今期アニメも結構面白いですね〜。
自分的にデュラララとDOGDAYSと冴えない彼女の育て方。
アブソリュートデュオ、東京グール、アルドノア・ゼロは最高です。
特に最初の3つは本当に大好きですww
どうでもいいですね。
ではどうぞ〜
今日から3日間。凡高の1年生では毎年恒例の林間学校である。今俺たちはその場所にバスで向かっているのだが…………
「クー…………」
「ううん…………」
「何だこの状況」
バスの1番後ろに俺と小野寺と風とポーラと俺のクラスメイトの倉橋翔太と5人が座っている。翔太は俺がクラスで1番最初に作った男子の友達だ。
「なぁ、お前……それなんだ?」
「何だと言われましても…………」
右から翔太、小野寺、俺、風、ポーラの順で座っている。ポーラは今の俺の状況を興味ないように窓を眺めてる。
そして今の俺の状況といえば。俺の両隣りの2人が俺にもたれかかるように寝ていたのだ。おかげで俺は今全く身動きができない。その上、バスに乗っている他の男子から冷たい視線を浴び、女子は今の状況の俺たちを写真で撮っている。
「……なぁ、凪。俺今お前をすごく殴ってやりたい。てか、殴っていいよな。もう殴るぞ」
「お、落ち着けって!!これは俺のせいじゃない。それに今俺を殴って2人が起きたらお前は2人から嫌われてしまうかもしれないぞ!」
「んぐっ!………………それは」
拳を作り降り掛かろうとする翔太を止める。あまりうるさくすると2人が起きてしまうかもしれないから割と小さめの声で。一瞬唸った翔太はそのまま振り上げた腕を下げた。
「…………ううん、凪君」
寝言で風は俺の名前を呼んだ。そして、俺に密着するようにさらに寄ってくる。
「おい、ちょ、風!!」
男子にはさらに嫉妬の目が、女子はキャー!、という声が上がった。
「凪君………………」
何だ、こいつ。なんで寝てるのにこんなに俺に寄って来るんだ。男子から嫉妬され、女子には騒がれて。まるで寝ているのに俺をからかうみたいな…………からかう?
「風…………お前、起きてるだろ」
そう言うと一瞬体がピクッと動いた。
「やっぱりか。ほら、そんなつまんないことしてないでさっさと起きろ」
「ちぇ、凪君ならもう少し騙せると思ったのにな〜」
「もう十分騙されたよ」
風は俺から離れると小悪魔のような笑みを浮かべていた。
「な、何だよ」
「凪君、そうやってたら春と付き合ってるように見えるな〜って思って。あと、男子の目が怖いなって」
「はぁ?何を言って」
何を言ってるんだ。そう言おうとしたが言えなかった。風が俺から離れた今俺にもたれかかってきているのは風のように演技ではなく、普通に寝ている小野寺のみ。小野寺はうちのクラスで1.2を争うほど可愛い女の子だ。ただでさえ、さっきは風と小野寺にくっつかれていたのだ。それが小野寺だけとなれば一体どうなるだろうか。答えは簡単だ。
『く〜ろ〜さ〜き〜』
男子全員にさっきより強い視線を浴びせられるのは当然の事だ。
「いや、えっと、その……すいません」
バスを降りた瞬間どうなるかと想像しただけで俺は身震いしてしまった。どうか事が穏便に過ぎますように。
「まぁ、そんなうまくいくわけないな。酷い目にあったよ」
「大丈夫、黒崎君?何かあったの?」
「元凶のお前がそれを聞くな!!」
「え、何!?私黒崎君に何かした!?」
小野寺のせいで俺はバスを降りた瞬間、翔太を除く男子達に酷い横暴を受けた。翔太がそれに参加しなかったのは『他の男子が俺の分までやってくれるから別にいい』とのこと。
「まったく…………お前何してたのか覚えてないのか?」
「私なんかしてたの?」
「…………いや、知らないなら別にいいや」
