遊戯王ARC-V 光紡ぐ意思   作:シューティング☆

5 / 39
どうも、シューティング☆です。今回は遊華が遊勝塾にて、素良とデュエルをします。ちなみに理由は、あそこで唯一素良がデュエルしてなかったからです。
ちなみに今回、結構長めの話しになっています。


それでは、どうぞ。


第04話 ぬいぐるみ遊び

「それで、君はなんで来たんだ」

「そ、そのー…ここに、デュエルを挑むって社長から聞いていたので、気になって…」

「だったら変装する必要はなかろう」

「いやー、用事があるって言っておいて、それが早めに済んだから、気になってきましたー…って言うのもなんだか、気が引けて…」

 

と、遊勝塾にて取り調べ中の遊華。ちなみにフルネームとLDS所属、ということは既に言っているため、警戒されている。

 

「それで、変装をして来たってこと?」

「はい…」

「やはり信用できんな。もしや油断したところを襲い、遊勝塾を襲おうという計画」

「それはないと思うな~。それだったらこんなに早くは来ないと思うよ」

「それもそうか…」

 

と、大男の意見に対して、違うという意見を出す水色の髪の少年。そしてその水色の髪の少年は、遊華に近付き…。

 

「いろいろ聞くよりもボクは、遊華とデュエルしたいな~」

「デュエル?デュエルならいつでもOK!」

「素良!」

「その姉ちゃんは、さっきのヤツらの仲間なんだぞ!」

「うんうん!」

「敵なんだよ!」

「じゃあ敵なら、デュエルで追い出そうってことで。いい塾長」

 

チビっ子達の言葉を受け、うっという表情をする遊華。そして素良と呼ばれた少年に提案された塾長である男性は…。

 

「なら、素良が勝ったら君にはここからすぐに出てもらい、負けたらそうだな……どうしようか」

「ボクなら、お菓子もらったらうれしいから、お菓子のプレゼントとか?」

「私はOK!」

「うーん……あーー!いいものが思い浮かばないから仕方ない!君が良いと言うなら、素良が負けたら君にはお菓子をプレゼントだ!」

「お父さん!」

「それじゃあ行こうか」

「うん!レーッツゴー!」

 

さっきの大人しくなっていたのがウソのようなテンションの遊華。…まさにデュエルバカである。そして、素良と遊華、その二人の勢いについていくしかない、遊勝塾の面々は、塾長とここにいない遊矢を除いて溜め息をついた。

 

 

「あれ、人がいる……あ、もしかして、榊遊矢?」

「うん。おーい遊矢―!ちょっとデュエルするから、ちょっと出てー!」

 

素良についていき、デュエルフィールドに到着…したが、デュエルフィールドには、ゴーグル装着中の遊矢がいる。素良の呼び声に対して、反応がない。ちなみにお互いの自己紹介は、移動している最中に終わった。

 

「うーん、遊矢がまだいる状態でアクションデュエルするわけにもいかないし…」

「じゃあ私が。…榊遊矢ー!早くデュエルしたいから早く出てー!」

「…じゃあ、このままやっちゃおっか」

「それはさすがにどうかと思うけど」

「ま、そうだよね」

 

その後、遊矢は力づくで移動させられ、それにより問題なく、アクションデュエルが行われる。

 

「それじゃあ塾長ー!アクションフィールドよろしくねー!」

[それじゃあ行くぞ!アクションフィールド、スウィーツ・アイランド、発動!]

 

その塾長の声とともに、デュエルフィールドが変わる。大部分を金網が覆っていた場所が、巨大なお菓子でできたフィールドへと変わる。

 

「戦いの殿堂に集いしデュエリストが!」

「モンスターとともに!地を蹴り、宙を舞い!」

「フィールド内を駆け巡る!」

「見よ!これぞデュエルの最強進化系!」

「アクショーン…」

「「デュエル!」」

 

YUKA 手札5 LP 4000

 

SORA 手札5 LP 4000

 

アクションデュエルが始まり、フィールドにアクションカードが散らばる。

 

「それじゃあ先攻は遊華からでいいよー」

「それじゃあ遠慮なく!私のターン!!…モンスターを1体セットして、カードを1枚セット!ターンエンド!」

 

遊華 手札3 LP 4000

モンスター セットモンスター×1

魔法・罠 セットカード×1

 

