今回はデュエルなしで、主人公の遊華の出番は、名前だけです。
それでは、どうぞ。
遊華が襲撃犯とデュエルをし、結果入院することになった日から夜が明け、朝…遊矢は、普通に目を覚ました。
「ふぁ~………さっさと着替えよ」
と、遊矢はベッドから出て、着替えを始める。そして下へと行く…が。
「よっと。母さんおは……え?」
「ここをこうして、ここをこうすれば………よし。これで動くと思います」
「どれどれ…………お~!治った!!ありがとうユーキちゃん!」
「いえ、どういたしまして」
「それじゃあさっそく…あ、遊矢おはよう!」
「おはよう、母さん…そっちの子は?」
キッチンのほうにいた遊矢の母親、榊洋子、それと謎の赤い髪の少女…遊矢は思わず目が点。
「あ、この子はユーキちゃんよ」
「あ…どうも始めまして、ユーキです」
「!!み、巳柳遊華……に…似てる」
謎の赤い髪の少女…ユーキという少女は、特徴的かつ規則的なくせ毛…赤なためか、カニにも見えなくない…をし、顔つきこそは遊華とまったくと言ってもいいほど同じだが、目はネコ目であることから、印象は違う。そして何より…胸。平である遊華に対し、こちらは巨乳だ。山だ。きれいな形の山だ。
「あ、息子の遊矢よ。遊矢、この子は遊華じゃなくてユーキよ」
「あ、う、うん…オレ、榊遊矢。よろしく」
「改めて、ユーキです。よろしくです」
「うん、よろしく…そういえば母さん、朝ごはんは?」
遊矢とユーキ、互いの自己紹介が終わり、そういえばと、遊矢が母、洋子に聞く。…そしてその言葉に対して出てきた言葉は…。
「あ。…ちょっとレンジ使おうとしたら動かなくてね…どうしようかって悩んでたらユーキちゃんがあっという間に直しちゃったのよ!」
「ど、どうも…でも、応急処置みたいなものなので、後で業者の人に点検してもらったほうがいいと思います」
「でも助かるわ~。ということだから、今からよ」
「今からかよ…」
「ごめんね2人とも。でも、大急ぎで作るわ」
「あ、私のことより、遊矢くんのことを気にしてください…」
まだできていない。…いったい、どんな料理を作るのだろうか…ところで…。
「…母さん、ユーキはなんでうちに?」
「朝の散歩に行ったら偶然会ってね。行く宛がないみたいだから連れてきたのよ」
「とうとう人まで…」
「?」
榊洋子…野良ネコや野良犬をよく拾ってくるが…とうとう、人である。一応、素良が上がり込むことは最近まあまああるが。
そしてある程度時間が経ち、朝食。
「ねえユーキちゃん、行く宛がないのよね?」
「はい…これからどうしたら…」
「なら、うちに住む?」
…うちに住む?…その一言に、遊矢とユーキは、ともに一瞬固まる。…そして、先に口を開けたのは…ユーキだ。
「…え?!そ、そんないいですよ!朝ごはんを食べさせてくれたり、後お風呂にも入らせてもらったりしたのに…」
「いいの、いいの。それに機械が故障したときに、ユーキちゃんがいてくれれば心強いし、何より…」
「?何より?」
「私、娘も欲しかったから」
「男で悪かったね母さん…」
「何言ってるのよ、遊矢!息子と娘どっちもよ。そのほうが賑やかだと思うわ~!」
「母さん…」
「あ、アハハハハ………考えて、おきますね…」
…そして朝食が終わり、後片付けも終わって…。
「それじゃ遊矢、ユーキちゃんにこの町を案内してあげなさい」
「いや、今から遊勝塾に行くんだけど…」
「えっと…その、お構いなく…」
「何言ってるのよ。どこがどこだか分からなくちゃいろいろと不便でしょ?」
「だ、大丈夫ですから…」
と、遠慮しているユーキ。すると、「あ!」と声を上げ、手をポンと叩く榊洋子。どうやら何かいいアイディアがあるようだ。
「なんなら遊勝塾に連れて行ったらどう?ユーキちゃんもデュエリストみたいだし、どこかの塾にもう入ってるわけじゃないでしょ?」
「?まあ、そうですが…」
「うーん、でも大丈夫かな…」
「?何が」
「いや、ユーキに似ている人がいて、ちょっとあったからさ…」
「大丈夫よ!その人とは別人なんでしょ?」
「まあ、そうだけど…」
似ている、というのは遊華のことなのは、明らかである。
「大丈夫だって!みんななんだかんだで優しいから!なんだったら私も行くから」
「は、はあ……それなら、ちょっとだけ…」
…こうして、ユーキは遊勝塾へと向かうことになった…。
