2月中は投稿が遅くなることが多そうです。すみません(e_e)
「クソッ!いきなりの敵襲!?しかもこんな大人数で!」
タツミが帰ってきてからみんなでどんちゃん騒ぎをしていたら、みんなそのまま寝てしまった。俺も爆睡していたが、糸が急に巻き始めたので一瞬で目が覚め迎撃するためにタツミとテントから抜け出し、辺りを散策している。
「女子組は大丈夫かな?」
タツミが心配そうに話しかけてくる。女子組のテントと男子組のテントは距離がある(俺のせいではない。断じて俺のせいではない!!)
「まぁ、向こうにはレオーネ姐さんもいるし奇襲の心配はしなくてもいいと思うけど……」
と、そんな会話をしていると十数人の仮面(?)の男達が現れた。こいつらか……だけど、そんなに強そうでもないな。これなら俺たちだけでもなんとか…
「男はお呼びじゃないんだよ!」
俺は数人の男はの首の骨を外し、タツミは剣で斬り殺してしく。やはりあまり強くない。
「よし、タツミ急いで女子組を……」
「ラバ!まだだ!」
とっさに振り返ると、首がおかしな方向へ曲がっているにもかかわらずこちらへ襲ってくる仮面の男達。こいつら…改造されてやがる…
男は刃物でできているであろう爪で俺の腹に斬りかかってくる。
「ラバ!」
が、俺の腹にはクローステールの鎧。爪が甘ぇよ。
「糸にはこんな使い方もあるってこと。そして束ねれば!」
俺はクローステールを束ねて槍にする。ケイには避けられたがこいつらなら難なく当てることができる。
「俺は貸本屋。糸の使い方なんて漫画にいくらでもあるんだよ」
「ナントイウ…オウヨウリョクダ…」
心臓を貫いた。さすがに死んだだろう。てか喋れたのか、こいつら。
「タツミ、そっちは終わったか?」
「あぁ、それにしてもスゲぇ生命力だったな」
「多分、改造されてる。人間を屑みたいにしか思ってねぇ奴がバックにいるな」
タツミが顔をしかめる。多分俺も似たような顔をしていただろう。
「とにかく、今は女子組を探さなきゃ……ってまだいるのかよ…」
背後からゾロゾロと足音が聞こえてくる。何人来ようと、同じこ……と……
……50人はいない?これ?
「……団体さんはご遠慮願いたい訳で……」
と、俺はタツミの手を引っ張り逃げ出す。
「ちょ、ラバ!なんで逃げんだよ!二人なら倒せ…」
「馬鹿!あの生命力であの人数はやばい!ってウオオ!あいつら速ぇ!」
4足歩行のくせしてものすごい速さだった。ゴキブリかテメェらは。
「「あああああ!!」」
と、そこに救世主。我らがリーダー。
「「アカメ(ちゃん)!」」
「無事か、お前たち!」
ね、寝巻き!こんな時になんだけど……ごちそうさまです!
冗談はともかく、心臓がある以上村雨の前ではこいつらも一撃で葬れる。ここはアカメちゃんにお任せしよう。
「それにしても無事てよかったよ、アカメ。他の二人は?」
「…エクスタスを持った敵が現れてな。マインは一人でやると聴かなかった。相当怒っていたから多分心配はいらない」
そっか……マインちゃん仇打ちを……ここは彼女を信じよう。
「レオーネ姐さんは?」
「……気づいた時にはいなかった。私も今探している」
まぁあの人は殺されても死なないか。腕がちぎれたって、俺のクローステールがあればくっつく訳だし。本当すごい帝具だよ。
「なら、マインを迎えに行こう!やばかったら助けねぇと!」
「そうだね、それでレオーネ姐さん以外は集まるわけだし」
「あぁ、そうだな」
こうして俺たちはアカメちゃんに率いられマインのいたところまで戻った。
マインちゃんのところへ到着すると、彼女はエクスタスを抱え静かに泣いていた。……三人とも何も言わなかった。否、言えなかった。改めて静かにシェーレの冥福を祈るばかりだ。
「マイン……やったのか」
「アカメ……二人も……うん……」
「おおーい、みんな〜」
そこに間延びした声でレオーネ姐さんが(空気を読まずに)入ってきた。
「姐さん!無事だったんだね!」
「もちろん!顔洗いに行ったらそこで奇襲されたけど逆にボコボコにしてやったさ!」
さすが……たくましい……でもこれで全員集合だ。あとは本丸を叩くだけだ。
と、そこに例によっ仮面軍団。人数も多いが、糸に反応しているのはこいつらで最後だ。
「みんな!気合を入れろ!」
「「「「おう!」」」」
異変に気付いたのはすぐだった。視界がぼやける……これは……
「なに?視界がぼやけ……」
「どうした!みんな!」
タツミは平気なのか、とするとやはり……
「視神経に働きかける毒、ってとこかな?ぐ……やばいとうとう何も見えなく……」
やばい、この人数相手にタツミ一人で俺たちを守りつつ戦うのはさすがに無理がある。どうする……糸の反応具合を確認しつつ戦うか?さすがに現実性に欠けるか……クソッ、また俺は足手まといかよ!なんとか、視界を回復させなくては……!どうしたら…!
……?ん?