ターンエンドをすると、速やかにアクションカード捜索に入る遊華。そして素良もそれに合わせ、移動を開始。

 

「それじゃあボクのターン、ドロー!…うん。手札から沼地の魔神王を墓地へ送って、効果!このカードは手札から墓地へ送ることで、デッキから融合を手札に加えられる。ということで、融合を手札に加えるよ。そして永続魔法、トイポットを発動!」

「融合、ってことは融合使いなのかな…」

「まあ、そうだね」

 

トイポットという永続魔法を発動すると、巨大なガチャガチャが出現する。

 

「おー!さーてどんな効果かなー」

「それじゃあ遊華の要望に答えてさっそく!トイポットの効果発動!手札を1枚捨てることで、デッキからカードを1枚ドローして、お互いに確認する。それがファーニマルと名のついたモンスターだったら、手札からモンスターを特殊召喚できる!ということで…」

 

捨てたカード 融合

 

「さっそく融合を墓地へ…」

「それじゃあ、ドロー!…ボクが引いたのは、ファーニマル・ドッグ。ファーニマルと名のついたモンスターだから、トイポットのさらなる効果で、手札のモンスター…ファーニマル・オウルを特殊召喚!」

 

トイポットの摘みが回り、中からカプセルが出てくる。そのカプセルからは…中々かわいらしいフクロウが現れた。

 

ファーニマル・オウル DEF 1000

 

「お~!かわいいフクロウ~!」

「へへーん。ファーニマル・オウルはかわいいだけじゃないよ。このカードは、手札から召喚、特殊召喚に成功したとき、デッキから融合を1枚、手札に加える。もう1つあるけど、今回はサーチ効果を使って、融合を手札に。さらに!ボクは手札からファーニマル・ドッグを召喚!」

 

素良が召喚したモンスターは……とてもとてもかわいらしい、犬である。…観戦している女の子二人に遊華は。

 

ファーニマル・ドッグ ATK 1700

 

「キャ~!そのワンちゃんかわいい~!」

 

と、みんな黄色い声。しかしながらこの犬も、只者ではない。

 

「このファーニマル・ドッグはかわいいだけじゃなくて、結構強いんだよね。このカードが手札から召喚、特殊召喚に成功した時、デッキからファーニマル・ドッグ以外のファーニマルと名のついたモンスターか、エッジインプ・シザーのどちらか1体を手札に加える。ボクが手札に加えるのは、エッジインプ・シザー!」

「オウルと同じで、特殊召喚にも対応してるんだね」

「うん!それじゃあバトル!ファーニマル・ドッグで、そのセットモンスターを攻撃!」

 

かわいい顔して結構素早く、遊華のセット状態のモンスターに近づく。…だがその前に。

 

「それじゃあその攻撃宣言時に永続トラップ、竜星の具象化を発動!このカードがある限り、私がエクストラデッキから特殊召喚できるのはシンクロモンスターだけになるけど、モンスターが戦闘か効果で破壊されたら1ターンに1度だけ、竜星モンスター1体をデッキから特殊召喚する!」

「うーん、防げないや」

 

そしてセットモンスターは…角の生えた黄色い龍。

 

「破壊されたヘイカン、それとモンスターが戦闘破壊されたから、具象化、それぞれの効果!ヘイカンは戦闘か効果で破壊され墓地へ送られたとき、デッキから竜星モンスター1体を、特殊召喚する!」

 

ではここで、ちょっと観戦している人たちのほうへ。

 

「うへー、破壊したのに、逆にこれじゃしびれるくらい増えるぜ…」

「ああいうのって、リクルーター、っていうのよね」

「ええ、そうよ」

「あの竜星の具象化…制限の効果からして、あの人は多分、シンクロ使い…」

「…あの具象化ってカードを破壊しないと、モンスターが破壊されるたびに、モンスターが増えていく…」

「破壊される度に、それを補うかの如くモンスターが現れる…まさに人海戦術だな」

 

と、厄介だというのを感じている遊勝塾の塾長以外の面々であった。…ではデュエルフィールドへ。

 

「さあ来て!光竜星-リフン!水竜星-ビシキ!」

 

光竜星―リフン DEF 0

 

水竜星―ビシキ DEF 2000

 

「増えちゃったな~…それじゃあボクは、カードを2枚伏せて、ターンエンドだよ」

 

