戦士たちの非日常的な日々   作:nick

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まさかの連続投稿。

ついでだしもう一話くらい投稿するかも


3時間目 違いますっ、果たし状じゃありません!」

「おっ・お前は!」

人垣を抜けて現れた奴の正体は!

 

 

続きはWebで!!

 

 

 

 

「ここがすでにWebだボケぇッッ!!」

「ゲブちょッ!?」

 

突然腹部に強烈な痛みと小規模な爆発が生じた。

 

こっ…この衝撃は…!間違いねえ、詩織特性のバーストフレアボム・改(3号)!!

 

 

あまりの威力に食らった奴は三日三晩生死の境をさ迷うと言われる禁断の弾丸!

 

俺も結構身体に自身はあるが(強度的な意味で)初めて使われた時は昏倒しかけたぞ

 

 

…こんな作り手すら使用を躊躇う危険弾(モン)簡単に撃つ奴、ひとりぐらいしかいねえよ!

 

「てっ、テメエ……茜か…!」

「元気そうだなぁナツル」

皮肉か?今お前のせいで体力がピンチなんだけど

 

 

美嶋(みしま)(あかね)、同じ中学出身の友達。(向こうはどう思ってるか知らんが)

こいつと俺、あと一人加えた三人が栂の木二中の三羽烏のグループ名で呼ばれていたわけだ。

 

 

「髪の色から『危険地帯の信号機』とも呼ばれてたけどな」

 

俺それ嫌いなんだよね

 

「お前…この学校に入学してたのか……?」

 

 

一緒に学校見学したときに確か、「ここは気に入らねえ!」とか言ってたし、まる一年音沙汰なしだったから別の高校でエンジョイしてるんだとばかり思っていたけど…

 

「入ったんなら連絡のひとつでもくれりゃいいのに」

 

「はっ、てめーこそメールの一つもよこしてねえじゃねえか。お互いさまだ」

 

変わってねえな~。こいつとは中学からのつきあいだが、機嫌悪くなると腕組んで目をつむるクセがある。今まさにそれをやってる最中だ。

 

しかたない、小意気なトークでもして和ませるとしよう

 

 

「そういや、あの彼女はどうしてんだ?ほらあの告白してきたって――」

「死ねェェッ!!」

 

いきなりパンパンッと銃声がした。引き抜きから発砲まで数秒かかんなかったぞ。クイックドロウってやつ?

ちなみに撃ったのは当然茜。中学時代常にエアガンを所持し、『赤鬼』『トリガーハッピー』のあだ名で恐れられていたちょっと危なくかなりイタイ女の子。それが美嶋茜

 

「…痛い痛いっ、痛いって!!」

説明中も容赦なく撃ってきやがって、いくらブレザーの上からっつっても痛いものは痛いぞ。

 

「先生!教育に必要ない物を持ってきてるけどいいのッ?」

質問しながらもパンパンッと背中にBB弾が何発も当たる。なんとか衝撃を減らそうとしゃがみ込み丸まって耐えるが、射的の的みてーなあつかいだ。

 

現国の教師は俺の言葉を受けて茜を注意しようとするが、それより早く。

「護身用だ。不要な物じゃない」

「それなら許可します」

「オイ待てやコラ」

 

あっさり認めやがった。そもそも護身用を何もしてない奴に使っていいのか?

 

「問題はありません」

チクショウ…!発キッスは告白された相手のくせに!

そう思った瞬間当たる弾の量が2倍に増えた。

 

「イテイテいててててててッ!」

思わず地面を転げ回る。クソッ散乱したBB弾が地味にいてえ

「今、なんか考えただろ」

 

ドスの効いた低音で確認される。なんて勘の鋭い奴だ…!でも真実だし。

 

「美嶋さん、廊下に転がったBB弾を踏んだりしたら危ないのでそろそろ止めてください。あと掃除などはきちんと自分でするように」

 

なんでもない風にサラっと言ったが、生徒がいじめを受けてる現場を目の当たりにしてそれはねーんじゃねーの?

