遊戯王ARC-V 光紡ぐ意思   作:シューティング☆

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どうも、シューティング☆です。星杯に期待不安な想いを抱いています。ただ何が原因で爆発するか世の中分かりませんからね…。



それでは、どうぞ。


第35話 終息する戦い

 

…時間は少し遡り、ユーキとユーリがデュエルをしている頃…氷河エリアでは、LDSのユースベスト8、加藤義正が逃げている。…オベリスクフォースに追われている。

 

「はあ、はあ…」

 

他のLDSメンバーも含め、ユースのベスト8はオベリスクフォースと戦った。…が、1人脱落してカード化されたのを見て、腰が引けた。そのときはなんとかオベリスクフォースを倒したものの、すっかり戦う気力を失った義正はその場から逃げだし、ここまで来た。…が、道中オベリスクフォースに見つかり、さらに連鎖的に見つかった結果、合計9人のオベリスクフォースに追われている…が。

 

「はあ、はあ…っ!!」

「どうやらここまでのようだな」

 

…遊びで義正を追い詰めていたオベリスクフォース。それも終わりを告げる。…義正は、オベリスクフォースに囲まれた。

 

「い、嫌だ…嫌だ…た、頼む、頼むからやめてくれ!」

「へっ、嫌よ嫌よも好きのうち、ってか?」

「誰がやる?こいつ全然やる気ないぜ?」

「お前ら気を引き締めろ!任務中だぞ!」

「ちっ、お前はホント真面目だな~…ジャンケンで決めるか?」

「まずはデュエルをしてから」

 

…軽く仲間割れをしているものの、視線はしっかりと義正を捕らえている。…逃げることは無理だ。

 

「ああ…お、終わりだ。嫌だ、誰か、誰か助けて…だ、誰か…」

「…やらないのなら私がやるぞ」

「へーへーお好きに」

「決まらないならまあいいか」

「まったく…恨むなら恨め、これも任務だ」

「あああ…い、嫌だ…」

 

そういうと、オベリスクフォースの1人が近寄り、ディスクを操作し、構える。…一連の動作を見て全てを察し、絶望している義正は、もはや動けない。だがそこに…。

 

「…そいつのことはどうでもいいが、それ以上先をやらせるわけにはいかない」

「え…」

「!誰だ!!」

 

…現れたのは、銀色の髪にコートを着た人物…天道貴作だ。既にプレートを展開したディスクを構えている。

 

「へえ、お前はやる気があるみたいだな…」

「あんな腰抜けよりこっちやろうぜ!」

「デュエルもする気がないヤツに用などないからな」

 

そういうと、義正を眼中から外したオベリスクフォース全員がディスクを構える。

 

「全員で来るか。まあこの程度でないと、楽しめないだろうからな…」

「ほざけ!」

「「「「「「「「「デュエル!」」」」」」」」

「デュエル!」

 

…だが僅か数十秒後、このデュエルに参戦したオベリスクフォース全員が、後悔した。………いろんな意味で。それはまた別の話しである。…そしてここから時間を戻し、権現坂と素良のデュエルが行われている頃…。

 

「ねえ、今どう思ってる?」

「…」

 

零児 手札0 LP 5000

モンスター DDD壊薙王アビス・ラグナロク×1(守)、DDD信託王ダルク×1(攻)捕食カウンター×1、DDD死偉王ヘル・アーマゲドン×1(攻)

魔法・罠 永続魔法「地獄門の契約書」×1、セットカード×1

Pゾーン DDD壊薙王アビス・ラグナロク

 

ユーリ 手札2 LP 2200

モンスター 捕食植物(プレデター・プランツ)スピノ・ディオネア×1(攻)、捕食植物(プレデター・プランツ)プテロペンテス

魔法・罠 なし

 

 

ユーリはコーディセップスという自身のモンスターの効果により、スピノサウルス、及びプテラノドンにも似た植物型のモンスターを呼び出した。…そしてスピノ・ディオネアの効果により信託王ダルクにカウンターを1つ乗せている。

 

「おそらく、何か仕掛けてくるつもりだろうと思っている」

「そう考えてるんだ。まあ、正解。プテロペンテスの効果!このカードのレベル以下のレベルを持つ相手モンスター1体のコントロールを得る!捕食カウンターが置かれたモンスターのレベルは1になるから、捕食カウンターの乗ってるダルクをもらうよ」

