俺の新たな高校生活と2人の姉妹   作:ブリザード

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第18話です。

アニメ、ハイスクールD×Dの最新話見て思った。
小猫ちゃんのニャン可愛すぎだろー!!!!!
なんだあれ?反則だろ!!目覚ましにあんな事言われたら自分発狂しますよ間違いなく。
自分の花澤香菜と佐倉綾音への想いが変わりそうだ。
竹達彩奈に変わりそうだ。まぁ、竹達彩奈さんの声も大好きですけどねw

ではどうぞ〜


………俺ガイルの一色いろはも可愛すぎてやばいw


第18話 ツナガル思い

「小咲さん、それどういうことですか!!」

 

学校の廊下を走りながら携帯越しに小咲さんに尋ねる。途中で先生に注意された気がしたがそれは無視だ。

 

『わかんないの。春ならお仕事休むなら一言何か言ってくれると思うの。だけど、連絡もないし、お仕事来ないし。凪君なら何か知ってるかなって思ったんだけど』

 

「俺はいつものように屋上で待ってただけで。春はこっちに来ませんでしたよ」

 

『そう………どうしよう、春に何かあったら私…………』

 

電話越しでもわかる小咲さんの心配そうな声。おそらく今ものすごく悲しそうな顔をしているだろう。俺は小咲さんがそんな顔にしないように守らないといけないと思い、足を止め小咲さんに言った。

 

「大丈夫です。春は何があったとしても俺が助けますから!だから、そんな声しないでください!」

 

『凪君………』

 

「とりあえず、春を探すために一条先輩を頼りましょう。あの人なら家にいるヤクザと一緒に探してくれるはずですから」

 

『う、うん……』

 

「じゃあ、電話切りますね!」

 

一言いって電話を切る。そして、靴を履き替えて外に出ようとする。そこで俺の動きはピタリと止まった。

 

「…………なんだこれ?」

 

俺の靴箱の中に一枚の手紙が入っていた。ラブレターか何かと思ったがそれにしては普通すぎる。ただ、白い封に簡単なシール。

 

「とりあえず開けてみるか」

 

春の行方が分からない今こんなことをしてる場合ではなかったが、何故か開けない気がした。

 

「…………つっ!!」

 

手紙の内容を読んだ俺は手紙をグシャと握ってまた走り出した。手紙にはこう書いてあった。

 

『小野寺春は○○山の小屋にいる。返して欲しければ日が落ちるまでにここに来い』

 

「クソ野郎!!犯人絶対ぶっ潰してやる!!」

 

日が落ちるまでそんなに時間はない。急いで行かないと春がやばい。そう思った俺はさっきよりも早く、全力で山の方へと駆けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……はぁ……」

 

山の方に来るまで俺は何をしただろう。信号無視はした。誰かにぶつかってその人を転ばせた。猫の尻尾をふんずけた。カップルがいちゃついてるところを全力で邪魔………駆け抜けた。舞子先輩を突き飛ばした。だが、そんなの知らない。こっちは非常事態だ。人の命がかかってるかもしれないんだ。

 

「春。無事ていてくれよ……」

 

山の中を全力で駆ける。息も荒いし、足もガクガク。正直限界だ。でも泊まるわけには行かない。

 

「うわっ!!」

 

木の根っこに足がかかって前のめりに転ける。走ってる勢いもあったせいですごい勢いで転んだ。

 

「…………いって」

 

肘と膝から血が出てる。手も擦り切れている。多分全身、土だらけだ。それでも止まれない。日没までもう時間がないから。

 

「はぁ……はぁ……」

 

なんでこんな事になってるのかな?俺はただ春と仲直りしたかっただけなのに。俺たちが喧嘩しなければこんな事にはならなかっただろうな。春と話さない学校の日々なんて面白くなくて早く仲直りしたかった。

無事解決したら咲に美味しい料理作ってもらうように頼もう。それ以前にこんな状態の俺を見たら気が気じゃなくなるかな?