素良 手札3(融合、エッジインプ・シザー) LP 4000

モンスター ファーニマル・オウル×1(守)、ファーニマル・ドッグ×1(攻)

魔法・罠 「トイポット」×1、セットカード×2

 

あれだけやっといて、手札3枚…うち2枚はどんなカードか分かっているとは言っても、このアドバンテージは結構大きい。だが…。

 

「私のターン、ドロー!…私は、レベル2のビシキに、レベル1のリフンをチューニング!」

「リフンってチューナーだったんだ…それにしてもレベル3のシンクロか~!」

 

リフンが飛び、透明になってから1つの歯車となり、その中にビシキが入り、2つの星になる。

 

「霞漂う谷より飛来せよ!シンクロ召喚!」

 

歯車から光が放たれ、現れたのは…緑の大きな怪鳥。

 

「レベル3、シンクロモンスター、霞鳥クラウソラス!」

 

霞鳥クラウソラス DEF 2300

 

「おー!鳥か~。空飛べるから、アクションカードを探すのにも便利だね」

「クラウソラスはそれだけじゃないけどね~。あ、それとビシキにはシンクロ素材になったら、素材に使われたシンクロモンスターは、罠カードの効果を受け付けなくなるんだ」

「うわ~…もしかして、竜星の他のモンスターにも、魔法を受け付けなくしたり、モンスター効果を受け付けなくしたりするモンスターっているの?」

「モンスター効果はないかな…それじゃもう1枚!手札からチューナーモンスター、ジャンク・シンクロンを召喚!」

 

お手軽にシンクロへとつなげることが可能なモンスター、ジャンク・シンクロン。遊華もお気に入りの1枚である。

 

「ジャンク・シンクロンは召喚したとき、墓地のレベル2以下のモンスター1体を、効果を無効にして、守備表示で特殊召喚できる!さあ来て、ビシキ!」

「レベル2と3…レベル5のシンクロモンスター…クラウソラスを使うなら、レベル6か8のシンクロモンスターが出せるってことだね」

「今回は5で!レベル2のビシキに、レベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!」

 

ジャンク・シンクロンが透明になり、3つの歯車になり、その中にビシキが入り、2つの星になる。

 

「数多の英知を集め、その本に全てを記せ!シンクロ召喚!」

 

この召喚口上、お分かりいただけるだろうか。歯車から光が放たれ、現れるのは…。

 

「レベル5、シンクロモンスター、TG-ハイパー・ライブラリアン!」

 

TG-ハイパー・ライブラリアン ATK 2400

 

「攻撃力2400…ファーニマル・ドッグとファーニマル・オウル、どっちもやられちゃうか…」

「果たしてそれだけで済むかなー?クラウソラスの効果!相手モンスター1体を選択して、その攻撃力をターンの終わりまで0にして、効果を無効にする!私が選ぶのは、ファーニマル・ドッグ!」

 

では再び、観客のほうへ。

 

「攻撃力を0にして、効果も無効に!?」

「この男権現坂の超重武者には効果は薄いが、それでも厄介な効果だ…」

「どんなに攻撃力の高いモンスターでも、あのカードの効果を受ければ、簡単に倒せちゃうわね…」

「守備表示ってことは、攻撃力は低いっぽいな…」

 

と、クラウソラスの性能について理解している。…実際、クラウソラスはいい効果を持っているが、単体ではモンスターを除去することができない。…といっている間にも、クラウソラスはファーニマル・ドッグ目掛け、強烈な風を巻き起こす。その風で、ファーニマル・ドッグは動きを封じられた。

 

ファーニマル・ドッグ ATK 1700→0

 

「うわ!これはちょっとヤバイね…」

「それじゃあバトル!TG-ハイパー・ライブラリアンで、ファーニマル・ドッグを攻撃!ブックアタック!」

「それじゃあ…っと。お、ラッキー。アクションマジック、スポンジケーキを発動!自分が受ける戦闘ダメージを半分にする!」

「へー…でも戦闘ダメージは、半分でも受けてもらうよ!」

「くっ…」

 

素良 LP 4000→2800

 

「それじゃあカードを」

「おっと。スポンジケーキの効果はまだあるよ。バトルフェイズ終了時に、このターン戦闘によって破壊されたモンスター1体を、手札に戻す!」

「げ…もう1回効果が使えるってことか…」

 

 

