それでは、どうぞ。
※舞網チャンピオンシップ編終了まで、アンティーク・ギア・ハウンド・ドッグの効果は、こちらのほうのオリジナル効果となります。
「うひゃー…すごいところ来たね」
「マグマなんてこんなに近くで見る機会なんて早々ないからね…しかもこれだけ安全に」
「下手に近付いたら火傷じゃ済まないもんね」
…シャルロットが人を連れてくるために走り出して少しして、遊華と柚子は火山エリアに来ていた。
「とりあえず見つからないうちにどこかに」
「あ!遊華さーん!!」
「?…あ!シャルロット・レイモンさん!デュエルしよー!」
「はあ、はあ、いやそれどころじゃなくて…とにかく来てください!」
「え?え、え?!」
「あ、ま、待って!!
シャルロットが走ってきて、遊華に説明する間もなく遊華の腕を掴んで走り出す。…なお、スケッチブックは脇に挟んで。そして走りだす2人を、柚子は追う。
「ねえ何どうしたの?!」
「とにかく急いでください!急がないと…」
シャルロットの言葉が途切れる。大きな音が聞こえる。
「…!急がないと…」
「え?!な、何?!」
急いで音が聞こえたほうへと走り……見えてきた。…何か大きな、モンスター。
「!あれは…」
「急がないと…」
そして急いでそのモンスターの見えたところまで行くと…。
「ぐあああああ!!!」
シンゴ LP 2400→0
「!間に合わなかった…」
「さ、沢渡大丈夫?!」
沢渡が吹っ飛ばされる。…そしてその大きなモンスターは消える。…そしてデュエルしていたもう1人……ユーハは、倒れている沢渡、そして勝鬨のほうへと近づく…前に、遊華が沢渡のほうへ駆け寄る。どうやら二人とも気絶しているようだ。
「ん?………へー。そっか…なるほど、君が…まあ、別にいいや」
そういうと、ユーハはディスクを勝鬨のほうに向ける。……………それを見た遊華には、それがスローモーションのように、見えた。……何か、見たくないものを見ているような……そして脳内に、何か映像が映り、声も響く。…声が言っているのはただ一言……許さない。ただそれだけを、何度も。そしてその声には強い怒りや憎しみが込められているような声だ。そして映像は今と同じような状況で…ディスクから光が出て、その光に当たった人は消え…カードになる。その映像が映る中で遊華は…。
「っ!やめろ!!」
「っと…セーフっと」
ユーハ目掛け突っ込もうとするが、余裕でかわされた。遊華の表情は歪んでいる。…おそらく、怒り…そして、聞こえてくる怒りと憎しみが込められているような声に耐えている苦痛。
「はあ、はあ…っ…」
「ゆ、遊華さん大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫なの?」
「大丈夫…それより、こいつを…倒さないと」
そういうと、遊華はディスクを構える。そしてシャルロット、柚子も。
「3人…か。うーん…こっちのほうがいいかな。それじゃあボク一番最後でいいや。攻撃できるし」
「デュエル!」
「え、ちょっと…もう。デュエル!」
「行きます…デュエル!」
「それじゃあ、デュエル!」
遊華 LP 4000
柚子 LP 4000
シャルロット LP 4000
ユーハ LP 4000
「私のターン!手札からカードガンナーを召喚!そしてカードガンナーの効果!デッキの上からカードを3枚墓地へ!」
カードガンナー ATK 400→1900
墓地へ送られたカード
闇竜星-ジョクト
地竜星-ヘイカン
レベル・スティーラー
さっそく遊華はカードガンナーを召喚し、デッキからカードを墓地へ送る。1枚目に墓地へ送られたカードを見て、少し眉間に皺が寄る。
「…カードを2枚伏せて、永続魔法、補給部隊を発動してターンエンド。エンドフェイズ、カード・ガンナーの攻撃力は元に戻る」
カードガンナー ATK 1900→400
遊華 手札1 LP 4000
モンスター カードガンナー×1(攻)
魔法・罠 セットカード×2、永続魔法「補給部隊」×1
「次は私が行くわ!私のターン、ドロー!手札からクリスタル・ローズを召喚!そしてクリスタル・ローズは、ジェムナイトか幻奏と名のつくモンスターを墓地へ送ることで、そのモンスターと同じ名前になる!私はデッキから幻奏の音女タムタムを墓地へ送り、クリスタル・ローズをタムタムに!」
