「さて、ルフィはいつ来るか……」
少女を救ったのはいいのだが、どうもあの狼の飼い主は海軍のお偉いさんだったらしい。
その為、私はマークされることになったのだが、青年を囮に私は逃走した。
で、今私は……
「大丈夫?」
「貴様!!」
あの後、青年は海軍に捕まった上に磔にされていた。
その前にリンゴをかじりながら彼の前に私が立っている。
「まあいい。そんで何の用だ」
「ちょっとね。一応聞くけど、貴方“海賊狩りのゾロ”で合っている?」
「ああ、そうだ」
懸賞金のリストを軽く見ていた為、ゾロの懸賞金も知っていた。
「そんで、そんなことを聞きにここに来た訳ではないだろう」
「まあ……そうだね」
実際言えば、ルフィと合流するのが私の目的なんだけどね。
「私今一緒に海賊になる仲間を探しているの」
裏表も無しに私はゾロに聞いた。
「海賊だと? ハン……! 自分から悪党になり下がろうってのか。御苦労なこって……」
「私の意思よ。海賊になりたくて何が悪い?」
「―――で? まさか縄をほどいてやるから、力を貸せだの言い出すんじゃねェだろうな」
「別にまだ誘うつもりはないよ。ルフィだったらきっと言うと思ってね」
私は二シィと笑い海軍基地を後にした。
◇
ゾロが磔にされてから九日。
「さて、そろそろ来ると思うんだけどな……」
そろそろルフィが来ても良いかなと私は思っていた。
私はポケットからある物を取り出す。
それは一枚の紙切れだった。
そいて、その紙切れは何かに惹かれるように少しずつ動いている。
この紙切れは特殊な物で、親紙の方にへと惹かれる性質があるのだ。
そして、ルフィの麦わら帽子にその切れ端を私は仕込んでおいてのだ。これでルフィの居場所が丸わかりさ。
「もう、この島にいる?」
とまあ、紙切れの動きから私はルフィがこの島に来ているらしい。
私は紙切れの進む方向に進み、一軒家の前に止まる。
「ほんと!?」
「ああ! 一つ残さずバリバリ食ってたよ」
「うれしいっ!」
「あの人……噂通りの悪人なんでしょうか……」
「違うよ。だって」
ルフィは少女と眼鏡をかけた少年と何かを話していた。
「ここにいたのね。ルフィ」
「おぉ! オリガミ!!」
どうやら、ついさっきこの島に来たのこと。
そんで、眼鏡をかけた少年はコビーと言うらしく海兵を目指しているらしい。ついででルフィが乗船して来たらしい。
「ひえっひえっひえっひぇ!! 頭が高ェっつってんだろ。親父に言うぞ!!!」
何か聞き覚えのある声が聞こえ、私はそっちに目を向ける。
「ロロノア・ゾロみてェに磔になりてェか!? 三日後にはゾロの奴を公開処刑にする!!」
あの時にいたボンボンがいたのだ。
そして、そいつはゾロとの約束を破る気満々だったらしい。
それにルフィは切れた。
ルフィはボンボンを殴り飛ばしていた。もし、ルフィがやらなかったら私がやっていたけどね。
「決めたぞコビー!! ……おれはゾロを仲間に引き込む!!」
その決断に私も同意した。