スポンジケーキ アクション魔法

①このカードを発動したターン、自分が受ける戦闘ダメージは全て半分になる。

②このカードを発動したターンのバトルフェイズ終了時、発動できる。このターン戦闘によって破壊されたモンスター1体を、墓地から手札に加える。

 

 

「そういうこと」

「うーん…それじゃあ改めて、カードを1枚伏せてターンエンド」

「それじゃあそのエンドフェイズにトラップカード、融合準備を発動!エクストラデッキの、デストーイ・シザー・ベアを選択して、墓地の融合と、デッキの融合素材に指定されている名前のモンスター1体を手札に加える!ボクが手札に加えるのは、ファーニマル・ベア!」

「うーん、結構厄介な状況かな…」

 

と、エンドして素良のターンへと移ったのを確認してから、クラウソラスの足を掴み、空からアクションカードの捜索に入った。

 

遊華 手札2 LP 4000

モンスター 霞鳥クラウソラス×1(守)、TG-ハイパー・ライブラリアン×1(攻)

魔法・罠 「竜星の具象化」×1、セットカード×1

 

「それじゃ、ボクのターン、ドロー!…それじゃ、トイポットの効果!手札を1枚墓地へ捨てて、ドローするよ」

 

捨てたカード

融合

 

「また融合を…」

「それじゃ、ドロー!…引いたカードは、ファーニマル・ライオ!これでトイポットのさらなる効果で、モンスター1体を特殊召喚できる!ということで、ファーニマル・ベアを特殊召喚!そしてファーニマル・ベアの効果!このカードをリリースして、墓地の融合を手札に加える!」

「融合が結構行き来してるね…」

 

2回トイポットの効果で捨てられ、カード効果で2回回収されている…。融合を入れているということは、融合使いのはずだが、容赦がない。

 

「まあ、確かにそうだね…それじゃあ…手札からファーニマル・ドッグを召喚して、ファーニマル・ドッグのモンスター効果!デッキから、ファーニマル・ラビットを手札に!」

 

再びのファーニマル・ドッグ。これにより、融合素材はさらに増えた。

 

「そして、ファーニマル・オウルの効果!ライフを500支払い、手札とフィールドのカードで、デストーイモンスターを、融合召喚する!」

「融合の魔法カードなしで融合を…」

「うん。ボクが融合するのは、手札のエッジインプシザーと、ファーニマル・ラビット、ファーニマル・ライオ、フィールドのファーニマル・ドッグ、ファーニマル・オウル!悪魔の爪よ!鳥獣達の牙と爪と合わさり、新たな力と姿を見せよ!融合召喚!」

 

素良 LP 2800→2300

 

融合の渦の中に、エッジインプシザーとファーニマル・キャット、ファーニマル・ライオ、ファーニマル・ドッグ、ファーニマル・オウルが飲み込まれる。…そして現れるのは……ズタズタに裂かれて鋏で繋げられた、狼のぬいぐるみであった。口の中に輝く何かの目が、不気味だ。

 

「現れ出ちゃえ!全てを噛み砕く獰猛なる魔獣、デストーイ・シザー・ウルフ!そしてファーニマル・ラビットの効果!このカードが融合素材になって墓地へ送られたとき、墓地からファーニマルと名のついたモンスター1体を、手札に加える!ボクが手札に加えるのは、ファーニマル・ベア!」

「うっひゃー…さっきのかわいいのとは一転して、中々強烈な見た目だね…」

 

デストーイ・シザー・ウルフ ATK 2000

 

かわいいのとは一転して怖いになったら子供が泣くであろうこの見た目。

 

「それじゃあっと…墓地のエッジインプシザーの効果発動!手札1枚をデッキの一番上に戻すことで、墓地から表側守備表示で特殊召喚できる!」

「ゾンビキャリアみたいな効果だね…」

 

再び現れる、いくつもの鋏が重なったような、横長な鋏を持つ不気味なモンスター。そして手札は…。

 

「手札から魔法カード、融合を発動!」

「融合、2枚あるもんね…」

「そういうこと。ボクが融合するのは、フィールドのエッジインプシザーと、手札のファーニマル・ベア!悪魔の爪よ!野獣の牙よ!今一つとなりて、新たな力と姿を見せよ!融合召喚!」

 

エッジインプシザーと、ファーニマル・ベアが融合の渦に飲み込まれ、現れたのは…シザー・ウルフと同じような、ズタズタに裂かれて鋏で繋げられた、クマのぬいぐるみ。シザー・ウルフ同様、不気味に口の中で何かの目が輝く。

 

「現れ出ちゃえ!全てを引き裂く戦慄のケダモノ!デストーイ・シザー・ベア!