 

「はぁ…はぁ………着いた」

 

日没するギリギリに小屋の前に辿り着いた。小屋のドアは閉まっている。俺はドアに手をかける。本当に春はいるのだろうか。それ以前に相手がもし拳銃とか持ってたらどうしよう。そんな疑問を抱えながらゆっくりとドアを開けた。

 

「…………春?」

 

小屋の中は静かだ。古くさい木の臭いに埃が目に見えるほど舞っている。その中の周りを見渡すと誰もいない。小屋の中心に立っている人物を除いて。

 

「凪君………」

 

「春……なのか?」

 

春は黙って頷く。それを見た俺は春にゆっくりと近づく。俺が近づくのと同時に春は一歩後ずさった。それに構わず俺は春に近づいていく。

 

「凪君、その怪我……」

 

春が俺の怪我に気づいて驚いている。だが俺はその言葉を無視して思いっきり春を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

抱きしめた。

 

凪side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「凪…………君?」

 

突然の事で春の頭の中が真っ白になる。いきなり凪は春を引き寄せて思いっきり抱きしめたのだから。そして、やっといきなり抱きしめられた事に気づいた春は凪から離れようとする。

 

「いや……離して!」

 

凪の体から離れようとするが凪も男。春の力ではビクともしない。

 

「凪君!離し『良かった』……え?」

 

「春が無事で本当に良かった。もし春の身に何かあったら俺………」

 

「凪君…………」

 

「もうしばらくこうさせてくれ」

 

そう言うと凪は春を抱きしめる力を弱めた。今なら春も凪から逃れる事が出来るのにそれをしようとしない。春もしばらく凪に身をよだねる事にしたのだ。

1分くらい経つと凪は春の体を離した。今してた事を思い出すと凪も春も顔が真っ赤になっていく。

 

「その……ごめん。いきなり」

 

「い、いいよ……私も心配かけちゃったみたいだし」

 

(それに嬉しかった………やだ、なんで私嬉しいとか思ってるの?)

 

「…………春。今からする俺の話を聞いてくれないか?」

 

「えっ?」

 

顔を真っ赤にして頭をブンブン振る春を無視して凪は話しかけた。その顔は何かを決めたような顔。本気の表情だ。春はそんな凪の顔を見てコクリと黙って頷いた。

 

「……風は俺が幼稚園の頃からの付き合いだ。俺が知ってる友達の中でも一番長い付き合いだ。風は昔から変わらない。幼稚園の時も小学校の時も、時々会うくらいしかなかったけど中学校の時も。困ってる俺を見て面白がってる迷惑な奴だ」

 

「うん、私もそうだもん。よく風ちゃんにからかわれる」

 

「そうだろうな。小学校の時は下校の時に手をつないで歩いたり、二人でどこかに遊びに行ったり、遊びだと思うけど頬にキスされたりもした。その度に俺は顔を赤くして、風はあはは、と笑っていた。今と変わらない風だ」

 

「つっ!………」

 

春は自分の手をギュッと握って拳を作る。凪はそれに気づいたが無視して話を続ける。

 

「中学校の時も時々会ったら俺を見かけたりすると抱きついたりしてきた。その度に周囲の目を集めてとても恥ずかしくなった。でも、風はいつものように笑っていた。その後は大抵2人で遊びに行ったりしたかな?」

 

「………ねぇ、これなんの話なの?そんな話なんか私聞きたくない」

 

春はうつむいてつぶやく。だが、それも凪は無視して話を続ける。

 

「高校になったらスキンシップが激しくなった。腕に抱きついてきたりするのは当たり前。咲……俺の妹と一緒にからかってくる。だけど、それは俺は嫌じゃない。だって俺は………………」

 

「やめて!!その続きは聞きたくない!聞きたくないよ!!」

 

「俺は………………俺はそんな事をしてくる風が……幼馴染として大好きだから」

 

「いや………………え?」

 

春は凪の話を聞いて泣きそうになったがある部分が気になって泣く事はなかった。

 

「…………幼馴染?」

 

「あぁ。どんな事があってもあいつは俺の一生の友達だ。前にも言ったが俺はあいつの事を友達として……親友として……最高の幼馴染として見てる。いや、俺はあいつをそういう目でしか見れないんだ」

 

万が一あいつのスキンシップがもう少しマシだったらどうなってたかはわからないけど、とその後凪は呟いた。だが、春はその言葉は聞こえていなかった。春は拳を握りしめて言った。

 

「………………すなんか……の」

 

「え?」

 

