ULTRAMAN GINGA with GOD EATER   作:???second

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現在はリザレクションのプレイや他作品の執筆に伴い、次回の更新を最後に更新が遅れるか長期間の停止になる可能性があります。ご理解のほどよろしくお願いします…orz

短編にマブラヴ・オルタネイティヴとネクサスのクロスも1話だけ書いてみました。暇だったら読んでみてください。

にしても、ピター強かった…
時系列的に過去の話とはいえ、レイジからの引継ぎができなかった上に、5分前+回復アイテム0になるまで…燃え尽きました…よ…


暗躍者

「……」

ひとりでに稼動しているモニターの明かりのみで照らされた、暗闇に覆われた一室。

そこには一人の人物がダンベルを持ち上げながら筋力トレーニングをしていた。

映像には、テイルメイデンと交戦するウルトラマンギンガの姿が映されていた。最終的には実際に起こったとおり、ギンガの必殺技の前にテイルメイデンが木っ端微塵にされる光景が再生されていた。

「…やっぱ、小型アラガミとの合成じゃ話にならねぇか…」

映像を横目で確認すると、その人物は傍らの机に置かれたものを手に取る。

「にしてもあいつら…人をこき使いやがって…」

手に取ったものは、怪獣の人形だった。それも角を鼻の位置に生やした個体だった。

「まぁいい…どの道後悔させてやるぜ。俺が…最強の、■■■■■■なのだからな!」

 

 

 

鎮魂の廃寺。そこで戦う若者たちがいた。

部隊名は『極東支部所属第1部隊』。

最近新しく入った二人…ユウとコウタの二人だった。

討伐対象は、この日もコンゴウ。

コンゴウとは、大中小の内、中型種に分類されている猿型のアラガミだ。その名前の通り力があり、体表が小型のオウガテイルやコクーンメイデンと比べて硬くなっている。さらには空気弾を使うなどと、中距離戦も可能なアラガミだ。

行き成り入隊したての新人には強敵でもある。

だが…。

「ちぇすとぉ!!」

ユウの神機の銀色の刀身がコンゴウの尾を切り裂く。

『コンゴウの結合崩壊を確認しました!』

二人が、任務中のゴッドイーターが常に耳に装着する無線機からヒバリのアナウンスが聞こえる。見ての通りだ。

コンゴウの尾は切り裂く攻撃に弱い。

結合崩壊によって激昂したコンゴウから回転攻撃が放たれるが、即座にユウは装甲を展開、コンゴウのパンチを容易く受け止めた。

「コウタ!」

「りょうかーーーいい!!」

装甲でパンチを受け止めた衝撃を利用し、後方に退避したユウに応え、コウタがモウスィブロゥの銃口をコンゴウに向け、火属性の弾丸をぶっ放した。顔面に向けて放たれたその弾丸はコンゴウの頭に傷をいれ、結合崩壊を引き起こす。

『顔面の結合崩壊を確認、オラクル反応も落ちてます!

今です!止めを!!』

「了解!!」

顔を覆いながら苦しむコンゴウに向け、ユウは駆け出した。

「沈めええええええええ!!」

近づきながら、彼のブレードが捕食形態に変形、刀身から生えたアラガミの顎がコンゴウの体に食らいつき、食いちぎった。

「ゴオォォ…」

腰の辺りが大きくえぐられ、コアも抜き取られ、コンゴウは沈黙した。

 

 

 

「ミッション、お疲れ様でした。ゆっくり体を休めてください」

「はい、ありがとうございました」

ミッションを追えアナグラに帰還した二人。ヒバリからのねぎらいの言葉をもらい、早速部屋に戻ろうと階段を上った。

「リンドウさん、何してるんですか?」

階段を上ったところで、リンドウの姿が見えた。彼が座り込んでいたのは、出撃ゲートのエレベータ前。ユウとコウタの二人はリンドウの元に歩み寄ってきた。

「お、新人共!任務に行ってたのか?」

「はい、討伐対象はコンゴウでした」

まだ入隊して間もない二人が二人係とは言え、コンゴウを倒すことができた。上達が早いのか、それともまぐれか。いずれにせよ入隊したての新人の二人が討伐できたのは見事なことだった。

「ほぉ。コンゴウをやっつけたのか。そいつはすごいな!」

「そりゃもう余裕でしたよ!俺の銃とユウの剣!息ぴったりでしたよ!ってか、最強コンビじゃないかって思えるくらい!

家帰って妹に自慢できますよ!地球の平和は俺が守って見せる!って」

「おおいいねえ!その調子なら俺のデートも…」

「リンドウさん、余裕って言うほどのものじゃなかったですよ。すばしっこくて体表も思った以上に固かったから苦戦しましたよ」

ユウはそういってため息をつく。コウタはどこか誇張していたらしく、ユウ自身は苦労した様子がうかがえた。

「でも、まだ入隊して間もないのに、新人二人でコンゴウを討伐できるってなかなかのものだと思うわよ?」

「サクヤさん」

今度は区画エレベータの方からサクヤが姿を見せてきた。

「私はちょっと苦労したんだけどな。その才能、別けてもらいたいくらいね、ふふ」

「僕らなんてまだまだですよ。だから、後で訓練しとかないと」

「え…お前こんな時間まで訓練やってんの!?」

謙虚さ抜きに、正直に自分の未熟さを痛感しているとはいえ、今の時間は本来訓練を行う時間にしては遅い。真面目、というにはどこか度を越したユウにコウタは驚きを見せた。

「ユウ君、頑張るのはいいことよ。でも、あまり無理はしないでね?

神機使いは、優秀な人ほど早死にしやすから…」

これだけの真面目さにサクヤは危うさを覚え、寂ししげな表情を浮かべながら一つ警告を入れた。

「ほほぉ、それなら俺はまだ生きながらえることができそうだ」

リンドウがニカッと笑みを見せながら言った。

すると、階段を降りてすぐのカウンターにいるヒバリから彼らに向けて声が掛かった。

「第1部隊のみなさん。少しよろしいですか?」

「おう、どした?」

「ツバキ教官からの通達です。第1部隊には、ブリーフィングルームに集合してもらいたいと」

「わかった」

 

 

ブリーフィングルームに集められた第1部隊メンバー、リンドウ・サクヤ・ソーマ・ユウ・コウタ。

ルームには巨大モニターと階段式の客席が要されており、簡単に言えば一つの映画館と似た構造になっている。

照明の光ではなく、ほぼモニターから発せられる光のみで照らされたその空間にて、ツバキが待っていた。

「全員集まっているようだな。ヒバリ、画像を出せ」

「はい」

ブリーフィングルームにはヒバリも同行し、彼女はツバキからの命令でキーボードを操作し、モニターにある画像を出力する。

表示された画像には、頭に角…というより筒のような砲口を持つ魚のようなアラガミだった。

「明日のミッションでは、お前たちにはフェンリルから発注した任務に参加してもらう。

そこで貴様らにはこの中型種アラガミのコアを回収しろ。

コードネームは『グボロ・グボロ』。魚類に近い姿をしたアラガミだ」

「グボロ・グボロ…」

「偵察班によると、6体ほどの個体を海岸付近のビル街跡にて確認した。

お前たちはリンドウ隊長の指揮の下、これらのコアを回収してもらう。討ち損じるなよ」

鋭い視線を向けられ、リンドウたち第1部隊のメンバーたちは敬礼する。

「それと、連絡事項だ。このミッション終了後にこの第1部隊に新しい隊員を投入することになった」

「え!?」

「俺とユウが来たばっかりなのに、新人がまた来るんですか?」

さりげなく、続けて発表された連絡事項の内容にサクヤとコウタが目を丸くした。

「ああ、ロシア支部からの転属が決定された。それもユウ、お前と同じ新型の適合者だ」

「新型!?本当なんですか?」

新型神機というものは、いまだにその数も少なく、適合者も旧型神機と比べて人を選ぶ。それだけ貴重な新型神機使いが、またもう一人この支部に来るというのか。ロシア支部としても、新型神機を手放したくはないはずなのに、なぜすでにユウという新型ゴッドイーターがいる第1部隊への配属が決定されたのだろうか。

