戦士たちの非日常的な日々   作:nick

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遅くなりました。新年明けましておめでとうございます。
色々と予定が重なって忙しい上に、スランプに陥ったようで中々書けませんでした。

更新速度落ちますが生暖かい目で見守ってやってください…




32時間目 容疑者、確保

 

 

・召喚大会特設会場前

 

 

「(いろんな意味で)強敵だったな」

 

モモさん&京極先輩ペアをうち破り、無事五回戦目への切符を手に入れた俺たち生徒会チーム。

 

次勝てばとりあえず、召喚大会は一区切りだな。残り(六回戦から決勝まで)は明日やるから。

 

「私は次の試合まで見回りをするけど、あなたはどうするの?」

「俺?俺は…」

 

どうするかな。

さっきの試合散々攻撃受けたからな。もう身体のあちこちがボロボロだよ。

 

ていうか腹減ったよ。昼飯食いっぱぐれた上に盛大に動き回ったから。

 

「休憩ついでに飯食っていいかな。流石に限界だ」

「…そうね。本当は手伝って欲しいけど、あまり無理もさせられないわね」

 

分かってくれて嬉しいよ。

今も肩と背中と腰と右腕がズキズキ痛むからな。

 

次モモさんに死合(お誘い)を持ち掛けられたら、おんなじことしてやる。

 

 

「さて…じゃ、こっからは別行動だな。あー腹減った」何食おう。

 

農産部が確か、焼きソーセージや牛丼売ってたな。がっつりいくか。

それとも養殖部の方行くか?出し物は…魚や貝なんかの海鮮焼きだったな。

 

 

学生のうちから自分たちで丹精込めて育てた生き物を、自分たちの手で加工させていいんだろうか?教師は一切手出ししてないって聞いたけど。

 

野菜類はともかく魚や牛とかをさばいて料理させるって…ウチは農業校じゃねえんだぞ。

 

 

「ナツル!」

 

我が校のあり方を考えていると、不意に名前を呼ばれる。

 

「直江!」

 

声をかけてきたのは先ほど別れたクラスメイト。

 

「無事だったのか、心配したぞ!」ドーナツ一個分くらい。

 

一時期某携帯会社が無料チケットを配布してたな。

他意はない。

 

 

「ああ…九鬼家のメイドさんたちに助けてもらったからな」

「どうも」「ゥーッス」

 

ああ、さっきの李とステイシー(二人)か。

 

外聞悪くなるから助けないとかはないと思っていたが、きちんと救助してくれたんだな。

 

「で、どうしたんだ?いきなり呼び止めたりして。俺これから飯に行こうと思ってるんだが」

「ああ。それは…すまないけどちょっと手を前に出してくれないか?こう、小さく前ならえするみたいに」

「なんで」

「理由は後で話す」

 

真剣で頑なな眼差しで見据えてくる。

 

仕方なく両手を揃えて前に突き出す。これになんの意味があるんだ?

 

 

ガチャン

 

 

…がちゃん?

俺の両手首に黒色の手錠がはめられた。

 

「容疑者確保!」

14:20(イチヨンフタマル)、容疑者確保。速やかに連行願います』

「了解、直ちに署に連行します!」

 

 

直江(こいつ)一人で何やってんだ?わざわざボイスレコーダーで自分の声入れてまで。

 

「え、ていうかなにこの状況」

「ついさっき京から電話がきた。例の客が暴走したらしい」

 

例の客?…ああ、俺の木彫り人形を欲してるっていう物好きか。

 

「暴走とは穏やかじゃないな。人形の頭でも食い千切ったか?」

「エヴァか。そんなイカれた行動取るのお前くらいだよ」

 

失敬な。いくら俺でもそんなことせんわい。

 

「店内で大袈裟なことをやられると営業に支障が出る。明日以降もあるんだ、厄介ごとは早く解決したい」

「それとこれはなんの意味があるんだ?」

 

自分の手にはめられた手錠を軽く上げる。

 

「四回戦前にも言ったが、製作者本人じゃないとろくに話も聞いてくれないんだ。交渉を頼む」

「いやそれは分かるけどさ。俺が言いたいのはなんで手錠(こんなもの)を使うんだ、ってことだよ」そういう趣味でもあるのか?

 

「ほっといたら別の厄介ごとに、首どころか身体をねじ込むだろ。そうさせないためだ」

「順当な処置ね」

 

隣の会長が賛同の意を示す。

 

メイドの二人までもが直江の意見に同意するように頷く。

貴様らァ…

 

「大人しくついてくからこれ外せ」

「信用できない。このまま行くぞ」

 

直江は喋りながらも、素早く手錠のチェーン部分に紐を結んでいく。

 

どんな羞恥プレイだよ。

俺がそんなに信用できないのか!

 

できないんだろうね〜。こんなもの用意してるんだから。

 

「こちら四号車、これより容疑者の連行を開始します」

『了解。十分に注意されたし』

 

「…お前だんだん俺に似てきたな」

「!?」

 

ボイスレコーダー片手に熱演していた男は、その一言で手に持っていた機械を地面に落とした。

 

さらに口に手を当てた体勢のまま固まって動かなくなった。そこまでショックなのか…

 




本編と全く関係ない?オマケ

〜25時間目(大和がナツルに投げられた直後)ステイシー視点〜

・ライブセレクション
「飛んでくる男を受け止めてボディスラム」
「身を交わす」

大和(滞空)「ここでその二択やめて!!」


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