仮面ライダー×仮面ライダー SAO大戦   作:BRAKER001

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今回で一章終了です。


切れない絆

「さてと、俺たちはどうする?」

 

 俺は新たにパーティーを結成して晴人に招待を送りながら尋ねた。

 

「なんでお前はそんな冷静なんだよ……」

 

『wizardがパーティーに加入しました。』

 

 という表示を確認し、メニューウィンドウを閉じる。

 

「別に冷静ってわけじゃないぞ? 俺だって驚いたさ」

 

 でも納得できないわけじゃなかった。だってキリトがした決断は通じるものがあったから。

 

過去に……俺がした選択と。

 

「驚くとかじゃなくて、なんかこう……

ああっ! 考えてたら俺までわかんなくなってきた!

もういいや、とりあえずフレンド申請したし」

 

 言われて気付いた。さっき何をしたのかと思ったらフレンド申請か。

 そして俺まだキリトとフレンドになってねえ……

 

「じゃあ二層のボス戦の時はお前がキリトを誘ってくれ」

 

「それはいいけど、あんなことになっちゃってキリトは参加するのか?

というかキリトが来たとしても参加させてもらえない場合も……」

 

「前者はさておき後者は問題ないさ」

 

「え、なんでだ?」

 

 晴人が怪訝な顔をする。

 

「決まってる、貴重な存在だからだ」

 

「貴重?」

 

「ああ。現状、レイドの中でベータテスターだと分かっているのはキリトだけだ。

そして、命のかかっているこのゲームの中で、ベータテスター……過去にボスと戦ったことがあるという人間は生存率に大きく関わる。

だから、キリトが参加すると言えば止める訳にはいかないはずだ」

 

「なるほどな、分かったよ。どちらにせよキリトにはそのうち連絡を取るつもりだったし」

 

「ああ、頼む。後は……」

 

 俺が目を向けた先では例の少女が何やら巨漢の男と話していた。

 

 出来ることならまたこの4人で……

 

 そう思ったのは、久しぶりに仲間というものを感じたからか。皮肉にもこの世界で、また4人で命をかけて戦ったからか。

 

 やがて巨漢の男と別れた少女がこちらの視線に気づき、近づいてきた。

 

「あんたもお疲れさん」

 

「そちらこそ、お疲れ様。あなたたちも何か伝言ある?」

 

「伝言?」

 

「彼に聞きたいことが出来たんだけど……向かおうとしたらキバオウさんやさっきの人に伝言を頼まれちゃって」

 

「キバオウに!?」

 

 ウィザードが素っ頓狂な声を上げる。

 実際俺も意外だった。あれだけ敵視していた相手だ、何か嫌な気持ちになる言葉でなければいいが。

 

「別に悪口とかじゃないわよ? まぁあの人も、思うところがあるみたい……で、あなたたちは?」

 

 俺は晴人と顔を見合わせる。

 

「そうだな、じゃあ俺は……」

 

 俺は少し考えて、口を開いた。

 

「忘れるな、俺らはずっと仲間だし、いつでもお前の力になる」

 

「ふふっ、了解。伝えておくわ」

 

「なんだ?俺変なこと言ったか?」

 

「いえ、さっきの二人とはまた違った感じだったから。でも、まあ彼も喜ぶんじゃない?」

 

 そして少女は晴人に向き直った。

 

「それで、あなたは?」

 

「うーん……友達申請送ったし、今更改まって言うこともなぁ……」

 

 晴人は少し考え、やがて口を開いた。

 

「メシの恩は忘れない……とか?」




次回、仮面ライダー×仮面ライダー SAO大戦

「要は武器を使わなければいいんだろ?」

「ありえないはずだ。武器が壊れるなんて聞いたことがない……」

「見間違い……いや、そんなはずは……」

「フンッ、モンスターの分際で公爵を名乗るとはな…」

「Amazing! まさかこんなところで会えるとはなァ……指輪の魔法使い!」

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