神経細い奴だったら登校拒否するなりひねくれるぞ。

 

「ところでお前なにしにきたんだよ。あいさつ?」

立ち上がり服についたほこりなどをはたく。茜は目を吊り上げたままニヤッと笑って

「おいおい、今は戦争中だぜ?戦いに決まってんだろ!」

 

ですよねー

 

試獣召喚(サモン)ッ!」

あーあー張り切っちゃってまぁ、でも相手が挑んでくる以上、やらないと敵前逃亡と見なされるからな。

 

「しゃーねーなー。こいよ、遊んでやるぜ」

 

ずっと出しっぱだったピヨリ号を、取り敢えず近くにこさせる。

 

 

「はッ、強そうな召喚獣だな」

対する茜の召喚獣は目つきの悪さそのままに改造制服を着込んで二丁拳銃を持っている。ミニバージョン姿のまんまじゃん

 

「ハチの巣にしてやるぜ、ナツル」

「そりゃ無理だな。日本刀の切れ味は世界に誇れるから」

「銃は剣より強しって言葉知ってるか?あとテメエのは日本刀じゃねえだろ」

「トリ●アでやってたけど拳銃は剣に勝てなかったぞ。そして俺のは立派な刀だ」微刀という名の

 

 

…………………………

 

「オラぁッ!!」

「しゃらくせえ!」

お互いに口撃戦じゃ埒があかないと悟り、ほぼ同時に召喚獣に指示を出す。

 

茜の召喚獣は向かってくるピヨリ号に(当たり前だが)物応じた様子もなく、拳銃を構え銃口をこちらに向ける。

そしてある程度の距離まで迫った瞬間、引き金を引いた。

 

 

ガチッ

撃鉄が落ちる音はたしかにしたが、それだけだった。

 

 

 

Fクラス 瀬能ナツル

現代国語 216点

VS

Dクラス 美嶋茜

現代国語 121点

 

 

 

ぶっちゃけコイツの点数じゃ弾は出ないみたいだ。

 

拳銃の意味ねーじゃん。ただのごついメリケンサックじゃん

 

「見かけ倒しにもほどがあるだろ」

「うるせー黙れ!!」

 

茜は顔を真っ赤に染めながらも、ひとつだけの武器を振り上げて殴りかかってくる。

なんかちょっと可哀想に思えてくるな

 

まあ加減なんてしないんだけどね!(当たったら痛いし)

 

 

「おらあッ!!」

 

向かってくる茜(の召喚獣)に左前足でケンカキック。

 

すると都合よく武器を手離したので、すぐに左後ろ足を勢いよく振り回し、宙に舞う拳銃を相手に向けて蹴り当てる!

 

「自爆の極み!!」

「なっ!?」

 

残念ながらジャストミートはしなかったが、肩をかすめたので多少は点数を削れた。

 

同時に茜の召喚獣は体勢を崩している。このチャンス、逃しはせん!

 

「ピヨリ号!追撃だ!」

 

俺の指示を受け、ピヨリ号は無手の(そういえば武器を持たす命令を出していなかった)右腕を肘の関節ごと左回転し、左の腕も関節ごと右回転させる。

 

その回転による圧力により生まれた真空状態の圧倒的破壊空間!

 

 

「食らえ必殺・神砂『Dクラス代表、平賀源二!討死っ!!』あら…し……」

 

唐突に入った朗報に今まさに作られていた砂嵐が霧散していく。

 

それと同時に遠くから聞こえてくる喜びの叫び。多分Fクラスのものだろう。この戦争は俺らの勝利で終わったようだ

 

 

 

なぜだろう、素直に喜べない。

でもいいさ。うちのクラスが勝った、それでいいじゃないか……ねえ?

 

 

 

パンパカパーン。

 

称号獲得!

 

 

「ん?」

いきなりファンファーレが響いたので召喚獣を見ると、点数が浮かび上がるような感じで文章が。何々…

 

 

Fクラス 瀬能ナツル

称号 撃墜王

 

 

「おお、なんかカッコイイ」

 

この称号システムは試召戦争に勝ったクラス。もう少し詳しく言えば活躍した何人かが得ることが出来るのだ。(ただし戦死者にはつかない)

 

別についたからって強さとかに影響はない。あくまでも点数が戦力値だからな。

この称号システムは製作者の遊び心みたいなもんなんだが…あった方がなんかうれしいだろ?

活躍するためには頭を使うなり点数上げるなりしなきゃならんからな、学園側にとっても都合がいいんだろ。

 

今回は倒した敵の数が一番多かったんだろうな。…一部倒しきれなかったけど

 

「チッ、負けちまったか」

召喚フィールドが消え、召喚獣もいなくなったところで、茜が口を開く。

 

「これで明日から最低設備か…。ツイてねーぜ」

「そうでもねーんじゃねーの?」

 

多分

 

「あ?そりゃどうゆう意味だ?」

「まあいいじゃん…それより早く掃除しろよ」

転がったBB弾がトラップアイテムみたいで動きにくいだろ

 

「かったりい…。ナツル、手伝え」

「ふざけろ」

誰がするか

 

 

 

