ワンピース 絶滅天使と行く   作:ぬっく~

4 / 9
第4話

ルフィがボンボンをぶん殴り、ゾロを仲間にすることを決め、私たちは海軍基地を目指した。

 

「よっ」

 

「また来たのか。海賊の勧誘なら断ったハズだぜ……!!」

 

ルフィがゾロと交渉する。そして、ゾロの武器である刀を取り返すことになり、ルフィは行ってしまった。

 

「……基地に乗り込むつもりかよ」

 

「ルフィなら大丈夫でしょ」

 

私はルフィの行動には何も言わない。十年以上の付き合いだからその辺のことは慣れている。

そう言って、私はゾロの縄を取る作業に入った。

 

「おい、いいのか! おれに手を貸せば、てめェが殺されるぞ」

 

「大丈夫よ。私はここで死ぬつもりはないから」

 

固く結ばれた縄に私は苦戦していた。

そして、私の肩に向けて何かが飛んで来ることを察知し、身体を僅かにずらす。

 

「ルフィの奴……」

 

それは、狙撃だった。

発砲音からして、それが狙撃であることはすぐに分かり、ゾロと共にその狙撃場所を睨む。

海軍基地の中で一番高い塔の上に同じく睨んでいる男がいた。

 

「すぐに逃げろ。あいつらが下りてくるぜ」

 

「必要ない。手っ取り早く済ませることにした」

 

私は腰に吊るした刀の柄に手をかける。

 

「おれはいいんだ。一ヶ月耐えれば助かるんだから。早く行……」

 

「助かりませんよ!! あなたは三日後に処刑されるんです!!」

 

遅れて来たコビーがあのボンボンがした約束が嘘だったことを説明する。

 

「ルフィさんが強いと言うのは本当です!! あなた達が手を組めばきっと、この町からだって逃げ出す事が出来るでしょう!! 逃げて下さい!!」

 

逃げる必要はないんだけどね、コビー。

でも、貴方の気持ちは分かったわ。

 

「そこまでだ!! モーガン大佐への反逆につきお前達三人を今、ここで処刑する!!」

 

どうやら、もう来てしまったらしい。

 

「基地を取り囲め!! あの麦わら小僧は絶対逃がすんじゃねェぞ!!」

 

怒鳴らすあたりからして、本命が来たらしい。

右腕が斧の海兵が現れたのだ。

 

「面白れぇ事やってくれるじゃねぇか……。てめぇら四人でクーデターでも起こそうってのか?」

 

どうやら、コビーも……って言うか遅いか。

 

「ロロノア・ゾロ……。てめぇの評判は聞いていたが、この俺を甘く見るなよ。貴様の強さなど俺の権力の前にはカス同然だ……!! 構えろ!!」

 

そう言って、海兵たちが一斉に銃を構える。

私もさっさとこの縄を斬ることにした。

 

「射殺しろ!!」

 

その言葉と同時に私は刀を抜き、ゾロを縛っている縄を斬り、素早く鞘に戻す。

そして、弾は空から降りて来たルフィが全て受ける。

しかし、ルフィの前では銃弾など無意味。

 

「効かーん!!!!」

 

受けた銃弾は弾き飛ばされる。

ルフィが食べた悪魔の実……ゴムゴムの実の前では打撃系は効かない、ゴムだから。

 

「ほら! お前の宝物どれだ? 分かんねぇから三本持ってきちゃった」

 

ルフィはどうやら無事に刀を取り返して来たようだ。

そして、同時にゾロが仲間になることになった。

 

「そんじゃ、始めましょ」

 

ゾロの縄も斬ったことだし、後はこの海軍基地を潰すだけ。

私は《絶滅天使》を呼び出す。

 

「〈絶滅天使〉―――【光剣】」

 

〈絶滅天使〉を分離させ、海兵めがけて光線を放つ。もちろん、殺傷能力はなく足を打ち抜く程度で。

ルフィは海軍の親玉であるモーガン大佐と戦っていた。

そして、決着が着こうとした時。

 

「こいつの命が惜しけりゃ、動くんじゃねぇ!!」

 

「ヘルメッポ様……!!」

 

あのボンボンがコビーを人質に取ったのだ。

しかし、コビーの覚悟の前ではそれは無意味だった。

 

「ゴムゴムの……」

 

そして、決着がついた。

 

「銃!!」

 

ルフィがヘルメッポを殴り飛ばし、ゾロがルフィの背後から迫るモーガン大佐を斬り伏せたのだ。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。