ドックデイズ3期の4話を見て感じた事。
ノワール実は結構強かったんだw
油断さえしなければあれは乗り越えられたねww
ではどうぞ〜
昨日の小野寺にあんな事を言ってしまったため俺は夜に全然寝る事が出来なかった。おかげで今は寝不足でとても眠たい。
「ふわぁ、眠た〜」
「おはよう、凪君」
「うおっ!……ってなんだ風」
いきなり声をかけられ後ろを向くと笑いながら軽く手を振っている風が立っていた。
「何だって言い方はないんじゃないかな〜?」
「悪かったよ。ちょっと寝不足でさ」
「昨日の夜何かあったの?」
「…………まぁ、色々と」
風に昨日の事を話したら絶対からかわれるに決まってる。だから、風には言わないでおこうと決めた。
「もしかして、昨日春に言ったことを気にしてるの?」
「………………なんで知ってんの?」
昨日あの時には俺と小野寺しかいなかった筈なのにどうして風は知っているのだろう。
「あ、本当だったんだ。適当に言ったら本当にあってるとは思わなかった」
「カマかけたな!!」
ここが食堂だという事を忘れて俺は風に叫んだ。周りで朝ごはんを食べてるみんなの目が俺の方に集まる。
「……ごめん。何でもない」
そう言って俺と朝ごはんのお盆を取り適当な席に座る。すると、風は俺の横に座ってきた。
「…………なんだよ?」
「別に〜。ただ、ちょっと凪君とお話ししたいだけだよ」
風はいつものように微笑み朝食を取り始める。俺は何か嫌な感じがしたが黙って俺も朝食を取り始める。
「昨日何があったの?」
「何でもないって」
「何かあったから気にしてるんでしょ?」
「本当に何でもない」
「えぇ〜、つまんないな」
俺が昨日何があったのかうっかり漏らしてしまったが内容はまだ聞かれてないんだ。内容さえ聞かれなければ心配ない。
「クラスで幼い頃の凪君の恥ずかしい話をされるのと今ここで昨日の事話すのどっちがいい?」
「スンマセン。言いますからマジでそれだけはやめてください」
幼い頃の話しを持ってくる何て風のやつ卑怯だな!!
「じゃあ、お願いね〜」
「…………昨日、俺がもし好きな女の子が出来るなら小野寺か小野寺先輩がいいって本人の前で言っちまったんだよ。心の中で留めておくつもりだったのに」
「……ふーん」
「まったく最悪だよ。おかげで今日から小野寺と何か顔合わせにくくなっちまった」
「確かにそれは春が聞いたらどう思っちゃうんだろうね」
「そうだな……っておい、なんだその顔。明らかお前今楽しそうな顔してたぞ」
「えぇ〜、そんな事ないよ」
風のさっきの顔は明らかに何かを考えているような顔だった。少なくとも俺を心配してるような顔ではなかった。
「とにかく、余計なことはするなよ」
「それはしないけど……なんで春や先輩はよくて私はダメなのかな?」
風は俺の顔を覗き込むように聞いてくる。
「べ、別にお前がダメって言ってるわけじゃないよ。前にも言ったけどお前は幼馴染っていう事もあって距離が近すぎるからあまりそんな風に見れないだけだ」
「……じゃあ、もし私が幼馴染じゃなかったら凪君は私に振り向いてくれたのかな?」
「んなっ!?」
そんな事は1度も考えた事がなかった。風が幼馴染だからという理由で恋愛対象として見れなかったが、もし風が俺と小野寺の時みたいな出会いをしてたら。いや、そんなことじゃなくて普通の出会いだったとして…………俺は風に恋をするのだろうか?
「………………もう、凪君ったら何真剣に考えてるの?そんなの冗談に決まってるじゃない」
風は笑いながら覗き込んでいた顔を離した。そして、食べ終えた朝食をお盆に乗せ立ち上がる。
「凪君、私は凪君をただの幼馴染として見てるわけじゃないんだよ?」
「は?何を言って」
「私にとって凪君は特別な存在なの」
風はいきなり何言ってるんだ?俺には言ってる意味がよくわからない。
「それともう1つ。周りをよく見た方がいいよ」
そう言うと風はお盆をカウンターの方に戻しに行った。てか、周り?