クリスタル・ローズ → 幻奏の音女タムタム ATK 500
柚子のフィールドに水晶でできたバラが現れ、その花の中に、小さな半透明の中華風な少女が見える。
「そして魔法カード、独奏の第2楽章を発動!自分フィールドに幻奏モンスターがいることで、墓地のレベル4以下の幻奏モンスター1体を特殊召喚する!幻奏の音女タムタムを特殊召喚!」
独奏の第2楽章 通常魔法
「独奏の第2楽章」は、1ターンに1度しか使用できない。
①自分フィールドに「幻奏」モンスターがいる場合、墓地のレベル4以下の「幻奏」モンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果を発動したターン、自分は天使族モンスターしか特殊召喚できない。
柚子のフィールドに、クリスタル・ローズの中に見えた少女が現れる。そしてその少女は、自身の名前の由来である楽器、タムタムを持っている。
幻奏の音女タムタム ATK 1000
「自分フィールドに幻奏モンスターがいるときにタムタムが特殊召喚に成功した場合、デッキから融合を手札に加える!そして、融合を発動!手札の幻奏の音姫プロディジー・モーツァルトと、タムタムを融合!至高の天才よ!魂の響きよ!タクトの導きにより、力重ねよ!融合召喚!今こそ舞台に、勝利の華を!幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ!」
幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ ATK 1000
タムタムと赤い服を着た女性の天使が融合の渦に入り、そこから花の台に乗る、妖精のようにも見える可憐な少女が現れる。…後、なぜか近くに半透明のタムタムがいるが…。
「タムタムは融合素材になったとき、自分フィールドの幻奏モンスター1体の攻撃力を500ポイント下げることで、相手ライフに500ポイントのダメージを与える!ブルーム・ディーヴァの攻撃力を下げる!」
「…うーん、それなりだね」
幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ ATK 1000→500
ユーハ LP 4000→3500
「そして魔法カード、融合回収を発動!墓地の融合とタムタムを手札に加えて、融合を発動!フィールドのタムタム扱いのクリスタル・ローズと、手札のタムタムを融合!2つの魂の響きよ!タクトの導きにより、力重ねよ!融合召喚!今こそ舞台へ!幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト!」
幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト ATK 2400
タムタムとクリスタル・ローズが渦に入り、そこからオレンジ色の髪の女性が現れる。スカート部分には、赤と黒の五線譜がある。
「そして融合素材になったタムタムの効果で、ブルーム・ディーヴァの攻撃力を500ポイント下げて、500ポイントのダメージを与える!」
「…」
ユーハ LP 3500→3000
「カードを1枚伏せて、ターンエンド」
柚子 手札1 LP 4000
モンスター 幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ×1(攻)、幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト×1(攻)
魔法・罠 セットカード×1
「行きます…私のターン、ドロー!…手札から幻獣機メガラプターを召喚!」
幻獣機メガラプター ATK 1900
上空からジェット機が飛んできて、一定の高さで止まる。
「さらに魔法カード、愚かな埋葬を発動!デッキから幻獣機オライオンを墓地へ送り、オライオンの効果!幻獣機トークン1体を特殊召喚します!そしてメガラプターの効果!幻獣機トークンを、さらに特殊召喚します!そして幻獣機メガラプターは、フィールドの幻獣機トークンのレベル分、レベルがあがる!」