「だったらどうして風ちゃんとキスしたの!!!」

 

「…………はぁ?」

 

いきなりの事で凪は素っ頓狂な声を上げた。

 

「私知ってるんだよ!私があの朝怒って先行っちゃったけど、2人が心配なって戻ってたの。そしたら、凪君と風ちゃんがキスしてるとこ私見たんだから!」

 

「ちょっと待て。俺風とキスしてないぞ!」

 

「嘘!あれは絶対キスだった!凪君はそう言ったけど本当は私の見えないところでイチャイチャしてるんでしょ!それなのにお姉ちゃんともあんな事して、私をだ、抱きしめたりして!凪君なんてただの女たらしだよ!!」

 

耳を真っ赤にしながら春は凪に自分の思いを伝える。だが、凪は何の事を言ってるのかわからなかった。小咲と春の事ではない。風の事だ。

 

(俺が…………風とキスした?)

 

凪にはそんな覚えがない。いや、まず朝にそんな事をするわけがない。それも道のど真ん中で。そう思った凪はあの時の事を全力で思い出そうとする。あの時春が先に行ってから何があったかを。

 

『風ちゃんって凪君の事好きなの?』

 

『凪君って本当に鈍いよね』

 

『いいのかってどういう事?』

 

『…………そうだね。確かにさっきのは春をからかうために好きって言ったかもしれない』

 

『だよな?だったら』

 

『でも、凪君は私が遊びで好きって言葉を使ってるように見えるかな?』

 

「………………もしかしてあの時か?」

 

「何を?」

 

「春。お前は盛大な勘違いをしている」

 

「えっ?」

 

「お前が見たのはキスじゃなくて、キスしたように見えただけだ。俺は風とキスしてない」

 

「う……嘘!絶対あれはキスだった!!」

 

「いや、違う。俺たちはキスしてない」

 

凪と春は反論し合う。凪としてはこの前のビンタはこの誤解が生んだのだ。ここはどうやっても誤解を解いておきたい。

 

「うーん……どう説明すれば」

 

「だったら私が協力するよ」

 

「おぉ、助かるよ風………………って風!!?」

 

「ヤッホー、凪君」

 

いつの間にか隣に立っていた風に飛びのいて驚く凪。それはそうだろう。いるわけないと思ってた人物がここに立っているんだから。

 

「だが、ちょうど良かった。お前あの時の事覚えてるよな。ここで実践するぞ」

 

「えぇー、あの時の事って……凪君あの時私に何したと」

 

「元はといえばあれはお前のせいだ!責任とれ!!」

 

「はーい」

 

春に見やすいように二人はあの時のように立つ。そして、風は背伸びをして凪と風の顔がくっつくくらいに近づける。

 

「春、あの時俺たちはこんな状況だったんだ。だから、俺は風とキスしてない。お前の勘違いだ」

 

「嘘…………じゃあ、私はもしかして本当に盛大な勘違いをしてただけ?」

 

「だから、そう言っただろう?……まぁ今回の事は俺にも風にも悪いところがあるけど」

 

「うん。ごめんね、春」

 

凪と風は並んで春の前に立って頭を下げて謝る。

 

「凪君……風ちゃん」

 

「……春?」

 

凪と風が頭をあげると春はプルプルと震えていた。どうしたのかと思いうつむいている顔を覗こうとすると春は風の胸に飛び込んだ。

 

「ごめんなさい、二人とも。私が悪かったの。なのに、2人に強く当たって。この一週間2人と喋れなくて何も楽しくなかったのに……なのに、私が意地はって話に行こうとしなくて。だから、ごめん。ごめんなさい…………」

 

涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら二人に謝る春。そんな春を見て凪は春の頭をポンポンと撫でた。

 

「いいよ。俺たちも悪かったんだ。俺も屋上で待つなんかめんどくさいことせずに、自分から話しかけに行ったらこんな事にはならなかったんだから」

 

「そうだよー。私も春の前では極力スキンシップはしない事にする」

 

「おい、その言い方だと春がいない前ではスキンシップするって事か?」

 

「さぁ?どうでしょう?」

 

春をあやしながら凪へのちょっかいを忘れない。いつも通りの風だ。

 

「でも、こんな面倒くさいこと一体誰が?」

 

「私たちだよ」

 

