まあ諭吉さんが旅立たれたんですが(泣)反省も後悔もしていません!
今日は学校が休みだ。と、いうわけで二人とも暇な時間を楽しんでいた。―――するといきなり、
ドガァ
……もうちょっとゆっくりドアを開けてほしい。頭を抱えながら玄関に出向くと、
「こんにちは!」
チルノが立っていた。ドア壊れてないよな?
「あれ?どうしたのチルノちゃん?」
するとチルノは満面の笑みで、
「あのねー、魔理沙が4人で出かけようって!」
なるほど、お誘いに来たのか。
「うん、もちろん!」
「あ、だけど……」
ちらっとこっちを見るチルノ。あ、もう予想着いたぞ。
「優斗は来ちゃダメ!」
「えっ?なんで?」
なんでって……俺の言葉をチルノが代弁してくれた。
「だってこれは『女子会』なの!優斗はダメ!」
「まーそういうわけで俺はいけないから楽しんでおいで」
「う、うん……ごめんね……」
「へーきへーき」
そして大妖精は申し訳なさそうに外に出て行った。
「さて……」
大妖精が外へ行ったのを見計らって、俺も外に出る。一応言っておくけどストーカーじゃないからね?お昼ご飯の材料を買いに行くんだよ?
ガチャと鍵を締め、里に向かった。
里での買い物は30分ほどで終わった。―――さて、急いで帰らないとな……
「おっと」
突然現れた人影を見て俺はさっと物陰に隠れた。
「危ない危ない」
大妖精たちがいたのだ。なぜ隠れたかって?まあ、いろいろとあってね。
―――一方里にいたのは大妖精、チルノ、魔理沙、アリスの4人だ。
「じゃ、いこうぜ!」
手をあげてみんなを引っ張るのは魔理沙。「里に行こうぜ!」といった張本人でもある。
「おっ、見ろよこれ!」
雑貨屋で足を止めた4人。今魔理沙が手に取っているのは本物の花が付いたカチューシャだ。
「チルノ!どうだこれ?」
「ふふふ。私は何でも似合うよ?」
そのままチルノの頭にかぶせてみたものの、
「ちょっと!凍ってるわよ!」
花が冷気で凍りかけている。あわてて外したアリスがあることに気付いた。
「ねえ大妖精、あなたなら似合うんじゃない?」
「え?そうかな?」
髪を止めているとできないので、ゴムを外し、カチューシャをつける。
「……すごい」
「なんだこりゃ!?最高だぜ!」
「そ、そうかなぁ……」
とても似合っていた。セミロングの緑の髪に、白い花がとてもマッチしている。
そもそもチルノだって似合わない訳ではなかった。花と妖精は相性がいいのかもしれない。
「大ちゃん、これをすれば優斗もこの隠し切れない魅力に気付くかもよ~」
「ふ、ふえっ!?」
おどけた顔でチルノが楽しそうにいじった。やっぱり二人は仲がいい。
昼飯はだいぶ作れてきた。あとは大妖精が来るのを待つだけだ。
「こっちも準備できたわよ」
「準備完了だよ~」
今の声はもちろん大妖精ではないよ?
「いや~楽しかったな」
4人がいろんな店を回っている間にお昼になった。ちなみに大妖精はしっかりとカチューシャを買って、頭につけていた。
「これで……優斗が……」
1人でつぶやいて1人で顔を赤くしている。
「なあ大妖精、おまえの家ででお昼ご飯食っていいか?今から作るのめんどくさいんだよな」
頭をかきながら魔理沙が頼んだ。
「うん。別にいいけど……」
「じゃああたいも!」
「あの優斗のごはんね。食べてみる価値はありそうだわ」
「そ、そんなにあるかなあ……」
困った顔をする大妖精。しかし断れないのが大妖精の欠点でもありいいところでもある。
「ただいま~」
大妖精がドアを開けた瞬間、
「「お誕生日おめでとう!」」
優斗とクラスのみんなの盛大な声が家にこだました。
よっし、サプライズ成功!何のサプライズかというと、誕生日だ。妖精って、正確な誕生日がないからお祝いもできない。それなら、日を決めて祝えばいいじゃないか。と、思ったことがこれをやるきっかけだった。
何で今日かっていうと、今日は11月の8日。毎月8日は大妖精の日ということは月世界の時に調べた。なので、ここでこうして大妖精のクラスメイトに協力してもらったのだ。
具体的には、魔理沙に大妖精を連れ出してもらって、クラスのみんなと料理を作り、にとりに看板を作ってもらい……といった感じだ。
「えっ?えっ?何?」
こんだけ驚いてくれるとサプライズのしがいがあるものだ。―――そして俺はおもむろにプレゼントを取り出した。
「はいこれ。そのカチューシャとよく似あうと思うよ」
プレゼントしたのは赤い花がついた腕飾りだ。偶然か、あのカチューシャと形が似ている。
「わあ!ありがとう!」
よかったよかった。今日はすべてがうまくいってるな。
そしてそのあとは恒例の飲み会。ここで判明したことは、俺は霊夢や魔理沙より飲めるということだ。と、いうか吸血鬼、ひいては天狗に匹敵するぐらい強い。なんか最近、俺が本当に人間がわかんなくなる時があるんだが……大丈夫だよな?
「なあ優斗、弾幕ごっこしようぜ!」
もう何杯目だろうと首を傾げながら飲んでいた時、魔理沙にこう言われた。
「弾幕ごっこか。でもな~」
あまりに実力がかけ離れてると思いませんか?
「まあ、実力差がありすぎるからハンデをやろう。」
よかった。ちゃんとわかってる。
「大妖精と一緒でもいいぜ」
なるほど、2対1か。それならなんとか……
「まあこっちにはチルノをもらうけどな」
信用した俺が馬鹿だった。
「なあ、やるよなチルノ?」
「もっちろん!一回優斗とは戦ってみたかったんだ!」
いやいや、俺の体が持たんぞ。
「そこまで言うなら……私もやる!」
だ、大妖精まで賛成した……なんという断りづらい空気だ。―――魔理沙がにやにやしている。この状況を狙いやがったな。
「わかった、やろう」
「よっしゃ!」
そうして外に出る4人。この時俺はみんなが酒に酔っていることなどすっかり忘れていたのであった……
というわけで節目の20話です!(皆さんのおかげでここまで来れました!ありがとうございます!)
そんなわけで今回は優斗の性格を考えてみたいと思います。
優斗って、かなりの秀才なんですよね。県内トップクラスの学校のテストが余裕と、一話でも言っていましたね。(なんだか殺意がわいてきました)
そして女性関係。優斗は付き合ったことがありません。まああの無自覚っぷりなら当然ですよね。そして誰とでも分け隔てなく接する……よーするに天然の女たらしですね。(殺意が増幅されました)
性格はもちろんクールで冷静。感情的に怒ることはほとんどありません。と、いうか小説内では一回もなかったですね。
ではこんなところで。次回、酒に酔った状態での弾幕ごっこです!何が起こるんでしょうか!そして……おっと、この先は秘密です。(考えてないともいう)
ではまたお会いしましょう!