そして、遊勝塾…その一室に、遊勝塾の全員が集まっている。…遊勝塾の人間ではないが、権現坂昇も。
「えっと……………ゆ、ユーキです。よろしく、お願いします」
「うーん…なんて言ったらいいのかしら…」
「なんだか、巳柳遊華って子に似ているな…」
「うーん、確かに似てるけど…でも」
「別人だよ。目が違うし」
やはり遊華に似ているのが注目される。…が、もう1つ。
「それに、遊華お姉ちゃんは、胸はあんなにおっきくないよ」
「確か、平だったね~」
「えっと…」
胸である。…巨乳であるユーキに対し遊華は……貧乳。年相応の身長は持っているのに、年相応の大きさの胸は持っていない。遊華は、膨らみがあるかすら、怪しいレベルにない。
「…えーっと…遊華という人は、どんな人なんですか?」
「結構似てるっぽいわね、その遊華って子。どんな子?」
「巳柳遊華…LDSの生徒で、なんていうか…」
「うん、元気いっぱいで明るいよね~!ボクみたいに」
「うむ、素良の言う通りだな。無邪気なところも似ているな」
「いやー、それほどでもないよ」
褒めてはいないが、あまり表情を変えずにその言葉を言う素良。
「…えっと…そういえばみなさん、名前は…」
「あ、いやごめんごめん。オレは柊修造!この遊勝塾の、塾長だー!」
「私は柊柚子。この塾長の娘よ」
このと言われた塾長。だがあんまり気にはしていないようだ。
「オレ、フトシ!」
「アユです!」
「タツヤです!」
「オレは遊勝塾のものではないが…権現坂道場の、権現坂昇だ。よろしく頼む」
「はい…みなさん、よろしくお願いします」
「そういえばユーキさん、塾は?」
「この子はどこの塾にも入ってないよ」
と、塾長の質問に対して答えたのは本人…ではなく榊洋子。それを聞いた塾長はもちろん。
「なら!この我が遊勝塾に入ってみないか!」
「え?」
「お父さん…まず、少し説明しないと」
「塾長いつも通りだな…」
柚子の指摘を受けて、塾長は説明をしていく。…ユーキはというと…。
「…あの。お金とかは、どうすれば…私、そんなにないですし…洋子さんから出してもらうわけには…」
「それならいいアイディアがあるよ。ユーキちゃん機械の修理、すごく上手だからここの機材、いろいろと修理してもらうっていうのは?」
「機械の…なら、ちょっと頼みたいことがある」
「?はい」
「…実は、最近洗濯機の調子が悪いんだ。ちょっと見てくれないか?」
「いいですけど…」
…その後、ユーキはあっさり、洗濯機を直した。業者に見てもらうようにとは言っていたが、かなり早い段階で修理が完了した。…そのことから、定期的に機械を見てもらう、という条件がありつつも…。
「…分かりました。遊勝塾に、入ります」
「よし!」
「これからよろしくね、ユーキ!」
「はい。みなさん、どこまでお力になれるかは分かりませんが、よろしくお願いします」
…そして、デュエルについての授業が始まる。今回は召喚方法。アドバンス召喚と儀式召喚については出たが、融合、シンクロ、エクシーズに関しては…。
「…ということで、融合召喚には、融合カードと融合モンスター、それと融合モンスターのカードに書かれてある融合素材のカードが必要になるんだ。まあ、名前が指定されているものなら、素材モンスターの代わりになれるモンスターもいるんだ」
「なるほど」
と、素良が教えている。…塾長は融合召喚がちゃんと分かっていないとのことなので、教えることができない。なお、シンクロ、エクシーズに関しては、大体知らないとのこと…ただし素良のみ、お菓子を食べるとのことで知らないかは不明。
「ねえ他の召喚方法はー?」
「すまん、オレもちゃんとは分かってないんだ…」
「ここにシンクロ、エクシーズの分かるヤツいるかー?」
「?シンクロでしたら、私、分かりますけど…」
と、ユーキが言った途端、全員の視線が集まる。
「…えっと………シンクロ召喚、というのは…必要なカードは、エクストラデッキにシンクロモンスターと、メインデッキに、チューナーモンスター…それと、チューナー以外のモンスターが、必要になります。…そしてシンクロ召喚は、フィールドのチューナーとチューナー以外のモンスターのレベルを足した、その合計と同じレベルのシンクロモンスターを、エクストラデッキから呼び出せる…レベルの足し算による、特殊召喚です」
「足し算か~」