インクルシオのおかげで俺は毒がカットされているようだがみんなは視力を奪われている……俺が頑張らないと!
「ウオォォ!」
その掛け声とともに、俺は仮面軍団に突っ込む。心臓を一撃で突き刺さないと、こいつらの生命力では死にはしない。いけるか!?
と、みんなから少し離れた隙にこいつら一斉に4人の元へ!ヤバい!間に合わな…
「みんな!」
仮面軍団がみんなに襲いかかろうとしたその時、急に奴らの首が飛んだ。なんだ……?
「……!?ラバ!お前、目は!?」
「安心しろ、ちゃんと見えてる。なんならさっきよりな」
?よくわからんが、よかった守りはラバに任せて、俺は攻撃に専念できる。
「ナゼダ!ナゼ、スタイリッシュサマノドクガキカナイ!」
「シカモ、ハイゴカラノコウゲキニモハンノウスルダト!?」
スタイリッシュ……あいつが主犯か……ならこいつらはパーフェクターで改造された、改造人間。手強いはずだ。
「確かにお前たちのボスの毒はてきめんに効いてるよ。俺の視界は何も見えちゃいねぇ。だが、俺には違うものが見えてる」
「ナニヲイッテイル!」
「ラバ?どういうこと?」
「俺の見えているもの、それは……お前たちの視界だよ!」
!!あいつらの視界?そうか、だから背後からの攻撃にも対応して……いや、でもなんでだ?
「ミソギに視力をなかったことにされたことと関係があるのかしら?」
「いや、どうだろう。あいつの能力はなかったことにするだけだからな」
ーーまるで臨死体験した時に代わりの目ん玉をもらったみたいだ。と、ラバは語る。まぁ今はそんなことどうでもいい。こいつらを倒すことだけ考えよう。
と、そこに何かが落ちてきた。否、降ってきた?……人だ!角が生えてるが……味方か?
「よし、スサノオ!敵を殲滅しろ!」
「了解」
今のはボスの声!よかった、味方のようだ。しかし、スサノオって人、一人で俺の倍は倒してる。スゲぇ強ぇ……俺も負けてられねぇ!
と、急にスサノオさんが俺をつかんでみんなの方に投げつけた。なんだ!?急に!
その時仮面軍団の死体が急に大爆発。スサノオさん!
……腕と腹の一部が吹き飛んでる!俺を助けるために……クソッ!
…ん?…………!再生してる!あの人……帝具か!
「スサノオ!南東の崖に敵だ!逃さず狩れ!」
「わかった」
お、俺も!
「タツミ、目が見えたきた……私も連れて行ってくれ」
アカメ!よし!俺はアカメをおんぶしてスタイリッシュの元へ向かう。ラバはボスの乗ってきたエアマンタに乗って援護するようだ。
スタイリッシュの元へたどり着いた時、彼は化け物となっていた。化け物というより怪獣の方が近いかもしれない。
「なにそれ?二人羽織?あんた達は潰れちゃいなさい!」
巨大化したスタイリッシュの手のひらが俺たちを襲う。が、インクルシオをつけた俺の足はそんなものには捕まらない。でもいつまでも着けてられる訳でもない。早くアカメの村雨の刃が通る部分を見つけないと……
「タツミ!この巨人の額の部分!スタイリッシュの本体だ!あそこなら刃が通る!」
「わかった!なんとか隙を…」
その時、急に巨人がよろけた。ラバのクローステールが巨人の足を縛ったようだ。
「タツミ!アカメちゃん!いまだ!」
「よし、いくぞ、アカメ!」
俺は倒れた巨人の額へ急ぐ。途中の障害はスサノオさんがフォローしてくれた。これでスタイリッシュまであと少し……
「まだよ……まだ終わらないわ!」
スタイリッシュの最後のあがき、チューブのような武器でこちらを襲う。しかしもう遅い。俺はアカメをスタイリッシュに投げつける。
「行け!アカメ!」
「葬る!」
一閃。スタイリッシュの胸を斬り裂いた。
「まだ……いろんな実験したかったのに……どうして私ばっかりこんな…不幸な目に…」
巨人は倒れこみ、スタイリッシュは絶命した。
「五体満足で死ねた分、お前は幸せだろう」
こうして、スタイリッシュとナイトレイドとの戦いは終わった。
「お、ラバくん。やっと目を使いこなせるようになったか。感心感心。あの目、欲視力(パラサイトシーイング)さえあればしばらくは大丈夫だろう。とても使い勝手の良いものだからねぇ。
でも、そうするとイェーガーズ側が少し不利かな?物語のバランスを考えるならあちらにも何かしらのコンタクトを取った方がいいか。平等にするためにもね。
まぁ帝国側、と捉えるならケイ君やミソギ君がいるからなぁ。あの二人がイェーガーズに全面的に協力したら、ナイトレイドに勝ち目はない。いや、ミソギ君がいるから逆に勝ち目なくなるのかな?うーん…難しいもんだよ。ホント。
まぁ、それはおいおい考えるとして今はこの物語の成り行きに任せるかな?あまりにもパワーバランスが崩れるようならその時はまた何かしらの変化を加えてやるぜ」
なんて便利なキャラなんでしょう。物語の中からパワーバランスを調整してくれるなんて…。俺が死んでも彼女が物語を書いてくれるかな?(おい)