「っ…」

 

プテロテンペスが蔦を伸ばすと、それに呼応するようにダルクについている捕食カウンターが伸び、ダルクを拘束、ダルクはなすすべもなくユーリのフィールドに移る。

 

「そしてボクは手札から魔法カード、融合を発動!」

「!来るか…」

「フィールドのスピノ・ディオネアとプテロペンテスを融合!太古の姿映す刺激的な2輪の花よ!今1つとなりて、花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!!融合召喚!!さあ飲み込め!飢えた牙持つ毒竜!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン ATK 2800

 

融合により現れたユーリのエース、スターヴ・ヴェノム。攻撃力は2800だ。

 

「…攻撃力2800…どうするつもりだ」

「まあ焦らない焦らない。スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果!このカードが融合召喚に成功したら、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体の攻撃力を、このカードの攻撃力に加える!ヘル・アーマゲドンの攻撃力、頂くよ!キャプチャー・パワー・イート!」

「何…」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン ATK 2800→5800

 

「さらにもう1つ、スターヴ・ヴェノムの効果!相手フィールドのレベル5以上のモンスターの効果と名前を得る!そうだね…ヘル・アーマゲドンもいいけど、ここはちょうどDDがいるんだし、アビス・ラグナロクにしちゃおっと!」

「ほう…」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン+DDD壊薙王アビス・ラグナロク

 

「さらに装備魔法、捕食接ぎ木(プレデター・グラフト)を発動。墓地の捕食植物(プレデター・プランツ)キメラフレシアを特殊召喚!」

 

捕食植物(プレデター・プランツ)キメラフレシア ATK 2500

 

「…」

「えー、反応なし?つまんない。…じゃあ思いっきりやってあげるよ。バトル!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで、ヘル・アーマゲドンを攻撃!猛毒のデス・ポイズン・バイト!!!」

 

無数の光がスターヴの背後に現れ、ヘル・アーマゲドン目掛け鋭くなり突撃していく。…そして…

 

 

 

 

そんなことが起こっている中で始まった権現坂と素良のデュエル。…先攻は素良だ。

 

「ボクのターン!!ボクは手札から魔法カード、簡易融合(インスタント・フュージョン)を発動!ライフを1000払い、融合召喚!現れ出でよ、全てを縛る鎖のケダモノ!デストーイ・チェーン・シープ!!」

 

素良 LP 4000→3000

 

デストーイ・チェーン・シープ ATK 2000

 

「そして手札から、ファーニマル・オウルを召喚!ファーニマル・オウルの効果で、デッキから融合を手札に加える!そして永続魔法、デストーイ・ファクトリーを発動!その効果で、墓地の簡易融合(インスタント・フュージョン)を除外し、フィールドのファーニマル・オウル、デストーイ・チェーン・シープ、手札のエッジインプ・チェーンを融合!鎖のケダモノよ!煉獄の眼よ!悪魔の駆動鳴らす鎖よ!今1つとなり新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出ちゃえ!全てに牙向く魔獣!デストーイ・サーベル・タイガー!!」

 

デストーイ・サーベル・タイガー ATK 2400→2800

 

融合の渦に3体のモンスターが入り、渦からサーベル・タイガーが現れる。

 

「サーベル・タイガーを融合召喚したとき、墓地からデストーイ1体を特殊召喚する!もう1度来い!デストーイ・チェーン・シープ!」

「融合素材にしたモンスターを再び呼び出す…無駄がないな…」

 

デストーイ・チェーン・シープ ATK 2000→2400

 

「さらに融合素材として墓地へ送ったエッジインプ・チェーンの効果で、魔玩具補綴(デストーイ・パッチワーク)を手札に加え発動!デッキからエッジインプ・シザーと融合を手札に加え発動!手札のエッジインプ・シザーとファーニマル・ラビットを融合!悪魔の爪よ!躍動する獣よ!今1つとなり新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出ちゃえ!自由を奪い闇に引き込む海の悪魔!デストーイ・ハーケン・クラーケン!!」

「!さっきのデュエルじゃ出さなかったモンスター…気をつけろ権現坂!」

「無論だ!」

 

デストーイ・ハーケン・クラーケン DEF 3000

 

融合により素良が呼び出したのは、巨大なイカ…クラーケンというヤツだ。その腕には鋭い刃物がついている。

 