「では解散だ。時間までに出撃ゲートに集合するように。遅刻はするなよ」

ツバキはそう言い残すと、ブリーフィングルームを去っていった。

「新人かぁ…」

ユウとコウタに続き、さらにもう一人の投入。

妙だ。去り行くツバキを見送りながら、リンドウは腕を組みながら考え込む。

恐らく、ロシア支部から新型ゴッドイーターの転属が決められた要因は…。

(うちの支部長、か…)

原因の一つとして真っ先にヨハネスの顔が浮かんだ。彼はサカキ博士とともにフェンリル創設時からオラクル細胞の研究者として名を馳せ、フェンリル内でもその発言力は高いに違いない。

思えばおかしい点は他にもある。

ユウたちは先日の鉄塔の森エリアでのミッションで、怪獣を遭遇したものの、ウルトラマンの登場のおかげもあって辛うじて無事に生き延びた。その際、ユウは救出した難民の一段をなんとか助けたいと、支部長に直接相談を持ちかけた。普通なら考えられない。そもそも、私情を挟んでいるように見て取れる話に支部長が乗っかるはずがない。

だが、ヨハネスは現にそれを受けた。

それを聞いたリンドウは、ユウからの注文をヨハネスが受け入れたことに対してきな臭さを覚えていた。

(エイジス完成には、ヴァジュラのコアでさえ数千体も必要になるはずだ。にもかかわらず、極東の保護を拒否された集落の支援のために、貴重な資源を与えるなんざ支部長は何をお考えなのか…)

現在極東支部で進められている人類保護プロジェクト『エイジス計画』。その要である人工島エイジスは、ヒバリの計算によるとまだ完成まで0.07%分。小数点以下程度の度合いだった。

それにこのアナグラの防壁も、何度もアラガミによって食い破られているとはいえ、いずれ神機使いになるかもしれない貴重な人材でもある、極東支部の人々を守るためにも必要だ。

だからこそ、貴重なオラクル資源はたとえ欠片ほどであってもエイジスとアナグラ以外に回す余裕などない。

理由としては、いくつか想像がつく。

一つは、新たな人類保護区域を作ること、壁の外で生きる人々の中にいるかもしれない、優れた才能を持つ人材を確保できるようにすること。

もう一つは、貴重な新型神機使いであるユウからの信頼を勝ち取るため。その果てに…。

(……きな臭えな)

リンドウはタバコを吸いながら、今の状況に対する不信感を募らせる。

(確かめるためにも、次の『デート』…進めるか)

「リンドウ?」

「ん、ああ…なんでもねえ。次のデートのこと考えてただけさ。気にすんな。それよか、明日に備えて早めに寝とけよ」

顔を覗き込んできたサクヤの視線に気がついて我に返った。軽薄な台詞で誤魔化したものの、サクヤの憂い顔は晴れなかった。

 

 

 

「もう一人の新型かぁ…」

ユウは部屋に戻ってくると、どさっと音を立てながらベッドの上に寝転がった。

ツバキが言っていた新型神機使い、果たしてどんな人間なのか気になるのは確かだが…。

「どうした?疲れたのか?」

ユウの耳に別の男の声が聞こえてきた。

人形…ノルンのデータベースに記録された情報によると『スパークドールズ』だったか。その状態のタロウがベッドの傍らの台座に座った状態でユウを見ていた。

「いや、今度また新しい人が僕の部隊に配属されるって話だよ」

「ほぉ、新しい仲間ができるのか。よかったじゃないか」

「…うん」

仲間が増える、それは確かに喜ぶべきことのはずなのに、ユウはそれを素直に表せなかった。

「どうしたんだ?何か不満なのか?」

「別に新しい仲間が増えることに不満はないよ。でも、仲良くなれるかなぁ…ってちょっと不安なんだ」

ユウは少し前の自分を振り返る。あの時はフェンリルに対してあまり良くない感情を抱いていた。新型神機に適合、それがなかったら自分は今も外の人間だったに違いない。そして第1部隊という仲間と会うこともなかっただろう。そんな経緯でゴッドイーターとなったユウは、果たして今度やってくる新人と仲良くできるのだろうかと心配だった。

「それに、僕たちゴッドイーターは万年人材不足のようなもんだってリンドウさんたちから聞いてて、新型に関してはさらに数が限られている。なのに、僕とコウタの二人が入ったばかりで、貴重なはずの新型神機使いが入ってくるって、変じゃないかな?」

ユウ自身もリンドウと同じ疑問を抱いていた。こんな短期間中に、ユウが持つ新型神機とコウタが使っている…以前はツバキの使い込んだことで強化されきっている神機。その二人と二機が配属されたばかりで、またしても世界で貴重品扱いの新型が新たに投入。

「確かに妙だな…」

タロウも話を聞いて懐疑的な感情を抱く。

ユウに続いて二人目の新型ゴッドイーターの配属。果たしてそれが何をもたらすのだろう。

「でも、今の極東って他の地域に比べたら激戦区になってる。僕が変身して戦った奴らもいるし…理由としてはそうとも考えられるけど…」

そういってユウの脳裏に浮かぶのは、これまで戦ってきた巨大アラガミ…オウガダランビア、ドラゴード、テイルメイデン…いずれも強敵だった。

「奴らについてわかったことがある。

私と同じように、人形の姿…スパークドールズ化した怪獣にアラガミを融合させた存在だ」

「怪獣と、アラガミの融合…」

怪獣とは、タロウの話だと50mほどの巨体を誇るという。大型アラガミよりも遥かにデカい。

一方でアラガミは怪獣と比べて小さい。そう考えると怪獣よりも弱く考えられるが、アラガミのほうは怪獣よりも遥かに厄介な要素を持つ。それはやはり無尽蔵に増える繁殖力と再生能力、そして神機を除く従来の兵器で攻撃が奴らの体を構成するオラクル細胞の捕食特性のせいで、全く通じないということ。

もしこの時代に怪獣がスパークドールズにならずに生きていたとしても、アラガミに襲い掛かられたら肉のいっぺん残されずに捕食されてしまうに違いない。そしてアラガミは捕食したものの特性を吸収する。そうなったら、今まで自分がギンガとして戦ってきた超巨大アラガミのできあがりだ。