幻獣機トークン×2 DEF 0
幻獣機メガラプター 星4→7→10
フィールドに2体のデコイが現れる。最初に出ていた1体はライオンにも似た姿だったが、メガラプターが現れた途端、メガラプターと同じ形になる。
「そしてメガラプターの効果!トークン1体をリリースして、デッキから幻獣機1体を手札に加えます!幻獣機テザーウルフを手札に!」
幻獣機メガラプター 星10→7
「そして墓地のオライオンを除外することで、幻獣機を1度だけ、通常召喚とは別に召喚できます!幻獣機テザーウルフを召喚!テザーウルフが召喚に成功したとき、幻獣機トークン1体を特殊召喚!」
幻獣機テザーウルフ 星4→7→10 ATK 1700
幻獣機メガラプター 星7→10
幻獣機トークン DEF 0
「一気に行きます!レベル10となったメガラプター、テザーウルフでオーバーレイ!2体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築、エクシーズ召喚!轟音轟かせ到着します!ランク10、超弩級砲塔列車グスタフ・マックス!!」
フィールドに空いた穴の中に、メガラプターとテザーウルフが飛び込む。…ただし今回の穴はなぜかかなり巨大でかなり後方で、穴から鉄道のレールが2つ伸びてきた。そして…穴から列車が現れる。それには巨大な砲塔がついた、巨大な列車だ。
超弩級砲塔列車グスタス・マックス ATK 3000
「グスタフ・マックスのモンスター効果!オーバーレイ・ユニットを1つ使い、相手ライフに2000ポイントのダメージを与えます!トレインキャノン!」
「!うおお!…こ、これはかなり効くね…」
ユーハ LP 3000→1000
さすがに2000という衝撃はきついのか、グフタスマックスの砲塔から放たれた強力な砲撃により吹っ飛ぶ。さすがに痛そう。
「カードを2枚伏せて、ターンエンド」
シャルロット 手札2 LP 4000
モンスター 幻獣機トークン×2(守)、超弩級砲塔列車グスタフ・マックス×1(攻)OU×1
魔法・罠 セットカード×2
…遊華以外のフィールドが、かなり豪華になっている。柚子は特殊召喚されたモンスターに対し無敵の効果を持つブルーム・ディーヴァ、墓地のカードを除外できるマイスタリン・シューベルト。シャルロットのフィールドにはトークン2体に相手ライフに2000のダメージを与えられる、攻撃力3000、ランク10のモンスター。そしてセットカードが2枚…かなり豪華だ。
「これもうボクのターン間に挟んだほうがよかったかな…まあ、いっか。それじゃあボクのターン、ドロー。…うーん…まあいいや。手札からフィールド魔法、
フィールドが歯車だらけの機械でできた街の一画へと変化する。ギア・タウン、名前と見た目から、アンティーク・ギアの補助カードと分かるだろう。アンティーク・ギアをしっかり知っていれば。
「フィールド魔法…」
「いったいどんな効果を…」
「そして手札から魔法カード、
ユーハの背後に大型の砲台が現れ、ギア・タウンのエネルギーを吸い出す。そして…砲台の背後にいつの間にかいる胸部に何やら明らかに真新しい機械が取り付けられた古びた機械の竜にエネルギーを送ると、胸部の機械がピンクに光り、続いて目に光が灯り、飛び始める。
「!攻撃力、3000…」
「こんなに簡単に…」
「そしてギア・タウンが破壊されたら、デッキからアンティーク・ギア1体を特殊召喚できる。さあ来なよ、
「そして、ハウンドドッグの特殊召喚に対して速攻魔法、地獄の暴走召喚を発動。君達も暴走召喚できるけど…君達が出したのは、1人を除いてエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターやトークン。…つまり、そっちの君のカードガンナー以外は無理、ってことかな」
「…カードガンナーを守備表示で1体、特殊召喚」
カードガンナー DEF 400
「そして、ハウンド・ドッグ3体の効果。そうだねここは……うん。遊華に1回、そっちの君に2回だね」
