目の腐ったSAO2   作:ウルトラマンイザーク

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突入

 

 

 

 

 

「な、なんでエイトくんがこんなとこにいんのよ!?」

 

「なんでって…目的は一つだろ……」

 

リーファが食って掛かって来るが、それを冷たくあしらう。面倒臭ぇもん。

 

「おうエイトマン!久しぶりだな」

 

キリトがまるで友達のように挨拶してきた。それを会釈で返す。すると、「エイトくん久しぶりだね」「おうエイト!」「エイトさぁーん!」「エイトー」「な、なんであいつが…!」「パパ二号ー!」みたいにどっかで見たことある連中が声をかけて来る。

すると、額に汗を流した材木座が俺の肩をちょんちょんと突ついてくる。

 

「ぬぅ、八幡…この者達は一体……」

 

「あぁ、ほとんどSAOん時の知り合いだ。名前は面倒だから言わない」

 

「えーっと…エイトマン。確か世界樹攻略の時にいたサラマンダーの人だよな?」

 

キリトがきいてきた。

 

「えっと…材木座義輝。高校時代の知り合い」

 

「我が名は剣豪将軍!控えおろぉーうっ!」

 

「って感じでめんどくさい中二だ。一応、ALO最強プレイヤーってことになってる。世界樹攻略の時にいただろ?」

 

が、今の中二パートを無視してキリト達は挨拶した。

 

「キリトだ。よろしくな、世界樹の時は助かった。ありがとな」

 

「む、むはははっ!なぁに!あれしきのこと…」

 

「アスナです。よろしくね剣豪くん」

 

「え?あ、はい」

 

「クラインだ。よろしくな援交将軍!」

 

「いや、援交じゃなくて剣ご…」

 

「クライン!あ、あああんた何変なこと言ってんのよ!……あ、あたしはリズベットよ。リズでいいわ」

 

「………」

 

「あ、あの…シリカですぅ…」

 

「……………」

 

「リーファよ。会談の時にいたの、覚えてる?」

 

「シノンよ。そこの目が死んでるのに助けられたの」

 

「ユイです。よろしくお願いします!剣豪さん!」

 

「………………………でゅふ」

 

材木座がやられたか…まぁそうだよな。多分、いきなりボッチがこんなにたくさんの人間と関わったら俺でもこうのる。と思う。でも材木座くんはちょっとアレですね。剣豪くんと呼ばれて少し嬉しそうですね。

 

「ていうか、トンキーの上にいるってことはエイトマンも助けたのか?」

 

キリトに声を掛けられた。

 

「トンキー?なにそれ?」

 

「そうだエイトくん!この子、可愛いよね!?」

 

「ん?あーそうだな。雑巾の次に可愛い」

 

「……それ可愛いって言ってるつもりなの?」

 

リーファにジト目で見られるが、それを無視してキリトに向き直る。

 

「いや、俺は材木座の付き添いだから詳しいことは知らん。おい、どうなんだ材木座?」

 

「八幡、我はここに来てからこの風雲再起と変な巨人みたいなのが争いをしているのを偶然見掛けてな。紛争を根絶したわけだ。その時に先に巨人の方を倒すと、クエストが始まったわけだ」

 

「………お前、その前にリアルでダブルオー見てただろ」

 

「げげっ!八幡エスパー!?」

 

バーカお前の今の台詞聞けば誰だって分かるっつーの。

 

「そういうわけだキリト」

 

「なるほどな…なら、今日はエクスキャリバー取りにきたんだろ?一緒に行かないか?」

 

「あー…」

 

断ろうと思ったが、こいつら全員いれば俺はなにもせずに済みそうだからな。

 

「俺はいいけど…材木座、お前はどうする?」

 

「な、なぁ八幡。ひょっとして、我今誘われているのか?」

 

「え?あーそうだと思うぞ」

 

「むふ、むふふふ。誘いを断るのは失礼に値するよかろう!同行しようではないか!」

 

「だってよキリト」

 

「そ、そうか…」

 

そんなわけで話がまとまった時、俺達の前になんか雪女みてぇな人が現れた。しかも三メートル以上。ホラーか。

 

「私は、《湖の女王》ウルズ」

 

あーはいはいこれ長いお話ね。

 

「材木座、話終わったら言ってくれ」

 

「エイトくん…真面目に聞こうよ…」

 

いつの間にかど、ドンキー?ホーテ?から風雲再起の上に乗り移っていたリーファが言った。

 

「つーかなんでお前こっちにいんの?」

 

「い、いいじゃん!こっちの方が広いんだもん!」

 

と、思ったら反対側にシノンがいる。

 

「や、だからなんでお前らこっち来るんだよ」

 

「文句あるわけ?」

 

「ないです……」

 

シノンに睨まれてつい敬語になってしまった。材木座がペッと唾を吐いた。うわあ…うぜぇこいつ。

 

「あの、そろそろ話始めてもいい?」

 

外見とは裏腹にまったく緊張感のない声で言われてしまった。律儀にも待っていたのだろう。ってことはAIか?

 

「そなたらに、私と二人の妹から…」

 

「あーそういうのいいから。やって欲しいことだけ掻い摘んで説明してくれる?」

 

「エイトマン。黙ってろ」

 

キリトに言われたので素直に黙る。が、話は全くら聞いておらず、材木座と指スマをしながら待機していた。

 

「オッシャ、今年最後の大クエストだ!ばしーんとキメて、明日のMトモの一面載ったろうぜ!」

 

『おおー!』

 

「あ、話終わった?おー」

 

「応!」

 

全員の唱和の後に続く俺と材木座。その俺たちをキリト達は軽く睨むと、このゾウクラゲから降りて進む。それに俺と材木座も続いた。が、キリトが振り返る。

 

「エイトマンと剣豪将軍が加わったから少しフォーメーションを変えるぞ。前衛にエイトマンと剣豪将軍が入って、リーファは中衛を頼む」

 

それに素直に従って、俺達は扉の中へ入った。どうでもいいけど「剣豪将軍」と呼ばれて嬉しそうな顔をする材木座がとてもウザかった。

 

 

 


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