しかも、アラガミがスパークドールズを喰らって進化をしたら、これまでウルトラマンとして戦ってきたあの怪物どもの出来上がりだ。

「それだけ巨大なら危険だし、後世に伝えないといけないのに、今の時代じゃ僕を含めて誰も怪獣のことを知らない状態だなんて…」

「ユウ、頼みがある」

今のままが続けば、きっと予想以上の不味い事態に直面する。、そう思っていると、タロウがユウに向かって改まってあることを告げた。

「私も次からのミッションに連れて行ってほしい」

「タロウ…?」

「この姿では確かに私はかつてのような力を振うことはできない。悔しいが足を引っ張るかもしれない。

だが、それでも私も『ウルトラマン』なのだ。何もできずここで帰りを待っていても意味はない」

この先も強大な敵が現れるに違いない。そうなれば、まだウルトラマンになりたてのユウ一人では対処しきれない可能性が高い。

「現場では主にサポートに回ることになるに違いないが役に立って見せる。頼む」

人形になってしまい、己の無力さにさいなまれる人はもう別れなくてはならない。自力で元に戻れなくても、できることはあるのだ。例えば、目の前にいるまだダイヤの原石でしかないこの若者を指導する。かつて光の国でやったことと変わらない。

「…わかった。僕もまだ立ち回りがなってないから、ちょうど実戦でのアドバイスとか欲しかったところなんだ。

頼むよタロウ」

「あぁ。ありがとう…。だがユウ。

私は元々光の国では教官と勤めていたからな。新人指導については厳しくいくぞ」

そう言ってジロッとユウを見るタロウの視線は、人形とは思えない凄みがあった。

「お手柔らかに…」

もしかしたらキャリアに関してはツバキ以上かもしれない。

まるで父親に睨まれて縮こまる息子のごとく、ユウは冷や汗をかいた。

 

 

「…そうか、今は中国支部を経由してこちらに向かっているのか」

支部長室。そこではヨハネス支部長が携帯端末を耳に当て、誰かに連絡を取りつけている最中だった。

「で、『彼女』の調子はどうだ?」

『状態は至って良好です、支部長。計画に支障を起こすことはないと確信しております』

「わかった。わかっているとは思うが手荒には扱うなよ。彼女はデリケートなのだからな」

『大丈夫です。私めはしっかりをわかっておりますから。

到着も明日の予定です。急いで連れてきます』

「それでいい。では、頼むぞ」

最後にそういい残し、ピ…とヨハネスは端末の通信を切った。

「人類を救うためなら、アラガミだろうと誰であろうと、私の目的の邪魔はさせん」

そう言ってヨハネスが眺めたのは、この部屋の壁に掛けられた一つの絵画。絵の中には、津波の押し寄せる嵐の中、荒れ狂う水面の上に浮かぶ1枚の大きく描かれている板があった。

「たとえ、その犠牲が…どれほど大きなものになるとしても」

 

 

 

次の日…

ユウは起床し、配属されてから常に着こむフェンリルの制服に着替えて部屋を出る。この日のミッションはグボロ6体の討伐。

先日のようにコウタと二人じゃとても無理だが、リンドウにサクヤ、ソーマも同行する。さらに今回からは密かにタロウもユウと行動を共にするようになった。心配はいらないはずだ。

食堂のカウンターに座り、パンやスープと言った食事にかかると、テーブルの向かい側に見覚えのある人物が座ってきた。

「やぁ、ユウ君」

「エリック」

座ってきたのは、エリックだった。でも彼一人だけじゃなく、もう一人裕福そうな少女もいる。

「その子は?」

「あぁ、この子が前に言ってた僕の妹、エリナだ」

この子が…。以前のミッションでエリックは死にかけたときに妹らしき女の子の名前を口にしていたが、この子がその話に聞く妹さんなのか。

「へぇ、かわいい子だね」

「ふふ、そうだろ?…でも、手を出さないでくれよ?」

「そんな気はないから安心して」

妹を褒められたことに鼻が高くなるエリックだが、直後に凄みある視線をサングラスの奥から研ぎ澄ませる。誤解がないように言うが、ユウは単に美貌を褒めただけで決してそれ以上の感情があるわけじゃない。要はロリコンでは決してない。

しかしこのエリックさん、意外にシスコン気質があるようだ。

「お兄ちゃん、この人が前に話してた人?」

裕福そうな少女、もといエリナは首を傾げながら兄に問う。

「ああ、命の恩人さ」

「エリック、僕はただやみくもに出ただけで…実際に助けたのはウルトラマンなんだ。僕じゃない」

そう、ギンガがいなければエリックを助けることなどできなかった。だから実際にエリックを助けたのは自分じゃなくて、ギンガだ。謙虚さと事実を含めた返答を返したが、エリックは首を横に振ってそれを否定した。

「いや、君も十分命の恩人だよ、ユウ君。君のその頑張りがウルトラマンを呼んでくれたに違いない。僕はそう思ってる」

予想を超えた答えだった。あまりに予想外だったのでユウは目を丸くしていた。

「ありがとう、お兄ちゃんを助けてくれて」

エリナもエリックのユウに対する態度に習い、兄を救ってくれたことへの感謝の言葉を告げた。

「いや…でも、助けたのは…」

「なんだなんだ?謙虚さで自己アピールってか?」

ふと、そこへ嫌味ったらしげな言葉が飛んできた。

入口の方を向くと、帽子を被った赤紙の短パンの少年がこちらを見ていた。

「よぉエリック。新型とずいぶん仲がいいな」

「…シュン」

来たのは第3部隊の小川シュンだった。しかし、今の喋り方がいかにもいやにねちっこくて、不快感を促してくる。

「よくもまぁ無様に戻って来たもんだぜ。華麗に戦うとか豪語してた割に、結局何にもできずに帰ってきやがった負け犬風情が。

噂のウルトラマンに止めを任せて逃げ帰って来たんだろ?」

「…!」

その一言に三人はカチンときた。寧ろ生き延びたことは喜ばなければならないのに、この言いぐさは何事だ。

「新型、お前…リンドウさんとこの第1部隊だったな。よかったじゃねえか。逃げる回数が多い分生き残りやすくてよ」

シュンは前々からこんな不遜な態度をとることが多く、もう一人…金銭面のトラブルが多いカレル共々、人格面については低評価だった。

三人の不快感に構うことなく、シュンはニヤニヤと笑い、今度はユウに対しても侮蔑的な発言を取り、エリナとエリックは露骨に不快感を覚えた。

「エリック!また食われかけねえように気を付けとけよ!ただでさえお前雑魚イんだからな」

暴言を吐かれた際、エリックは思わず腰を挙げそうになったが堪えた。代わりに、握り拳をシュンの見えないところで握っていた。

「…何もできなかった?それは誰情報なんだ?」

しかし代わりに、怒りを滲ませたユウが腰を上げてシュンを睨み付けた。

「エリックは何もできなかったなんてことはなかった。寧ろ、ウルトラマンを助けて見せたんだよ」

先日の戦いのことを振り返りながら語る。あの時、ギンガに変身したとはいえ、テイルメイデンの尾による攻撃に苦戦を強いられた。その時、エリックの放った弾丸がギンガの窮地を救った。その点は救われた側としては無視できない。

