特に書くことがないw
響け!ユーフォニアムの青輝(サファイア)ちゃん可愛いですねー
それではどうぞ〜
姉貴に春の事を相談した翌日。俺は朝早めに出て、『おのでら』へと向かった。理由は昨日のバイトの事を謝らないといけないからだ。メールで謝る事もできたが、それでは何か申し訳ないので直接謝る事にした。
そんなこんなで『おのでら』に着いた。俺と春の家はそこまで離れていない。歩いて5.6分くらいだろうか?
店の前では朝早いというのに小野寺さんが店の準備をしていた。
「あの、小野寺さん」
「ん?おぉ、凪君。昨日はどうしたの?帰ってきたら小咲は凄い深刻そうな顔してるし、春はご飯になっても部屋から出てこないし」
「まぁ、その……色々ありまして。昨日はすいませんでした」
うまく言葉では説明できない。というかしたら、小野寺さんに殺されてしまうかもしれない。
「いいよいいよ。まぁ、何があったか聞かないでおくけど、ゴタゴタはなるべく早く解決してね。気まずい雰囲気になるのはこっちも辛いんだから」
「はい。本当にすいません……」
バイトをほったらかしたのに、小野寺さんは優しく肩をポンポン叩いてくる。この人は本当はとてもいい人なんじゃ。
「あ…………」
店のドアが開く音がしてそちらを向くと、ちょうど学校に登校しようとしていた小咲さんと春が立っていた。
「お……おは」
おはよう、と言おうとしたが春は俺を無視して学校の方に歩いていく。もし、ここで何も言わなかったら絶対春と仲直りすることなんて無理だ。そう思った俺は歩いていく春に向かって言った。
「放課後!屋上で待ってるから……だから………もし俺がまだ春と話し合えることがあれば………来て欲しい……」
そう言うと、春は一瞬足をピタリと止め、数秒後また歩き出した。
「……凪君」
「すいません、小野寺さん。いきなり悪いんですが何日間バイト休んでもいいですか?今日からしばらく学校が閉まるギリギリまで春の事を待ってみようと思います」
小咲さんが心配そうな顔をして俺を見る中、俺は再度小野寺さんに頭を下げて頼んだ。
「いいよー」
「軽っ!!?」
「今の凪君と春を一緒に仕事させてもギクシャクして余計めんどくさいだけだしね。自分が納得いくように好きにしたらいいよ」
この人……かなりいい加減な人とか思ってたけど実はとてもいい人?
「でも、春と仲直りしてバイト戻ってきたら覚えときなさい。今までの倍は働いてもらうから」
「は、はいです」
「ん。それより、学校あるんでしょ?早く行きなさい」
「わ、わかりました。色々ご迷惑かけてすいません」
「いいよいいよ。凪君も高1なんだししっかり青春しなさいな。なんなら春の婿になってもいいよ」
「なっ!!?」
お、俺が春の夫?今はちょっと関係が崩れてるけど、もし仲直りしてそんな事になったら……
『あ、凪君。おかえりなさい。ご飯にする?お風呂にする?それとも……』
お玉を片手にエプロンを着た春が帰ってきた俺を迎えてこんな事を……
「ありだな……」
「凪君!?」
「それとも、小咲にする?なんなら結婚はできないけど、二人セットって言うのもありなんじゃない?」
「二人セット………ですって?」
確かに、春と小咲さん二人と結婚するのは不可能だ。だが、結婚せずとも二人と暮らす事はできるはずだ。もしそうなれば……
『あ、凪君おかえり。ごはんできてるからお姉ちゃんと三人で食べよ』
『今日寝る時は三人で寝ようね。も、もちろん凪君は真ん中だよ』
エプロンを着た春と、頬を赤らめながらとんでも無い事を言う小咲さん。やばい、想像するだけでも理性が崩壊しそうだ。
「二人セットで!!」
「凪君も何言ってるの!早く学校行くよ!」
俺の腕を引いて歩き出す小咲さん。だが、顔はすごく真っ赤になっていた。
「あれ、小咲。もしかして照れてるの?あんたには一条君っていう夫が……」
「い、一条君とはそんな関係じゃないもん!」
