今宵、紅月の夜のお話ひとつ致しましょう。   作:漣@クロメちゃん狂信者

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はじめまして、そしておはこんばんにちは。ハーメルンには初投稿です。
駄作ですが、よろしくお願いします。

ちなみにタイトルの読み方は『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』
意味は『我が神、我が神、どうして私をお見捨てになったのですか?』
イエス・キリストが処刑される際に言った言葉とされています。


一人で二人
Eli, Eli, Lema Sabachthani?


ボクは、生まれたときからバケモノだった

誰からも愛されない存在だった

 

 

“どうして、あんな子が生まれたの?”

…ごめんなさい

 

“あぁ、なんておぞましい。”

…ごめんなさい

 

“外見は勿論だけど、何なの?あの力は!”

…ごめんなさい

 

“まったく、気味が悪いったらありゃしない”

…ごめんなさい

 

“こっち来んな、バケモノが!”

……ごめん…なさい……

 

“私に触らないで!”

………………

 

“今年も凶作だ!”

………………………

 

“お前みたいな、バケモノがいるから!”

……………………………

 

“お前は存在してちゃいけねぇんだよ!”

………………………………………

 

“バケモノはさっさと”

 

 

【死ね】

 

 

…ねぇ、それ、ボクのせい?

みんながくるしんでいるのは、ボクのせい?

 

【理解出来ない、したくない】

 

むらがきょうさくにおちいっているのも、ボクのせい?

 

【ホントのホントに僕のせい?】

 

じゃあ、ボクがせきにんをとらなきゃいけないね

 

【僕はなんにもしてないよ?】

 

すごいでしょ、ボクね、ちゃんとしってるんだ

いけないことしたら、せきにんをとるものなんだよね?

 

【僕は必要ないのかな?それなら僕も…】

 

だから、ボクがせきにんをもって

みんなをシアワセにしてあげる!

 

 

 

【方法はとっても簡単】

 

みんなをカミサマのもとにつれていくだけ!

すてきでしょ?すてきでしょ?

 

【すごいでしょ?これなら僕を褒めてくれるかな?】

 

みんないっしょにカミサマのところにいけば、みんなシアワセ!

 

【お腹は空かない、喉は渇かない】

 

さびしくない、さむくない!

 

 

 

「もうボク()に会わなくて済むんだよ」

 

じゃあ、バイバイ!

 

「みんな、おやすみ。」

 

 

 

《良い(悪夢)を》

 

 

 

 

メラメラパチパチメラメラパチパチ

 

何かが燃える音がする。

 

あれ?僕は何をしていたんだっけ?

周りを見渡して見えたのは、燃える家々。

 

「…村が燃えてる。」

 

忌々しい、大嫌いな、あの村が!

 

そっか、僕はもうアソコに居なくてもいいんだね?

もう、アイツらに怯えなくていいんだね?

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふーん♪ふふふーん♪」

 

鼻歌を歌いながら歩く幼子

紅みがかった闇色と黒みがかった紫色のオッドアイ

奴らに切り裂かれてザンバラだけども、美しい銀色の髪

それを指でくるくると玩びながら彼は。

 

「キャハハハ♪」

 

狂ったようにくるくると回りながら詠い、踊り、そして嗤った

まずは、この世界を知らなければ。

あの村は孤立していたから、僕は何も知らない。

僕は死にたくない。

やっと解放されたのだ!あの人の皮を被った悪魔どもから、やっと!

 

あぁ、知りたい。識りたい。シリタイ!

 

この世の楽しみ

命の尊さ

生の喜び

 

自由を謳歌し、平等を遵守し、その矛盾に悩む。

それのなんと素晴らしいことか!

 

「…ねぇ、キミは知ってるでしょ?なら、僕に教えてよ!」

 

幼子は独りで喋り続ける

 

「キミの名前は何だっけ?え、僕?僕はね…うーんと、そうだなぁ…これからはラザールとでも名乗ろうかな!……“ジェミニ”?キミそんな名前だったっけ?まぁいいや。これからよろしくね、ジェミニ♪」

 

「……え、まずは何が知りたいかって?うーんとねー…あ、じゃあ、僕について教えて!それでそして、次はキミのことが知りたいな?身近なことから世界のことまで!知ってる範囲でぜーんぶ教えて!僕はなんにも知らないから(全部忘れてしまったから)!」

 

「そうだな、対価は何がいいかな?…あ!たまにこの体を貸すっていうのはどうかな?

キミも僕だし、問題ないよね!」

 

 

少年は、最後に笑って村を眺めて、踵を返して歩き出した。

 

 

 

 




はい、意味不ですね。お目汚しすみません。

因みに主人公の名前は、ラザロ(新約聖書中の人物。キリストの友人でマリアとマルタの兄弟。《ヨハネによる福音書》第11章によれば,病のため死去したが、その4日後、布教先から帰ったキリストが、墓の前で祈り呼びかけると、奇跡的に蘇生したという。癩病患者,乞食などの守護聖人とされる)からとっています。
キリストの死後も福音伝道に尽くし,プロバンスやブルゴーニュ地方でとくに崇敬されたラザロを記念した教会を「サン・ラザール」って言うんですね。それからとってます。


以下、主の設定です。
※ネタバレを含みます。

【僕】
名前:ラザール
年齢:6歳
性別:男
容姿:闇色と紫色のオッドアイ、銀髪で腰までロング
性格:素直、狂気(SAN値0:多分永続する)
備考:自分が普通じゃないことには気づいていたが、その聡さゆえに周りの人間も別の意味で頭おかしいことに気づいて、混乱しちゃってSANチェック。絶え間ない虐待と精神崩壊の末に「僕も狂っちゃえ☆」と開き直っちゃった系男子。

【ボク】
名前:ジェミニ(仮)
年齢:不明
性別:男
性格:快楽主義、狂気(多分狂化A+くらい。ただし話は通じる)
備考:ラザールの第2人格。ラザールの憎悪や悲哀が無意識のうちに押し込まれて出来た。作られた当初はバーサーカー(ガチ)であったが、ラザールご本人自体が狂っちゃったことで、ばーさーかー()と化した。

え?両方狂ってるなら人格はひとつに戻るんじゃないかって?
…ドロドロとした感情が基で生まれた人格が、そう簡単に消えるとでも?


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