「ファーニマル・ラビットの効果!墓地のファーニマル・オウルを手札に加える!!これでターンエンド!」

 

素良 手札2(融合、ファーニマル・オウル) LP 3000

モンスター デストーイ・サーベル・タイガー×1(攻)、デストーイ・チェーン・シープ×1(攻)、デストーイ・ハーケン・クラーケン×1(守)

魔法・罠 永続魔法「デストーイ・ファクトリー」×1

 

フィールドは手札があまり宜しくなかったものの、固めの陣営だ。攻めるにしても意外と突破はしにくい。……だが…。

 

「融合モンスター3体…だが、それでもオレは勝たねばならん!オレの、ターン!!」

 

権現坂は怯まない。…それに加え、素良の手札があまり宜しくないのに対しこちらは……素晴らしい状態だ。

 

「オレは手札から、超重武者ジシャ-Qを召喚!ジシャ-Qが召喚に成功したとき、手札から超重武者1体を特殊召喚し、このモンスターを守備表示にする!超重武者タマ-Cを特殊召喚!」

 

超重武者ジシャ-Q ATK 900→1900

 

超重武者タマ-C DEF 800

 

フィールドに現れたのは、手にプラスとマイナスのボルトがつき、肩にU字磁石を乗せたロボットが現れ、その後に小さな丸いモンスターが現れる。…そう、タマ-Cが。

 

「超重武者タマ-Cの効果!このカードと、相手モンスターをリリースし、そのレベルと合計が同じ超重武者シンクロモンスター1体を、シンクロ召喚扱いで特殊召喚する!オレは、レベル8のサーベル・タイガーに、レベル2のタマ-Cをリリース!」

「な、なんだって?!」

 

…タマ-Cは、耐性なんて無視して墓地へ送れてモンスターも呼び出せる強力な除去モンスター。そして合計レベルは、10だ。

 

「荒ぶる神よ、千の刃の咆哮と共に、緑生い茂る戦場に現れよ!シンクロ召喚!いざ出陣!レベル10!超重荒神スサノ-O!!」

 

デストーイ・チェーン・シープ ATK 2400→2000

 

超重荒神スサノ-O DEF 3800

 

タマ-Cが歯車になり、サーベル・タイガーが歯車に囲まれ8つの星になる。歯車から光が放たれ、日本の甲冑を纏い、ナギナタを持つ巨大なロボが現れ、胡坐をかいた。

 

「さらに自分の墓地に魔法・罠が存在しないことにより、手札から超重武者ホラガ-Eを特殊召喚!」

 

超重武者ホラガ-E DEF 800

 

「オレはレベル4のジシャ-Qに、レベル2のホラガ-Eをチューニング!雄叫びをあげよ、神々しき鬼よ!見参せよ、緑生い茂る戦場に!シンクロ召喚!レベル6、超重神鬼シュテンドウ-G!」

 

ホラガ-Eがホラ貝を吹くと2つの歯車になり、その中にジシャ-Qが入り、4つの星に変わる。そして歯車から光が放たれ、赤い巨体に大きな金棒を持った、鬼を模したロボが現れる。

 

超重神鬼シュテンドウ-G DEF 2500

 

「シュテンドウ-Gの効果!このカードがシンクロ召喚に成功したとき、相手フィールドの魔法、罠カードを破壊する!」

「ぐっ…」

「さらに手札から超重武者装留-ダブル・ホーンをスサノ-Oに装備!ダブル・ホーンを装備したモンスターは、1度のバトルフェイズに2回攻撃を行える!」

 

スサノ-Oの両肩に巨大な角が装着される。…肩パットの派生形とでもいうべきだろうか。

 

「バトルだ!シュテンドウ-Gで、デストーイ・チェーン・シープを攻撃!!」

「ぐっ…チェーン・シープの効果!このカードが破壊されたら、墓地からこのカードの攻撃力を800ポイントアップさせ、特殊召喚できる!」

 

素良 LP 4000→3500

 

デストーイ・チェーン・シープ DEF 2000

 

チェーン・シープの厄介なところはこの復活効果。…だが、今攻撃表示で出しても大ダメージは避けられない。権現坂のほうは、守備力2500のシュテンドウ-Gでは2800になったチェーン・シープを破壊できない。この状況を打破するには、この順番で攻撃するしかない。

 

