武器が持ち手を選ぶと聞きイェーガーは手元のダンデルガに目をやる。
イェーガーがグランガイアを旅していた頃イェーガーはダンデルガを見つけそれに宿るヴァルガスの意志に認められダンデルガの炎を操れるようになったのだ。
武器が持ち手を選ぶ。その認識にイェーガーは大して違和感を覚えなかった。
「・・・意味が少しわからないんだが。」
ティグルが困惑して尋ねる。
・・・まあ、それが普通の反応だよな。
「いい目をしてるな。真面目に聞こうという目だ。」
エレンが嬉しそうに返すとティグルは少し笑い答えた。
「その・・・どうやって『竜具』が戦姫を選んだ?」
「ある日突然。、こいつが目の前に現れる。手にとったら言葉みたいな物が流れ込んでくるんだ。ーお前は戦姫になった。公宮へ向かえ、とな。そして公宮についたら晴れてその日から戦姫だ。」
「・・・それって公宮にいる人たちは反発しないのか?」
イェーガーがそう尋ねた。
「嫌かもしれないが、こいつが選んだのでは仕方が無いだろう?」
エレンがそう言いながら竜具をぽんっと叩く。
・・・不思議なもんだな。
「ところで、エレオノーラ様。王都での謁見はどうなったのですか?」
リムアリーシャがそう尋ねるとエレンがは真剣な表情となり答えた。
「面倒な点が2つの起こった。が、それを話す前に先に言っておくがイェーガーの事は王には伏せてある。」
「・・・まあ、説明しても信じてくれないだろうしな。」
イェーガーがそう言うとエレンは頷いて答えた。
「それもあるが・・・まあ、おいおい話していこう。まず一つ目だが、領地を得た場合は王に全て献上することになった」
・・・ん?それのどこが変なんだ?
「今となにか違うのか?」
ティグルも首をひねりつつ尋ねる。
「アルサスは戦いが終った後エレオノーラ様の統治では無く、国王の指名した代官が治めるということです。」
リムアリーシャがそう言うとイェーガーは尋ねた。
「それは普通じゃないのか?」
するとエレンは一瞬怪訝な顔になり合点がいった調子で答えた。
「ああ。そう言えばこの戦いの対価について話してなかったな。この戦いによって得るはずだったもの・・・それがアルサス全土だ。」
「・・・何?」
おいおいおいおい!言葉の意味だけだとすげえ約束してるぞこいつら!
「つまりそれは戦いが終った後アルサスはエレンさんの直轄領になるはずだったってことか?」
「うむ。まあ、そうだ。」
・・・戦姫って国王の配下じゃないのか?
そんなイェーガーの困惑をよそにエレンは話を続ける。
「まあ、これはまだ戦いが終わるまでに何とか出来る。だが、陛下がおっしゃった言葉はもう一つある。」
「それは?」
ティグルが尋ねる。
「ジスタートの国益を第一に考え行動せよ、だ。」
アンケートでとったユニットの登場までもうしばしお待ち下さい(m_m)