 

デストーイ・シザー・ベア ATK 2200

 

「うーん…強いだろうけど、そのままだと攻撃力は下だよ?」

「うん。それじゃっと…よっ!ほっと……よーし」

 

と、デストーイ・シザー・ベアも使ってジャンプをし、アクションカードを入手した。…ちなみにアクションカードは、ロールケーキの上にあった。

 

「アクションマジック、ナナナ!デストーイ・シザー・ウルフの攻撃力を、700ポイントアップさせる!」

「げ…」

 

デストーイ・シザー・ウルフ ATK 2000→2700

 

「バトル!デストーイ・シザー・ウルフで、まずはTG-ハイパー・ライブラリアンを攻撃―!」

「うひゃ!まだ効果使ってないのにぃ~!」

 

遊華 LP 4000→3700

 

シザー・ウルフが、ライブラリアンをなんと、丸のみにしてしまった。…呑んだ後、満足そうなゲップをして。

 

「でも具象化の効果!デッキから、リフンを特殊召喚する!」

 

光竜星―リフン DEF 0

 

「へー…でも、デストーイ・シザー・ウルフの効果はね…融合素材にしたモンスターの数だけ、1回のバトルフェイズに攻撃できるんだー!」

「げげ!えーっと、素材にしたのは…エッジインプシザー、ファーニマル・ラビット、ファーニマル・ライオ、ファーニマル・ドッグ、ファーニマル・オウルの5体だから…」

「合計5回の攻撃ができる!ということで、クラウソラス、リフンの順番で攻撃!」

「く…リフンの効果!リフンは戦闘、効果で破壊されたら、デッキから竜星モンスター1体を、特殊召喚できる!きて、地竜星―ヘイカン!」

 

地竜星―ヘイカン DEF 0

 

もちろん攻撃全て、連続の丸のみ。ただお腹がいっぱいになってきたのか、口の中の目が少々苦しそう。

 

「…あ、もしかして竜星って、モンスター全部リクルーター?」

「いや、全部が全部そうってわけじゃないけど…」

「でも攻撃しちゃお!シザー・ウルフで、ヘイカンを攻撃!これで4回目」

「ヘイカンの効果!デッキから、炎竜星-シュンゲイを守備表示で特殊召喚!」

 

炎竜星―シュンゲイ DEF 0

 

「そのモンスターもシザー・ウルフで攻撃!ラスト5回目!」

「シュンゲイの効果!魔竜星―トウテツを特殊召喚!」

 

シュンゲイを丸のみにした辺りで、もう無理と地面にヘタレこんだ。完全に満腹になったようだ。

 

魔竜星―トウテツ DEF 0

 

「それじゃあそのモンスターを、デストーイ・シザー・ベアを攻撃!」

「く…トウテツの効果!」

「あ、でもデストーイ・シザー・ベアの効果!破壊して墓地へ送ったモンスターをこのカードに、攻撃力を1000ポイントアップさせるカードとして、装備する!」

「…でも、それは墓地へ送られてから…トウテツの効果も遠慮なく使える!さあ来て、闇竜星―ジョクト!」

 

シザー・ベアは、ウルフとは違い、殴り飛ばした後、倒れてるところを丸のみにし、ゲップ。

 

闇竜星-ジョクト DEF 2000

 

デストーイ・シザー・ベア ATK 2200→3200

 

「うーん…後5回ぐらい攻撃できれば、モンスター全滅できてたかな~」

「どうしてそう思うのかな?」

「ちょっと確認したから」

「なるほど」

 

そう、竜星モンスターのリクルート効果は、同名モンスターは1ターンに1度だけ。…ただ、平然とデッキの中の竜星のリクルート効果を全部使わせられるようなことができるカードが、少なくとも1枚あるのが事実である。

 

「まあでも、ファーニマルモンスター9体なんて、簡単にできることじゃないけどね」

「それは安心した」

「うん。…じゃ、これでターンエンド。そしてナナナの効果が終了して、デストーイ・シザー・ウルフの攻撃力は、元に戻るよ」

 