「っ!あつ…」
「くっ…」」
遊華 LP 4000→3400
シャルロット LP 4000→3400→2800
「そしてハウンド・ドッグ1体のモンスター効果。フィールドにアンティーク・ギアカードがあることで、このカードと手札、フィールドのモンスターを素材にアンティーク・ギア融合モンスター1体を融合召喚する。ボクが融合するのは、フィールドのリアクター・ドラゴン、そしてハウンド・ドッグ1体、そして手札の
融合の渦の中にリアクター・ドラゴンとハウンド・ドッグ、そして複数の首を持つ機械竜が入る。そして渦からは…古びた機械でできた巨大なドラゴン。一対の翼に大砲やガトリング砲、尻尾にビーム砲、さらにはミサイルなど、数多の重火器を搭載したドラゴンだ。
「…こ、攻撃力、4000…」
「3体も素材にして、一体どんな効果を…」
「アームズ・ドラゴンの効果は特殊でね…特定のモンスターを融合素材にすることで効果を得るんだ。得られる効果は最大3つ、そのうち今回は2つまでしか満たしてないけどね。リアクター・ドラゴンを素材にしたら特殊召喚されたモンスター全てに攻撃でき、ヒドラを素材にすれば、戦闘を行う相手モンスターの効果を、無効にする」
「!!全体攻撃に、効果無効って…」
「ゆっちゃんのブルーム・ディーヴァの効果が無効になっちゃったら…」
「(…手札にオネストがある。このカードがあればまだ…)」
…そう。ブルーム・ディーヴァ、その効果は凶悪そのものだが…だからこそ、効果を無効にされれば、一気に無力化されてしまう。攻撃力の低く、攻撃表示で使われることが多いモンスターの宿命、とも言える。しかしブルーム・ディーヴァは光属性、だからこそオネストという手段がとれる。…だが…。
「それじゃあ手札から、
「!モンスター効果を封じる?!」
「うそ!?」
大きな歯車を背負うロボットが現れ、背中の歯車がオレンジ色に光り、回り始めた。……これにより、モンスター効果は封じられる。
「じゃあ、始めよう。バトル!」
「なら…マイスタリン・シューベルトの効果発動!相手の墓地のカードを3枚まで、除外する!私が除外するのは、
幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト ATK 2400→3000
マイスタリン・シューベルトの効果を発動する。…だが、それでは意味はない……それでも、時間稼ぎには十分。遊華とシャルロットは近くにあったアクションカードを手に取る。…遊華のほうは顔をしかめたが、シャルロットのほうは目当てのカードだったようだ。
「アクションマジック、フレイム・チェーン!アンティーク・ギア・アームズ・ドラゴンの攻撃力を、400ポイントダウンさせます!」
フレイム・チェーン アクション魔法
①フィールドのモンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターの攻撃力を、400ポイントダウンさせる。
「ちっ…でも攻撃はできる。アンティーク・ギア・アームズ・ドラゴンで、ブルーム・ディーヴァを攻撃!」
「古代の機械巨竜」もしくは「古代の機械熱核竜」もしくは「古代の機械合成竜」のいずれか1体+「アンティーク・ギア」モンスター×2
①このカードは、融合素材にしたモンスターによって、以下の効果を得る。
・古代の機械巨竜:自分の「アンティーク・ギア」モンスターが相手の守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
・古代の機械熱核竜:このカードは、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター全てに1度ずつ攻撃できる。
・古代の機械合成竜:このカードが攻撃する場合、戦闘を行う相手モンスターの効果は無効になる。
②このカードが攻撃する場合のダメージステップ終了時まで、相手は魔法・罠カードを発動できない。
③このカードが相手によって破壊された場合、墓地の「アンティーク・ギア」モンスター1体を対象に発動できる。そのモンスター1体を特殊召喚する。
「っ!きゃああああああ!!!」