「黒崎……てめぇ、何朝から女の子とイチャついてんだよ。非リア充こ俺たちに見せつけてんのか?」
俺の周りにいる男子達が凄い形相で睨んでいた。やばい、これは本当にやばい。
「いや、待て。別に俺はイチャついてたわけじゃねえ」
「うるせえ。何が特別な幼馴染だ。バスの時から我慢してたがもう無理だ。みんな!かかれーー!!!」
『うおおぉぉぉぉおおおお!!』
「ちょ、まっ!!」
その後の俺の記憶はない。次に起きた時にはすでに夜になろうとしているところだった。
「くそ……何でこんな酷い目に」
「まぁまぁ、よかったじゃない」
「うっせぇ!!元はと言えばお前があんな変な事とか言わなかったら俺が気絶する事なんてなかったんだ!」
今は林間学校毎年恒例の肝試しをやろうとしている。この肝試しは絶対男女一緒に行動する事になっており、そしてペアになった男女は絶対手を繋がなければならない。ということで、今は女子から順にクジ引きをするところだ。
「で、風は何番だったんだ?」
「秘密〜。もしかして私とペアになりたかったの?」
「ま、まぁ普段喋らない女子となるならお前となる方がいいかな」
まぁ、これはクジ引きだから例え風の番号を知っていたとしてもどうなるという事ではない。ちなみに、今は俺のそばに風と小野寺がいるが小野寺は一言も喋らない。昨日の事を気にしてるのだろう。
「ねぇ、私と春。ペアになるならどっちがいいの?」
「!!?」
「はぁ?」
風はいつものように微笑みながら聞いてくる。小野寺はそれを聞き肩をビクンとさせる。
「そんなの決められるわけ……あ、次男子だ。行ってくる」
俺はクジ引きを引くために列に並んだ。まぁ、何番になろうと俺の知ったことではない。
「…………8番か。誰と一緒なんだろう」
俺は一通り女子に聞いたが8番の番号を持った女子はいなかった。
「まさか……本当に風なのか?」
俺は風と小野寺の所に戻る。
「なぁ、お前ら『凪君は何番?』え?……8番だけど」
8番と言った瞬間、風の手が一瞬ぶれたように見えた。
「あれー?8番って春の番号だよねー?」
風は明らかにおかしい口調で小野寺に尋ねる。
「え?私の番号は……あれ、8番になってる!?」
8番になってる?どういうこと?
「わー、すごーい。凪君と春がペアになるなんて凄い偶然だねー」
「おい、風。さっきからその変な棒読みはなんだ。なんかやだからやめてくれ」
まぁ、何が起きたかよくわからないけど俺のペアは小野寺って事か。昨日の事もあって気まずいけど仕方ないか。
(ちょっと風ちゃん!どういう事!)
(いいからいいから。春も知らない男子と一緒になるよりはいいでしょ?)
(うっ…………それは)
(それに何か話したい事があるなら2人きりで話した方がいいの。ね?)
俺が考え事をしているうちに2人も何か話していたようだ。
「じゃ、頑張ってー。私は相方の子を探してくるから」
そう言って風は駆け足で行ってしまった。
「ま、まぁ、何だ……とりあえず、よろしくな」
「う、うん」
や、やばい。昨日の事もあってすげえ気まずい。もう表現しにくいけど本当に気まずい。と、とにかくなんか話さないと。
(ど、どうしよう。昨日のあの言葉のせいで黒崎君の顔をまともに見れない。なんか話題を出さないと)
「「あ、あのさ」」
俺と小野寺の声が重なる。
「お、小野寺が先に言えよ」
「いや、黒崎君からでいい」
「いや、小野寺が」
「黒崎君が」
「小野寺から」
「黒崎君から」
って、何だこれ。なんの連鎖だよ!何でこんな付き合いたてのカップルみたいな事してんの俺たち!