「なんだよ新入り、てめえ文句あんのか?ウルトラマンだかなんだか知らねえけど、あんな化け物に助けられたことを恥とも思ってねえのか?バッカじゃねーの?」

しかし現場に居合わせていなかったシュンにとってそんなことはどうでもよかったし、知ったことではなかった。不遜な態度をまるで崩そうともしない。

「ウルトラマンは化け物なんかじゃない!いい加減なことを言うな!」

今のユウにとってギンガもタロウも恩人でもある。それとアラガミと同列に数えられるのは、たとえ相手が事情を知らないとはいえ、許し難いことだった。

「なんだとてめえ…その生意気な口のきき方…それが先輩に対する態度かよ!気にいらねえな!新型だからって調子に乗ってんのか?え?」

まるで怯む姿勢を向けない。表そうともしない。自分より上に立った気でいるような態度にシュンも不愉快さを覚えた。

「仲間を平気な顔で罵倒する先輩に垂れる礼儀はない!」

「こ、この野郎…」

舐められた態度をとられているとでも思ったのか、格下に見ている奴からいいように言い返されていることが我慢ならないのか、シュンはこめかみをひきつらせながら、今度こそユウに殴りかかろうとしたときだった。

「なにしてんだ、シュン」

その一言でシュンは拳を止めた。振り向くと、今度はシュンと同じ第3部隊の二人、カレルとジーナの二人が顔を見せてきた。

「ち…ったく、新型が気に入らないからって下手な喧嘩売りやがって、時間を無駄にしているってことがわかってるのか?そしてそれが金をドブに捨てるのと同義で…」

「…あ~あ~!!わーったよ!ったく、時間と金なんざ関係ないだろうが…」

ユウに向けて振りかざしかけた拳を下ろし、カレルたちの元に歩いた所で、ユウたちの方を振り向いた。

「新入り。新型だがなんだか知らねえけど、調子に乗んなよな!てめえなんざ所詮、レアもの担いでるだけの青二才だからな!」

捨て台詞を吐き、そのまま食堂から歩き去って行った。

(…お前も青二才だろうが。古株の癖にまだコンゴウに苦戦してるくせに)

口に出さなかったが、カレルはシュンに対して呆れを覚えていた。

「何よ!口だけの癖にお兄ちゃんたちを馬鹿にして!大体調子に乗ってるのはどっちよ!」

一方でエリナはシュンに対して凄まじくキレていた。兄貴が無理をしてまで妹を守ろうとする気概を持っているのだ。兄を馬鹿にされて怒らない妹では決してなかった。

「ごめんなさいね。昨日からシュンは気が立ってるのよ」

しかし、逆にシュンに対してジーナがフォローを入れるようにユウたちに言葉をかけてきた。

「なにかあったんですか?」

「ウルトラマンが現れてから、居住区の方で…ね」

「ゴッドイーター不要論を掲げる奴が現れ始めたのさ。

ウルトラマンさえいれば、ゴッドイーターなんか必要ないとか抜かしてな」

やれやれと言った感じでカレルが続きを述べた。

「それで、シュンは…」

「でもまぁ、結局褒められたことじゃないわね。結局はただの八つ当たりだもの」

わざと自分よりも腕が劣る、戦果の小さい奴を見下して自分が優位に立った気になる。それで自己確立しているのかもしれない。とはいえ、それではジーナたちの言う通りだ。

「不要論を掲げた連中も馬鹿な奴らだがな。あの巨人がまだ味方かどうかはっきりしてもいないのに、俺たちを早速不用品扱いするとは…後で後悔しても遅いぞ。だが…」

カレルは視線をユウに向け、一つの警告を突き付けた。

「シュンの言うことにも一理あることは頭に入れておけ」

「え?」

「新型だからって調子に乗らない方がいいってことだ。何せ、お前は旧型から妬みの視線で見られがちだからな。

っと…時間か。邪魔したな、新型」

時計を見て、何か時間が来たのか、カレルもユウたちから視線を背け、食堂を後にした。

「これから私たち第3部隊はエイジスの警護に行くの。あそこは大事な場所だから」

ジーナが、カレルの確かめた時間の理由を教えた後、朗らかな笑みと…どこか不思議な色気を孕んだ声で「じゃあね」と一言声をかけた後、カレルに続いて食堂を出た。

(ウルトラマンの存在が、必ずしも良かったわけじゃない…か)

シュンが自分たちに向けた苛立ちを促す悪口、その根元がおそらく、新型ゴッドイーターである自分と、ゴッドイーターよりもはるかに強い力を持つウルトラマンギンガに対する妬みなのかもしれない。シュンはああ見えてリンドウたちほどじゃないにせよ先輩の一人だ。同時にゴッドイーターとしての誇りもきっとある。それを脅かされたり蔑ろにされて焦ったのかもしれない。

まぁ、最も…ユウもフェンリルに保護された時の一件ですぐにギンガに頼ることは避けるよう心がけている。皆にとっては新型神機のことでえばるなとは言われているが、調子に乗る乗らないについてはどちらも同じこと。気を抜かないようにしなければ。

「…と、ところで…今日の任務はどこにいくつもりなんだい?」

空気が悪い。無理やり違う話題に切り替えようと、エリックがこの日ユウが受ける任務について尋ねてきた。

「あ…あぁ、うん。今日はグボロ6体を第1部隊全員で当たることになってる」

「グボロか…奴らは炎と雷に弱い。刀身とバレットはそれに伴ったものを用意することを勧めるよ」

「ありがとう…」

「神機の刀身の取り換えについては、整備班のリッカ君に言えばいい」

「わかった」

その後も食事をとりつつ、ユウはエリックからいくつか心強いアドバイスを受けた。

「御馳走様、それじゃ…」

「あぁ、ユウ君。ちょっと待ってくれ」

食事を終え、食器を片づけようとしたところで、エリックが声をかけてきた。

「ちらっとだけでもいい。ソーマのことも見ておいてほしいんだ」

「ソーマを?」

エリックの言葉に首を傾げていると、タロウの声が聞こえてきた。

(そのソーマという青年についてだが、こんな噂があるのを耳にした)

実は、ユウの制服の胸の内ポケットに、タロウが収められている。そこからテレパシーを通して話しかけているのだ。

(タロウ、噂って?)

(噂によると、彼には『死神』という悪名が付いている。

彼とミッションを同行した者は、『死ぬ』というジンクスがあるんだ。あのシュンやカレルというゴッドイーターも同じ目で見ているそうだ)

それを聞き、ユウはこの前のミッションでソーマが言った言葉を思い出した。

 

――――死にたく無かったら俺に関わるんじゃねえ

 

あれは、そう言う意味意味だったのか。自分が他の誰かの近くにいたら、その人が死ぬ。それをソーマ本人も気にしているから、わざと他人を突き放すような言い方をしているのか。

死神だなんてただの噂だし、ソーマもリンドウにつぐ長年のキャリア故に高難易度の任務を受けることが多かっただけだ。それを誰かが勝手に、自分たちの未熟さ、運の悪さをそっちのけに彼を悪く言っている。ソーマもソーマで、否定も肯定もしない。他人をうっとおしがるように距離を置いている。

酷い話だ…ソーマは何一つ悪くないのに。

(…でも、どこで情報仕入れたんだ?)