「そしてスサノ-Oで、チェーン・シープとハーケン・クラーケンを攻撃!クサナギソード斬!!」

「くっ…!っと。…!ちっ、こんなときに…」

 

アクションカードを手に入れた素良だが、どうやら求めていたカードではなく、スサノーOの持つ薙刀により、2体とも破壊される。

 

「これでターンエンドだ!」

 

権現坂 手札2 LP 4000

モンスター 超重荒神スサノ-O×1(守)、超重神鬼シュテンドウ-G×1(守)

魔法・罠 「超重武者装留ダブル・ホーン」×1装備モンスター:超重荒神スサノ-O

 

「くっそ…ボクのターン!…ボクは手札から魔法カード、貪欲な壺を発動!デストーイ・サーベル・タイガー、デストーイ・チェーン・シープ、デストーイ・ハーケン・クラーケン、エッジインプ・チェーン、ファーニマル・ラビットをデッキに戻し、2枚ドロー!!…手札からファーニマル・オウルを召喚!その効果でデッキから、融合を手札に加える!」

 

ファーニマル・オウル ATK 1000

 

フクロウのぬいぐるみが現れる。この効果により融合を手札に加えた素良がすることは…1つ」

 

「そして融合を発動!フィールドのファーニマル・オウル、手札のエッジインプ・シザーを融合!悪魔の爪よ!煉獄の眼よ!今神秘の渦で1つとなりて、新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出ちゃえ!全てを引き裂く密林の魔獣!デストーイ・シザー・タイガー!」

 

デストーイ・シザー・タイガー ATK 1900→2200

 

ハサミがいくつも連なった不気味な目が浮かぶモンスターとファーニマル・オウルが融合の渦に入り、渦から空色の虎のぬいぐるみが現れる。腹には巨大な鋏がある。

 

「シザー・タイガーのモンスター効果!融合素材にしたモンスターの数だけ、相手フィールドのカードを破壊する!融合素材にしたのはエッジインプ・シザーとファーニマル・オウルの2体!よって、その2体を破壊する!」

「!なんだと!」

 

シザー・タイガーの腹にあるハサミの刃が伸び、スサノ-Oとシュテンドウ-Gを横に切り、破壊する。

 

「そして魔法カード、魔玩具融合(デストーイ・フュージョン)を発動!墓地のエッジインプ・シザーと、ファーニマル・オウルを除外し融合!悪魔の爪よ!煉獄の眼よ!今神秘の渦で1つとなりて、新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出ちゃえ!全てに牙向く獰猛な獣!デストーイ・シザー・ウルフ!!」

 

デストーイ・シザー・タイガー ATK 2200→2500

 

デストーイ・シザー・ウルフ ATK 2000→2600

 

再び現れた融合の渦に、先ほどと同じ組み合わせのモンスターが入り、シザー・ウルフが現れる。

 

「シザー・ウルフの効果は知ってるよね?融合素材にしたモンスターは2体だから、2回攻撃可能!」

「!権現坂!!」

「安心しろ遊矢!この程度、オレはまだ倒れん!」

「いくら虚勢を張っても無駄だよ!バトル!!!デストーイ・シザー・ウルフで、2回攻撃ぃ!!!!これで終わりだ権ちゃん!!!」

「ぐっ…ぬおおおおおおお!!!だ、だがオレはダメージを受けたことで、手札の超重武者ココロガマ-Aの効果!自分の墓地に魔法、罠が存在しないときに戦闘ダメージを受けたとき、手札からこのカードを特殊召喚する!現れよ、ココロガマ-A!!」

 

権現坂 LP 4000→1400

 

1回目の攻撃が直撃し、倒れず吹き飛ばされず、大きく後退させられた権現坂。だが2回目は…現れた緑色のロボに、攻撃を防ぎ受け止める。

 

超重武者ココロガマ-A DEF 2100

 

「そしてこの効果で特殊召喚されたこのカードはこのターン、破壊されない!!」

「!くそぉ!!ターンエンド!!!」

 

素良 手札1(融合) LP 3000

モンスター デストーイ・シザー・タイガー×1(攻)、デストーイ・シザー・ウルフ×1(攻)

魔法・罠 なし

 

