「はーーー。今日も、いい天気だねーっ」
「そうね……」
広い海を無謀にも、小船で旅をするこの少年と少女。
なんと海賊の一団を作る“仲間集め”の途中なのだ。
「こんなに気持ちいい日なのになァ」
「そうね……」
「この船旅はひとまず遭難って事になるな!!」
「…………」
「まさか、こんな大渦にのまれるとは、うかつだった」
私たちの目の前には、明らかにバット・エンドの大渦があった。
「助けてほしいけど、誰もいないし。まーのまれちゃったもんは、しょうがないとして……」
「とりあえず、ルフィは樽の中に入っていなさい」
私の〈
まあ、一応ルフィには
そう言っている内に小船は大渦の中へ入って行く。
「〈
〈
先程いた小船は大渦へと飲み込まれて行ってしまった。
「とりあえず、近くの島で待つとしますか……」
なので、半日かからずとある島へと着く。
「着いたのはいいけど、お腹が空いたわ……」
〈
部分展開でも半日が限界。
その上、戦闘になるともっと悪い。
オリガミはその町にある飯屋でとりあえず、腹を満たす事にした。
「さて、ルフィを探しにいきま……」
腹を満たしたので、飯屋を出ようとした時だった。
「ひえっひえっひえっひえ!!
外がなんだか騒がしく、出て見ると金髪のおかっぱ頭のボンボンが威張りながら歩いている。
その前に野放しの狼を放っていた。
(随分と好き放題やっているわね……)
町の人々はそんな彼に怯えており、大体予想がついていた。
まあ、それ以前にこの町に入った時から気付いていたんだけどね。
なぜなら、町の奥に海軍基地があるのだから。
「……って、言っているそばで!」
手を出すつもりはなかったのだが、野放しの狼は一人の少女を襲おうとしていた。
このまま行けば、その子は死ぬだろう。
なので、私は剣を抜いた。
「ぎゃうん!?」
間一髪、その少女は助かった。
だけど、そこに違和感があった。
狼に付いた切り傷が2つあったのだ。
「なんだ、助ける必要はなかったか?」
「うんうん。別に良かったんじゃない?」
流麗な一振りの刀を肩に担ぎ、腰に三本の鞘を差した緑色の髪の青年がそこに立っていた。
◇
一方、ルフィはと言うと……
「コビーに一隻、小船をやれ! こいつは海軍に入るんだ!! 黙って行かせろ」
雑魚海賊の船長を倒していた。