東方好きの優斗と大妖精と   作:ゆう12906

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第十三話 優斗への洗礼(?)

「じゃあこれからどうします?」

 

「う~ん。――じゃあちょっとみんなの様子を見に行こう」

 

 と、『性格が変わるクスリ』の効果を確かめにいく俺と霧之助先生。

 

「優斗先生、霧之助先生~」

 

「あっ、藍先生」

 

 前から数学の藍先生がやってきた。

 

「聞きましたか」

 

「ええ。―――もう橙が心配で心配で……」

 

 すこし涙目になりながら橙を心配している。(スープは飲まなかったらしい。)

 

「じゃあ、見に行きましょう」

 

「ありがとうございます!」

 

「じゃあ、一年二組に行きましょう」

 

「それなら私、職員室に戻りますね。ほかの先生の様子を見てきます」

 

 霧之助先生が戻り、藍先生と行く。

 

「着いたか」

 

 ガラッ

 

 そのまま一年二組の前のドアを開け、教室を見渡す。

 

「おっ、いましたよ!」

 

「ちぇん!」

 

 そこにいた橙は………

 

「あっ、藍しゃま。どうなさったんですか」

 

「「えっ?」」

 

「お体に何かあられたのですか? それならすぐに私を呼んでくださいよ。いつでもお供しますから」

 

 こ、これは………

 

「大人っぽくなってる……」

 

 さすが永琳先生のクスリ。かなりの効き目だ。――そしておそらく藍先生の反応は…

 

「ち、ちぇぇぇぇぇぇぇん!!大人になって!もうそんなに成長したのか……」

 

 涙を流しながら橙に抱きついている。大変わかりやすいことで。

 

 

 

 

 

「じゃあほかの様子も……」

 

 次に隣の一組の教室に行く。

 

「ねえねえいいでしょ!!」

 

 中から駄々っ子のような声が聞こえてくる。誰だ?―――普通に考えたらチルノとかだが……まさか大妖精とか?

 

 ―――キャラ崩壊もいいとこだな。

 

 考えながら教室に入るとそこにいたのは

 

「ねえにとり!あの便利な防水服頂戴よ!」

 

「いきなりどうしたの?!雛らしくないよ?!」

 

 そう、冷戦沈着()()()の雛だった。

 

「ひ、雛……なんというキャラ崩壊(笑)」

 

「あっ、優斗!なんか雛が変わっちゃって……なんとかして……」

 

「いや、俺にはどうしようもないから頑張れ。」

 

「そんな~」

 

「まったくうるさいわね~」

 

 と、教室に入ってきたのは、

 

「幽花先生……」

 

 幽花先生はどうなったんだろう?

 

「あっ、ちょうど良かった理科教えてもらえるかしら?」

 

 クスリですごい大人っぽくなったフランとレミリア(その周りにギャップ萌えしている咲夜)が聞く。

 

「ええ。構わないわよ」

 

 やたら優しい幽花先生。薬の効果か?

 

「ありがとう」

 

「べっ、別にあなたのためじゃないわ! ただ成績が良くなってほしいからよ」

 

「あらお姉さま、抜け駆けはずるいですわ。私も教えてくださる?」

 

「だから私はそんな暇は……ああもう、貸しなさい! 仕方ないからやってあげるわよ」

 

「「ありがとうございます」」

 

 これってもしかして……

 

「ツンデレ……――ふはははははは!!」

 

 これは笑える。口調は普通だが完全にツンデレだ。

 

「あなた……笑ったわね」

 

「え?気にしているんですか?」

 

「なぜかこうなってしまうのよ!笑ったな。許さん!」

 

「マズ……」

 

 幽花先生に背を向けダッシュで教室を出る。――危ない危ない。ピチュるところだった。

 

 さすが幽花先生。クスリの効果があるのに少しは自我があるみたいだ。

 

「さて……どうしよう」

 

 どうせならいろんな人の変わり様を観察して楽しみたい。

 

そんな欲望丸出しの願望を考えている俺の前に現れたのは……

 

「おにーちゃんどうしたの?」

 

「な………」

 

 絶句した俺の前に現れたのは、すごく性格がロリ化した映姫校長先生であった。

 




と、いうわけで第十三話です。

今回でこの話終わらせようと思ったけど、おもしろかったんで映姫校長先生登場させちゃいましたw

次回は優斗があわてる未来しか見えないですね。

ではまた!!

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