「ゆっちゃん!」
攻撃力を下げても、その差は圧倒的。ブルーム・ディーヴァは様々な重火器による容赦ない攻撃で破壊され、その衝撃で柚子は後ろへ吹っ飛ぶ…もっともこの攻撃では、生き残れたが。
柚子 LP 4000→400
「っ!アクションカード……よし。アクションマジック、奇跡!マイスタリン・シューベルトは戦闘破壊されず、ダメージは半分になる!」
「じゃあマイスタリン・シューベルトを」
「少し待ってください。アクションマジック、ヒートチャージ!マイスタリン・シューベルトの攻撃力、守備力を600ポイントアップさせます!」
幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト ATK 3000→3600
ヒートチャージ アクション魔法
①フィールドのモンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターの攻撃力・守備力は、このターンの終わりまで600ポイントアップさせる。
「…アンティーク・ギア・アームズ・ドラゴンでマイスタリン・シューベルトを攻撃」
「うう…」
幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト ATK 3600→3000
柚子 LP 400→100
攻撃力の差は少なくなったがそれでも低い。奇跡のおかげで破壊されず、ダメージ自体は少ないものの、前の時点で風前の灯、生き残れたことこそが奇跡と言える。
「続いて、グスタフマックス、幻獣機トークン2体を攻撃」
「!攻撃前に速攻魔法、ドロー・マッスルを発動!トークン1体はこのターン、戦闘では破壊されない。そして私は、1枚ドローします!っきゃあ!…グスタフマックスが…」
シャルロット LP 2800→2200
巨大な砲塔列車も、様々な重火器による攻撃には耐えきれずに破壊、トークンも1体を残し、破壊されていく。そして残りは…。
「じゃあ次はカード・ガンナー2体を攻撃」
「!(こんなときに回避じゃなかったら…)きゃああああ!!」
遊華 LP 3400→200
容赦ない攻撃がカードガンナーと遊華を襲う。…こちらのライフも、風前の灯となった。
「それじゃあこれで終わりかな…
「攻撃前にトラップ発動!ピンポイント・ガード!墓地の闇竜星-ジョクトを守備表示で特殊召喚!」
闇竜星-ジョクト DEF 2000
アンティーク・ギア・ガジェットが攻撃をしかけようとしたが、ジョクトの登場でそれは防がれることになる。…こうなってはもう攻められない。
「…しょうがないね。ボクはカードを1枚伏せて、ターンエンド」
ユーハ 手札1 LP 1000
モンスター
魔法・罠 セットカード×1
「私のターン、ドロー!闇竜星-ジョクトの効果!手札の光竜星-リフンと地竜星-ヘイカンを墓地へ送り、デッキから水竜星-ビシキと炎竜星-シュンゲイを?!」
ジョクトの効果を使い、モンスターを呼び出そうとしたその時…遊華目掛け火の玉が飛んできて、かわす間もなく直撃した。
遊華 LP 200→0
「え、な、何が…」
「ごめんねー。厄介そうだからさ、拾ったカード使っていいみたいだから使ってみたよ」
「!あのカードは…」
…そういうユーハのフィールドに発動しているのは…アクションマジック、フレイム・ボール。相手ライフに200ポイントのダメージを与えるカードだ。
フレイム・ボール アクション魔法
①相手ライフに200ポイントのダメージを与える。
「フレイム・ボール…まさかこのタイミングで…」
「で、でもいつの間にアクションカードを」
「それは秘密。さあ、次は君の番でしょ?柊柚子さん」
「くっ…私のターン、ドロー!手札から魔法カード、強欲で貪欲な壺を発動!デッキの上からカード10枚を裏側で除外して、2枚ドロー!…攻撃力の低さが仇になったわね!バトル!マイスタリン・シューベルトで、アンティーク・ギア・ハウンド・ドッグを攻撃!ウェーブ・オブ・ザ・グレイト!」
マイスタリン・シューベルトの攻撃が、ハウンド・ドッグに容赦なく迫る。…だが…。
「永続トラップ、強制終了。ガジェットをコストに、バトルフェイズを終了するよ」