凪は小咲の電話の事を思い出してボソッと呟いた。その言葉とともに現れたのは凪の姉妹、理沙と咲。そして、春の姉、小咲。咲は凪に頭を撫でられる春を感じ見て怒りを覚え、小咲はほんの少し涙目になっていた。

 

「あ、姉貴!?それに咲に小咲さんまで!」

 

突然の登場に驚く凪。

 

「風に頼まれたんだよ。一週間もあの調子だから2人をどうにか仲直りさせてあげてって。教室の空気重たいし、2人喋らないから私も基本一人だって、風が少し怒ってたぞ」

 

「風が?」

 

凪が横を見るとまだ泣いている春をあやしながら凪の方を向いていた。

 

「面倒くさいがお前の大事な幼馴染の頼みだ。仕方ねえから引き受けたよ。もちろん、風やそこの小咲ちゃんにも手伝ってもらってな」

 

「ごめんね凪君。凪君のいない『おのでら』は楽しくなくて。私も話聞いてすぐに引き受けちゃった」

 

「私はお兄ちゃんの手紙を入れに行ったの。それよりお兄ちゃん。いつまで小野寺先輩の頭撫でてるの?」

 

「へっ?あぁ、悪いな」

 

凪が春の頭を撫でるのを止めると、春は凪の方を向いて涙目で見つめてきた。それを見た凪は春が何を言いたいのかわかった。

 

「……了解」

 

妹の頼みを無視して凪は春の頭を撫で続けた。

 

「お兄ちゃん!!お兄ちゃんに頭を撫でられるのは私の特権なんだよ!」

 

「いや、お前の特権じゃないし。まぁ、後でたくさん構ってやるから我慢しろ」

 

「本当!?約束だよ」

 

本当に軽い妹だ。そう思い苦笑しながら凪は理沙の方へ向いた。

 

「悪かったな姉貴。迷惑かけて」

 

「なんだよ、感謝とかすんなよ気持ち悪い。……勘違いすんなよ!これは風の頼みだから聞いてやったんだからな!」

 

「あぁ……わかってるよ」

 

弱冠ツンデレ混じりな姉。こんな姉もかわいいなぁ、と凪はこの時思っていた。

 

「凪君」

 

「ん?春、やっと泣き止んだか」

 

泣き止んだ春は風から離れて凪の方へと向く。

 

「あの時のビンタも謝らないとって」

 

「ん?あぁ、別にいいよ。あれは春もわざとじゃないんだし」

 

「でも!」

 

「……だったら、今度の日曜日。俺と一緒に遊びに行くぞ。仲直りの証にどっか行こう。春の好きな所でいいから」

 

「えっ?」

 

「…………」

 

「イチャつくなら他でしろ」

 

「お兄ちゃん……私のお兄ちゃんが」

 

「よかったね春。デートのお誘いだよ」

 

「で、デート!?」

 

「ち、違いますよ小咲さん。俺別にそんなつもりで言ったわけじゃ」

 

珍しい小咲のからかうような言葉。その言葉に凪と春は顔を真っ赤にする。

 

「デートか……」

 

顔を赤くして風や理沙に反論する凪を見る。そして、春は自分の胸に手を当てた。

 

(風ちゃんと凪君が付き合ってるって思ったから私無理だって思ったけど、付き合ってないんだもんね。だったらいいよね)

 

この時小野寺春は理解した。自分が何故風とイチャイチャする凪を見て腹が立ったのか。何故、小咲と仲良くする凪を見て嫌な気分になったのか。何故、自分がこうも黒崎凪の事を意識してしまうのか。そんなのもうわかりきっていたことだ。でも、わからないふりをしていただけだ。何故なら、小野寺春は黒崎凪の事を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

好きになってしまったのだから。

 

「春?」

 

「……ううん。そのお誘い受けるよ。だから、しっかりとエスコートしてよね、凪君………ううん、凪!」

 

初の男子友達を初めて呼び捨てで呼んだ。今の春の気持ちは温かい気持ちでいっぱいだ。

 




どうでしたか?

やっと仲直りしました。結局今回は姉が解決役でしたねw
そして、思いに気づいた春。名前呼び捨ては凪に効果はあるのだろうか?

感想と訂正があればお待ちしております。

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