は解放の権利を捨て、再びこの部屋で戦い続けることを選択し――

 

 雪ノ下陽乃は復活を許されたことと引き換えに、再びこの部屋で戦い続けることを強制される。

 

 

 二人とも、ガンツの戦士(キャラクター)として、戦うことから逃れられたわけではない。

 

 

 彼等の戦いは――戦争は、終わらない。

 

 

 今、再び、悪夢のデスゲームに、ガンツミッションに、二人は挑まなくてはならない。

 

 

 今度こそ、二人とも生き残り、この部屋から解放される為に。

 

 

 存在するのか分からない、本物のハッピーエンドを目指さなくてはならないのだ。

 

 

 比企谷八幡と、雪ノ下陽乃。

 

 

 二人の戦いは――これからだ。

 





ご愛読ありがとうございました。副会長の次回作にご期待くだ――――って違う。

次回、ゆびわ星人編の最終回です。

その後はオニ星人編、大阪編と、まだまだ続いていきますよ! ええ、この作品はまだまだ終わりません!

今、八十七話か。…………三百話くらい行っちゃうんじゃないかなぁ(遠い目)。

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