(君が毒で一時医務室に運ばれた時に見舞いに来ただろ?その時にな)

(…迂闊にうろつかないでよ、怪しまれるから)

人形が廊下で一人勝手にうろついている。知らない人か見れば怪奇現象にしか見られない。ソーマのケースとはまた違った呪いを想像させてしまう。

(わかってるさ)

タロウとて、自分が動く人形であることが他人に知られたらことだとは承知の上だ。

「放っておくと一人で勝手をやらかしてしまいそうだし、彼のような孤独を好む人間にこそ、たとえ彼が他人を疎ましく思っても、誰かが一緒じゃないといけないと僕は考えている」

「…わかった。エリックがそこまで頼むなら、見ておくよ」

エリックの言葉にも一理あるだろう。ソーマのことは突っぱねられた態度を取られたとはいえ、仲間だと思っていたい。エリックからの頼みを断ることはなかった。

「お兄さん、頑張ってね!」

「うん、ありがと、エリナちゃん」

最後にエリナからの励ましを受け、ユウは食堂を後にした。

この日からは、心強い先人でもあるタロウも連れて。

 

 

 

エリックからのアドバイス。それに習ってユウは神機を調整してもらうために、エレベーターで神機保管エリアに降りてきた。

「ほぉ、ここで神機を保管しているのか」

ユウの胸のポケットからわずかに顔を出したタロウが周囲を見渡した。ミッションに出撃しないゴッドイーターたちの神機が、専用のアームに乗せられ、待機状態で収められていた。その中には、自分のも含め、第1部隊みんなの分の神機も納められている。

「しかし、君はなぜここに来たんだ?まだ集合まで時間が空いていると思うが」

「それまでの間に、刀身パーツの交換とバレットの用意を整備班の人たちにしてもらおうって思ってね。

そろそろ属性とかを気にした方が生き残りやすいって思ったんだ」

「うんうん、いい心がけだね。感心しちゃったよ」

「わ!」

行き成り後ろから声をかけられ、ユウは素で驚いた。振り向くと、頬に黒いオイルの線が引かれた少女がいた。灰色のツナギに、腰の工具が詰まったホルダーからして、整備士のようだ。

「ああ、ごめんごめん、脅かしちゃった?」

驚いたユウを見かね、少女はちょっと苦笑いを浮かべる。オイルのせいで少しわかりにくかったが、よく見ると整備士というごついイメージのある仕事をしている割にかわいらしい顔をしていた。

「えっと…君は?」

「私?私は整備班の楠リッカ。よろしくね、新型君」

にこっと笑みを浮かべ、整備班の少女『楠リッカ』は手を差しだす。ユウも手を出し、彼女の手を握り返した。

「って…僕をもう知ってるんですか?」

「それはもちろん。新型神機使いなんてこの極東には君一人だけなんだから。ヒバリやルミコさんからも何度か聞かされてるから」

新型配属に伴い、新型神機の適合者であるユウの噂はすでにこのアナグラ内に広まりつつあったようだ。自分が思っている以上に有名人になっていたユウは、奇妙な複雑な思いを抱く。

「ところで、さっき誰かと話してた?君、今一人だよね」

「え!?」

(む、迂闊だったか…!)

しまった。タロウとの会話をちょっと聞かれていたらしい。タロウの存在が気づかれていなかったのは幸いしたが。タロウもユウの胸ポケットに既に顔を隠していたが、内心焦っていた。

「え、えっと…今日実は用があってきたんだけど…」

「??」

リッカは行き成り話を切り替えてきたユウに対して何だったのだろうと首を傾げていたが、深く追求することはしなかった。

「用って、もしかして神機のことで?」

「うん、これからグボロ6体を討伐することになってるんだ。炎か雷のバレットと刀身パーツを用意して欲しいんだけど…頼めるかな?」

「もう前もってグボロの弱点も調べてたんだ」

「これも生き残るためだからね。といっても、教えてもらってたんだけどね」

「真面目だねぇ…ブレンダンさんみたい」

「ブレンダン…さん?」

あまり聞きなれない名前に、ユウは誰のことだろうと首をかしげた。

「第2部隊の副リーダーみたいな人かな。流石に彼みたいに堅くは無いけどね」

聞いたところ、結構堅物な人のようだ。

「じゃあ、神機の刀身パーツをすぐに取り替えるから、ここで待っててね」

リッカは神機を納めているアームの操作スイッチを操作する。すると、ユウの神機…ブレードを固定していたアームが倒れ、壁に開けられた穴から伸びていたコンベアにつなげられ、そのまま空港でベルトコンベアに乗せられた荷物のように、壁に開けられた穴の中に、アームごと吸い込まれた。

「エレベータから見てすぐ左右の扉の先は整備室になってるんだ」

「へぇ…」

本来ならすぐに手にとって持ち運んだ方が手間が掛からないものだが、神機は人口で作られたアラガミだ。適合者以外が触ると、握った人間を遠慮なく捕食する。だからリッカたち整備班は神機をこうして、オラクルリソースを素材に作られた機械を用いて整備室に運び、整備に当たるのだ。

「あのさ、僕も整備されているところ見てもいいかな?」

「あ、うん。いいよ。でもどうして?」

「昔から物を作ったりすることには興味があるんだ。それに神機とは長い付き合いになると思うから」

「ふーん…」

リッカは面白いものを見ているように、ユウの顔を凝視する。

「な…何?」

年頃の女の子から凝視されるという、慣れることはないであろう事態にユウは戸惑う。

「君は、神機を大事に使ってくれそうだね。なんか安心した」

そう言って彼女はにこっと笑う。今の台詞を聞く限り、彼女は自分の仕事を誇り、そして扱うものに対しても愛着を持っているようだ。

「じゃあ、早速取り掛かるね。あ、でも整備中はあんまり近づきすぎないでね?危ないから」

 

それから数分後…。

 

整備室にて、刀身パーツを取り替えられた自分の神機を見て、ユウはほおぉ…と目を輝かせた。

これまでつけてた銀色の刀身がしっかりと、違う色の刀身に取り替えられていた。新しい刀身の色は、少し刃の部分が緑っぽくなっている。

「君は『ブレード』を使ってたみたいだから、今回はこの『放電ブレード』を刀身に持って言ったらいいよ。

まだ配属された間もないと思うし、今日はじめてグボロを相手にするんでしょ?使い慣れているタイプのパーツにしておいたよ。っと、それと…」

さらにリッカは、整備室に置かれた机の引き出しから、いくつかのバレットと、さらにスタングレネードをつけてユウに差し出した。

「スタングレネードと、ご注文の火・雷のバレット。大事に使ってね。スタングレネードも…はい、おまけ」

「ありがとう、リッカさん」

これなら今回も無事に生きて帰れる自身がある。最も、アラガミと怪獣の合成生物が現れない限りでの話しだが。

「もし炎属性に耐性のあるアラガミの討伐任務を受けたら、迷わず刀身パーツを取り替えに来てね」

といっても、あまり神機のパーツを変える人ってめったに見当たらないんだけど、とリッカは最後に付け加えた。彼女によると、既に使いなれば神機とは違うパーツに取り替えると、神機の重さや使い心地に違和感を覚えやすいというらしく、ユウのように敵の特徴と属性に合わせて神機のパーツを取り替えるようにしているのは珍しいようだ。

「そういえば、噂で聞いたんだけど…新しい新型がここにもう一人来るって本当?」

ふと、リッカが、先日ユウがツバキから聞いた連絡事項のことを尋ねてきた。

「みたいだよ、ツバキ教官の話だと」

「新型が二人も同じ支部になんて、今の時期だと他の支部じゃきっとないことだよ。やっぱり、今の極東の危険度が増してきたからかな?