…明らかに、ミスをしている。権現坂はそう確信している。権現坂はタマ-Cのときに素良のモンスターのテキストを確認している。…その中にあったデストーイ・ハーケン・クラーケン…あのモンスターなら、素材数的にも効果を考えても、攻めるにも守るにもいい形になるだろう。特にココトガマ-Aは破壊されないが、ハーケン・クラーケンの効果は墓地へ送る、耐性の範囲外だ。何よりライフを考えればハーケン・クラーケンのほうがいい。1枚しかないのなら仕方ないが。

 

「(素良…これは油断ではなく、焦りか?だが…攻めるしかない!)オレのターン!!オレは手札から超重武者テンB-Nを召喚!テンB-Nが召喚、特殊召喚に成功したとき、墓地からレベル4以下の超重武者1体を特殊召喚する!オレは超重武者ホラガ-Eを特殊召喚する!」

 

超重武者テンB-N ATK 800

 

超重武者ホラガ-E DEF 800

 

緑色の甲冑にも似た、天秤に桶もしくはタライをぶら下げたロボが現れる。そしてそのすぐ近くにホラガ-Eが現れる。

 

「レベル4のテンB-Nと、レベル3のココロガマ-Aに、レベル2のホラガ-Eをチューニング!動かざること山の如し!大岩に宿りし魂、今、そびえ立つ砦となれ!シンクロ召喚!いでよ!レベル9!超重魔獣キュウ-B!」

 

ホラガ-Eが2つの歯車になり、その中にテンB-Nとココロガマ-Aが入り、合計7つの星に変わる。歯車から光が放たれ、いわゆるケンタウロスのような下半身が獣、上半身が人型という形の白いロボットが現れる。手には巨大な杖を持ち、そして頭とおしりのほうにあるパイプからはエネルギーが放出され、それが耳と尻尾のようになっている。

 

「キュウ-Bは相手フィールドの特殊召喚されたモンスターの数だけ、守備力が900ポイントアップする!お前のフィールドには2体、よって1800ポイントアップする!」

 

超重魔獣キュウ-B DEF 2500→4300

 

モンスター効果に内蔵されている永続効果としては高めの900。侮れないだろう。

 

「守備力4300!?」

「キュウ-Bにも、守備表示のまま攻撃でき、守備力を攻撃力として扱う効果がある!バトルだ!行け、超重魔獣キュウ-B!デストーイ・シザー・タイガーを攻撃!!」

「ぐっ…アクションマジック、樹海の呪い!キュウ-Bの攻撃力を1000ポイントダウンさせる!うあああ!!」

 

 

樹海の呪い アクション魔法

①相手フィールドのモンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターの攻撃力を1000ポイントダウンさせる。

 

 

素良 LP 3000→1200

 

デストーイ・シザー・ウルフ ATK 2600→2000

 

パイプから放射されるエネルギーが一気に増え、シザー・タイガーに急接近し、その杖で一気に両断する。叩き斬る、といった感じだ。

 

「これでターンエンドだ!」

 

権現坂 手札1 LP 1400

モンスター 超重魔獣キュウ-B×1(守)

魔法・罠 なし

 

「くっそ…ボクのターン!!魔法カード、おろかな副葬を発動!デッキからトイポットを墓地へ送る!そして墓地へ送られたトイポットの効果!デッキから、ファーニマル・ドッグを手札に加え召喚!!その効果でデッキからエッジインプ・シザーを手札に加える!」

「(エッジインプ・シザー…ということは来るのか?)」

 

ファーニマル・ドッグ ATK 1700

 

ファーニマル・ドッグが現れ、エッジインプ・シザーが手札に加わる。そして、素良はカードを発動する。…融合を。

 

「そして手札から魔法カード、融合を発動!エッジインプ・シザーとファーニマル・ドッグを融合!悪魔の爪よ!忠実なる獣よ!今神秘の渦で1つとなりて、新たな力と姿を見せよ!融合召喚!現れ出ちゃえ!自由を奪い闇に引き込む海の悪魔!デストーイ・ハーケン・クラーケン!!」

 

エッジインプ・シザーとファーニマル・ドッグの2体が融合され、デストーイ・ハーケン・クラーケンが現れる。…さっきはウルフよりこちらを出したほうがよかった。そして今回はシザー・タイガーという選択肢もあったが…どちらがいいかは分からない。

 

デストーイ・ハーケン・クラーケン ATK 2200

 

