東方好きの優斗と大妖精と   作:ゆう12906

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第十四話 映姫ちゃんを連れて

「さてどうしたものか……」

 

 このロリ化した映姫先生に絡まれてしまった。

 

 これでもいっぱしの校長なのだが、威厳のかけらもない。もともと体格は小学生だけど。

 

「映姫先生、これからどうします?」

 

「先生?」

 

 ああ、記憶がないのか。さすが永琳先生だ。

 

「何したい映姫ちゃん?」

 

「ん~とね」

 

 いつもなら説教間違いなしの呼び方で聞く。

 

「お腹すいた」

 

「じゃあ食堂いこう」

 

 

 

 

 

「こんにちは~」

 

「あら~いらっしゃい」

 

 そこにはこの異変(?)の元凶がいた。

 

「幽々子先生……」

 

「どう?おもしろいでしょ!?」

 

「……まあ」

 

 俺が薬の影響を受けなかったので、すごく楽しい。

 

「はい。これサービス」

 

「あ。ども」

 

 余り物のカレーを映姫ちゃんにあげ、食堂に出る。

 

 

 

 

 

「よう優斗」

 

「おう魔理沙……―――何をやっているのだね……」

 

「ああ……私も困り果てているんだ。―――もしかして優斗も同じクチか?」

 

「ああ」

 

 何と魔理沙はアリスとパチュリーに足を掴まれ引きずりながら歩いていた。

 

 映姫ちゃんと同じくロリ化してしまったらしい。

 

「魔理沙おぶって」

 

「私も」

 

「あーはいはい」

 

 あっちは2人で大変そうだ……――俺も十分苦労しているが、同じ境遇の人がいてちょっとうれしかった。

 

 

 

 

 

「おぶって」

 

「はいはい……」

 

 映姫ちゃんは足が疲れたようだ。体力も落ちたのかな?

 

「どうも~」

 

「おう、小町」

 

 映姫ちゃんの従者の小町だ。

 

「聞いたところによると映姫様がすごく幼くなったんだって?」

 

「ああ」

 

「実はな折り入って頼みが……」

 

「なんだ?」

 

「こんにちは~!!」

 

「文……」

 

 小町の後ろから、文の顔がひょこっとあらわれた。

 

 2人が一緒にいるってことは……―――ははあ、読めたぞ。

 

「写真撮っていいよ」

 

「おっ、さすが優斗さん。お見通しですね~」

 

「そんでもって、それを小町に渡すんだろ?」

 

「さすがは紫先生が見込んだ優斗。噂どおりの頭の切れっぷりだな~」

 

 要するに俺におんぶされている写真をあとで笑いのネタにしようという魂胆だろう。

 

「では!はいチーズ!」

 

 パシャ

 

「ありがとうございまーす!」

 

「あとで俺にもね」

 

「もちろんです! ではでは~」

 

また楽しみが一つ増えたな。

 

 

 

 そのまま映姫ちゃんを肩の上に乗せていると、

 

「よお優斗!!」

 

 チルノが来た。

 

「よう。薬飲んだか?」

 

「?」

 

 飲んでいないのか?―――飲んだとすれば……分かったぞ。

 

「チルノ、正確な日本地図を作ったのは?」

 

「伊能忠敬(即答)」

 

「やっぱり」

 

 めっちゃ頭いいじゃないか。―――あれ?もしかして大妖精は⑨になったのか?

 

「じゃあね!」

 

「ああ」

 

 

 

 

 

 もうそろそろ薬の効果が切れる時間なのだがまだだろうか?

 

「もう疲れた……―――おわっ!」

 

 意識が脳のほうへ行っていたのが悪かった。

 

 足がもつれ,すっころんでします。

 

 そのまま前にいた映姫ちゃんを巻き込み……

 

 ドサッ

 

「痛てて……――えっ?」

 

 なんか壁ドン(床バージョン)になっている。

 

「びっくりした……」

 

 誰かに見られたら確実にピチュってたな。

 

「優斗……」

 

 あれおかしいな? なんで聞きなれた声が真後ろで聞こえるのだろう?

 

 認めたくない。今の行為を見られてたなんて絶対に認めたくない。

 

 諦めたらそこで試合終了。何事も挑戦が大事だ。

 

 恐る恐る後ろを見ると……

 

「なるほど、薬の効果が続いている内に映姫校長先生をめちゃめちゃにしようと……」

 

 顔に青筋を入れている大妖精がいた。しかも末恐ろしい勘違いをしている。やはり望みはないのか。

 

「制裁しなくっちゃね」

 

 そのまま怖い笑顔で俺に迫ってくる。

 

「くっ……」

 

 紅魔館の一件から、こういう時の大妖精は説得など意味がないことを俺は知っている。ならば……

 

「頼むぞチルノ。スペル発動!パーフェクトフリーズ!」

 

 七色の弾幕が俺を包む。このままこれを盾に速攻で逃げてやる。

 

「させないよ!」

 

 すぐに大妖精が反応し弾幕をだす。

 

「ふふ。大妖精。お前の弱点は絶対的な弾幕の量が少ないことだ!」

 

 俺の弾幕は少ししか打ち消されない。これに男子高校生の足を生かせば十分逃げ切れる。

 

「くっ………―――なんてね」

 

「へっ?」

 

 ―――瞬間、

 

 ガキィ

 

「何っ!?」

 

 俺の弾幕がすべて消えてしまった。見ると……

 

「映姫ちゃ、映姫先生……」

 

 映姫先生が正気に戻っている。

 

「よくも……よくも……いろいろやってくれましたねー!!!」

 

 その顔は真っ赤だ。いろいろと俺と一緒の時にあったことを覚えているらしい。

 

 これはかなりまずい。しかし……

 

「人間やってやれないことはない。もう一度頼むぞチルノ!」

 

「行きますよ大妖精」

 

「はい」

 

「マイナスK!」

 

「フェアリーズネット!」

 

「ラストジャッジメント!」

 

 前言撤回。やっぱり無理だ。

 

 そのまま押される。

 

「じゃあ、ゆっくり反省してね♪」

 

 絶対後で説教されるんだろうなぁと後悔しながらピチュっていくのであった。

 




と、いうわけで第十四話です。

大妖精怖えー!笑顔なのがギャップを生み出してさらに怖くさせますよね。

「幻想高校の日々」のほうは今回出てきた魔理沙視点で書きたいと思います!そちらもぜひ!

ではでは!

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