君も知ってるでしょ?この前から、君も関わってきた、あの巨大なアラガミたち」

「……」(……)

そういわれ、ユウとタロウの脳裏にまたも、あの巨体を誇る…怪獣とアラガミの融合生物たちの姿が浮かぶ。

「でも君ってすごいよね。あんなすごいアラガミたちと何度も遭遇してるのに、ちゃんと生きて帰ってきてる。それも、新型だから…なのかな?」

「違うよ。ウルトラマンがいてくれたからだ。運が良かった、ただそれだけなんだ」

もし、ウルトラマンギンガがいてくれなかったら、自分はきっとこうしてたつことは無かった。

どうも噂になるくらい新型神機は注目されているようだが、ユウ自身は決して新型神機使いであることを驕らなかった。

寧ろ、新型神機使いなんて、アラガミたちからみれば、旧来の神機使いに毛が生えた程度かもしれない。少なくとも、今の自分はそうだ。

「でも、リンドウさんから言われてる命令はちゃんと守れてるって事だよ?」

パーツの取替えを終わらせ、リッカは操作盤を用いてユウの神機をベルトコンベアに乗せ、元の保管庫の方へと向かわせた。

「私、数年前からにこの仕事についてるけど時々持ち主を喪った神機を見るたびに悲しくなるんだ…だから、現場でピンチに陥ってたって聞いたエリックが生きて戻ってきたときは、本当に安心したんだ」

リッカの視線がそのとき、ユウの神機に移っている。彼女は持ち主が死んだ神機の整備も行ってきている。その度にやるせない思いを抱いてきたのかもしれない。

「ユウ君、情けなくてもいい。とにかく生き延びてね?少しでも長く生きてきた方が誰にとってもずっといいし…」

視線をユウに移し、切実な願いを彼女は口にした。

「…大丈夫、死ぬつもりはないよ。僕にだって、やりたいことはあるんだ」

それに対してユウは、深く頷いて決意を新たにする。

やりたいこと…いつか夢をかなえるために、そして守りたいと思った人たちを守るために、神機を振るう。

「…っと、もうすぐ時間か。じゃあリッカさん。そろそろ僕は集合時間なんで」

「気をつけてね。ちゃんと生きて帰ってくること、いい?」

「了解」

神機のこともそうだが、この人は神機使いのことも気を遣ってくれる。仲間として仲良くしていけそうだ。ユウはリッカに強い好感を覚えた。

 

 

「ここだな…」

現場は、海沿いに立つ岩山の上に建設された施設の跡地。すでにその施設は長年放置され、潮風に当てられたこともありすっかり錆びついた色に染まっていた。

しかし、1番乗りだったのはユウたち第1部隊の誰でもなかった。

奇妙な格好をした、妙な男だった。

腕には、なぜか買い物籠と首から財布をぶら下げている。傍から見たら変人と見なされてもおかしくない。

「さて、今度の実験の結果はいかほどのものになるかな?

俺を馬鹿にしやがる連中も、俺が独自でやっていることにも驚くと思うと…くっくっく」

だが、奴には一つだけ見逃したくても見逃せないものを持っていた。

籠の中からわずかにはみ出していたもの…

そこには、鼻の先がドリルのようになっている怪獣の人形だった。

 

 

同じ頃…。

「人形となって目覚めた後も見たものだが…すっかり、荒れ果ててしまっているな」

タロウは、ユウの胸ポケットから見える荒れてしまった地球の景色に、どうしても慣れるようなそぶりは無かった。ずっと守り続けていたいと思っていた、もう一つの故郷、守るべき存在。それらが全て喪われてしまった空虚な世界。哀愁を漂わせてしまう。

「タロウが活躍していた頃の地球…僕も見てみたかったな」

そのときの時代は、今と比べていったどれほど栄えていたことだろう。一体どれほどの人が、どんな夢を馳せながら幸せに暮らしていたのだろう。

ポツッとぼやいていると、後ろからとんと背中を叩かれた感触を覚えた。

「わ!」

「ほら、何独り言呟いてるの。そろそろミッションを始めるわよ」

「は、はい…」

声をかけてきたのはサクヤだった。タロウのことは誰にも悟られない方がいい。たとえ信頼に足るこの人に対してもだ。

「それじゃぁ見せてやろうぜ!俺たち最強コンビのコンビネーション!」

一方でコウタはテンションがあがっている。どうもサクヤと言う美人が同行してくれることに、彼はたびたびテンションが上がる。思春期少年らしいが、動機が不純だ…。

「確認しとくが、対象はグボロ6体だ。

ここは二人一組で行くぞ。サクヤと新入り、コウタとソーマ、俺が単独の組み合わせだ」

さて、早速ミッションに掛かろうというところで、

「一人で平気?」

「サクヤぁ、俺はこの仕事長くやってんだ。単独でヴァジュラとやりあったことなんざ腐るほどだ。もう慣れたよ」

「ヴァジュラを一人で…」

ゴッドイーターでもヴァジュラの相手は手を焼くことに違いない。しかしリンドウはたった一人でそれを撃破した。一体どれだけ長く、そして熾烈な戦いを繰り広げたか見当もつかないものだ。

「そういえばリンドウさん」

「ん?なんだ?」

ふと、ユウは何かを思い出したように顔を上げ、リンドウに一つ問いかけた。

「以前コクーンメイデン討伐の際、ソーマが神機で敵を捕食した際、体が光って…そうしたらいきなりパワーアップしたような現象が起きてましたけど、あれは…?」

「あぁ、あればバースト状態って奴だ。

アラガミから捕食したオラクルエネルギーを、神機と腕輪を介して取り込むことで、文字通り一時的なパワーアップが可能だ。

これは接近戦型の神機じゃないと搭載されていない機能だ」

「へぇ、そんな機能もあったんですか。いいなぁ…」

自分の意思でパワーアップができるというものだ。

「でも、いくら自己強化できるからって突っ込みすぎるなよ。あれ使ったって無敵なわけじゃない。

これまで何人か、バースト状態になった途端調子に乗って突っ込みすぎたせいで、アラガミに食われた連中もいやがる。

シュンもそのせいで一度死に掛けたしな」

「うわ…」

(あぁ…あの人か…)

バーストになって調子に乗ってアラガミの餌になる。いやな構図だ。それを聞いて二人はゾッとする。それにして、バーストしたからって…シュンの単純な性格そのままというか…。

「まあ、死なない程度に頑張っていきますよ。僕だって死にたくないですから」

「うし、その言葉忘れんなよ。

とにかくちゃちゃっと終わらせてアナグラに帰るぞ」

死に急ぐ気はないと答えたユウのその言葉を、リンドウは信じることにした。第1部隊は隊長となったリンドウの指導もあって死亡率が他の隊と比べて著しく0に近い。このまま0に限りなく近い、いっそ0を目指していきたいものだ。こいつらが笑って生きて、自分たちの祖先のように安心して当たり前だったであろう平和な日常を過ごすことができるように。

 

 