デストーイ・シザー・ウルフ ATK 2700→2000

 

素良 手札2 LP 2300

モンスター デストーイ・シザー・ウルフ×1(攻)、デストーイ・シザー・ベア×1(攻)

魔法・罠 「トイポット」×1、セットカード×1、「魔竜星―トウテツ」×1装備:デストーイ・シザー・ベア

 

「私のターン、ドロー!…うん。それじゃあ魔法カード、竜星の輝跡を発動!墓地の竜星モンスター3体をデッキに戻すことで、デッキからカードを2枚ドローする!…ということで、墓地のシュンゲイ、ヘイカン、ビシキをデッキに戻してシャッフル。そして2枚ドロー!」

「竜星専用の貪欲な壷ってところだね」

「そういうこと。…うん。ジョクトの効果発動!手札の竜星2体を墓地へ送って、デッキから攻撃力0の竜星と、守備力0の竜星を呼び出す!」

 

墓地へ送ったカード

秘竜星―セフィラシウゴ

地竜星―ヘイカン

 

「残しておかない方がよかったね…」

「失敗したときが怖いけどね…それじゃあ…守備力0のシュンゲイと、攻撃力0のビシキを特殊召喚!」

 

炎竜星-シュンゲイ ATK 1900

 

水竜星-ビシキ DEF 2000

 

「それじゃあ、レベル4のシュンゲイと、レベル2のビシキに、レベル2のジョクトをチューニング!」

「レベル4と2と2で、8か」

 

ジョクトが飛んで透明になり、2つの歯車になり、その歯車の中にシュンゲイとビシキが入り、合計6つの星になる。

 

「煌めく光を纏い、天空より舞い降りよ!シンクロ召喚!!」

 

歯車から光が放たれ、現在この小説においてデュエル皆勤賞の、ショウフクが現れる。

 

「レベル8、シンクロモンスター!黄金の竜の星、輝竜星―ショウフク!そしてショウフクの効果!素材にした幻竜族モンスターの数だけ、フィールドのカードをデッキへと戻す!戻すのは、デストーイ・シザー・ウルフと、デストーイ・シザー・ベア、そして残りのセットカード!」

「あー…それは仕方ない(ビシキをシンクロ素材にしたら、罠カードの効果を受け付けない……スタンダードにしちゃ、やるね)」

 

と、仕方なく、指定されたカードをデッキに戻した。これで後はダイレクトアタックを受ければ、終わりである…ダイレクトアタックを受ければ。

 

輝竜星-ショウフク ATK 2300→2800

 

「うん。リバースカード、オープン!トラップカード、強化蘇生!このカードは、墓地のレベル4以下のモンスター1体を、攻撃力、守備力を100ポイントアップさせ、レベルを1つあげて特殊召喚する!さあ来て、ビシキ!」

「なるほど。エクシーズにも使えそうなカードだね」

 

水竜星―ビシキ DEF 2100

 

「うーん、確かに。それじゃあ、ショウフクの効果!自分フィールドのカード1枚と、自分の墓地のレベル4以下のモンスター1体を対象に発動でき、対象にした自分フィールドのカードを破壊し、墓地の対象にしたモンスターを、特殊召喚する!ビシキを破壊して、墓地のシュンゲイを特殊召喚!」

 

容赦なく破壊されるビシキ、そして呼び戻されるのはさっきのシュンゲイ。そしてモンスターを破壊したので…。

 

「それじゃあビシキと具象化、後オマケで墓地のリフンの効果!」

「…あれ………なるほど。ファーニマル10体なんて墓地のファーニマルを使って融合をできるカードでもないと、無理だね」

「うーん、なんだか似たような感じの聞いたことあるような…ま、いっか。リフンは戦闘、効果で竜星モンスターが破壊されたときに、墓地から特殊召喚できる!それとビシキと具象化の効果で、トウテツとヘイカンを特殊召喚!」

 

光竜星―リフン DEF 0

 

魔竜星―トウテツ ATK 2100

 

地竜星―ヘイカン ATK 1500

 

「それじゃあ…レベル5のトウテツと、レベル3のヘイカンに、レベル1のリフンをチューニング!」

 

リフンが飛んで透明になり、1つの歯車になる。その中にヘイカン、トウテツが入り、8つの星となる。…そう、8つの。

 