「はい。たとえば…このチューナーモンスター、ジャンク・シンクロンはレベル3です。そして、レベル4のモンスターを素材とすると、呼び出せるシンクロモンスターは?」
「3+4だから…7か」
「そうです」
ユーキが、シンクロについてご教授中。なるべく分かりやすくなるように説明を心掛けている。
「シンクロ召喚には、チューナーは原則1体であって、チューナー以外のモンスターは、呼び出すつもりのシンクロモンスターのレベルの合計と同じになるなら、何体でもOKです」
「何体でも?すげー!」
「とは言っても、シンクロ召喚に使えるのは自分フィールドのモンスターだけです。…ただ、カードの効果で自分の手札のモンスターをシンクロ素材にできたり、相手フィールドのモンスターも、シンクロ素材にできたりすることはできます」
「相手フィールドのモンスターも素材にできるの!?」
「まあ…あまり種類はないですけどね」
と、若干の苦笑いを浮かべるユーキ。…そんなカードがあまりあってもどうかとは思うが。そして、授業後は…。
「…そういえば、ユーキって、どんなデッキ使うんだ?」
「え?…でしたら、デュエルしません?」
「いいわね…ユーキがどれぐらい強いか見てみたい!」
「オレもオレも!」
「私も!」
「ボクも!」
と、遊勝塾のみんなはワクワクしている。…ということで
「それじゃあ、アクションデュエルだー!」
「?アクション…デュエル?……アクションデュエルって、なんですか?」
「…え?!」
「…ユーキ、アクションデュエル…知らないのか?」
「はい……その、すみません」
その後、アクションデュエルについての説明をある程度受けた後、フィールドへと向かった。
「それじゃあ、始めよう!」
「はい」
遊矢とユーキがフィールドに行き、そして…。
[それじゃあ行くぞー!アクションフィールド、プレイン・プレーン、セット!]
塾長の声とともに、ソリッドヴィジョンが起動。…金網が壁の大部分と天井だった部屋が…広大な草原へと、姿を変える。
「わあ~!」
「おーい…始めるぞー!」
「…あ!はい!」
ユーキはそれに感激を覚えた…そしてアクションデュエルを始めるわけだが、実はいうと、定番の口上を、ユーキは知らない。
「それじゃあ…戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!」
「え?…え、えーっと…」
「モンスターとともに、地を蹴り!宙を舞い!」
「フィールド内を駆け巡る!」
「見よ!これぞデュエルの最強進化系!」
「「「アクショーン…」」」
「え?…でゅ、デュエル!」
遊矢、柚子、昇の3人で、アクションデュエルの口上を行い…アクションカードが、フィールドへと散らばる。…いったい、どのようなデュエルになるかは、次回。
デュエルは次回となります。
遊矢「それにしてもユーキ、いったいどこから…」
ユーキ「あ、えっと…こ、今回の、全力!デュエル塾!って、何を…」
デュエルをやらないので、キーカードはない。ということでユーキについての設定を公開しようと思います。
柚子「これでユーキがどこから来たか分かるのね」
それでは…今明かせる段階での、ユーキの設定!
ユーキ
突如現れた謎の少女。遊華と顔がかなり似ているため童顔であり、その影響と背がそこまで高くないことから、遊矢達からは同い年と思われているが、実は16歳。
遊華との比べ方は、ネコ目であることと遊華と比べてかなりの巨乳であること。
謎のバイクを持っており、それにはデュエルディスクがついているが…。
遊矢「…なあ、これ、舞網チャンピオンシップ、大丈夫か?…出場するっていうなら、年齢とかいろいろ考えないと…」
大丈夫だ、問題ない。高校生以下でジュニアユースでの優勝経験がない人がジュニアユースにするか、ユースに出場させれば。
柚子「フラグ建ててんじゃないわよ!…でもユースに出すってことは、アニメのほうだと、融合次元のアカデミアからの襲撃に備えてユースのベスト8が出ているけど…」
痛い!ハリセン痛い!!…まあ、ジュニアユースで出すかユースで出すかによって変わるんですよね…。
ユーキ「早くどっちにするか決めてください!」
悩んで決めるしかないな…それでは今回はここまで!感想や様々なご指摘などなど、ドンドン受け付けています!
遊矢「それでは皆様!」
柚子「次回もよろしくお願いします!」
ユーキ「えっと…次回、光の使者…ルールを守って、楽しくデュエル!」