サクヤとペアになったユウは、彼女とともに廃墟に足を踏み入れた。

こうして近くで見ると、本当に酷い有様だった。長年潮風に吹かれ偏食したのもあるが、アラガミが食いちぎった後である穴があちこち開いている。それが余計に、今の時代の過酷さを物語らせた。

サクヤが高台からステラスウォームによる弾丸を連続発射、グボロは魚類とは思えない動きで地面を這いながら避けていく。

「ユウ君、陽動!」

「了解!」

ユウは神機を銃形態に変形、グボロに向けて雷属性の連射弾を発射した。

弾丸の属性は炎、グボロには有効な属性だ。炎の熱で体を焼かれるグボロは悲鳴を上げる。

すると、グボロは標的をユウに変え、突進を仕掛けてくる。だが、その動きはユウには見切られていた。横にステップしただけで、彼はグボロの突進を回避し、新しい刀身『放電ブレード』を搭載した神機を振り下ろす。

リンドウたちの話だと、こいつらは元々水生なのか、陸上での動きは速くはない。正面からの突進に気をつけさえすればどうとでもなるそうだ。

側面のひれを切り付けられ、もだえるグボロ。刀身の属性も弱点の雷属性ということもあってかなり堪えたようだ。

グボロが野太い雄叫びを上げ、顔の半分を占めるほどの大きな口を開いた。突進と同時にユウを丸呑みにするつもりのようだ。

「ユウ、来るぞ!!」

タロウの声が響く。

ユウは捕食形態を展開、神機をグボロのほうへ突き出す。神機から生えたアラガミの頭は、グボロの口の中へと突っ込んだ。ユウの神機は必死にグボロの中に食らい付き、口に何かをくわえた状態で引っこ抜かれた。同時にグボロは口から血を吐きながら停止した。

「か、かなり強引に行ったな…」

「コアを摘出さえすれば、アラガミは二度と動かないみたいだからな。すぐに終わらせるならそれに越したことはないよ」

神機がグボロのコアを取り込んだのを確認し、ユウは神機を捕食形態からもとの剣形態に戻した。

「ユウ君、コアは取り込んだ?」

高台から飛び降りてきたサクヤに、ユウはただ一言、「はい」と頷いた。

「ノルマはもう1体よ、さ…行きましょうか」

「はい!…あ!」

すぐに目的の2体目のグボロを探そうとしたが、そのときユウの目に、ビルの3階の中をうろついている、一匹のオウガテイルが目に入った。

「サクヤさん、オウガテイルが…!」

「ユウ君」

すぐに倒さなければ。個々からの距離だとサクヤのスナイパーの方が有効だと考え、すぐに彼女に射撃を頼んでみたが、サクヤは意外にも首を横に振った。

「私たちの今回の討伐対象はグボロだけよ」

「で、でも!」

また、自分がギンガに始めて変身したときのように、突然変異で巨大化でもしたらことだ。それに、そうならないにしても奴を野放しにすれば、防壁の外で生きる誰かに牙を向くに違いない。そうなる前にも奴を討伐するべきだと主張したのだが、サクヤは首を横に振って許可しようとしなかった。

「回収できる素材の数にも限界があるの。それに何より、無駄な戦闘でその身をわざわざ危険に晒すわけにいかないの。どんなに優れた神機使いでも、油断してオウガテイルに食われることだってあるんだから」

「……」

サクヤの言い分も間違っていない。いや、こちらの方が正しいのだろう。無理に藪をつついて死を招くようでは元も子もない。

「いたわ!」

サクヤが頭上を見上げる。グボロが近くの建物の屋上を徘徊していた。二人はそのすぐ隣のビルを駆け上り、グボロたちが下の方角に見えるまでの階まで直ちに追っていった。

屋上に上ると、すでに2体のグボロがそこにいた。

(2体…)

すでに1体を撃破、残ったノルマは後1体なのだが、だからといって相手にしないわけにいかない。

「ユウ君、さすがに2対1じゃ、前衛があなた一人では無理があるわ。リンドウたちが来るまでここで待機しましょう」

「了解…」

ここで逃げられぬよう、せめて銃形態に切り替え、ユウはリンドウたちとの合流を待つ。

「リンドウさんたちは無事でしょうか?」

銃を構え、屋上のグボロたちを監視しながらユウが口を開く。

「あれでも私たちの隊長だから心配ないわ。

といっても、いつも大雑把な命令ばかりだから、たまに上官らしいこと言えばいいのにね」

「そう言うの苦手そうですけどね、リンドウさんのことだから」

「それもそうね」

ユウからの、大雑把な人となりのリンドウに対する見解を聞いてサクヤは苦笑する。しかし

「でも心配なのって、僕じゃなくてサクヤさんのほうじゃないですか?」

「へ?」

「仲がよさそうだし、気づくとリンドウさんを心配そうに見てるし」

ちょ…!?と会話を密かにユウの副のポケットから聞いていたタロウは突っ込みを入れかけたが、かろうじて喉のうちにとどめておいた。そんなタロウの心情など知らずくすくすと笑うユウに、その言葉の意図を察知したサクヤは顔を赤らめた。

「な、な、何を言ってるの!そう言う意味じゃないわよ!」

「僕まだ何も言ってないですけど?」

そう、ユウは何も言っていない。断じて『実は恋人ですか?』などとか言っていない。

「んもう!大人をからかうんじゃないの!」

まんまと引っ掛けられ、サクヤはユウからそっぽを向いた。年上のお姉さんらしさなどなく、まるで子供のようにも見える。

この神薙ユウという青年、真面目な優男のように見えて結構相手をからかうノリもあるのだ。

『こら、ユウ。あまりそのようなことは聞くものじゃないぞ』

タロウがテレパシー越しに指摘してきたところで、二人はあるものを目撃することになった。

「サクヤさん、あそこに誰かいませんか?」

「え?」

もしかしてリンドウたちが来たのだろうか?と思ったが…。

ユウが指を指した方角は、殺気まで監視していたグボロたちのいるビルの屋上。そこにはさっきと同様グボロ二匹が瓦礫を貪っている。だが、グボロたち以外に何かがいるのが見えた。

何か、妙な格好をした人物がそこにいた。

「人…かしら?」

「人?」

確かに、二足歩行でうろついているが…なぜかユウはグボロの周りを徘徊しているその人物が『人間ではない』気がした。

いや、できれば人間であって欲しいと切に願いたい格好だった。

見た目は…全身ボディラインに密着しきったパッツパツのタイツに、クセのある髪の目立つ妙な細身の男。

傍から見たら、まさに『変人』にしか見えない。右腕に通してある買い物籠がさらにシュールだ。

「とりあえず助けてみますか?」

「そうね…ユウ君、悪いけどお願い。援護するから、彼をここに連れてきて。もちろんグボロはリンドウたちが合流するまで倒さなくていいから」

なぜこんな場所に人が?とかは後にしよう。

ユウはグボロたちの徘徊するビルの屋上に飛び降り、人影の元へ向かう。

「グルオオオ!!」

が、やはりグボロたちがユウの存在に気づく。

(っと、そうだ。こいつらがまだいたんだった)

とはいえ、心配は無用。こんなこともあろうかと、ミッションに持って来た者がある。

リッカから出撃前にもらったスタングレネードだ。早速それを投げつけると、まばゆい閃光が瞬き、グボロたちの視界を奪い去った。

光が晴れた。グボロたちはまだ目を傷めている。

「すいません、ここは危険ですから早く…」

早速避難を促したユウだったが、奇妙な人物が振り返ったとき、息を呑んだ。

 

「なんだてめえ…?いきなり変な光だしやがって」

 

その男の顔を見て衝撃を覚えた。

(な、なんだ…この人は…?)