涙目になりながら小野寺さんに叫ぶ。小野寺さんはおほほほ、とセレブのおばさんのような笑い方をしながら店の中へ入っていった。
「もう……お母さんは」
「賑やかなお母さんですね」
「賑やか過ぎて困っちゃう」
でもいいな。あそこまでお母さんと仲良くしてる小咲さんが羨ましい。
「そ、そんな事より。凪君、春の事を」
「わかってます。必ずあいつと仲直りしますから」
「うん………お願いね」
その後は小咲さんと仲良く学校へ登校した。途中で一条先輩に会って、とてつもなくあたふたしていたけど気にすることはないな。
1週間後、放課後
あれから1週間も経った。初日は男子やら女子やらに色々聞かれて大変だった。いつも仲良くしている、翔太いわく、カップルのような関係の春と俺が今日は一切喋ってなかった事の理由を聞かれた。春も同じようだったが、春はただ別に、と言い返すだけだった。
「おい、凪ー。本当にどうしたんだ?」
「こっちにも色々あるんだよ」
「……まぁ、お前が話せないならそれでいいけど、早く解決しろよ?なんか教室の空気が重たいから」
「おう。悪いな、迷惑かけて」
「それはクラスのみんなに言ってやれ」
今日の授業の教材を片付けながら俺は翔太と会話する。翔太ははぁ、とため息をついた。
「それより、今日どっか行かね?」
「悪い。今日も無理だ」
「そうか」
「春との仲直りのためなんだ。ごめん」
「…………そっか。じゃあ頑張れ」
俺の肩に手を置き応援してくれる翔太。なんだかんだ言っても、こいつは俺の事を応援してくれる。
「おう、サンキューな。仲直りしたら春とポーラと風を誘って、何なら小咲さんも誘ってカラオケでも行こうぜ」
「言ったな。約束だぞ!」
そう言って翔太は拳を突き出す。それを俺は笑って突き返し、拳同士が合わさった。
「さてと……行きますか」
春がきっときてくれる事を信じて俺は屋上へと足を運んだ。
春side
「はぁ………もう大変だったな」
凪君は屋上で待ってるって言ったけど、私はそれを無視して今は帰路についてる。あれから1週間経ったのに。
「何でこんなことになっちゃったんだろ」
ううん、そんなのわかってる。私のせいだ。私が凪君に怒ったり、叩いたりしなければこんな事にはならなかった。でも、許せなかった。楓ちゃんがいるのに、お姉ちゃんとはイチャイチャ仲良くしてるし、風ちゃんとの付き合いをお遊びなんて言う凪君が許せなかった。
「……凪君、まだ屋上にいるのかな?」
でも、これで見に行ったらなんだか負けた感じになってやだな。でも…………
「この一週間、物凄くつまらなかったな」
私はこの一週間、凪君とも風ちゃんとも喋ってない。ポーラさんと少し話すくらい。
「凪君と風ちゃんがいたから今まで楽しかったんだな」
このまま仲直りできなかったら面白くない日々が続くだけだよ。
「でも、私にできるのかな?」
「ねぇ、そこのあんた。ちょっといい?」
いきなり後ろから声をかけられ振り向くと、サングラスとマスクをした人が立っていた。なにこの人、すごく怖い……
「あ、あのどちら様で」
「あんたにちょっと用があるんだ」
春side out
凪side
「今日も来なかったか」
屋上で下校時間ギリギリまで待ったけど、結局春は来なかった。これで一週間。もう春は俺の事をどうでもいいと思ったのだろうか?
「………仲直りしたいな」
涙が出そうになるのをぐっと堪えて俺は屋上から出ようとする。それと同時に俺の携帯が鳴り出した。
「……電話か?」
携帯を開くと、小咲さんの名前が。何かあったのかな?
「もしもし」
『凪君!?た、大変なの!!』
明らかに小咲さんの様子がおかしい事に気づいた。
「小咲さん?落ち着いてください」
『春が………今日お仕事入れてるはずの春がまだ帰ってきてないの!!』
その言葉を聞いた瞬間、屋上の扉を開けて勢いよく駆け出した。
どうでしたか?
先に言いますが、アンチヘイトなんてないよww本当だよ。
感想と訂正があればお待ちしております