ニセコイOVA2!
やっぱり万里花は可愛かった!!
わかってたことですけどww
そして、酔っ払った小咲。
最高ですねwww
では、どうぞ〜
肝試しが終わった後、俺は男子達に林間学校3度目となる襲撃を受けたが林間学校は無事に終えることができた。俺と小野寺も元通りの関係に戻ることができ一件落着となり数日経ったある日。
「え、小野寺と先輩が風邪?」
『そうなんだよ。小野寺の風邪が春ちゃんにうつっちゃったみたいでさ。もし凪が暇なら手伝ってくれねえか?』
日曜日だったので家でゴロゴロしていたが、いきなり一条先輩から電話がかかってきた。用件は小野寺と先輩が風邪をひいてしまったということ。
「まぁ、別に暇ですからいいですけど」
『よかったー。じゃあ、準備が出来次第来てくれ、頼むな!』
プツン、と電話が切れた。声の感じからしてもどうやら結構忙しいみたいだ。ということで、俺も急いで準備に取り掛かる。
「あれ、お兄ちゃん。どこか行くの?」
「ん?あぁ、ちょっと友達と先輩の家に」
準備ができたので家から出ようとした瞬間、居間からアイスを食べながら歩いてきた咲が声をかけてきた。
「お兄ちゃん……もしかして、小野寺先輩のところに行くんじゃ」
「そうだけど?」
ビュオ!!
そういった瞬間、俺を家から出さないように玄関の前で立ち塞がる。
「…………咲?」
「お兄ちゃんが小野寺先輩の所へ行くというなら私は絶対お兄ちゃんを家から出さない!!」
「はぁ?」
いきなりの発言に俺は素っ頓狂な声を上げてしまう。てか、家から出さないって。
「いや、先輩だけじゃなくて俺の友達もいるんだ。通してくれないか?」
「嫌!友達がいるにしろいないにしろ小野寺先輩の所は行かせない!」
小野寺先輩は俺が想像する以上に咲に嫌われてしまったようだ。あんなにいい人がどうして。
「頼む。通してくれよ」
「嫌!」
「今度アイス奢ってやるから!」
「嫌!」
「今度俺がお前の好きなところ連れてってやるよ」
「い……嫌!やっぱりダメ!」
ちょっと心が揺れたようだが折れなかった。こうなると、咲はなかなか心が折れない。だが、どうにかしないといけない。
「じゃあ、今日から3日間俺がお前と一緒に寝る。これでどうだ?」
「い………………3日じゃダメ!」
「1週間か?」
「そ、それならいいよ」
1週間、咲と一緒に寝る事でようやく許しをもらえた。どうやら俺はそうとう咲に甘いようだ。こいつの頼み事は不思議と断れない。
「じゃあ行ってくるな」
「うん。いってらっしゃーい。変な事されたらすぐ帰ってくるんだよ」
「そんな事されねえよ」
外に出た俺は自転車を用意してすぐに小野寺先輩の家へ向かった。
「着いた……けど、どっから入ったらいいんだ?」
正面から入ろうとしたが『おのでら』はどうやら今日は休みのようだ。小野寺と先輩が風邪を引いてるからだろうか。
「……そういえば裏口から入れたな」
裏口から入れる事を思い出した俺は裏口へ回る。裏口のインターフォンを鳴らししばらく待つと一条先輩が出てきた。
「おぉ、やっと来たか。2人の面倒見るの大変なんだ。まぁ、春ちゃんはさっき寝ちゃったけど」
「お疲れ様です」
俺は小野寺先輩の家に上がり、一条先輩と共に2階へ上がる。
「小野寺?入るぞ?」
「あ、うん。どうぞ」
一条先輩が小野寺の部屋のドアをノックして中へ入る。俺もそれに続くように中へ入った。
「一条君、春は大丈…………あれ、凪君!?」
「こんにちは、小野寺先輩」
「こ、こんにちは……じゃなくて!どうして凪君がここに!?」
俺が来たのを見て起き上がる小野寺先輩。いきなりの事で状況を理解できていないようだ。熱が出てるせいか顔が赤くなっている。
「1人で2人の看病するの大変だから凪に手伝ってもらおうと来てもらったんだ」
「そ、そうなんだ。わざわざありがとう、凪君」
「い、いえいえ。気にしなくていいですから。風邪なんだからとりあえず安静にしててください」
起き上がった小野寺先輩に寝転ぶように諭す。小野寺先輩は言う通りに寝転がってくれた。
「さてと……どっちがどっちの看病をします?」
「そりゃ…………」
「……先輩の看病がしたいならそういえばいいじゃないですか」
「なっ!?誰もそんなこと言ってないだろ!」
言ってなくても表情で丸わかりなんですよ。と言いたいがあえて突っ込まないでおく。
「あ、あの一条君……凪君と話したい事があるから悪いけど春の看病に行ってもらってもいいかな?」
「んなっ!?」
一条先輩が絶句する。それはそうだろう。小野寺先輩がなぜか先輩ではなく俺を指名したのだから。
「……先輩、今悔しいって思ったでしょ?」
「う、うるせえ!凪、小野寺のこと頼んだぞ」
先輩は俺に小野寺先輩の事を頼んで部屋から出て行った。そして、俺は小野寺先輩と向き合う。
「さてと……体調の方はどうなんですか?」