格好からして怪しいとは思っていたのだが、振り向いたその男の顔…いや、肌は青白く、顔は仮面に覆われていた。その下に見え隠れしている肌の色は、灰色に染まっている。

なぜか首から古臭い財布をぶら下げていたがユウとタロウは気づかなかった。

人間、なのか?いや、ユウはその男が、どうも人間とは思えなかった。

「お、お前は…!!」

すると、ポケットから顔を出してきたタロウが、男の顔を見て驚きを露にした。

「な、てめえはまさか…!!」

逆に奇妙な男もタロウの姿を見て、驚愕の表情を露にした。後ずさりしながら奴はユウの胸ポケットから顔を出しているタロウを、親の仇でも見ているかのように睨みつけている。

「ちぃ…すでに俺の行動をかぎつけてやがったか…!つくづく忌々しいぜ、ウルトラ戦士!」

「!」

こいつ、ウルトラマンを…タロウを知っているのか?

『ユウ君、何してるの!グボロが動き出してるわ!』

無線を通してサクヤの声が聞こえる。気がついたときには、彼女の言うとおり、スタングレネードで怯んでいたグボロがすでに動き出そうとしていた。

目の前の男も、どうも発言と見た目からして要救助者などではない。やむを得ず、ユウは神機を構える。

「仕方ねぇ、本当ならこのタイミングで会うつもりは無かったが、てめえらは俺の野望には邪魔すぎるからな。出会ってすぐのお別れは寂しいが…ここで死んでもらうぜ!」

「待て!『マグマ星人』!!」

タロウが叫んだ時にはもう遅かった。

奴は、買い物籠から怪獣の人形、そしてもう一つ…ユウにとっても驚くべきものを取り出した。

「そ、それは…!?」

その男…『サーベル暴君マグマ星人』が取り出したそれは、色こそ間逆ではあった。しかしその形は…。

 

「黒い…ギンガスパーク!?」

 

マグマ星人が取り出したものは、なんと…半透明のギンガスパークをまるで黒く塗りつぶしたようなものだった。

「こいつをこうして…」

マグマ星人は怪獣の人形の足の裏に刻まれたマークに、ギンガスパークに似たそれを押し当てた。

 

【ダークライブ、グビラ!】

 

押し当てた瞬間怪獣の人形は黒い渦に変化し、その状態のギンガスパークに似た黒いアイテムを、マグマ星人はグボロの一体の口の中に放り込んだ。

グボロは口にいきなり物を突っ込まれて一瞬だけ驚きはしたが、結局そのまま怪獣の人形とギンガスパークもどきを呑み込んでしまう。

すると、グボロの様子に異変が起きる。だんだんと体の中から黒いオーラがほとばしり始めた。

もう一体のグボロはそのグボロに危険を感じたのか、ユウとは反対の方角に向けて後ずさって逃げ出そうとする。

しかし、そのグボロは突然放たれた一太刀によって切り伏せられた。

「おい!無事か!…ってなんだぁ!?」

別行動を取っていたリンドウだった。彼に続いてソーマ・コウタのペアも戻ってきた。しかし、ユウたちが相手にしていたグボロの様子がおかしいことに気づいて足を止める。

「ヒバリちゃん、どうなってるかわかる!?」

コウタがアナグラのヒバリに通信を入れる。

『これは…オウガテイルやザイゴードにも起きた現象…グボロ・グボロのオラクル反応が一気に上昇しています!』

「こいつは…またかッ…!」

次に何が起こるのか、それを理解したソーマは苦い顔を浮かべる。現に、グボロの姿がさっきよりも大きくなり始めているのが確認できた。

「ま、まずいユウ!退け!!」

「わ、わかった!」

タロウに促され、ユウは後ろにステップしたが、怪獣の人形を食らったことでグボロの体が肥大化し始めていた。

それに伴い、ユウたちの留まっていた建物が崩れ始めていた。

「不味いわ、ユウ君!リンドウたちも早く!」

サクヤの無線越しからの声が轟く。

「くそ、新入り!!悪いが自分でどうにか逃げ切れ!」

リンドウがユウを呼びつけるが、もう自分たちの足場が、グボロの巨大化が進むにつれて崩れ落ちている。しかもちょうど、巨大化中のグボロが壁になっていて、頑張って向かってもユウの元に間に合うことができない。

「大丈夫です、リンドウさん!命令、忘れてないですから!」

やむを得ず、ここは一度散って別の場所に合流しなければ。

ユウは通信越しにリンドウに向かってそう言い、直ちにビルから飛び降りる。ゴッドイーターになったのなら、変身せずとも3階ほどのビルから飛び降りてもある程度は平気だ。リンドウたちの脱出を見計らい、サクヤもグボロから離れるために、自分が今待機していたビルから直ちに退去した。

リンドウたち第1部隊が去っていく一方で以上に巨大化していくグボロ。やがて…グボロは以前とはまるで異なる巨体に異常な形態変化を遂げていた。

「ふふん、前までの奴よか骨のある奴が誕生したな」

そして、異常進化したグボロを見下ろしながら多少満足げにほくそ笑むマグマ星人。

「名前は…さしずめ、『グボロ・グビラ』と言ったところか?」

 

グボロの異常進化した姿、『深海神獣グボロ・グビラ』を見下ろしながらマグマ星人は呟いた。

 

 




NORN DATA BASE

・サーベル暴君マグマ星人『マグニス』
ウルトラ兄弟No7『ウルトラマンレオ』とその弟『アストラ』と深い因縁のある異星人。かつてレオの故郷である獅子座L77星を滅亡に追いやった一族の一人。
マグマ星人たちはサーベルを用いた戦闘を得意とするが、それ以上に怪獣などの手駒を用いて勝利を確実なものとしてから攻撃を仕掛けるという姑息な手口を用いており、かつてのモロボシ・ダン=ウルトラセブンを追い詰め、彼から変身能力を奪うことに成功した。
本作の彼は、アラガミと怪獣の融合に関する実験を行っている。買い物籠に財布を持っていたり、籠よりも長く大きなサーベルを籠の中に隠していたり、仲間らしき人物から舐められているようなコメントを呟いている辺り、妙に憎み辛いキャラでもあったりする。
ギンガ本編では名前で呼ばれていなかったが、今作では仮に『マグニス』と言う名前を与えた。余談だが、名前の由来は『テイルズオブシンフォニア』の敵キャラの名前に、マグマ星人の名前としても違和感がない奴がいたこと。


・深海神獣グボロ・グビラ
『ウルトラマン』に登場した『深海怪獣グビラ』と中型種アラガミ『グボロ・グボロ』がマグニスの手によって融合させられた姿。
外見的な特徴は、全体的にグビラの体にグボロと同じ色と模様の鱗が張っており、背びれ・尾びれに顔の班部を閉める巨大な口に砲塔を持つなど、グビラがグボロと同じ特徴を手に入れたような姿をしている。


次回は28日の予定です。今年最後の投稿になる可能性があります。

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