その後しばらく、箒で掃き掃除をする茜をたまに茶々を入れながら見てた。

キレた茜にエアガン乱射されたので慌てて逃げたが、彼女の下校時間はまだまだ先になることだろう。

 

 

 

〜明久Side〜

 

やれやれ、教科書忘れるなんてツイてないなぁ…

 

教室の前でため息をつく。帰り道で気付き、急いで戻ってきたけどもう誰も残ってないはず。

「たっだいま〜なーんて…」

軽いジョークを言いながらドアを開けると

 

「…ッ!?よっ、吉井君?!」

 

シャーペンをにぎりしめ席(ちゃぶ台)に座っている姫路さんが。そのちゃぶ台の上にはかわいらしい感じの便せんが置かれている。

 

「あ・あのっこれは…えっと…!」

わたわたと両手を振って慌てる姫路さん。あーもうかわいいなぁ…。

っといけない。少しトリップしてしまった。とりあえず今の状況を確認しよう。

 

夕日が差し込む教室。

 

シャーペン片手にわたわたしている姫路さん。

 

天井に張り付いているナツル。

 

「…ってナツル?!」

「ふえ?…せ・瀬能さんっ?!」

「やっと気付いてくれたか…」

 

ちょうど、姫路さんが使っている席の上あたりの天井。そこに手足を広げ、忍者のようにへばり付き僕らを見下ろすナツル。

姫路さんが急いでちゃぶ台等をどかすとスタッと降りてきた。

 

「せ…瀬能さん、いつから…?」

「昔の知り合いに偶然出会ってな、話し込んでたら遅くなっちまって」

手足をぷらぷらさせて続ける。

「鞄取りに戻ったら姫路が入ってきたもんでな…思わず天井に」

「おかしいよねそこ絶対」

普通は掃除ロッカーに隠れるとかのはずなのに、なんで天井に逃げるんだろう。やっぱりこいつはバカだ。

 

「なんか真剣(マジ)っぽかったから邪魔しちゃ悪いと思って…地味にきつかった」

「あ…あのっ瀬能さん!」

ちゃぶ台を綺麗に列べ直してた姫路さんが、最後の一つを動かし終えたところで大声を上げた。そんなことしなくてもいいのに、律儀だなぁ…。

 

「なに」

「えと…わ・私が書いてた手紙……」

なぜかそこで僕の方をチラチラと見る。はて…?

「手紙?あぁあの―――果たし状か」

 

「姫路さん、そんなに憎い奴がいるなら言ってくれれば――」

「違いますっ、果たし状じゃありません!」

「ジョークだよ。あれだろ?なんか『あなたが好きです』とか書いてたやつ」

「は…はわっ!」ボフッ!

「ひっ・姫路さん!顔が一気に真っ赤になったけど大丈夫なの?あとナツル今言ったのって…」

「教室でそういうの書くの止めた方がいいと思うぞ。……考えてること口から出てたし」

「!!!?」

 

ナツルが珍しくすまなそうな顔付きで言うと、姫路さんは顔どころ周りの空気すら真っ赤に(?)染めて、大慌てで荷物をまとめ逃げるように去っていった。余程恥ずかしかったんだろうな…。

 

「くっ…雄二のどこがそんなにいいんだ…!!」

思わずハンカチを噛み悔しがる僕。あんな人を人と思わない外道のどこが…!

 

「……………ハァ」

なぜかナツルに「このバカはまったく…」みたいなため息をつかれた。

 

「このバカはまったく…」

「なにも言わなくてもいいじゃないか!」

「事実だろうに…。もういいから帰るぞ、明日も戦争やんだろ?」

帰って勉強だ、と言って鞄を持ち教室をあとにするナツル。

 

あのナツルがあんなにやる気を出すなんて…。そうだ、半ば僕のわがままから始まった戦争だ。僕もやる気を出さなきゃ。

 

「よしっ、がんばろう!」

そう決意を新たに、教室をあとにした。

 

 

 

 

 

 

数十分後、教科書を忘れてたのを思い出しまた学校に戻った。また家まであとちょっとのとこだったのに…!




ピヨリ号
タイプ:人形

装備

腕①:ニバンボシ(テ●ルズ)
腕②:ざんてつけん(FF)
腕③:ハードブレイカー(●verBlood2)
腕④:さとうきびセイバー(ボー●ボ)
身体:袴
足:高下駄


技名         威力       備考

人形殺法・竜巻    80       突撃
人形殺法・つむじ風  65       全方向
人形殺法・乱気流   95       単体
人形殺法・疾風    60       突撃
名称不明の技     115      単体
自爆の極み      40       反撃
必殺・神砂…     不発により不明  ?

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