「ハーケン・クラーケンの効果!キュウ-Bを墓地へ送る!」

「!くっ…キュウ-B…」

「そんな…このままじゃ…」

「バトルだ!今度こそ終わりだ!!デストーイ・シザー・ウルフで、ダイレクトアタック!!」

「権現坂!!」

「なんのこれしき!オレは手札の速攻のかかしを墓地へ送り効果!ダイレクトアタックのときに墓地へ送ることで、バトルフェイズを終了させる!!」

「!!なっ…」

「!よかった…」

 

シザー・ウルフが権現坂に迫るも、不意に鉄製のものでできたかかしがブースターを噴かせ突撃、攻撃を防ぎさらに残りのハーケン・クラーケン目掛けウルフごと突っ込んだ。

 

「くっそ…くっそ、くっそぉぉおおおお!!!これでターンエンド!!」

 

素良 手札0 LP 1200

モンスター デストーイ・シザー・ウルフ×1(攻)、デストーイ・ハーケン・クラーケン×1(攻)

魔法・罠 なし

 

「(…このターンで、逆転できなければ…頼む…)オレのターン!!…!これは…行くぞ!オレは手札から、超重武者ダイ―8を」

[帰還命令!帰還命令!総員、強制帰還!]

「「「え?」」」

 

権現坂がモンスターを特殊召喚しようとしたところ…素良のデュエルディスクからこんな音声が流れた。

 

「なっ?!ふ、ふざけるな!!なんで、ボクは負けてない!!まだ途中だ!おいやめろ、ボクはまだ、まだあああああ!!」

「「!素良!!」」

 

素良が絶叫をあげ、粒子に包まれ…消えた。音声からして、アカデミアへと帰還したのだろう…。

 




権現坂「中断、か…」

遊矢「でも強制帰還って…」

何があったかは次回。でも先に言っておくと、雑です。

権現坂「そうか」

遊矢「今に始まったことじゃないよな」

酷い!

遊矢「いやそれはこっちのセリフだって…更新速度は遅いし不定期」

権現坂「まったくだ」

すみませんでした…。

遊矢「そういえば、この後ってどうするつもりだったんだ?」

ダイー8の効果でチュウサイを手札に加えてダイ―8に装備、チュウサイの効果でダイー8と一緒に墓地へ送って、デッキからテンB―Nを特殊召喚、効果で墓地のタマーCかホラガーEを特殊召喚して、マイティ・ウォリアーをシンクロ召喚する予定。

遊矢「いやなんでマイティ・ウォリアー?」

いろいろ考えた結果、マイティ・ウォリアーならシザーウルフ破壊すれば1000のダメージが与えられるから、ジャストキルできるなーと思って。

権現坂「そ、そうか…」

では行くぞー、全力!デュエル塾!今回のキーカードは…


デストーイ・ハーケン・クラーケン 悪魔族・効果/融合 星8 水属性 ATK 2200 DEF 3000
「エッジインプ」モンスター+「ファーニマル」モンスター
①1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを墓地へ送る。
この効果を発動するターン、このカードは直接攻撃できない。
②このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。
③このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に発動できる。
このカードを守備表示にする。


デストーイ・ハーケン・クラーケン!

権現坂「ダイレクトアタックができなくなる代わりに、相手モンスター1体を墓地へ送る効果と、2回攻撃効果、戦闘を行ったら守備表示になる効果…攻めるも守るも自在だな…」

遊矢「融合素材もかなり緩いから出しやすい融合モンスター…デア・デビルより使いやすい気がする…」

デア・デビルはデア・デビルで素の攻撃力高いしな…。

権現坂「使いどころの問題になるな。墓地へ送る効果は破壊耐性をすり抜けて除去できる。ダイレクトアタックできないとはいえ、優秀だ」

草の影でホイールソウ・ライオが泣いてるよ…。

遊矢「そういえば、似た効果だったな…」

あっちは破壊してその攻撃力分バーンのいわゆるマグマックス効果。でも融合素材の片方が指定されている上にハーケン・クラーケンは緩い上にいろいろ効果があるからな…うん…。

権現坂「だが使い分けも必要だろう」

うん。墓地へ送る効果を使えばダイレクトアタックができなくなる分、フィールドの状況によって使い分ける必要がある。

遊矢「出しやすいからって、必ずこのカード、っていう必要はないからな」

そういうこと。それでは今回はここまで!

遊矢「それでは次回も読んでください!」

権現坂「む?…次回、新たな兆し」





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