「古より恐れ崇められる、封じられし最強の龍よ…その封印は今解き放たれ、その猛威は世界の全てを飲み込む!シンクロ召喚!」

 

歯車から光が放たれる……と同時に、なぜか膨大な冷気が放たれる。…現れるのは、氷を思わせるような白い体を持つ、3つの首を持つ…龍。

 

「レベル9、シンクロモンスター…絶対零度の龍、氷結界の龍 トリシューラ!…トリシューラの効果発動!…………へ、ヘクション!」

「!…な、なんでこんなに寒くなるの~!」

「そ、それはね…うん、とりあえず効果は…相手の手札、フィールド、墓地のカードを1枚ずつ、除外する!」

「ええ?!そ、それってつまり…」

「そ、それじゃあフィールドのトイポッ…へ、へ、ヘックション!…と、トイポット、墓地のエッジインプシザー、手札1枚を、じょ、除外!」

 

3つの首から同時に、冷気のブレスを放つ。それは素良の手札、フィールド、墓地を凍らせていく。

 

除外された手札

融合

 

「うう…そ、そんな~」

「こ、これが寒い理由…そ、それじゃあバトル!ショウフクで、だだ、ダイレクトアタック~!」

「ううう……も、もう寒いのはいいや…」

 

素良 LP 2300→0

 

デュエルが終了し、フィールドに雪が若干積もったスウィーツ・アイランドから、元のフィールドに戻る。

 

「うう…あ~寒かった…やっぱりトリシューラなんて出すんじゃなかった…」

「あれはちょっと卑怯だと思う…」

 

ちなみに言うとトリシューラは、その効果以上に、無駄とも言える気温低下により、アクションデュエルで使うには少々気が引けるカード。…なぜかアクションデュエルのみで、気温低下が起こるが、その理由は分からない。

 

「まあでも、楽しかった~!」

「ふふふ、ボクも結構楽しかった~!」

 

 

その後、お菓子をもらった遊華は明るく元気よく、家路についた……実はその後を、素良がついていったのを、遊華はまだ、知らない。

 




素良「とりあえずさ、なんでトリシューラはあんなに寒かったのさ。ボク寒いの得意じゃないんだよ。雪は嫌いじゃないけど」

遊華「私だって、寒いのは得意じゃないけど雪は好きだよ…とりあえず、トリシューラはなんでこうなったの?」

いや、氷結界最強の龍で、世界滅ぼしたぐらいだから、これぐらいやってもいいかなーっと思いまして…すみません。

素良「まったく……まあでも、とにかく今回のキーカードいこー」

それじゃあ、全力!デュエル塾!…ということで、今回のキーカード!


氷結界の龍 トリシューラ ドラゴン族・効果/シンクロ 星9 水属性 ATK 2700 DEF 2000
チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
①このカードがS召喚に成功した時に発動できる。相手の手札・フィールド・墓地のカードをそれぞれ1枚まで選んで除外できる。


氷結界の龍 トリシューラ!

素良「なんとなくそれだと思ってた。…トリシューラは、シンクロ召喚に成功したとき、対象を取らずに相手の手札、フィールド、墓地のカードをそれぞれ1枚ずつ、ゲームから除外する…シンクロモンスターの中でも、かなり強力なカードだね」

遊華「対象を取らないってことは、対象を取らないっていうカード効果をスルーできて、相手の手札、フィールド、墓地のカードを除外できるから、相手の戦術を大きく崩せる便利なカードなんだ!…アクションデュエルを除いて」

素良「あれじゃあアクションデュエルで使うのは、ちょっと躊躇うかな…寒いし」

遊華「まあでも、王宮の鉄壁には弱いかな」

素良「王宮の鉄壁って確か、除外を封じるから、結構いろんなことへの対策になるね」

他には特殊召喚メタや効果無効には当たり前に弱い、さらに墓地のカードを除外する場合、カイクウにネクロバレーがあると、墓地のカードを除外できなくなる。…ただ、トリシューラに対するメタは、結構使われるメタな分、対策は十分できる。

素良「確かにね~…それじゃあ、もう終わりでいいんじゃないかなー」

まあ、これ以上長くなってもね…それでは、感想、様々な指摘など、受け付けています!

遊華「それでは、次回も読んでくださいねー!」

素良「次回はっと……へー。次回、動き出した反逆者」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。