「!……カードを1枚伏せて、ターン、エンド」
柚子 手札2 LP 100
モンスター 幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト×1(攻)
魔法・罠 セットカード×2
「…(セットカードはリビングデッドの呼び声と強制脱出装置…これでアームズ・ドラゴンをバウンスすれば…)」
「行きます。私のターン、ドロー!…手札から幻獣機テザーウルフを召喚!テザーウルフは召喚に成功したとき、トークンを1体特殊召喚します!」
幻獣機テザーウルフ ATK 1700 星4→7→10
幻獣機トークン DEF 0
「そして手札から速攻魔法、サイクロンを発動!強制終了を破壊!」
「あらら」
発生した小規模な嵐により、強制終了は吹き飛ばされ破壊。そしてテザーウルフの効果を考えれば、この攻撃が通れば勝てるだろう。
「バトル!テザーウルフで、ハウンド・ドッグを攻撃!そして」
「ごめんちょっと待って。手札の工作列車シグナル・レッドの効果。相手モンスターの攻撃宣言時、手札からこのカードを特殊召喚し、攻撃をこのモンスターに誘導させる」
工作列車シグナル・レッド DEF 1300
テザーウルフの攻撃は、突如として現れた赤い列車、シグナル・レッドのほうに誘導され、攻撃自体はまったくきいていない。
「そしてシグナル・レッドはこの効果で特殊召喚されたターン、戦闘じゃ破壊できない」
「!…ターンエンド」
「じゃあそのエンドフェイズにトラップ発動!強制脱出装置!
「…ちぇ。じゃあエクストラデッキに戻すよ」
シャルロット 手札2 LP 2200
モンスター 幻獣機トークン×2(守)、幻獣機テザーウルフ×1(攻)
魔法・罠 セットカード×1
「それじゃあまたボクのターン、ドロー。ハウンド・ドッグの効果でまずは柊柚子、君に」
「手札のハネワタを墓地へ送って、効果!このターン自分が受ける効果ダメージを0にする!」
「…じゃあそっちの君にもう1体のハウンドドッグの効果でダメージ」
「!くぅ…」
シャルロット LP 2200→1600
「…うん。これならいいかな…手札から
「!二人とも気を付けて、何か来る!」
「止められないなら遅いさ。ハウンド・ドッグのモンスター効果。手札のボックス、フィールドのハウンド・ドッグ2体、ワイバーン、合計4体のアンティーク・ギアを融合!機械仕掛けの竜よ、未知なる箱よ、猟犬どもよ、今1つとなり、いざ呼び出さん大いなる魔人!融合召喚!さあ現れろ、
ハウンド・ドッグ2体、ギア・ボックス、そしてワイバーンが融合の渦に飲み込まれ…地面が揺れる。それは機械の巨人。獣の意匠がとこどころにある、機械の巨人。その冷酷なモノアイは、3人を見下ろす。
「こ、攻撃力、4500!?」
「なんて攻撃力…」
「だ、大丈夫ですよ!(セットカードはエネミー・コントローラー。これで守備表示にすれば、まだ逆転の可能性がある!)」
「…うん。それじゃあバトル。カオス・ジャイアントは相手フィールドのモンスター全てに1度ずつ攻撃でき、さらに守備表示のモンスターを攻撃したら、貫通ダメージを与えるって効果があるんだよね」
「!?な、なんですって?!」
「ということで…柊柚子、君のマイスタリン・シューベルトに攻撃」
「させません!速攻魔法、エネミー・コントローラーを発動!これでカオス・ジャイアントを守備表示に!!」
巨人目掛け、フィールドに現れた巨大コントローラーのコードが伸び、繋がる。そしてコマンドが入力され…止まらない。
「…!?あれ、どうして…」
「残念。カオス・ジャイアントは魔法と罠の効果を受け付けないんだ」
「そ、そんな…」
「ということで、バイバーイ」
「いいえ、それはあなたよ!手札のオネストの効果!相手モンスターの攻撃力を、マイスタリン・シューベルトに…!?え、なんでエラーに!?」
「!まさか、モンスター効果を封じる効果が」
「うん。モンスター効果の発動を封じちゃうんだ。まあ、悪あがきはこれで、おーしまい」
カオス・ジャイアントの腕から放たれたレーザーはマイスタリン・シューベルトへと真っ直ぐ進む。無論、柚子もその範囲内に入っている。だが…。