『8番の人ー、こっちきて準備してくれ』
「あ、俺たちだ。行こうぜ」
「う、うん」
……そういえば、肝試し中は手を繋がないといけないんだっけ。手握るぞ、とか言ったらなんか気持ち悪いからそっと…………
「つっ!!!」
俺が小野寺の手を触れた瞬間、小野寺が凄い勢いで俺から後ずさった。
「えっ?」
「…………あ、ごめん。肝試し中は手を繋がないといけないんだもんね。あはは」
小野寺がこっちに戻ってきて手を出してくる。俺はその手をそっと握った。
「8番の人ー………ってなんだ凪かよ。何だ?付き合いたてのカップルみたいな顔しやがって。羨ましいね」
「べ、別にそんなんじゃねえよ!それより、なんでお前がここに?」
「ん?これの実行委員だから」
翔太、実行委員だったのか。知らなかったな。
「てか、何ムキになってんだよ。そんな事したっていいことなんてねえぞ」
「うっせ!」
「……そろそろ時間だ。2人ともラブラブしてこいよ!」
「んな事しないっての!!」
俺と小野寺は肝試しに行くために歩き出した。
『うああぁぁぁあああ!!』
「すげぇ、この人よくできてるな。でも、これ誰なんだろう?」
「わからない。でも、何処かで見た事ある顔だよね」
今、俺と小野寺は肝試しのルートを歩いているが俺もだが小野寺もこういうのには強いようなので全くビビったりしない。むしろ、楽しんでこいつは何組の誰かみたいな話をしている。
「にしても、毎年こんなにこってると思うとすごいな」
「本当。お姉ちゃんは去年大丈夫だったのかな?」
相変わらずお姉ちゃんの事を心配する小野寺。シスコンなんだろな。
「ねぇ、黒崎君。こんな状況だけど聞いてもいいかな?」
いきなり真剣な顔になって話し出す小野寺。
「何だ?って言ってもわかるけどな。昨日の事だよな?」
「うん。どうして、あんなこと言ったの?やっぱり、ちょっと気になって」
俺に好きな人ができたとして何故小野寺か小野寺先輩だったら楽しいと思ったのか。
「…………わかんね」
「へっ?」
「悩んだんだけど自分でも何でそう言ったのかわかんなかったよ。俺恋愛した事ねえしな」
小野寺や先輩が可愛いからとか優しいからとかなのかわからない。
「けど、お前や先輩と一緒にいる時は凄え楽しいぞ。バイトとか始めたばっかだけで止められそうにねえもん」
「そ、そう言ってくれると私も嬉しいよ。私も黒崎君と一緒の時は凄く楽しいし」
俺と小野寺は歩きながらも話をする。お化け役の人たちが出なくなったのは気のせいだろうか。
「だから、もし彼女にするなら小野寺か先輩がいいって思ったのは、いつも一緒にいると楽しいからなのかもしれねえな」
「そ、そうなんだ」
俺にはまだ恋という気持ちがどういうものなのかわからない。だから、俺は恋という気持ちを今回の事で知りたくなった。
「………………私もね。昨日からおかしいの」
「えっ?」
「昨日、黒崎君にああ言われて私男の人って苦手だから嫌な気持ちになるはずなのに全然そんな事ないの。どうしてだと思う?」
俺と同じように小野寺も悩みを抱えていた。俺とはまた別の悩みのようだ。
「それは多分、小野寺がその男の人が苦手なのを少し解消できたんじゃないのか?」
「解消?」
「うん。だから、嫌な気持ちを感じなくなったとか」
そうだとしたら喜ばしい事だ。それだったら翔太や他の男子とも仲良くなれるように努力をしていけばいいだろうから。
「そうだったらいいんだけど、なんか違う気がする。もっと、重要な……」
小野寺の男子恐怖症よりも重要な?そんな事って何かあるのかな?
「…………もしかして、お前俺に何か特別な感情でもあんのか?」
「えっ?」
小野寺が男子で普通に話すのは俺と一条先輩くらいだ。他の男子はあまり話そうとしない。その内の1人にあんな事言われ、まして、まだあって3ヶ月も経ってない男子に嫌な感情を感じないわけがない。これは俺の自意識過剰でしかないのだが。
「……確かに黒崎君は私にとって特別だけど。でも、そんな特別な感情なんかは」
「そうだよな。そんなわけは…………ってあれ、いつの間にかゴール前まで来てる」
小野寺の悩み事を考えながら歩いているといつの間にかゴール地点まで来ていた。……あれ?何で途中何も出てこなかったんだ?
『何であの2人はあんなにシリアスな感じを醸し出してんだよ!!脅かしに行こうと思ってもいけねえじゃねえかよ!!!』
お化け役の人達の考えが全員一致した事を俺達は知らなかった。
「……まぁ、いいか。この事はまた今度考えよう」
「そ、そうだね。今の私たちにはきっとわからないことだよ」
(だけど、このモヤモヤする感じ。あまり男の人とは関わらないようにして来たからわかんないけどこれって…………)
「どうかしたか?」
「……ううん、何でもない」
(そんな事あるわけない。さっき言ってた特別な感情はただ唯一私が楽しんでお話しできる男子ってだけ。ただ、それだけ…………なはず)
これにて林間学校編終了!
小野寺春の凪への気持ちとは???
何か今回文章的におかしいところが結構ある気がするw
感想と訂正があればお待ちしております。