「おお……」
今日は宴会ということで、紅魔館にきているが、その大きさにあっけにとられてしまった。5人が住むにはいくらなんでも広すぎると思う。しかも咲夜の能力で部屋の大きさ広げられるらしい。
「さ、いこ」
「ああ」
って、あれ?紅魔館の門のところに、もたれかかって寝てる人が……―――えーっとあれは確か……
「あらら、美鈴さんまた寝てるよ……」
そうだった。紅美鈴、紅魔館の門番をやっているんだよな。予想通りの昼寝中だ。
「もしもし」
美鈴に話しかける。三度目でやっと起きた。
「んん~―――はい⁉」
やっぱり寝ていたようだ。暗いとこじゃないと寝れない俺と違って、少しうらやましい。
「寝てると咲夜さんにナイフを投げられますよ」
「あ~そうですね。―――ところであなたは?」
「俺は朝霧優斗。今日はレミリアに招待されてきました」
「ああ!お嬢様のお客様でしたか!はじめまして、紅魔館門番兼幻想高校3年2組の紅美鈴です!」
学生もやってるのか。大変だな。
「よろしく」
「さ、どうぞ!」
そして俺が紅魔館の中に入ろうとしたとき、
「こんにちは~白ちぇん宅配便です~」
俺のいた世界でもあった業者の宅配便が来た。すげ、ちゃんと幻想郷でも来るのか。
「あ、はいはい」
美鈴がサインする。
「あ、すいませんがこれ持ってってもらえませんか」
「ああ、わかった」
俺は荷物を受け取った。まあ渡すのはあとでもいいだろう。
そのままバックに入れ、でっかい門をくぐった。
「―――いらっしゃい」
早速主人の登場か。――ってあれ?
なんとレミリアは両手両足をとおせんぼ!のように広げ、口を大きく開けていた。
「んんっ、どうしたのレミリア?」
「いつもとちがうね。って、顔見れない…」
笑いがこらえきれない。俺も大妖精も我慢しているのだが、思わず吹き出していた。
「えっ!? だって咲夜がこうするとカリスマになるからって……」
それじゃ逆にカリスマブレイクしているだろ……――あらら……近くにいる咲夜さんが若干鼻血出してるよ…しかもカメラもっているし……多分時間止めたんだな。
「咲夜さんちょっといいですか」
「はい、なんですか」
俺は咲夜さんと二人になる。
「これ、おみやげです」
「あら、わざわざすいません」
「開けてかまいませんよ」
「では」
と、咲夜さんが包装紙を開ける。どんな反応するかな~。
「こ、これは!」
相当びっくりしているようだ。
「お嬢様と妹様!」
そう、俺が前に行っていたあれとは東プロ辞書のイラストをプリントアウトしたものだったのだ。今回は、レミリアとフラン。しかもおもいっきりロリ化しているものを用意した。
「ありがとうございます!」
大成功だったようだ。鼻血だらだら出しているし。
そして二人はみんなが集まっているところへむかった。
おっ、もうほとんど大妖精のクラスメイトがいるな~
「おっ、お前がが大妖精と一緒にいるって人間か?」
魔理沙が話しかけてきた。
「ああ、よろしく」
「よろしくな。ささ、飲むんだぜ」
いやいや、俺は高校生……――ここは幻想郷だった。みんな思いっきり飲んでるしな。
「ああ」
これが酒か~。おっ、こんなこと言うのは不謹慎だがなかなか味わい深い。
「ねえねえ、あなた外から来たんでしょ」
「いろいろ教えて!」
雛やチルノを皮切りにみんなが集まってきた。
結構簡単な質問が多かったけど、魔理沙から「弾幕ごっこやらないか?」って言われた時は焦ったな……
だいぶ時間がたって、そろそろお開きにしようということになった。
「そうだ、預かっていた荷物返さないと。」
レミリアのところへ向かう。
「これ、さっき受け取った宅配便です。―――えーっと、PADって書いてある。はい。」
「な!」
紅魔館の住人の人たちが一斉に驚いた。
「え?なんですか?なにかPADが変ですか?」
「あ、あなたそれを口に出すことは、どういう事かわかっているの?」
「え、みなさんどうしたんですか?まるで時が止まっているみたいに固まっていますけれど」
「ご心配なく。もう止まっていますから」
「え!?」
その日、俺は残機がいくつあっても足りなかった。
と、いうわけで第四話です。
優斗はPADネタを知らなかったようですねw
あれ咲夜さんどうしたんですか?(震え)
りょ、両手にナイフを…あ、これ死んだな。ピチューン