「ゆっちゃん!」
「え?きゃあ!」
遊華のタックルにより、柚子は吹っ飛ばされ、範囲内から逃れる。そしてレーザーがマイスタリン・シューベルトに直撃し、衝撃を辺りへまき散らす。
「きゃあああああ!!」
「柚子さん!遊華さん!きゃあ!」
柚子 LP 100→0
シャルロットは元の位置からは少し離れた位置に、遊華、柚子はレーザーからはなんとか逃れられていたものの、衝撃を間近で受け、より離れたところに飛ばされ、遊華は柚子に覆いかぶさるように気絶している。幸いにも勝鬨と沢渡は攻撃の範囲からは外れていた。だが衝撃はもろに受けたので…。
「んが?!イデデ…い、いったいなんだ…」
「ぬお?!…こ、これは…」
吹っ飛ばされ、ともに体の一部を強く打ったためか、意識が戻った。
「ゆ、柚子さん…」
「うーん、微妙。まあそこそこ楽しめたかな…これで終わりかな。カオス・ジャイアントで、トークンを攻撃!」
「!きゃああああ!!」
再びレーザーが放たれ、今度はシャルロットのフィールド、そしてシャルロット自身を飲み込む。…そして、デュエルが終了する。
シャルロット LP 1600→0
遊華「いやー、年末だね」
アニメじゃズァーク大暴れしているけど、こっちはまだスタンダード次元ですからね…。
遊矢「遅いよな、進行」
進んでないうちにやってない部分の設定変わったりしています。
柚子「どんな設定が追加されたのよ…」
うーん…シンクロ次元編をどうするか、とか。正直あそこ長過ぎたせいでエクシーズ次元編やるべきところやれてないと思っています。
遊矢「まあかなり長いしな…」
それじゃあシンクロ次元編の話ししててもしょうがないので、始めましょう全力!デュエル塾!今回のキーカードは…
「アンティーク・ギア」モンスター×4
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
①このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカードは魔法・罠カードの効果を受けず、相手はバトルフェイズ中にモンスターの効果を発動できない。
②このカードは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃でき、
守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
アンティーク・ギア・カオス・ジャイアント!
遊矢「今回柚子達にトドメをさした、アンティーク・ギア最強の融合モンスター。バトルフェイズ中に相手はモンスター効果を発動できず、さらに魔法と罠の効果を受け付けないっていう恐ろしい効果を持っている」
柚子「さらに相手フィールドのモンスター全てに1度ずつ攻撃できる全体攻撃効果と、貫通効果も持っているわ…」
遊華「攻撃力4500っていう高い攻撃力もあって超攻撃的なモンスターだね「
そして融合素材はアンティーク・ギアモンスター4体、そして闇属性、機械族だからオバーロ-ド・フュージョン、後パワー・ボンドの恩恵も受けられるっていう恐ろしさを持つ。
柚子「パワー・ボンドで攻撃力9000…やられたら勝ち目は薄いわね」
遊華「でも弱点はあるよ。モンスター効果は通用するから、モンスター効果で除去すればいいし、バトルフェイズじゃなければモンスター効果で効果を無効にすれば魔法も通用するよ」
柚子「でも、バトルフェイズ中じゃモンスター効果は使えない…」
遊矢「まさに融合モンスターの中でも最強クラスだな…」
遊華「出しやすさも含めてね」
よーし、それじゃあここまで!
遊華「ねえ、新年スペシャルとかあるの?」
ない。今年もこれでラストだから年末スペシャルもない。
遊矢「…そういえば、新作の情報も発表されたな。新主人公は…目立つのが嫌いとか」
極端ってつけてる辺り何かあったのかなーって思ってます。…ということでみなさん、遊戯王ハチャメチャですが、よいお年を!
遊華「良いお年をー!」
遊矢「バカな作者ですみません…よいお年を!」
柚子「しかし、アニメどうなるんだろ…それでは、良いお年を」