バスの中では気付いたら小野寺は俺にもたれかかってきた。寝ていたのはわかっているけど普通に寝ていたと思っているのだろう。
「ねぇねぇ、黒崎君。春ちゃんをちょっと借りてもいいかな?」
俺のクラスの女子が話しかけてくる。
「別にいいよ。てか、小野寺は別に俺のものじゃないんだからそんな事聞かなくてもいいのに」
「だって、あんな事してたから。とにかくありがとう。春ちゃん、ちょっと来て」
「へっ?何?何なの?」
小野寺は女子に引っ張られ、この場から離れていった。
「さてと…………林間学校、最初の日程はカレー作りだったな。まぁ、これは俺と小野寺がいるし大丈夫だろ」
数十分前にそう思っていた自分を呪ってやりたい。
「おいこら、ポーラ!お前何カレーに入れようとしてんだよ!」
「何って板チョコだけど」
「そんなもん普通は入れねえよ!」
「だって、私辛いカレー食べられないもん」
「そんなに辛くないから安心しろ!」
班に分かれカレーを作る。俺の班は俺の他に小野寺とポーラと風。俺以外は全員女子だ。班決めの時、男子に凄まじい目で睨まれたのは言うまでもない。カレー作りでは俺と小野寺で野菜を切るとこまではうまくいっていたのだ。問題はそこからだ」
「ちっ、これ火力弱くない?これ使う方が絶対うまく行くわ」
「ちょっと待て!何当たり前のように手榴弾出してんだよ!早くしまえ!」
俺たちは普通のカレーを作ろうとしてるのに、ポーラが暴走していた。
「お前ちょっとここでじっとしてろ!」
「うるさいわね。命令するんじゃないわよ」
「いいから余計なことは…………風!?お前何入れてんの!?入れようとしてるじゃなくてそれ入れてるよな!!」
「ちょっとスパイスを加えたいの〜。だから、カレーに唐辛子を少しね」
「今絶対少しじゃなかった。塊が入ってたよな!」
「気のせい気のせい」
「何さらに加えてんだよ!!」
ダメだ。ポーラと風が邪魔をしてくる。これじゃあ普通のカレーなんかできるわけがない。
「どうにかしないと…………そうだ!ポーラ、さっきのチョコレートを…………って何食べてんだよ!」
「だって、お腹すいたし」
「だってじゃねえよ!あと少しくらい待ちやがれ!」
あぁ、このままじゃまともなカレーなんてできるわけがない。まぁ、唐辛子加えてる時点でまともじゃないが。
「仕方ない。ここは俺に任せろ」
「えっ!?これをなんとかできるの?」
さっきまでの様子を何を言ったらいいのかわからないような目で見ていた小野寺が俺に聞く。
「普通は無理。だけど、俺はやり遂げる!」
「黒崎君…………」
「凪君、かっこいい〜」
よせよ。そんなに褒められると俺は照れちまうよ。というわけで……
「先生、このカレーの作り直しを要求します」
「「かっこわるー」」
俺は先生に唐辛子たっぷりのカレーを作り直すことを要求した。そんなおれを小野寺と風はジト目で睨んでくる。いや、こんなの作り直すしかないじゃん。
俺は先生に頭を下げて頼む。だが、先生はにっこり笑って。
「自業自得だ。責任もって食え」
「鬼だ!先生鬼だ!!」
俺の要求は呑んでくれなかった。
「仕方ない。こうなったら、俺のカバンの中に入ってる甘いお菓子をこの鍋の中に…………」
「黒崎君のお菓子なら、ポーラさんがさっき食べてたけど」
「あいつまじで痛い目にあわせてやろうか!!」
結局、このカレーの打開策は一つも思いつかず、唐辛子たっぷりカレーを俺たちはひいひい言いながら完食した。
俺たちの林間学校はまだまだ続く。
今回いつもより少し短いかも?
林間学校はまだまだ続きます。と言っても
後2.3話程度でしょうが。
感想と訂正があればお待ちしております!