「うーん……さっきよりはマシかな。熱も下がってるみたい」
「それは良かったです……あ、タオル一回濡らしますね」
「うん。ありがとう」
先輩のおでこにあるタオルとり、一条先輩が用意しといてくれた水につけタオルを冷やす。よくしぼってから先輩のおでこに置いた。
「これでよし!」
「……何かこうしてると、この前とは逆だね」
「そうですね。この前のお返しみたいな。ただ、咲のやつが大分先輩を目の敵にしてますよ」
「やっぱり……凪君の妹だから仲良くしたいんだけど」
咲は一度目の敵にすると、中々その人を許そうとしない。それから仲良くなる方が難しいのだ。
「……それで話ってのは?」
「ううん。別に凪君と話したい事があるんけじゃないの」
「へっ?じゃあ、どうして?」
「何ていうか、今日は凪君と一緒にいたい気持ちなの。凪君とおしゃべりしたかったし、凪君と一緒に居たかった。だからかな……あ、別に一条君が嫌いな訳じゃないんだよ」
「そんなのわかってますよ」
内心俺はすごく嬉しかった。先輩に一緒に居たかった何て言われて喜ばないわけがない。
「でも、ちゃんと休まないとダメですよ。病人なんですから」
「わかってる」
そう言うと、先輩は目を閉じた。寝ようとしてるのかわからない。
「なんかあったらすぐいってくださいね。俺ここにいますから」
「う、うん」
(やっぱり優しいな凪君は。一条君みたいな感じですごく安心する)
先輩が目を開けてじっとこっちを見ている。俺の顔に何かついてるのだろうか。
「あの、どうかしましたか?」
「いや、その……えっと。一つお願いしていいかな?」
「はい。俺が出来る限りなら」
「じゃ、じゃあ…………」
布団から手を出し、熱のせいで赤くなっている顔をさらに赤くしながら言った。
「わ、私の手、握っててくれない?」
「ふぇ?」
なんでいきなり?てか、先輩の手を握るって…………
「な、なんかそうしてくれる方が安心できそう。ゆっくり寝れそうな気がするの………………ダメ?」
「うっ……」
熱を出して辛いのか、涙目になりながら俺をじっと見ている。先輩が風邪+涙目+可愛い=いや、そんなの断れるわけがない。
「じゃ、じゃあ失礼して」
先輩が出してきた手をそっと握る。
ずっと、布団の中に入れていたせいか、熱が出ているせいか、とても手が暑くなっていた。
「あ、凪君の手。冷たくて気持ちいい」
「逆に先輩の手は暑いですね」
「そ、そうかな?自分じゃよくわからなくて」
より安心できるように俺は先輩の手を両手で包み込むようにして握る。付き合ったりもしてないのにこんな事していいのかな?
「……ね、ねぇ。もう一ついい?」
「……え?あ、はい。何ですか?」
考え事をしていたせいで一瞬返事が遅れてしまった。小野寺は瞼を閉じそうになりながら言った。
「わ、私を……じゃなくて………でよ……」
俺に手を握られ安心したのか、先輩は瞼を閉じてスゥー、スゥーと寝息を立てた。最後に何て言おうとしたのか声はとても小さかったが、俺にはよく聞こえた。
「おやすみなさい、小咲さん」
私を苗字じゃなくて名前で呼んで。彼女は寝る直前にそういったのだ。実は小咲さんは甘えん坊なのかもしれない。
小咲side
「…………あれ?」
私凪君とお話ししててその後どうなったんだっけ。
「わっ!もうこんな時間!」
時計を見ると7時をまわっていた。体を起こしベッドから降りようとすると左手に違和感を感じた。
「…………凪君」
違和感を感じたのは凪君が私の左手を両手で握っててくれたから。その凪君は私の両手で握りながらぐっすり眠っていた。
「私のお願い。ずっとしててくれたんだ」
寝る前に凪君に両手に握るように言ったのを覚えている。もう一つ、何か言った気がしたけどそれは思い出せない。何を言ったのかな?
「それにしても……ぐっすり眠ってるね」
右手で凪君の頭をそっと撫でる。
「一条君は優しいし、頼りになるし、とてもいい人。だけど、それは凪君も同じ。凪君だって後輩として……友達として好き」
ポツリポツリと呟くように独り言を言う。
「一条君は1人の男性として好き。だけどら最近、凪君への気持ちがわからなくなってきちゃった。私は凪君を……黒崎凪をどう思ってるのかな…………」
凪君は寝てるしきっと聞いてないよね。私は寝ている凪君の頭を撫で続けた。
おまけ
「うーん……小野寺の部屋に入って様子を見るべきなのか!それともじっとしておくべきなのか!俺はどうすればいいんだー!!!」
小野寺の部屋の前で一条楽は絶叫していた。
おまけ2
「お兄ちゃん、遅い!早く帰ってきてよー!!」
「うるさいな、咲。テレビの音聞こえないから静かにして!」
なかなか帰ってこない兄を心配する妹と、その妹を注意する姉であった。
今回の話。書いててすごく楽しかった。
小咲ちゃんとノワールの声は一緒なんだよw
どうでもいいっすねww
感想と訂正があればお待ちしております。